好きになってはいけない人【ノヴ夢】
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最近時々誰かに見られてる気がする。
悪い感じじゃないけど、ちょっと違和感がある。
そんなことウイングさんには言えなくて、今日もその違和感を覚えながら過ごした。
そして、その違和感に気づいたのはついさっき。
買い物帰りに変な人に絡まれて、少し怖くて黙っていると、後ろから声がした。
「女性をからかって大人気ないとは思いませんか?」
振り替えると、背の高い眼鏡の男の人が立っていた。
「あ?何だテメェ?」
「あなたのような下品な方に名を名乗る義理はありません。それより今すぐ彼女の手を離さないと、あなたの命の保証はありませんよ?」
眼鏡の奥で彼の冷たい瞳が目の前の男を捕らえる。
「…っ!…お、覚えてろよ…!」
そう言い残し、男は一目散に逃げていった。
「あ、ありがとうございます。」
彼を見上げて頭を下げる。
「いえ。あなたに怪我がなくて何よりです。…それでは。」
そう言って彼は去っていった。
私はその後ろ姿を見ながら確信した。
…この人だ…
部屋に戻るなりウイングさんは私に駆け寄った。
「アリア!随分遅かったですけど何かあったんですか?」
「すみません。変な人に絡まれて、男性に助けてもらったんです。」
正直に話すと、少し驚いた表情でウイングが言った。
「そうでしたか。…アリアに怪我はないんですね?」
「はい。大丈夫です!」
そう答えるとウイングさんは安堵の溜め息を吐いた。
~ノヴ視点~
あの時から忘れられない彼女の笑顔。
モラウさんやネテロ会長と一端離れて街を歩いていると、男性と並んで幸せそうに歩く彼女を初めて見た。
その時、私の鼓動はいつもより早くなった。
…いったいこの気持ちは何なんだ?
わからずとうとうモラウさんに聞いてみた。
すると…
「そりゃ恋だな!お前、そいつのこと好きになっちまったってことだ。」
とあっさり返された。
…私が恋……?
信じ難いが、どうやらそのようだ。
今一度胸に手を当ててみる。
確かに彼女のことを考えると鼓動が早くなった。
しかし、彼女には想いを通じあっている相手がいる。
それなのに私は彼女に恋をしてしまった。
名前もわからず、相手がいるのにどうしろというのか…。
そんなことモラウさんに相談しても答えはわかる。
彼ならきっと、相手から奪えと言うだろう。
無理矢理はあまり好きではないが、あの笑顔をいつも見られるならそれもありか…
そう思いながら人で賑わう街並みを歩いた。
END
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