本編
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ようやく首の傷も癒えはじめ、あと2、3日もすれば名残の痣も消えそうな頃―、
いつものようにバイト先へ足を運ぶと、入り口前で梶井さんを見かけた
【宮沢】
「梶井さーん!」
手を振って呼びかけると、どうやら俺に気付いてくれたようだ
【梶井】
「おや、宮沢さん
今日は少し遅いのですね」
【宮沢】
「ええ、今日はゼミの日だから遅番にしてもらったんです」
【梶井】
「そうですか
宮沢さんは学生さんでしたね」
梶井さんは納得したように頷き、その後…言葉を続けた
【梶井】
「そういえば…、先週からずっと水には入っていないようですが…お加減はいかがなのですか」
心配そうな顔で梶井さんが尋ねる
【宮沢】
「はい!ちょっと油断して体調を崩しちゃいましたけど」
【宮沢】
「もうだいぶ良くなりましたので、次いらして下さる頃には治ってますよ!」
さすがにキスマークがあって水着になれないなんていう訳にいかず…
俺はみんなに「軽い風邪の大事を取って―」という言い訳で、プールサイドでの間接指導に専念していたのだ
【梶井】
「それは良かったですね。
なにかあったら、すぐに言うのですよ」
【宮沢】
「ありがとうございます!」
【宮沢】
(相変わらず、梶井さんは優しくて穏やかで…)
【宮沢】
(最近は女性だけじゃなく、料理好きな男性ファンも多いっていうもの頷けるな)
俺は受付で梶井さんの会員証を受け取って入館手続きを済ませた後、
自分もタイムカードを押してから、プールで梶井さんと合流した
その日のレッスン後……
【宮沢】
「あ、梶井さん。
シャワー浴びてらしたんですね」
私服に着替えてからシャワー室のタオル交換と定時清掃にきた俺は、そこで梶井さんと鉢合わせた
【梶井】
「フフ、なんだか今日は偶然が続きますね」
【梶井】
「ちょうど今、着替え終わったところですよ」
【宮沢】
「俺は清掃と補充です。
あ、なにか足りなかったものがあったら言ってくださいね」
そう言いながら、洗面台の上にあったゴミを片付けようと手を伸ばしたのだが―、
【宮沢】
「痛ッ!」
【梶井】
「どうされましたか」
【宮沢】
「それが…、ゴミの中にカミソリの替え刃が入ってて……」
【宮沢】
「すみません、大きな声出しちゃって。
すぐ片付けますね」
【梶井】
「いけません!」
―何でもないフリで片づけを続行しようとした俺に梶井さんが駆け寄り、痛めたほうの手を握りしめた
【宮沢】
「えと…、梶井…さん?」
梶井さんの剣幕に戸惑う俺の意も介さず、握り締めた手の指先を凝視して……
【梶井】
「血が―出ているではないですか。 このまま清掃を続けたら、黴菌が入ってしまいますよ」
【梶井】
「貴方の美しい指に、傷を残してはいけません」
そう言って、俺の指を……
チュプリ…と口に含んだ
-to be continued-
【宮沢】
「や…あの……、
ダメです、梶井さん……」
【梶井】
「駄目なのは貴方でしょう?
傷口を放っておこうとするから…」
【梶井】
「だから私が…、こうして消毒して差し上げるのです。……ん、ちゅ…」
【宮沢】
「ひぁ……っ」
温かい舌で傷口を舐め上げられ、俺は小さく悲鳴を上げた
【梶井】
「沁みたのですか?
それはいけませんね」
【梶井】
「ん…ん、ちゅっ……ちゅぷ…あ…、んむ…っちゅ…」
梶井さんの唇が…音を立てて俺の指を吸い、その舌で間接を舐(ねぶ)り上げる
チロチロと動く赤い舌が、俺の指先から滲む血を舐めとっていく……
【宮沢】
(……あ)
その舌先を見ていると、背中をゾクゾクと…痛みとは違う何かの感覚が這い登ってくるのを感じる
ビクン!
