【執事いじり】カードギャラリー
作品一覧
[捕獲希望II]アルバート=セシル
「美しい手錠ですね。貴方の瞳も…美しい。私を捕えようとする、野生の揺らめき。いとおしいですよ…ご主人様」
[軍服II]水嶋彬
輪郭のぼやけた月と共に滲む 秘密 僕のものになりたいんだって笑う子 笑顔が可愛いね 毎日を少しだけ彩った 他の人には二度と感じない息も出来ないーほら、狂う… 僕だけの君を作ってあげる 「stella」の新曲。作詞は勿論水嶋彬本人だった。女性達はこぞって彬になら壊されたいーという願望を持つ。 水嶋は本人の嗜好性より売れる歌詞を作ることに専念していた。
[エプロンII]松木候星
数年前の記憶ー 松木は大学の同級生に罰ゲームを課せられて居た。 「う…もう、早く……脱ぎたい…こんなの見てたって、お前らもつまんないだろ」 松木が困ったように眉根を寄せると 「駄目駄目。罰ゲームになんねぇじゃん。折角エプロン着てるんだから、そのまま料理でも作ってよ」 とはやし立てる同級生達。 「……くそ ̄、作ったら脱ぐからなっ」 しぶしぶ台所に立つ松木だった。
[スーツII]十条拓哉
バイオベンチャー「ベリル」は現在で主に脊髄小脳変性症に関する薬の開発をしている。7歳離れた姉の子供は脊髄小脳変性症を発症しており、一番に投薬したい患者はその子供であった。 「十条…涙ぐましい話だな。マスコミにも公表すればいいものを」 「…別に。あんたが投資してくれるんならあんたにだけ話せばいいだろ」 「マスコミに公表すれば…姉もその子供も好奇の目にさらされるからな。お優しいことだ…」 「なっ…」 そういって十条の首筋を撫で上げた。
[美少女戦士II]ローレンス=マクファーソン
「くぅ……これも最先端の日本の文化……なのですね…!?しかし…このポーズは……!」 ローレンスは今日もご主人様に色々な教育を施されるのであった。
[軍服I]鈴木世界
「世界…よく似合うぞ。今日は……おとうさんの方がお前に教育されるんだ」 「俺が……?」 義理の父である鈴木徳蔵は鈴木に様々な恰好で様々な真似ごとをさせることが好きだった。
[枷I]御園しいな
カシャンと枷が鳴り、体が少しだけ軋む。 この世界は美しい。 自分は誰のものなのか自覚するーとても美しい音だった。
[女子高生Special]東雲健吉
うっかり仕事でサポートしてもらったお礼に何でもする、と言ってしまった東雲。 東雲は戸惑いながらも強い拒絶を見せる事なくご主人様の言葉に耳を傾ける。その要望はー 「あ…ご主人、さま……」 東雲はねだるような瞳で、そして仕草を見せそれからー
R18[弓道姿I]進藤政春
進藤は幼い頃から大学時代まで弓道に明け暮れていた。今も時間が出来れば馴染みの弓道場に顔を出す。 「弓を射る時はー心が少しずつ透明になっていく気がするんです」
[通学用私服でSpecial]日ノ原楓
今日もまた日ノ原はアルバートの新作の為にポーズをとらされていた。 「いつ…までこんなこと…!!」 「楓…その恰好が益々似合ってきましたね。女性に負けない程、弱弱しく美しいですよ」 アルバートがそっと日ノ原を撫でれば、びくん、と背をしならせる。 「お前はまだ自分のことが解らないのか?こうして…可愛がられている時間が一番お前らしい。」
R18[オフの日の私服I]浅葱カイリ
浅葱はスタイリストという職業でトップにのぼりつめる為、色々な人間と親密にならざるを得ない事が何度かあった。浅葱はどうしても三宮に会う為に有名スタイリストになる必要があったのである。 最初こそ傷ついていた浅葱だったがー今ではその時間、もう一人の…それを愉しむ自分が現れるようになっていた。
