[本編] 銀 夏生 編
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【女子社員2】
「貴方、かわいらしい顔してるものね…」
【女子社員2】
「そんなに具合がいいのかしら。よかったら、私とも遊ばない?」
そう言いながら女性社員は俺の背中に手を回し始める。
【ハク】
「俺はナ…いや、銀社長の玩具でもなんでもありません!」
【女子社員2】
「ふーん、そうなの? でも、今までの秘書といえば、社長のお気に入りだったのに…不思議ねぇ」
【女子社員2】
「ま、ぜいぜい捨てられないようにね~」
【銀】
「何をサボっているんだ…?『ハク』君」
【女子社員2】
「あっ…」
と、不意に廊下の曲がり角からナツが姿を表す。
【女子社員2】
「銀社長…お疲れ様です」
【銀】
「君も…根も葉もない噂話を信じるなんて、関心しないな…」
と女性社員を嗜める。
【女子社員2】
「あ…。いや…その…」
【銀】
「まぁいい。『ハク』君はそのままオフィスに戻りなさい」
【ハク】
「あ。はい」
そう言って俺は、オフィスへ戻った。
【銀】
「……で、何の真似だね? 私に捨てられた腹いせとでも言うのかな…?」
【女子社員2】
「そ…、そんなわけでは…」
【銀】
「まったく残念だ…。君には失望したよ」
【女子社員2】
「………申し訳ございませんでした」
【銀】
「本当に俺の気を引きたいなら、余計な事をせず跪いて媚びてみせろ」
そう言うと銀は、脚をおもむろに女性社員の前に差し出す。
【銀】
「奉仕の仕方は…身体が覚えているだろう?」
銀はニヤリとした怪しい笑顔を浮かべ、女性社員を見つめた。
その銀の真直ぐな視線に耐えられずに、女性社員は目線を外し、銀の足元に跪く。
【銀】
「ほら、どうするんだっけか…?」
銀の冷たい視線が女子社員に突き刺さる。
【女子社員2】
「本当に………本当に申し訳ございませんでした」
女子社員の目には涙が滲んでいた。
【銀】
「ハクに触れていい人間は俺だけだ。次にこんなことがあったら…」
【銀】
「…………わかっているだろうな?」
そう跪いた女子社員の耳もとに囁くと女子社員はそそくさと立ちあがる。
【銀】
「わかったなら、とっとと持ち場に戻りたまえ」
ったく、なんなんだあの失礼な女性社員は…。
といった具合に、しばらく社内は俺の噂話で持ち切りだった。
【ハク】
(まぁ、なんだかんだいって、それにも慣れてきたんだけどさ…)
そう、実際ナツの自宅での暮らしは快適だった。
何しろ俺の自宅とはレベルが違いすぎる。
まあ、これをラッキーととらえるかどうかは微妙だけど…。
【ハク】
(にしても、ナツって本当に社内での評判がいいんだよな…)
俺は、もう座り慣れてきた俺専用のデスクに腰を据えて、来週の会議用の資料の作成をしていた。
俺専用に与えられた、高スペックのノートパソコンで、ぽつぽつと作業をしている。
今、社長室にいるのは俺一人。ナツは席を外している。
【ハク】
「……なんで俺なんかが秘書なんだろ」
評判がよくて慕われているナツに比べて俺は、有能秘書でもなんでもない。
秘書なんてそんなのは名ばかりで、俺の仕事は主に、本当に雑用だった。
ナツが会議で使う資料の作成・来客時のお茶くみ・訪問時の付き添い・会食の相手などなど……その種類は様々。
まれに、俺が立ち入らない会議も存在していた。
その間にナツが何をしているか、俺は知らない。
――秘書だっていうのに。
【ハク】
(俺はナツに必要とされているのだろうか…)
【ハク】
「なんだかな…」
不意にため息をつく。
【ハク】
(本当は…俺なんか必要ないんだろうな、ナツは…)
周囲がナツを評価すると、俺はなんとなくモヤモヤした気分になった。
なんだか自分が惨めになるような気がして……。
今だって――ナツがどこに行っているのか、知らない。
お前は関係ないと言われたら、それ以上立ち入ることなんてできない。
【ハク】
「あぁ…だめだ、だめだ!集中!」
俺は両ほほを手でパチンと叩くと、目の前のパソコン画面に集中する。
それでも、俺の心の中には疑問がぐるぐると渦巻いていた。
【ハク】
(なぁ、ナツ…。何で………俺なんだよ…?)
