東雲 健吉
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廊下で、背を向けて窓を拭く東雲に話しかけた。
【万里】
「お前、ローレンス・マクファーソンを知っているらしいな」
【東雲】
「えっ!あ、ご主人様もお知り合いですか?」
【万里】
「まぁ…マクファーソンとは仕事で絡みがあったからな。」
【万里】
「ローレンスから、お前と友人関係だ、と聞いたぞ」
【東雲】
「友人…ですか。あいつ俺より10は年下なんですけどね」
【東雲】
「こんなオジサンと友達なんて、ありがたいやら恥ずかしいやら」
マクファーソン一家。高級ホテル経営を世界規模で展開している。
ローレンスは、現社長の一人息子だ。
【万里】
「お前とローレンスは何処で知り合ったんだ?」
【東雲】
「イギリスです」
【万里】
「マクファーソンの母国だな」
【東雲】
「はい。イギリスの郊外向けに小規模チェーンを展開する際…担当になりました」
【万里】
「いつの話だ?」
【東雲】
「うーん…いつだったか…、2.3年前ですかね」
【万里】
「は。ローレンスははっきり覚えていたぞ。5年と1カ月だそうだ」
【東雲】
「うぉっマジすか。…なんか、妙に懐かれちゃいましたからね」
【万里】
「東雲―、お前男は恋愛対象じゃないなんて言っておいて…」
【万里】
「ローレンスとキスしたらしいな」
【東雲】
「………ッッ!」
【東雲】
「―し、してませんよ……!そんな…っ」
慌てて否定する東雲。
得意げに東雲との思い出を語っていたローレンスの話と大きく食い違う。
【万里】
「嘘を吐くな。ベッドで、トイレで、キッチンで…合計12回だったか」
【東雲】
「わぁああ!何ですか、その情報!!」
【万里】
「勿論、ローレンスから聞いた」
【東雲】
「……っ、なんだってそんな……話に…」
【万里】
「ローレンスお坊っちゃまはお前にご執心らしい」
【万里】
「今年の春、日本の大学に編入するそうだ」
【東雲】
「ええええ!そうなんすか…!?」
【万里】
「ふん…そこまで男を魅了するとはなぁ、東雲…」
【万里】
「お前、男を知らないだなんて随分な嘘を吐くじゃないか」
【東雲】
「ご……誤解っす!!そりゃ…キスは…、その、挨拶みたいなもんだって聞いてしましたけど」
【東雲】
「それ以上の関係は全然っありませんから!!俺はノーマルですっ…」
もじもじしながらも、必死に弁明する東雲。
【万里】
「お前の言葉はもう信用できん…体に聞いた方が早そうだ」
【東雲】
「……っぃっ……!ごしゅじ、さま……っ」
【万里】
「確かに―リアクションのいい体だとは思っていたが…」
【東雲】
「ここ、廊下、です!!だ、誰か、通りますって……」
【万里】
「誰も通らなければいいのか?」
【東雲】
「そ、ゆぅ…問題、じゃな……っ」
東雲は戸惑いながらも俺に身を預けるような仕草でもたれかかってくる。
体に力が入らなくなってきたようだ。
―その時。
【???】
「何してんですか、三宮さん!!」
【東雲】
「?!!」
音楽のように―透き通った声が響く。
【万里】
「ああ……ローレンスか」
【ローレンス】
「ああ、じゃありませんよ…!健吉さんに気安く触らないで下さい!!」
ワナワナと怒りに震えるローレンスが立っていた。
面倒臭いので俺が返答しないでいると、東雲が目を丸くして声をかける。
【東雲】
「ローレンス…!久しぶりだな……!!何でここに!」
【ローレンス】
「健吉さん…!」
【ローレンス】
「今日は……三宮さんに会いに来たんです」
【東雲】
「おー、そっか。知り合いつってたもんな」
【東雲】
「元気にやってたか?いやぁ、久しぶりだなー。でっかくなってよ?」
【ローレンス】
「……………」
【ローレンス】
「あなたねぇ……酷いじゃないですか…!!僕のこと全ッ然忘れて…」
