[本編] プロローグ
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何でこんなことになったのか。
まるでドラマや映画の中の話のようだ。
俺はまだ、その出来事を信じられなかった。
その日、俺が出社をすると、会社の周りの雰囲気がおかしなことにすぐに気がついた。
普段通りの時間に出社し、普段通りにデスクに座り、普段通りに上司と同僚に挨拶をする。
すると、みんな何か喉に何かを詰まらせたような物言いと愛想笑いで、挨拶を返してきたのだ。
……………何か違和感を感じる。
それは俺に掛けられた声ではっきりとわかった。
【部長】
「ハク君、ちょっと会議室まで来てもらえるかね?」
その呼び出しは唐突で、いつも俺を目の敵にしていて声を掛けることはない部長が俺に声をかけてきたのだ。…何か嫌な予感がする。
【ハク】
「…あ、はい」
不自然に思ったものの、俺は手に手帳を持って、部長に呼び出された会議室の一室へ向かった。
会議室の扉の前に立つと、嫌な予感がさらに強まり、こみ上げてくる。
【ハク】
「…失礼します」
そう言って俺は会議室の扉をノックし、中に入る。
正面の椅子には、普段なら言葉すら交わすことのない部長が座っていた。
【部長】
「………そこに座って」
俺は言われた通りに会議室の椅子に座る。
【部長】
「――わかってると思うが…」
………………ん?
………何をわかっているんだ…?
【部長】
「……………ハク君」
【部長】
「君は今日でクビだ」
【ハク】
「は?」
突然突き付けられた解雇宣告。
意味が分からなかった…。
【ハク】
「クビ…?どういう事ですか?一体どうしていきなり……」
【部長】
「…シラを切るつもりか?」
上司は刺すような視線を俺に向け、信じられないような言葉を矢継ぎ早に発した。
【部長】
「君が会社の金を横領したことはもう分かっているんだ」
【部長】
「もちろん…証拠もある」
【ハク】
「ば、馬鹿な! そんなわけが…」
俺は耳を疑った。
【部長】
「よくもそう堂々とシラをきれたもんだ。呆れて物も言えない」
【ハク】
「横領…って。何の話ですか!」
【ハク】
「俺は本当にそんな事知らない――」
【部長】
「もう結構。君はクビだ。さっさと荷物をまとめなさい」
【ハク】
「そ…んな!ちょっと待って下さい!」
【ハク】
「――俺は無実です!」
――――何で?意味が分からない。
だって、そんな横領だなんて、まったく身に覚えのない話だ。
それなのに解雇されるだなんて絶対に納得がいかない!
俺は上司に食い下がったが、まるで相手にされずにその場を追い出されてしまった。
――――結局。
どんなに頑張ったところでクビという事実は覆せず、俺は会社を去る事になった。
身に覚えのない横領を理由にクビになったのだ。
どう考えても誰かが行った横領の罪を着せられたということだろう。
悔しい。
しかしそうは思っても、クビになった今の俺には、もはや真相を暴くことなどできない。
高校を卒業して、可もなく不可もない中堅会社に勤めて、早12年。
会社員として真面目に働いていた俺を突然襲った『解雇』という厳しい現実。
【ハク】
「はぁ…これからどうするんだよ、俺……」
思い当たる節を考えてみるが、皆目見当がつかない。
12年間、ひたすら会社に貢献してきたつもりだ。
それをしかも濡れ衣の横領でクビになるなんて…。
全くもって意味がわからなかった…。
どうしようもない怒りや悔しさをどこにもぶつけられずにいた俺は、独りふらりと入った居酒屋でヤケ酒とばかりに酒をあおった。
仕事の愚痴を洩らすサラリーマン達が恨めしい。
そんな文句を垂れてたって、俺よりかはマシだろ。
俺はそう思った。
【ハク】
「オッサン、おかわり!」
【店員】
「お兄さん、もうやめといた方が…」
【ハク】
「いいから!」
どうせ、どんなに飲みすぎたって問題などない。何しろ明日も明後日も仕事なんてないのだから。
そんなふうに飲み続けた俺は、会計を済ませる頃には足元も危ういほどにフラフラになっていた。
けれど、意識はある。
店員のオヤジには散々心配されたが、しっかり会計も済ませたし、家に帰れるくらいの正気はあるつもりだった。
が、飲み足りないと感じた俺は、もう一軒行こうと繁華街を歩きだした。
その時――――。
ドンッ
【ハク】
「あ、すみませ――」
【男】
「おい、兄ちゃん。どこ見て歩いてんだよ、えぇ!?」
――――マジかよ。
またこんな非現実的なことが起こるわけか。
俺の目の前には、いかにもガラの悪い男が立っていた。
俺はすかさず『すみません』、と謝ろうと思ったが、その前に腹部に衝撃が走った。
そして次の瞬間には、派手な音と共に身体を地面に叩きつけられる。
【ハク】
「ぐふっ…」
内臓からこみ上げてくる違和感に俺は腹を抱えたまま思わず膝をついて倒れこむ。
【ハク】
「うぅ…っ」
ゴンッ、ゲシッ、ゴボッ!