[わんちゃんルック]五十嵐優作
「え…なんですか、この首輪……?!」 五十嵐は自分の身にこれから何が起きるのか全く予想できないでいた… --- とまらないから -The past talk- 五十嵐優作は高校生になっても、恋人同士の「お付き合い」ってのがよく解らなかった。 男子校だったので、友達に連れられて合コン等にも行ってみたが、二人きりでデートしたいだとかエッチな事をしたいっていう考えは全然浮かばない。 それでも、自分に好意を寄せてくる女の子はそれなりに可愛く想えて、「お付き合い」をしてみた事もある。 デートして、メールして、電話して、またデートして。 繰り返してるうち、必ず五十嵐の方がフラれた。 「優作は、私の事女としてみてないよ!」 とか 「優作は、誰にでも優しいんだもん。私じゃなくてもいいんでしょ」 なんて言われて。 勿論心当たりもあった。 まず、キスだとか、それ以上の行為を殊更してみたいと思わないのだ。 周りの友達が、今晩はやっと出来る、だの、マジで良かった!だの女の子との一夜について大袈裟に語り合ったりしていても、五十嵐はさして興味を持つ事が出来なかった。 経験がないわけじゃないが、もう一度したい!と強く思える経験ではない。 一人で処理する方が時間も早く終わるし、気がねしなくていいのだから。 「俺って……おかしーのかなあ」 教室。少年誌のグラビアアイドルを見ながら騒ぎ立てるクラスメイトをよそに、五十嵐はぼんやりと零した。 「ああ。おかしいね。全然おかしーだろ。俺なんてどんな女でも近くに居たらムラムラするからな」 「だって家に帰ったら普通に妹もお母さんも居るんだから…毎回ムラムラとかしないっていうか」 「マジかよ。俺、お前の妹だったら兄妹だったとしてもヤバいわ。二人ともいいよな…、ヨリドリミドリ?みたいな」 「お前、女兄弟居なくてよかったな~犯罪者になるところじゃん」 「よくねーよ。ムサっ苦しい……あー、お前アレかもな。母ちゃんも妹もレベル高すぎて女に興味なくしてんのかもじゃね」 「そーいうもんかな」 「あるある。俺んちのババァなんてもう…女っつーか……豚?山?……兄貴もゴリラみたいだし。あんなのに囲まれたら女が恋しくてたまんなくなるぜ」 「……………うーん」 確かに…五十嵐の母は若く、美しく、今でも街に出れば男に声をかけられる程。 妹二人等は、学内のアイドルのような扱われ方をしている。 幼い頃はそれが普通、だとも思っていたがこの年になってやっと自分の家が特殊である事に気が付き始めていた。 その所為で「可愛い女の子」ってものを特別視しないのかもしれない。 彼女より友達と居る方が気楽で、断然楽しいし、それに妹がいつまでも兄離れしないので女の子がいなくて寂しいとも思わない。 妹二人は、顔は似ているが性格は反対といってもいい。 一人は根っから素直なタイプでベタベタと、解り易く甘えてくる。おにいちゃーん、と猫なで声でやってきては食べ物やら服やらをねだってくる。 もう一人は気が強く、ストレートには甘えてこないのだが、得意の料理を五十嵐に振る舞ったり、誕生日プレゼントをかかさずくれたりと、尽くしてくれるタイプだった。 そんな風にして、いつまでもお兄ちゃんお兄ちゃん、と擦り寄ってくるので、彼女がいない寂しさを味わう事もなかった。 そんな折。 高校で二度目の学園祭…の季節がやってきた。 今年、五十嵐のクラスは「女装喫茶」。 「女装喫茶」は花形の催しもので(他校の女の子達が一番遊びにくる!)、その権利はいつも奪い合いなのだから、クラス全員激しく喜んだ。 当然五十嵐も、はりきって準備にあけくれる。 