三つのおめでとう【レオリオ夢】
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ミカの目が覚めないまま3ヶ月が過ぎようとしていたある日、奇跡が起こった。
「…ん…んん……」
ついにミカが目を覚ました。
「ミカ!!」
傍にいたレオリオがミカの手を握った。
その声にゴン、キルア、クラピカもミカを見る。
「……レオリオ…?」
小さな声で目の前の人物を確認する。
「目、覚めたんだね!」
ゴンが嬉しそうに言う。
「…ゴン…。私…どれくらい…眠ってた?」
「3ヶ月くらいかな?」
「あぁ。その間ずっと目、覚まさなかったんだぜ…。」
ゴンに続いてレオリオも言う。
「もう起きないかと思ったぜ…。」
キルアが安心したようにミカに笑いかける。
「まったくだぜ!」
「えへへ…。ごめ…んね……。」
ミカがレオリオの言葉に苦笑する。
するとミカはフと指に違和感を感じた。
「…これは…?」
薬指の指輪を見てレオリオに聞く。
「それはまだ内緒だ。ミカが良くなったら教えてやるよ!」
笑顔でそう言う。
ミカは少し不思議そうな表情になったが、すぐに笑顔になった。
「…そっか…。…じゃあ…その時を楽しみにしてるね…。」
「あ、あぁ。」
二人はそう言って笑いあった。
それからミカは想像以上に早く回復し、ついに退院することが出来た。
「退院出来てよかったね!」
ゴンが病院の出入り口の前でそう言う。
「うん!みんな、ありがとうね!」
四人にお礼を言って歩き出す。
「ミカ、家に帰る前にちぃと付き合ってくれねぇか?」
「え?」
有無も言わさずレオリオはミカの手を取り、歩き出した。
その後ろでゴン、キルア、クラピカがニヤニヤしていた。
「ねぇ、どこに行くの?」
手を引かれるままわけもわからず歩く。
「さ、着いたぜ。」
そこは大きな教会。
「…教会?」
建物を見上げて不思議に思う。
「その指輪の意味、教えてやるよ。」
手を繋いでいたミカの手を見つめてレオリオが言う。
「何?」
「…それはな、婚約指輪だ。…その…今日ここで…俺と結婚してくれねぇか…?」
頭をかきながら照れくさそうに言う。
「……は、はい…///////」
急なことに驚きながらもミカはしっかり頷いた。
「ほ、本当か…?」
「うん/////////」
ミカの答えを聞いてホッと安心する。
「そうと決まれば早速準備だな!」
キルアがミカの手を取り、教会横の小さな建物に連れて行った。
「あっ!ちょ…キルア…!」
キルアに連れられて建物の中に入った。
「……うわ~…!」
中に入ると綺麗な純白のウエディングドレスがあった。
「着替えたら外に出ろよ!」
扉の外でキルアが言った。
「あ…う、うん。」
そう言ってミカは着替え始めた。
着替え終わり、そっと扉を開けて外に出た。
「あ、ミカ!」
ゴンがミカを見て叫んだ。
その声にみんなが振り返る。
「わ~!!ミカ綺麗!!」
「ああ。」
「よく化けたな~!」
ゴンに続いてクラピカ、キルアが言った。
「化けたって何よキルア!……あ…。」
ミカの目の前に、タキシードを着たレオリオが立っていた。
「その……似合ってるぜ…//////」
「…レオリオも…///////」
お互い顔を真っ赤にして言い合う。
「そこで照れんなよ!…さ、早く中に入ろうぜ!」
キルアが二人を教会の中に入れる。
中に入ると奥の方に神父がいて、二人を待っていた。
「結婚式の始まりだ!」
ゴンがはしゃぎながら席に着く。
それに続いてキルアとクラピカも席に着いた。
レオリオとミカは腕を組んで真っ直ぐ神父の方へ向かう。
「新郎に聞きます。貴方は新婦を生涯愛することを誓いますか?」
「は、はい!…ち、誓います…!」
「レオリオ緊張しすぎだろ…。」
ボソッとキルアが言う。
「新婦に聞きます。貴方は新郎を生涯愛することを誓いますか?」
「はい。誓います。」
レオリオとは違ってしっかりと頷く。
「それでは、誓いのキスを。」
レオリオはミカのベールを上げ、お互いに見つめあったあと、そっとキスをした。
「なんか、照れちゃうね…/////」
「はは。そうだな。」
ゴンの言葉にクラピカが苦笑した。
挙式も終わりミカはレオリオと一緒に家に帰る。
ゴンとキルアとクラピカは先に家に帰っていると言い、二人より先に帰った。
「ただいま。」
二人でリビングの扉を開けると…
パンッ!パンッ!
「「「レオリオ、誕生日おめでとう!!!」」」
「なっ!?」
「クスッ…」
急にゴンとキルアとクラピカがクラッカーを鳴らして言う。
その横でミカがクスッと笑った。
「な…何だ!?」
状況が理解できていないレオリオにミカが言った。
「今日は三つのおめでとうの日だね。私の退院と結婚式と……レオリオの誕生日。」
「え…?」
「退院が決まってから四人で計画を立ててたの。レオリオをビックリさせようと思って。」
ミカが嬉しそうに説明する。
「そ…そういうことか…!!ミカにサプライズしたのに逆に俺がサプライズされてんな…!」
「サプライズのし合いで面白いじゃん!」
ゴンが笑顔で言う。
「そうだな!…お前ら、サンキューな!」
「ところでさぁ、早く飯食おうぜ!俺腹減った!」
キルアが椅子に座り今にも食べようとする。
「こらキルア。主役のレオリオより先に食べてどうする。」
クラピカが苦笑しながら言った。
それから五人は合掌をして料理を食べ始めた。
数時間後、ゴンとキルアは騒ぎ疲れて眠ってしまった。
クラピカは明日仕事があるとかで少し前に出て行った。
ベランダで夜空を見上げながらミカとレオリオは二人だけの時間を過ごす。
「今日はありがとう。すっごく嬉しい結婚式だった。」
ニコッと笑ってミカが言う。
「いや、俺もビックリしたぜ。」
釣られてレオリオも笑う。
「でもごめんね。退院が今日だったから誕生日プレゼント、用意出来てなくて…。」
ミカが申し訳なさそうに謝ると、レオリオはさっきより笑う。
「何言ってんだよ。ちゃんと貰ったぞ!」
「え?」
レオリオの言葉の意味がわからず首を傾げる。
「ミカっていう可愛い嫁さんを貰ったぜ!」
大きな手でミカの頭を撫でる。
「レオリオ…!」
ミカは嬉しさのあまりレオリオに抱きついた。
二人はしばらくそのままでいた。
夜空には流れ星が一つ、弧を描いた。
END