指先から目が離せなくなっていた俺の目を、梶井さんがじっと見上げていたのに気づいた
【宮沢】
「ん……梶井さ……」
【梶井】
「ちゅっ…ちゅく……ちゅぷ…っ」
梶井さんは無言で俺の目を見つめたまま、指を舐め続ける
【梶井】
「くちゅ……んむっ…あ…はぁ…っ、んっ……あむ…っ」
【宮沢】
「……や…あ……」
唇で柔らかく食(は)まれる度…、第一関節のくぼみを舌先でくすぐられる度…
快感が小さな電子信号のように、次々に俺の脳に送り込まれる
【宮沢】
(な、んで…俺…、傷口を舐めてもらってるだけで…こんな……)
『傷口は舐めときゃ治る』なんて、男なら大人になってもよくある話だ
【宮沢】
(なのにこんな……、俺…どうして……)
戸惑いと快感がない交ぜになった感覚を、どうすることもできずにいると―
【梶井】
「これで、もう血は滲んでこないようですね」
【梶井】
「少し出血が多いようでしたので、傷口をキレイにさせていただきました」
【梶井】
「良かった、傷口は浅いようですよ。あとはコレを貼っておきましょう」
梶井さんが、スキンケア用の小物ポーチから絆創膏を取り出して、俺の指にくるりと巻いてくれた
【宮沢】
「あ、ありがとうございます」
【宮沢】
(そうか、梶井さんは血が止まるまで、傷口で血が固まらないようにしてくれていたんだ…)
【宮沢】
(なのに俺…あんな風に変な気持ちになっちゃうなんて…。うう、恥ずかしい…)
【梶井】
「………」
【梶井】
「それでは、私はそろそろ行きますね。」
【梶井】
「傷口、くれぐれもお大事に…、
お仕事頑張ってくださいね」
【宮沢】
「あ、はい。
手当、本当にありがとうございます」
パタン…
いつものようにバイト先へ足を運ぶと、入り口前で梶井さんを見かけた
【宮沢】
「梶井さーん!」
手を振って呼びかけると、どうやら俺に気付いてくれたようだ
【梶井】
「おや、宮沢さん
今日は少し遅いのですね」
【宮沢】
「ええ、今日はゼミの日だから遅番にしてもらったんです」
【梶井】
「そうですか
宮沢さんは学生さんでしたね」
梶井さんは納得したように頷き、その後…言葉を続けた
【梶井】
「そういえば…、先週からずっと水には入っていないようですが…お加減はいかがなのですか」
心配そうな顔で梶井さんが尋ねる
【宮沢】
「はい!ちょっと油断して体調を崩しちゃいましたけど」
【宮沢】
「もうだいぶ良くなりましたので、次いらして下さる頃には治ってますよ!」
さすがにキスマークがあって水着になれないなんていう訳にいかず…
俺はみんなに「軽い風邪の大事を取って―」という言い訳で、プールサイドでの間接指導に専念していたのだ
【梶井】
「それは良かったですね。
なにかあったら、すぐに言うのですよ」
【宮沢】
「ありがとうございます!」
【宮沢】
(相変わらず、梶井さんは優しくて穏やかで…)
【宮沢】
(最近は女性だけじゃなく、料理好きな男性ファンも多いっていうもの頷けるな)
俺は受付で梶井さんの会員証を受け取って入館手続きを済ませた後、
自分もタイムカードを押してから、プールで梶井さんと合流した
その日のレッスン後……
【宮沢】
「あ、梶井さん。
シャワー浴びてらしたんですね」
私服に着替えてからシャワー室のタオル交換と定時清掃にきた俺は、そこで梶井さんと鉢合わせた
【梶井】
「フフ、なんだか今日は偶然が続きますね」
【梶井】
「ちょうど今、着替え終わったところですよ」