五十嵐は女装要員ではなく、料理を作る裏方としての担当に決まった。 ―のだが。 学園祭の3日前。 女装店員になる予定だった1人のクラスメイトが友達とふざけあっているうちに足の骨を折ってしまい。 ……女装要員が欠けてしまうという事態に陥った。 「って訳でお前はJKだ、JK」 「はいはーい」 放課後、セーラー服の衣装を受け取る。 「一応着てみた方がよくねえ?」 と一人が言いだし、五十嵐はこの場でその衣装に着替えることになった。 「あ、じゃあ着替えてくるわ」 「いやっ…折角だから俺が着せてやるよ」 と更に一人が言いだす。 「なんで?」 「JKのナマ着替えを黙って見てるなんて男がすたる!」 「んん?」 「だから、着替えさせてやるから」 話がかみ合わなくなってきた。 うーん、と五十嵐がもそもそ頭を掻いていると、一人が急に五十嵐に飛びかかる。 「うわっ………!何…っ」 教室の床に背中を打ちつけた上、足を開いた状態にさせられる。 「お、わっ…!あぶな……ッ」 「観念しなさい、優作ちゃん」 残っていたクラスメイト3人が五十嵐を取り囲んでいた。 服を脱がされ、セーラー服をあてがわれていく。 「うお……すげ、似合うな、お前」 「そりゃ良かった…、ええと、もう、いいよな」 「なんか、結構女に見えるもんだな」 「うん?そりゃ見えないだろ」 クラスメイトの不可思議な言葉に小首をかしげる五十嵐。 「これさえなけりゃ、マジで女っぽいよ、優作」 「う、わ……っ…!」 突然中心部をぐい、と揉まれ情けない声をあげてしまう。 「パンツも女物にしたらいーんじゃねえ」 言いながら、五十嵐の下着に手をかける。 「やっ……ちょっと変、じゃね…お前ら……」 「優作、何本気になってんだよ。冗談だって…」 「冗談キツ過ぎだろ……!」 教室の中、五十嵐の声だけが大きく虚しく響くが状況が変わりそうにはない。 「ぺろーん!」 「……っ……」 はぁはぁと何人かの荒い息が五十嵐の耳にはいったので、若干嫌な予感もし始めていたが、数名で手足を押さえられてるので体を動かす事が出来ない。 「あ、やべ…俺………」 「お前も?俺も……なんだよな」 2人が前かがみになって、もぞもぞとし始める。 「おっ…お前ら………?」 「やべーちょっと…出しちゃってもいい?」 「ええええ?トイレ行けよ!」 「いや、なんかこう……押し倒されてる、って図を見てたいっていうか」 「こ、ここでするなって!」 五十嵐の制止もむなしく…二人は自らに触れ…そして……… 「あ、やべ……ちょっと…出る……」 「は?」 「おい!衣装汚すなよ!!」 五十嵐と別のクラスメイトの言葉も聞えないかのように、一人が達し、後を追いかけるようにもう一人も…。 「う、わ………!なん……何……?!」 ドロリとしたその証が五十嵐の顔に降りかかった。 「………………」 「あ……ごめん、優作」 「き、きたねえだろー!お前ら!!馬鹿!」 有り得ない自体に一瞬訳が解らなくなった五十嵐だったが…事態を把握し、絶叫。 「でも衣装汚すなっつわれたから、顔に」 「あっ……やばい、垂れる!衣装に垂れそうだってこれ…!」 五十嵐は慌ててトイレに駆け込み、顔やら髪の毛やらについたおぞましいソレらを洗い流した。 (……んん?) 何故か。 恐ろしい事に。 気が付けば……五十嵐のソコも興奮を訴えていた。 (なんで………???) 頭に疑問符を飛ばしながらも、このまま教室に戻る訳にも行かず。 おさまるまで待ってみた。 けれど― (……ぁ……っ………?) 先ほどまでの光景…一心不乱にそこを終わりに導くクラスメイト二名…の姿が浮かんだ。 その途端……… ドクン。 益々、熱を帯びてしまう。 (………何だ、これ) 更には。 彼らの一部が口の中にまで飛び散った瞬間を思い出せば……… (……っ……やば………!) もう、矢も盾もたまらず。 個室トイレに駆け込んで、体の興奮に従って、自らを慰めるしかなかった。 慌ててその行為を終え、教室に戻ると「調子のりすぎた」「ごめん」と謝られ。 怒りやら情けないやら、色々な感情が頭をめぐったけれど。 事後独特の冷えた頭の所為もあってか「謝って貰えたから、いいか」と五十嵐は何もなかったかのように下校することにした。 ―その晩 珍しく五十嵐の体は、…自分でもコントロールが出来ない程に、血液がソコに集中してしまっていた。 先ほど風呂で一度、落ち着かせたはずだったのだが。 そもそも今日は学校でも………かまってやったはずなのに。 (う……もういっかい風呂入ったら…バレるし…) 部屋の壁が薄い五十嵐家にとって、風呂は唯一のチャンスタイムなのだ。 それ以降は母と妹二人の視線をかいくぐって行わなければならない為、難易度だ高い。 (……仕方ない、か) 五十嵐は覚悟を決めて…布団の中にもぐって自らを撫でる。 驚く程はっきりと熱をもったソコに、自分のものながら不思議な気分になった。 ぐち、と卑猥な音を小さく響かせれば―やはり今日の出来事が浮かんでしまう。 …相当、強烈な体験だったらしい。 (俺のカラダ…ちょっと馬鹿になったかな) どうして同じ男の…そんなシーンを想い浮かべて興奮出来るのか。 訳が解らない。 …訳は解らないけれど。 「……ふ……っ…ン………っ…」 五十嵐の体はこれまでにない程…後から後から熱が溢れて止まらなかった―。 あれからもう何年も経ったが。 今でも時折、五十嵐はあの日の事を思い出し―そして赴くままに熱を溢れさせる事があった…が、それを、特別異常なこととも思わない。 衝撃的過ぎて、びっくりして、なんだかそんな風になったんだろう と、酷く単純にとらえているからだ。 何故こうなってしまうのか―と、深く考えた事などなかった。 けれど。 三宮の屋敷に顔を出すようになって以降… あの日の事を考える頻度が高くなってしまった。 「犬」の係になって本当に犬のように扱われ、あの日のよう全てを曝け出すような恰好になれば、信じられない程、体温が上がる。 よしよし、と言われてお腹を撫でられると、それだけで中心が立ちあがって、お仕置きされてしまう。 (もしかして俺って……変……かも……?) 自分の性癖についてやっと疑い始めていた五十嵐。 そうして、つい最近、決定的な事があった。 いつものようにお腹や腰を撫でられていたら、 いつものように反応してしまい。 いつものように三宮にからかわれた。 その夜、日中の出来ごとを思い出しながら、いつものように自らを慰めようとしていたら― (…………ごしゅじ…さま……っ) あの―男子校時代にされたように。 三宮の興奮の証に浸るシーンが勝手に脳内再生されていた。 (……っ……あ………!) かつてない程に早くあっけなく達してしまい。 浅く息をしながら五十嵐は遂に、自分が普通ではない、と自覚することが出来たのだった。 fin
R18[極道スーツI]朝比奈蓮介
数年前ー 「っ……く……」 構成員に変装してマルタイを尾行していた朝比奈は組の若い男に掴まってしまったのだ。 「あんた誰だ?こんなに別嬪さんだったら一度みりゃ忘れないはずだからな…まぁ頭が帰ってきてからどう扱うか決めるからよぉ。…それまでは俺と……」 「ひっ……!」
[甘いお菓子]倉科金之助
