ストッパー【フィンクス夢】
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売られた喧嘩は必ず買う。
それが彼のやり方であり、性格でもある。
その行動が時には他人に迷惑を掛けてるってこと、彼は自覚してるんだろうか…?
いや、してないと思う。
だから私がいるんだし……
「あ?今なんつった?もういっぺん言ってみろよ!」
…また始まった…。
今日もアジトに彼、フィンクスの怒鳴り声が響き渡る。
「ちょっと、止めなよ!」
マチが仲裁に入ってくれるけど、すっかり興奮したフィンクスは聞かない。
「うっせぇ!マチ、てめぇは黙ってろ!」
フィンクスの怒った相手はノブナガだった。
この二人のやり取りはもはや日常茶飯事で、よくも飽きないものだと逆に感心さえする。
「ダメだな。ひまわり、止めてやれ。」
「はぁ~…しょうがないな~……」
フランクリンに促され、私は溜息を吐きながら立ち上がった。
「ちょっと二人とも止めなさい!…特にフィンクス!良い大人がいちいち反応しないの!」
「…でもよー…」
「でもじゃない!言うこと聞かないと、私フィンクスのこと嫌いになるからね!」
「……チッ!わかったよ…。」
フィンクスは売られた喧嘩は買う。
それを止めようとする人にも冷たく言い放ち、無視する。
でも私が言うと、フィンクスはさっきの威勢が消えて言うことを聞いてくれる。
それは彼が私の彼氏だから。
フィンクスは単純で短気だけどすごく一途で、好きになった相手を誰よりも大切に思ってくれるから、私は彼のことを嫌いになれないし、ならない。
それは団員全員が知っていることで、フィンクスが喧嘩をしたら必ず私が止めることになっている。
「やっぱりひまわりがいないとダメだね!」
「特にフィンクスがね。」
シャルとマチが笑いながらそう言う。
「…うっせーよ…///////」
そう言ってフィンクスは外に出て行った。
私もその後を追いかける。
外は雨が上がり、曇り空の隙間から太陽が差し込む。
「…嫌いに…なったりしねぇよな…?」
「え?」
ボソッとフィンクスが言う。
「愛想つかして…嫌いになったりしねぇよな?」
「…当たり前でしょ?何年フィンクスと一緒にいると思ってんの?」
空を見上げて笑顔で言う。
「…だよな!…へへっ!……大好きだぜ、ひまわり。」
静かな声でそう言われると、私もフィンクスを見つめて言った。
「うん。私も。」
私たちはしばらく空を見上げていた。
END
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