身体を丸めて蹲る俺の腹部を男は容赦なく蹴り続けた。
口に血の味が広がる。
意識が朦朧とする。
――――何でこんなことになったんだろう?
――――今日は最悪だ。もうどうにでもなればいい。半ばそう諦めかけた時、ようやく俺は暴力から解放された。
体中が痛む中、よろめきながらも何とか立ち上がり自宅の帰り道を歩きだした。
しばらく歩くと、路地の前方から荒げた声が聞こえてくる。
【ヤクザ1】
「オイ、借金が返せない…? 返せないなら契約通り、身体で払ってもらうことになるぜ」
【男】
「そ…そんな…。も…、もうしばらく待っていただけませんでしょうか…。来月には必…」
【ヤクザ2】
「うるせぇ!もうとっくに返済期限は過ぎてんだ…つまりお前の身体はもうすでに組のものなんだよ」
【ヤクザ1】
「つまり、もう何をされても文句は言えねぇ」
ふと見るとヤクザらしき風貌の男が、サラリーマンの優男を地面に押さえつけていた。
もう一人のヤクザがサラリーマンの顎を持ち上げて、ニヤニヤしたうすら笑いしながら言い聞かせている。
【ヤクザ1】
「兄ちゃん、綺麗な顔してるからそれなりの値になるぜ…」
【ヤクザ2】
「とりあえず…具合をたしかめなきゃな…」
そう言うと男は、突然優男が身に着けていたスラックスを下着ごと引きずり下ろした。
【男】
「ひっ…」
【ヤクザ2】
「商売モノに傷つけちゃもったいないからな…」
薄暗い路地の中で優男の下半身が露わになる。
ちょうど横を通りすぎたタイミングで起こった出来事から、俺は目が離せなかった。
【ハク】
(もしかしたら、職を失った俺も…こんな風な末路になってしまうのだろうか…)
【ハク】
(………………)
【ハク】
(…それでももう…いいかもしれない…)
俺は半分自棄になっていた。
仕事をクビになり、ヤケ酒を飲んだ挙句、チンピラに絡まれてボコボコにされ…。
最後は身売りされる…。
そんなことをふと想像してしまう。
【ヤクザ1】
「おう。そっちの兄ちゃんも、いつまで見てんだ?」
ヤクザの一人が、フラフラになっている俺に怒鳴りつけてきた。
【ハク】
「…………別に…」
【ハク】
(…………いいわけないか)
そう思い直すと、俺はボロボロになった身体をいたわりつつ、家への道のりを急いだ。
本当に今日は散々だった…。
そう思いながらやっとの思いで家に辿りついた俺は、何の気なしに覗いた郵便受けの中にその日最後の非日常を見つけた。
そこには、差出人不明の手紙が一通。
無造作に手紙を開きながら部屋の中に入り、ベッドに横になりながら中身をみるとそこには、
○月×日、バーにて待つ…と書かれていた。
【ハク】
(差出人は一体誰だ…?)