「あ、あうう…クリームが…気持ち悪い、ですぅ……」 倉科は体中をじっとりと垂れて行く感覚に身悶えしていた。 --- 癒しの時間を皆様に -The past talk- 倉科旅館の常連である高山治議員から金之助へのお願い。 それは体操着姿での接客だった。 *** 高山治議員と倉科金之助の初めての出会いは、ある真夏の深夜だった。 「お水、飲まれますか?」 よろよろと赤い顔をしながら宿に戻ってきた、宿泊客である高山に倉科が声をかけ、水の入ったこっぷを渡した。 部屋にたどり着く前の、廊下でへたりこんでしまっていたのだ。 「あ……ああ、………き…君、何処の子だい?こんな遅い時間に危ないよ」 「僕、この宿に住んでますから、大丈夫です」 「あ……倉科さんの…、息子…さん………」 「はい」 にっこりとほほ笑みながら、改めてこっぷを差し出す倉科。 此の時高山は、いっきに酔いが覚めていく気がしたものだ。 それから、高山議員は、まるで自分の子供のように…いや、それ以上に倉科を可愛がった。 はたから見れば、丁度親子のように見える二人。 倉科の両親も高山が自分達の息子を可愛がってくれることに、素直に感謝していた。 また、常連客である高山の宿泊動機が一つ増えた事も、やはり純粋に有難かった。 *** ―そのことは、ふっつりと、糸が切れたみたいに始まってしまった。 「おじさん、…くすぐったいです」 「ああ、ごめんね。金之助くんは可愛いからついつい、触れていたくなっちゃうんだ。私の癒しだよ」 「本当ですか?嬉しいなあ。お父さんは、この仕事、人を癒す事が凄く大事だって言ってました」 「そうかあ。金之助くんはお父さんの言う事をよく聞いて、偉い子だねえ……」 高山治の肉体的な接触は着実に増えていった。 そうして、ある日― 「体操着、ですか?」 「そう。体操着で……おじさんの部屋に遊びに来てくれないか?」 「……なんで……」 「私は、中学の時に部活をやっていたんだけれどね。怪我で退部したんだよ。だから、体操着を見ると色々な思い出がよみがえってくる」 「そうなんですか?」 「うん。でも、僕が着たら変だし、学校まで見に行っても変だろう?だからこっそり、部屋に遊びに来て欲しいんだ」 倉科はうーん、と少しだけ戸惑ったような顔を見せたが、高山の「私の癒しだ」という言葉が頭をよぎり、最終的にはその申し出を受け入れる事にした。 そして―その、変わった「接客」の当日。 「ああ……!」 高山は倉科の体操着姿を見て、感極まったような声をあげた。 「その……懐かしい、ですか?」 「うん………、うん。凄く……いいよ………」 「有難うございます。お茶、いれますね」 倉科はお茶でもいれようと、急須のある場所へ歩み、高山に背を向けた。 ―その時。 「おじさんは…金之助くんが可愛くてたまらないんだ…本当にいい子だよ…」 高山は覆いかぶさるような体制で背後から倉科を抱き寄せた。 「…っやぅ……くすぐったい、…です…」 高山の指は的確に倉科の耳や、腰を撫でさすっていく。 「大丈夫だよ。金之助くんがあんまりいい子だからね……お返しに楽しい事をしてあげたくって…」 「ん、う……あっ……楽しい、事……」 「そう。これは、楽しい事だよ。金之助くんを沢山楽しませてあげたいんだ」 「あ、ふ……んっ……ぅ……、あ……何か、…変、です………っ……」 いつのまにか指先は倉科の体操着の中を、泳ぐように滑らかに動きまわっていた。 「そうかい?楽しくなる前兆だよ」 「あ、や……ぁ……あっ……だ……、離して、くださ……」 「どうして」 「僕……変、…おしっこ、漏れちゃい、そう…」 「おしっこか。……可愛いね」 「あ、……駄目…触ったら……だめ、…で……っ……」 遂に、ぷしゃああぁ、と水っぽい音を立てて― 「……あっ………、ごめ……なさ………っ………」 この年になっておもらしをしてしまった自分を酷く恥じらう倉科。 