【宮沢】
「俺は清掃と補充です。
あ、なにか足りなかったものがあったら言ってくださいね」
そう言いながら、洗面台の上にあったゴミを片付けようと手を伸ばしたのだが―、
【宮沢】
「痛ッ!」
【梶井】
「どうされましたか」
【宮沢】
「それが…、ゴミの中にカミソリの替え刃が入ってて……」
【宮沢】
「すみません、大きな声出しちゃって。
すぐ片付けますね」
【梶井】
「いけません!」
―何でもないフリで片づけを続行しようとした俺に梶井さんが駆け寄り、痛めたほうの手を握りしめた
【宮沢】
「えと…、梶井…さん?」
梶井さんの剣幕に戸惑う俺の意も介さず、握り締めた手の指先を凝視して……
【梶井】
「血が―出ているではないですか。 このまま清掃を続けたら、黴菌が入ってしまいますよ」
【梶井】
「貴方の美しい指に、傷を残してはいけません」
そう言って、俺の指を……
チュプリ…と口に含んだ
-to be continued-
【宮沢】
「や…あの……、
ダメです、梶井さん……」
【梶井】
「駄目なのは貴方でしょう?
傷口を放っておこうとするから…」
【梶井】
「だから私が…、こうして消毒して差し上げるのです。……ん、ちゅ…」
【宮沢】
「ひぁ……っ」
温かい舌で傷口を舐め上げられ、俺は小さく悲鳴を上げた
【梶井】
「沁みたのですか?
それはいけませんね」
【梶井】
「ん…ん、ちゅっ……ちゅぷ…あ…、んむ…っちゅ…」
梶井さんの唇が…音を立てて俺の指を吸い、その舌で間接を舐(ねぶ)り上げる
チロチロと動く赤い舌が、俺の指先から滲む血を舐めとっていく……
【宮沢】
(……あ)
その舌先を見ていると、背中をゾクゾクと…痛みとは違う何かの感覚が這い登ってくるのを感じる
ビクン!
指先から目が離せなくなっていた俺の目を、梶井さんがじっと見上げていたのに気づいた
【宮沢】
「ん……梶井さ……」
【梶井】
「ちゅっ…ちゅく……ちゅぷ…っ」
梶井さんは無言で俺の目を見つめたまま、指を舐め続ける
【梶井】
「くちゅ……んむっ…あ…はぁ…っ、んっ……あむ…っ」
【宮沢】
「……や…あ……」
唇で柔らかく食(は)まれる度…、第一関節のくぼみを舌先でくすぐられる度…
快感が小さな電子信号のように、次々に俺の脳に送り込まれる
【宮沢】
(な、んで…俺…、傷口を舐めてもらってるだけで…こんな……)
『傷口は舐めときゃ治る』なんて、男なら大人になってもよくある話だ
【宮沢】
(なのにこんな……、俺…どうして……)
戸惑いと快感がない交ぜになった感覚を、どうすることもできずにいると―
【梶井】
「これで、もう血は滲んでこないようですね」
【梶井】
「少し出血が多いようでしたので、傷口をキレイにさせていただきました」
【梶井】
「良かった、傷口は浅いようですよ。あとはコレを貼っておきましょう」
梶井さんが、スキンケア用の小物ポーチから絆創膏を取り出して、俺の指にくるりと巻いてくれた
【宮沢】
「あ、ありがとうございます」
【宮沢】
(そうか、梶井さんは血が止まるまで、傷口で血が固まらないようにしてくれていたんだ…)
【宮沢】
(なのに俺…あんな風に変な気持ちになっちゃうなんて…。うう、恥ずかしい…)
【梶井】
「………」
【梶井】
「それでは、私はそろそろ行きますね。」
【梶井】
「傷口、くれぐれもお大事に…、
お仕事頑張ってくださいね」
【宮沢】
「あ、はい。
手当、本当にありがとうございます」
パタン…