【東雲】
「へ?」
【ローレンス】
「聞いてましたよ。さっきから…お二人の会話。僕と会ったのが2.3年前ですって?!」
【ローレンス】
「5年ですよ…5年!!違いすぎます!」
【東雲】
「……う?ん…たいして変わんねぇような」
【ローレンス】
「大違いです!この5年…僕がどれだけ貴方に会いたかったか……!」
【ローレンス】
「なのに貴方は…」
【東雲】
「…つーかお前…いつから俺達の話聞いてたんだよ。盗み聞きはよくねぇよ」
【ローレンス】
「最初からずーーーっと居ましたよ!貴方が窓掃除を始めた時から」
【東雲】
「おいぃい!1時間以上前じゃねえか!さっさと声かけろよっ、趣味わりぃな」
【ローレンス】
「あ……貴方が僕のこと忘れちゃったんじゃないか―って声かけられなかったんですよ」
【東雲】
「なーんだよ、忘れる訳ねぇだろ?ちゃんと覚えてるっつの」
【ローレンス】
「何度もEメール送っても、さんきゅー、の一言。それで覚えて貰えてるなんて自惚れられません」
【東雲】
「う……わりぃ、わりい、忙しかったんだよ、コレでも…」
なんだか痴話喧嘩のような光景が始まってしまった。
少しだけ様子をみることにする。
【ローレンス】
「まぁこれからは…僕は当分日本に住みますし、この屋敷でも働くことにしましたから。」
【ローレンス】
「毎日一緒ですよ」
【東雲】
「なっ……?!!!お前、この屋敷に来るのかよ…?!」
【ローレンス】
「今日は執事アルバイトの面接でここに来ました。学生の身分なので」
【東雲】
「ホテル王の息子はバイトなんかしなくていーんだよ!」
【東雲】
「大体俺は住み込みじゃねえからな―夜は自分の家帰ってるんだよ」
【ローレンス】
「はい。そう聞いてます。なので夜は―貴方の部屋に泊めて下さいね」
【東雲】
「泊めるか!」
【ローレンス】
「健吉さん、素直になった方がいいですよ」
【東雲】
「やめろ!触るんじゃねぇよ、ばっ…シャツ脱がそうとすんな…」
ローレンスのテンションがマックスまで上がってしまったので、俺はストップをかけた。
【万里】
「―ローレンス、やめろ。」
【ローレンス】
「な……何ですか?急に」
【万里】
「急にじゃねえよ。そいつはもう俺のモンになったんだ」
【ローレンス】
「?!!!」
【東雲】
「ごっご主人様……っ」
【ローレンス】
「け、健吉さん……!そうなんですか…?!」
【東雲】
「ちが……っ、違う!誤解だ!」
【万里】
「何が違うんだよ、東雲。まだ自覚がないのか?」
【東雲】
「!ううっ……すいません……」
【ローレンス】
「そんな…一体……なぜ……?!」
【万里】
「東雲、俺の許しもなく勝手に触らせたら……どうなるか解ってるな?」
【東雲】
「は……はい……」
俺は東雲を引き寄せた。先ほどまでの続きを再開する。
【万里】
「こちらを向け。俺を見ろ」
【東雲】
「っひ、ぅ……んっ……」
先ほど中断したせいで熱がくすぶっていたのか、すぐに昂ぶる東雲。
【東雲】
「はぁ…、ごしゅじ、さま………」
【万里】
「ふふ―東雲、いい目になってきたな…」
【万里】
「さぁ、解ったら帰れ」
茫然と立ち尽くしているローレンスをチラと見やり命令する。
【ローレンス】
「わ、わからないですよ…!理由をちゃんと言って下さい!」
【万里】
「東雲が俺のモノになる契約を交わしたから、だ」
【ローレンス】
「健吉さん……なんで…!」
【東雲】
「ローレンス…!勘弁してくれ……!と、とりあえず、今度ちゃんと…訳を、話す、から……」
【東雲】
「今日のところは帰って、欲しい……頼む…!」
【ローレンス】
「…………!!」
ローレンスの、声にならない言葉が響いた。俺は見せつけるように東雲の唇を奪う。
それでもローレンスは引き下がろうとしないので―フットマンを呼んで強制退場させることにする―