混乱と羞恥心から顔を横に振る。 「僕……ごめ、なさ………っ…い、…こんな…お客さ…んに…」 「謝らなくていいんだよ。楽しい事、にはつきものだから…」 「っ…そう、……なん、です……か………?」 「うん。……金之助くん、いい子だね……本当に可愛いよ」 震える倉科の頭を、よしよし、と優しく撫でる高山だった。 それからも、この「特別な接客要請」はしばらく続いて、その度…「楽しい」お返しを貰った。 倉科のからだは、どんどん、楽しい事を覚えていく― 「あ……、ふぁ、僕…、…あ……変…っ…おじさ……っ…」 「金之助くん、……金之助くん……私は…嬉しい、よ…金之助くん」 「お……おじさん、……うれし、そう……です……良かった…」 「ああ……凄く幸せだよ」 倉科は高山が満足そうに笑みを浮かべるので、幸せだった。 色々な客にも、こんなにも満ち足りた表情を浮かべさせられたらいいな…と、朦朧とする意識の中思うのだった。 fin
R18[おめかし]連城瑠加
今日は屋敷に寄った後、久しぶりに昔の仲間と朝まで飲み明かす予定だった。連城は意気揚々と屋敷に向かうがーその先で待ち受けていた出来事は… --- 大きくなるから -The past talk- 「浅葱はどんなガキだった」 頭の痛くなるような数字の羅列…が並んだ書類。 目を落としながら、三宮が連城に尋ねた。 「……今と変わらねぇ気がする」 独り言のようにも聞こえたので答えるか一瞬迷った連城だったが。 すぐに三宮の方へ体を向き直し、回答する。 「ふん?どうしてそう思う」 「雰囲気、みたいなモンっつーか……ああ、でも昔の方が静かだったかもなァ」 連城は視線を天井に預けるようにしてから、記憶をたどった。 「暗いって訳じゃねえけど、自分から喋ったり騒いだり、ってのはあんまり…」 言い出せば、懐かしい風景が瞼の奥へと差し込んで来る。 氷の張った通学路、ストーブ臭い教室。 縁側で食べた林檎、 当たり前に眺めていた星空― カイリの、壮健な視線。 何か、言いたげに微笑む口元…… 今は…… 口数は増えたけれど、横顔や笑顔は……昔よりもずっと、何も語らなくなった気がする。 ―十数年前― 「おはよ、瑠加」 「あ、浅葱くんもいるー」 2人の女生徒は遠慮がちに短く揃えられたスカートをなびかせ、明るい声をあげた。 「おー」 「おはよ」 「まんず寒いなぁ」 「んだ」 「今日は午後から晴れるべな」 赤く染まった鼻をすすらせ、瑠加とカイリが応える。 校舎の入口、しばらく東京で暮らしていたカイリの言葉はどことなく優美に響く。 4人は連れだって歩き、教室に入った。 ホームルームが始まるまでの時間、瑠加はカイリに耳打ちした。 「笹山、いつもと顔、違くなかったべか?」 先ほど、自分達に話かけた女生徒の一人が話題にあがる。 「睫毛と眉毛。あと、前髪変わってた」 「ふぅん。よく解るべな」 「笹山って」 「うん?」 「瑠加の事、好きだで」 悪戯めいて、小さく小さく囁いた。 ニ、と細められるカイリの目。 「は…?!何でそうなるっ」 驚いて声をあげても、それ以上カイリは何も言わなかった。 果たして、それから1週間後、瑠加は笹山鳴海に愛の告白…に代わる贈り物を貰った。 ピンク色の包装紙に包まれた、手作りのトリュフチョコレート。 甘さが程良く、ほろ苦さも利いて、バランスのいい、まるで笹山自身の性格みたいな味。 「あとなんぼかで卒業だから、云う」 「私と、付き合ってけれ」 手紙に書き綴られた、健気な言葉。 瑠加に、初めての彼女が出来た。 