俺は不思議に思って手紙を裏返して見ると、そこには高校時代の友人より…とだけ書かれている。
【ハク】
(これって一体…)
高校時代に俺がつるんでいた奴といえば…
【ハク】
(………リュウ?)
―――赤屋竜次(あかやりゅうじ)。
俺が高校1年の時、3年だった先輩。1年留年してたから、実際は3つ上の先輩だ。
屋上でお互いサボってた時、俺によく声をかけてくれたっけか。
体育祭の時の応援団長だった姿が印象に残っている。
【ハク】
(それとも………ナツ?)
―――銀夏生(しろがねなつお)。
品行方正、頭脳明晰、スポーツ万能で成績優秀な生徒会長。
1学年上と学年は違ったけど、学力テストでは常に首席で、その存在はとても目立つものだった。
俺にとっては、テニス部の先輩のイメージが強く、面倒をよくみてもらった思い出がある。
【ハク】
(もしくは………黒木か?)
―――黒木忠生(くろきただお)。
誰もが振り返るような美形のクラスメイト。
クラスの女子の大半はこいつのことを好きだったんじゃないかと思うほど、奴はモテた。
性格が引っ込み思案のせいか、あまり派手なイメージはないけど、修学旅行とかも一緒につるんだっけ。
思い当たるのはこの3人ぐらいか。
俺は久しぶりに思い出した高校時代の友人のことを考えていると疲れからか、だんだん眠気が襲ってくる。
【ハク】
(でも、アイツらだったら誰でもいいな。…12年振りか…。)
薄れて行く意識の中で、なんだか懐かしいものを感じながら俺は、眠りに落ちた。
会社を解雇になってから数日後、例の手紙に書かれていた約束の日になった。
俺はこの数日の間、3人のうちの誰に呼ばれたのかが気になっていた。
続く…
まるでドラマや映画の中の話のようだ。
俺はまだ、その出来事を信じられなかった。
その日、俺が出社をすると、会社の周りの雰囲気がおかしなことにすぐに気がついた。
普段通りの時間に出社し、普段通りにデスクに座り、普段通りに上司と同僚に挨拶をする。
すると、みんな何か喉に何かを詰まらせたような物言いと愛想笑いで、挨拶を返してきたのだ。
……………何か違和感を感じる。
それは俺に掛けられた声ではっきりとわかった。
【部長】
「ハク君、ちょっと会議室まで来てもらえるかね?」
その呼び出しは唐突で、いつも俺を目の敵にしていて声を掛けることはない部長が俺に声をかけてきたのだ。…何か嫌な予感がする。
【ハク】
「…あ、はい」
不自然に思ったものの、俺は手に手帳を持って、部長に呼び出された会議室の一室へ向かった。
会議室の扉の前に立つと、嫌な予感がさらに強まり、こみ上げてくる。
【ハク】
「…失礼します」
そう言って俺は会議室の扉をノックし、中に入る。
正面の椅子には、普段なら言葉すら交わすことのない部長が座っていた。
【部長】
「………そこに座って」
俺は言われた通りに会議室の椅子に座る。
【部長】
「――わかってると思うが…」
………………ん?
………何をわかっているんだ…?
【部長】
「……………ハク君」
【部長】
「君は今日でクビだ」
【ハク】
「は?」
突然突き付けられた解雇宣告。
意味が分からなかった…。
【ハク】
「クビ…?どういう事ですか?一体どうしていきなり……」
【部長】
「…シラを切るつもりか?」
上司は刺すような視線を俺に向け、信じられないような言葉を矢継ぎ早に発した。
【部長】
「君が会社の金を横領したことはもう分かっているんだ」
【部長】
「もちろん…証拠もある」
【ハク】
「ば、馬鹿な! そんなわけが…」
俺は耳を疑った。
【部長】
「よくもそう堂々とシラをきれたもんだ。呆れて物も言えない」
【ハク】
「横領…って。何の話ですか!」
【ハク】
「俺は本当にそんな事知らない――」
【部長】
「もう結構。君はクビだ。さっさと荷物をまとめなさい」
【ハク】
「そ…んな!ちょっと待って下さい!」
【ハク】
「――俺は無実です!」
――――何で?意味が分からない。
だって、そんな横領だなんて、まったく身に覚えのない話だ。
それなのに解雇されるだなんて絶対に納得がいかない!