fin
【万里】
「お前、ローレンス・マクファーソンを知っているらしいな」
【東雲】
「えっ!あ、ご主人様もお知り合いですか?」
【万里】
「まぁ…マクファーソンとは仕事で絡みがあったからな。」
【万里】
「ローレンスから、お前と友人関係だ、と聞いたぞ」
【東雲】
「友人…ですか。あいつ俺より10は年下なんですけどね」
【東雲】
「こんなオジサンと友達なんて、ありがたいやら恥ずかしいやら」
マクファーソン一家。高級ホテル経営を世界規模で展開している。
ローレンスは、現社長の一人息子だ。
【万里】
「お前とローレンスは何処で知り合ったんだ?」
【東雲】
「イギリスです」
【万里】
「マクファーソンの母国だな」
【東雲】
「はい。イギリスの郊外向けに小規模チェーンを展開する際…担当になりました」
【万里】
「いつの話だ?」
【東雲】
「うーん…いつだったか…、2.3年前ですかね」
【万里】
「は。ローレンスははっきり覚えていたぞ。5年と1カ月だそうだ」
【東雲】
「うぉっマジすか。…なんか、妙に懐かれちゃいましたからね」
【万里】
「東雲―、お前男は恋愛対象じゃないなんて言っておいて…」
【万里】
「ローレンスとキスしたらしいな」
【東雲】
「………ッッ!」
【東雲】
「―し、してませんよ……!そんな…っ」
慌てて否定する東雲。
得意げに東雲との思い出を語っていたローレンスの話と大きく食い違う。
【万里】
「嘘を吐くな。ベッドで、トイレで、キッチンで…合計12回だったか」
【東雲】
「わぁああ!何ですか、その情報!!」
【万里】
「勿論、ローレンスから聞いた」
【東雲】
「……っ、なんだってそんな……話に…」
【万里】
「ローレンスお坊っちゃまはお前にご執心らしい」
【万里】
「今年の春、日本の大学に編入するそうだ」
【東雲】
「ええええ!そうなんすか…!?」
【万里】
「ふん…そこまで男を魅了するとはなぁ、東雲…」
【万里】
「お前、男を知らないだなんて随分な嘘を吐くじゃないか」
【東雲】
「ご……誤解っす!!そりゃ…キスは…、その、挨拶みたいなもんだって聞いてしましたけど」
【東雲】
「それ以上の関係は全然っありませんから!!俺はノーマルですっ…」
もじもじしながらも、必死に弁明する東雲。
【万里】
「お前の言葉はもう信用できん…体に聞いた方が早そうだ」
【東雲】
「……っぃっ……!ごしゅじ、さま……っ」
【万里】
「確かに―リアクションのいい体だとは思っていたが…」
【東雲】
「ここ、廊下、です!!だ、誰か、通りますって……」
【万里】
「誰も通らなければいいのか?」
【東雲】
「そ、ゆぅ…問題、じゃな……っ」
東雲は戸惑いながらも俺に身を預けるような仕草でもたれかかってくる。
体に力が入らなくなってきたようだ。
―その時。
【???】
「何してんですか、三宮さん!!」
【東雲】
「?!!」
音楽のように―透き通った声が響く。
【万里】
「ああ……ローレンスか」
【ローレンス】
「ああ、じゃありませんよ…!健吉さんに気安く触らないで下さい!!」
ワナワナと怒りに震えるローレンスが立っていた。
面倒臭いので俺が返答しないでいると、東雲が目を丸くして声をかける。
【東雲】
「ローレンス…!久しぶりだな……!!何でここに!」
【ローレンス】
「健吉さん…!」
【ローレンス】
「今日は……三宮さんに会いに来たんです」
【東雲】
「おー、そっか。知り合いつってたもんな」
【東雲】
「元気にやってたか?いやぁ、久しぶりだなー。でっかくなってよ?」
【ローレンス】
「……………」
【ローレンス】
「あなたねぇ……酷いじゃないですか…!!僕のこと全ッ然忘れて…」
【東雲】
「へ?」
【ローレンス】
「聞いてましたよ。さっきから…お二人の会話。僕と会ったのが2.3年前ですって?!」