「何でカイリ、笹山のこと解ったんだが?」 放課後の理科室。 掃除当番で残っていた二人は、他のクラスメイトが帰った後も何となしに残っていた。 「解り易かったべな」 「わかりやすい……」 「うん」 「んだども、覚えがね。あわくった」 「瑠加、モテるのに」 「……それも、覚えがねーがら」 うーん、と腕を組んで深刻に呟けば、あははは、と、カイリは快活に笑った。 そういえば、カイリは、自分と二人の時以外はあまり笑わないな、と、不意に気がつく。 もっと言えば、東京から戻ってくる前よりも、笑っている顔を見なくなった気がする。 うーん、と腕を組んで深刻に呟けば、あははは だからか、笑ってくれるととても安心するし、気持ちが良い。 「カイリの笑った顔、ホっとするべな」 感じた事をそのまま伝えると、また嬉しそうに目を細めてくれた。 カイリは、東京で母親を亡くした…と聞いている。 けれど、そんな素振りはおくびにも出さず、幼馴染だった瑠加と再び「友達」になった。 綺麗で、優しかったカイリのお母さん。 亡くなる直前の数年間は、里帰りもほとんどしていなかった。 一体何があってそのような事になってしまったのかは、瑠加の預かり知らぬところであり、そのことをもどかしく感じる事もある。 だから、カイリの口から詳細を教えて貰いたいという気持ちが無いわけでもないが、知りたくないような気もしていた。 きっと余計自分の無力さを実感する、という事を本能的に解っていたのかもしれない。 「瑠加と付き合ったら幸せだべなぁ」 うつ向いたカイリの横顔が、まるで歌うように呟く。 独り言のようだったので、瑠加は応えるか迷い、ただ彼をみつめるだけにとどまった。 それから卒業式が終わって、春休みになった。 カイリは県内の進学校へ、瑠加は工業高校に入学が決まっていた。 カイリの祖父母は定食屋を営んでいる為、日中は家に居ない。瑠加はしょっちゅう遊びに行っていた。 店へ食事をしに行くこともあるが、半分はカイリが自分で食事を作るのだ。 瑠加もそれを手伝ったりしながら、二人で時間を過ごしている。 「これも剥く?」 「ん」 「…いい匂いだべ」 「半熟、うまくいってけれ」 祖父母が食事を作り置きする事や、瑠加の実家にてご相伴にあずかる事もあったが、カイリは自炊を好んでいた。 また、その食事を人に食べて貰う事にも楽しみを感じているように見えた。 カイリが笑顔を浮かべている事の、多い時間。 …けれど、この日は少しだけ様子が違っていた。 「食べっぺ」 「うん」 「……カイリ。腹でも痛いが」 「んー?なんも」 デミグラスソースのかかったオムライスの湯気の先、笑顔に似た、悲しそうな表情を終始浮かべるカイリ。 目の前で一緒に食事を摂りながら、とりとめもない会話を交わすけれど、一言一言重なるごとに彼が遠くへ行ってしまう気がした。 「瑠加の高校とはあんまり近くねが、バイトする予定のコンビニが…」 春から、別々の高校に進む二人。 入学後の話をアレコレ話すカイリだったけれど、全然違う事を考えているようだった。 「……………」 しかし、話したがらないという事は、瑠加には解らない事なのだろう。 瑠加だって、例えば何か悩みを抱えていたってカイリに全て話すかは怪しい。 だから、瑠加はオムライスを口に運びながら、丁寧に相槌を打った。 でも、相槌を打つほどオムライスの味がしなくなって、遂には口をついて出た。 「カイリ、何が嫌な事あったべか」 「―……」 「嘘笑いは辛いだで」 こんな事を言っても何にもならないかもしれないが、言ってみて後悔はしなかった。 自分が逆の立場でも、信頼している人間に気遣われて、嫌な気分になるはずがないと思いいたったから。 