ナツに聞けないもどかしさが、俺の思考を支配していた。
続く…
「貴方、かわいらしい顔してるものね…」
【女子社員2】
「そんなに具合がいいのかしら。よかったら、私とも遊ばない?」
そう言いながら女性社員は俺の背中に手を回し始める。
【ハク】
「俺はナ…いや、銀社長の玩具でもなんでもありません!」
【女子社員2】
「ふーん、そうなの? でも、今までの秘書といえば、社長のお気に入りだったのに…不思議ねぇ」
【女子社員2】
「ま、ぜいぜい捨てられないようにね~」
【銀】
「何をサボっているんだ…?『ハク』君」
【女子社員2】
「あっ…」
と、不意に廊下の曲がり角からナツが姿を表す。
【女子社員2】
「銀社長…お疲れ様です」
【銀】
「君も…根も葉もない噂話を信じるなんて、関心しないな…」
と女性社員を嗜める。
【女子社員2】
「あ…。いや…その…」
【銀】
「まぁいい。『ハク』君はそのままオフィスに戻りなさい」
【ハク】
「あ。はい」
そう言って俺は、オフィスへ戻った。
【銀】
「……で、何の真似だね? 私に捨てられた腹いせとでも言うのかな…?」
【女子社員2】
「そ…、そんなわけでは…」
【銀】
「まったく残念だ…。君には失望したよ」
【女子社員2】
「………申し訳ございませんでした」
【銀】
「本当に俺の気を引きたいなら、余計な事をせず跪いて媚びてみせろ」
そう言うと銀は、脚をおもむろに女性社員の前に差し出す。
【銀】
「奉仕の仕方は…身体が覚えているだろう?」
銀はニヤリとした怪しい笑顔を浮かべ、女性社員を見つめた。
その銀の真直ぐな視線に耐えられずに、女性社員は目線を外し、銀の足元に跪く。
【銀】
「ほら、どうするんだっけか…?」
銀の冷たい視線が女子社員に突き刺さる。
【女子社員2】
「本当に………本当に申し訳ございませんでした」
女子社員の目には涙が滲んでいた。
【銀】
「ハクに触れていい人間は俺だけだ。次にこんなことがあったら…」
【銀】
「…………わかっているだろうな?」
そう跪いた女子社員の耳もとに囁くと女子社員はそそくさと立ちあがる。
【銀】
「わかったなら、とっとと持ち場に戻りたまえ」
ったく、なんなんだあの失礼な女性社員は…。
といった具合に、しばらく社内は俺の噂話で持ち切りだった。
【ハク】
(まぁ、なんだかんだいって、それにも慣れてきたんだけどさ…)
そう、実際ナツの自宅での暮らしは快適だった。
何しろ俺の自宅とはレベルが違いすぎる。
まあ、これをラッキーととらえるかどうかは微妙だけど…。
【ハク】
(にしても、ナツって本当に社内での評判がいいんだよな…)
俺は、もう座り慣れてきた俺専用のデスクに腰を据えて、来週の会議用の資料の作成をしていた。
俺専用に与えられた、高スペックのノートパソコンで、ぽつぽつと作業をしている。
今、社長室にいるのは俺一人。ナツは席を外している。
【ハク】
「……なんで俺なんかが秘書なんだろ」
評判がよくて慕われているナツに比べて俺は、有能秘書でもなんでもない。
秘書なんてそんなのは名ばかりで、俺の仕事は主に、本当に雑用だった。
ナツが会議で使う資料の作成・来客時のお茶くみ・訪問時の付き添い・会食の相手などなど……その種類は様々。
まれに、俺が立ち入らない会議も存在していた。
その間にナツが何をしているか、俺は知らない。
――秘書だっていうのに。
【ハク】
(俺はナツに必要とされているのだろうか…)
【ハク】
「なんだかな…」
不意にため息をつく。
【ハク】
(本当は…俺なんか必要ないんだろうな、ナツは…)
周囲がナツを評価すると、俺はなんとなくモヤモヤした気分になった。
なんだか自分が惨めになるような気がして……。
今だって――ナツがどこに行っているのか、知らない。
お前は関係ないと言われたら、それ以上立ち入ることなんてできない。
【ハク】
「あぁ…だめだ、だめだ!集中!」
俺は両ほほを手でパチンと叩くと、目の前のパソコン画面に集中する。
それでも、俺の心の中には疑問がぐるぐると渦巻いていた。
【ハク】
(なぁ、ナツ…。何で………俺なんだよ…?)
ナツに聞けないもどかしさが、俺の思考を支配していた。
続く…