俺は上司に食い下がったが、まるで相手にされずにその場を追い出されてしまった。
――――結局。
どんなに頑張ったところでクビという事実は覆せず、俺は会社を去る事になった。
身に覚えのない横領を理由にクビになったのだ。
どう考えても誰かが行った横領の罪を着せられたということだろう。
悔しい。
しかしそうは思っても、クビになった今の俺には、もはや真相を暴くことなどできない。
高校を卒業して、可もなく不可もない中堅会社に勤めて、早12年。
会社員として真面目に働いていた俺を突然襲った『解雇』という厳しい現実。
【ハク】
「はぁ…これからどうするんだよ、俺……」
思い当たる節を考えてみるが、皆目見当がつかない。
12年間、ひたすら会社に貢献してきたつもりだ。
それをしかも濡れ衣の横領でクビになるなんて…。
全くもって意味がわからなかった…。
どうしようもない怒りや悔しさをどこにもぶつけられずにいた俺は、独りふらりと入った居酒屋でヤケ酒とばかりに酒をあおった。
仕事の愚痴を洩らすサラリーマン達が恨めしい。
そんな文句を垂れてたって、俺よりかはマシだろ。
俺はそう思った。
【ハク】
「オッサン、おかわり!」
【店員】
「お兄さん、もうやめといた方が…」
【ハク】
「いいから!」
どうせ、どんなに飲みすぎたって問題などない。何しろ明日も明後日も仕事なんてないのだから。
そんなふうに飲み続けた俺は、会計を済ませる頃には足元も危ういほどにフラフラになっていた。
けれど、意識はある。
店員のオヤジには散々心配されたが、しっかり会計も済ませたし、家に帰れるくらいの正気はあるつもりだった。
が、飲み足りないと感じた俺は、もう一軒行こうと繁華街を歩きだした。
その時――――。
ドンッ
【ハク】
「あ、すみませ――」
【男】
「おい、兄ちゃん。どこ見て歩いてんだよ、えぇ!?」
――――マジかよ。
またこんな非現実的なことが起こるわけか。
俺の目の前には、いかにもガラの悪い男が立っていた。
俺はすかさず『すみません』、と謝ろうと思ったが、その前に腹部に衝撃が走った。
そして次の瞬間には、派手な音と共に身体を地面に叩きつけられる。
【ハク】
「ぐふっ…」
内臓からこみ上げてくる違和感に俺は腹を抱えたまま思わず膝をついて倒れこむ。
【ハク】
「うぅ…っ」
ゴンッ、ゲシッ、ゴボッ!
身体を丸めて蹲る俺の腹部を男は容赦なく蹴り続けた。
口に血の味が広がる。
意識が朦朧とする。
――――何でこんなことになったんだろう?