「お母さん」 「うん?」 「……ホステス、だったど。俺、知らねがった」 「………」 「お父さん死んでから俺、育てる為に。多分…凄く、大変だったど」 「何で、解ったが」 「………知らね子が、話してた」 「……女?」 「うん」 瑠加は誰か何となく思い当たった。 カイリの事を取り巻いているような、ファンの女の子集団が以前にそういった話をしていて、聞いてしまった事がある。 「昼も働いて、夜も…働いてたべ、それで…お母さん、……」 その先をカイリは言わなかった。 それで、死んでしまったんじゃないか、と続けたいのだろうか。 「カイリのお母さん、いいお母さんだべな」 瑠加は想像を無視して、喋った。 「………。」 「いっつもいい匂いさせてな、綺麗で、優しくって、カイリの事すごく大事にしてたど」 「……うん」 「俺も、大好きだったが。会えねままだから、残念だったべ」 「うん……」 どんな事を言えば、カイリの悲しみが去るのか、正解なのか。全然解らなかった。 だから、やっぱり思った事を言うしかなくて そのうち、カイリの目尻に涙がたまっていった。 吹き取ってあげられるものは無いか探したが、何もなかったので自分の指先を添える。 それに驚いてカイリが顔をあげた。 すると、正面から見つめ合うような体勢になってしまい、瑠加は瞬間的に「間違えたか?」と思ったが、 次の瞬間、ぶは!とカイリが吹き出して 「っ、変なの、俺達」 と、楽しそうに笑っていたので、きっとそれで良かったのだろう。 余程おかしかったのか、彼の白い肌は赤く染まり、耳まで薔薇色だった事をよく覚えている。 それから数カ月後。 二人は無事高校に入学した。 瑠加は、念願だった特攻服を購入した。 方言を使う事に少しだけ抵抗を感じ、慣れない標準語を覚え始めていた。 彼女とは、高校が分かれた事で少しずつすれ違ってしまっていた。 そろそろきちんと話し合わないと…と思っている。 カイリは、進学校の中でもやっぱり学年トップクラスの成績だった。 瑠加の高校から一番近いコンビニでアルバイトを始めた。 店長が良い人らしい。 二人の間柄は以前と変わらず、朗らかで、適切で、健全だった。 穏やかに、時間は流れていく。 ――いつもの放課後。 ――いつもの、溜まり場。 ――いつもの二人が続いていた。 「連城さん…その文字……どうしたんですか」 放課後の、海の堤防近くで、瑠加の舎弟の一人が、 腕のあたりに入った刺繍をさして言う。 「ああ…でかい器の男になるって意味。俺の好きな言葉だ。」 「………………」 大器晩成― まり将来大物になるかもしれないという意味で悪い意味では決してないのだが… 今現在は大した器ではないという事を自ら吹聴するような事になってしまうのでは…ないだろうか…… 舎弟の数人は同様にそれを感じていた。 けれど誰もそれを口には出来なかった。 その沈黙に終止符を打った人物は― 「瑠加」 浅葱カイリだった。 バイトの出勤前、こうして瑠加とその仲間達が居る溜まり場へ顔を出す事が日課になっていた。 「おつかれーっす」 舎弟数人がカイリに頭を下げる。 カイリはいつもどうしていいか解らないというような目をしながらも、応えていた。 「瑠加、その文字…」 「おう。俺の好きな言葉だで」 「恰好いいべな」 意外な彼のその反応に舎弟達は安心する。 「俺、でかい器ンなっで、ずっと全員で笑ってられるようにすっからな」 瑠加は大きく口を開けて笑えば、その場にいた人間全員嬉しそうに彼を見た。 (カイリも、笑ってる) 笑う回数も、昔より増えたような気がしている。 何だか、馬鹿みたいに幸せだった。 fin