【ローレンス】
「5年ですよ…5年!!違いすぎます!」
【東雲】
「……う?ん…たいして変わんねぇような」
【ローレンス】
「大違いです!この5年…僕がどれだけ貴方に会いたかったか……!」
【ローレンス】
「なのに貴方は…」
【東雲】
「…つーかお前…いつから俺達の話聞いてたんだよ。盗み聞きはよくねぇよ」
【ローレンス】
「最初からずーーーっと居ましたよ!貴方が窓掃除を始めた時から」
【東雲】
「おいぃい!1時間以上前じゃねえか!さっさと声かけろよっ、趣味わりぃな」
【ローレンス】
「あ……貴方が僕のこと忘れちゃったんじゃないか―って声かけられなかったんですよ」
【東雲】
「なーんだよ、忘れる訳ねぇだろ?ちゃんと覚えてるっつの」
【ローレンス】
「何度もEメール送っても、さんきゅー、の一言。それで覚えて貰えてるなんて自惚れられません」
【東雲】
「う……わりぃ、わりい、忙しかったんだよ、コレでも…」
なんだか痴話喧嘩のような光景が始まってしまった。
少しだけ様子をみることにする。
【ローレンス】
「まぁこれからは…僕は当分日本に住みますし、この屋敷でも働くことにしましたから。」
【ローレンス】
「毎日一緒ですよ」
【東雲】
「なっ……?!!!お前、この屋敷に来るのかよ…?!」
【ローレンス】
「今日は執事アルバイトの面接でここに来ました。学生の身分なので」
【東雲】
「ホテル王の息子はバイトなんかしなくていーんだよ!」
【東雲】
「大体俺は住み込みじゃねえからな―夜は自分の家帰ってるんだよ」
【ローレンス】
「はい。そう聞いてます。なので夜は―貴方の部屋に泊めて下さいね」
【東雲】
「泊めるか!」
【ローレンス】
「健吉さん、素直になった方がいいですよ」
【東雲】
「やめろ!触るんじゃねぇよ、ばっ…シャツ脱がそうとすんな…」
ローレンスのテンションがマックスまで上がってしまったので、俺はストップをかけた。
【万里】
「―ローレンス、やめろ。」
【ローレンス】
「な……何ですか?急に」
【万里】
「急にじゃねえよ。そいつはもう俺のモンになったんだ」
【ローレンス】
「?!!!」
【東雲】
「ごっご主人様……っ」
【ローレンス】
「け、健吉さん……!そうなんですか…?!」
【東雲】
「ちが……っ、違う!誤解だ!」
【万里】
「何が違うんだよ、東雲。まだ自覚がないのか?」
【東雲】
「!ううっ……すいません……」
【ローレンス】
「そんな…一体……なぜ……?!」
【万里】
「東雲、俺の許しもなく勝手に触らせたら……どうなるか解ってるな?」
【東雲】
「は……はい……」
俺は東雲を引き寄せた。先ほどまでの続きを再開する。
【万里】
「こちらを向け。俺を見ろ」
【東雲】
「っひ、ぅ……んっ……」
先ほど中断したせいで熱がくすぶっていたのか、すぐに昂ぶる東雲。
【東雲】
「はぁ…、ごしゅじ、さま………」
【万里】
「ふふ―東雲、いい目になってきたな…」
【万里】
「さぁ、解ったら帰れ」
茫然と立ち尽くしているローレンスをチラと見やり命令する。
【ローレンス】
「わ、わからないですよ…!理由をちゃんと言って下さい!」
【万里】
「東雲が俺のモノになる契約を交わしたから、だ」
【ローレンス】
「健吉さん……なんで…!」
【東雲】
「ローレンス…!勘弁してくれ……!と、とりあえず、今度ちゃんと…訳を、話す、から……」
【東雲】
「今日のところは帰って、欲しい……頼む…!」
【ローレンス】
「…………!!」
ローレンスの、声にならない言葉が響いた。俺は見せつけるように東雲の唇を奪う。
それでもローレンスは引き下がろうとしないので―フットマンを呼んで強制退場させることにする―
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