――――今日は最悪だ。もうどうにでもなればいい。半ばそう諦めかけた時、ようやく俺は暴力から解放された。
体中が痛む中、よろめきながらも何とか立ち上がり自宅の帰り道を歩きだした。
しばらく歩くと、路地の前方から荒げた声が聞こえてくる。
【ヤクザ1】
「オイ、借金が返せない…? 返せないなら契約通り、身体で払ってもらうことになるぜ」
【男】
「そ…そんな…。も…、もうしばらく待っていただけませんでしょうか…。来月には必…」
【ヤクザ2】
「うるせぇ!もうとっくに返済期限は過ぎてんだ…つまりお前の身体はもうすでに組のものなんだよ」
【ヤクザ1】
「つまり、もう何をされても文句は言えねぇ」
ふと見るとヤクザらしき風貌の男が、サラリーマンの優男を地面に押さえつけていた。
もう一人のヤクザがサラリーマンの顎を持ち上げて、ニヤニヤしたうすら笑いしながら言い聞かせている。
【ヤクザ1】
「兄ちゃん、綺麗な顔してるからそれなりの値になるぜ…」
【ヤクザ2】
「とりあえず…具合をたしかめなきゃな…」
そう言うと男は、突然優男が身に着けていたスラックスを下着ごと引きずり下ろした。
【男】
「ひっ…」
【ヤクザ2】
「商売モノに傷つけちゃもったいないからな…」
薄暗い路地の中で優男の下半身が露わになる。
ちょうど横を通りすぎたタイミングで起こった出来事から、俺は目が離せなかった。
【ハク】
(もしかしたら、職を失った俺も…こんな風な末路になってしまうのだろうか…)
【ハク】
(………………)
【ハク】
(…それでももう…いいかもしれない…)
俺は半分自棄になっていた。
仕事をクビになり、ヤケ酒を飲んだ挙句、チンピラに絡まれてボコボコにされ…。
最後は身売りされる…。
そんなことをふと想像してしまう。
【ヤクザ1】
「おう。そっちの兄ちゃんも、いつまで見てんだ?」
ヤクザの一人が、フラフラになっている俺に怒鳴りつけてきた。
【ハク】
「…………別に…」
【ハク】
(…………いいわけないか)
そう思い直すと、俺はボロボロになった身体をいたわりつつ、家への道のりを急いだ。
本当に今日は散々だった…。
そう思いながらやっとの思いで家に辿りついた俺は、何の気なしに覗いた郵便受けの中にその日最後の非日常を見つけた。
そこには、差出人不明の手紙が一通。
無造作に手紙を開きながら部屋の中に入り、ベッドに横になりながら中身をみるとそこには、
○月×日、バーにて待つ…と書かれていた。
【ハク】
(差出人は一体誰だ…?)
俺は不思議に思って手紙を裏返して見ると、そこには高校時代の友人より…とだけ書かれている。
【ハク】
(これって一体…)
高校時代に俺がつるんでいた奴といえば…
【ハク】
(………リュウ?)
―――赤屋竜次(あかやりゅうじ)。
俺が高校1年の時、3年だった先輩。1年留年してたから、実際は3つ上の先輩だ。
屋上でお互いサボってた時、俺によく声をかけてくれたっけか。
体育祭の時の応援団長だった姿が印象に残っている。
【ハク】
(それとも………ナツ?)
―――銀夏生(しろがねなつお)。
品行方正、頭脳明晰、スポーツ万能で成績優秀な生徒会長。
1学年上と学年は違ったけど、学力テストでは常に首席で、その存在はとても目立つものだった。
俺にとっては、テニス部の先輩のイメージが強く、面倒をよくみてもらった思い出がある。
【ハク】
(もしくは………黒木か?)
―――黒木忠生(くろきただお)。
誰もが振り返るような美形のクラスメイト。
クラスの女子の大半はこいつのことを好きだったんじゃないかと思うほど、奴はモテた。
性格が引っ込み思案のせいか、あまり派手なイメージはないけど、修学旅行とかも一緒につるんだっけ。
思い当たるのはこの3人ぐらいか。
俺は久しぶりに思い出した高校時代の友人のことを考えていると疲れからか、だんだん眠気が襲ってくる。
【ハク】
(でも、アイツらだったら誰でもいいな。…12年振りか…。)
薄れて行く意識の中で、なんだか懐かしいものを感じながら俺は、眠りに落ちた。
会社を解雇になってから数日後、例の手紙に書かれていた約束の日になった。
俺はこの数日の間、3人のうちの誰に呼ばれたのかが気になっていた。
続く…
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