本編
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―あの飲み会から、瞬く間に1ヶ月が過ぎた
いよいよ今日は、大会当日だ
今日の出場チームは12チーム
それぞれテクニカル・ルーティンとフリー・ルーティンの演技を行う
各ルーティン50.0点が満点で、合計100点が最高得点となる
この得点が1番高いチームが優勝で、都民大会への出場権を得られるのだ
なお、現在の男子シンクロでは6人1チームが基本となっている
※このルールは、本作の世界でのみの特殊ルールです
【宮沢】
(今の皆の力なら、きっといいところまで……)
【宮沢】
(ううん!優勝だって手が届く筈)
今までしてきたレッスンの数々を思い出し、きゅっと拳を握りしめる
みんな、仕事や学校で忙しい合間を縫って、本当にすごく頑張ってくれてた
チーム結成の頃よりも、身体つきもずっと逞しくなって…
【宮沢】
(ふふ。吉川先輩も潤司も、今までの私服がきつくなっちゃったもんね…)
大学の帰りに、3人で服を買いにいったことを思い出して、うっかり笑みが漏れる
シンクロを始めてから、2人とも胸の周りを中心に一回り大きくなった
本格的なレッスンを始めて1年足らずだというのに、そんなになるまでシンクロに打ち込んでくれたのだ
【宮沢】
(潤司も、先輩も…
それにみんなも、本当にありがとう)
【谷崎】
「宮沢、そろそろ第一チームめの演技が始ま……」
【谷崎】
「!!!!
宮沢!?」
【宮沢】
「潤司!
どうしたの慌てて。誰か急病とか…!?」
【谷崎】
「お前、何故泣いている」
【宮沢】
「え…?
……あ。ほんとだ」
血相を変えた潤司に問い質されて頬に手を当てると、指先に涙の粒が触れた
【宮沢】
「何でもないんだ。ただ、ちょっと今までのことを思い出して感動しちゃって…」
ごしごしと目頭を拭いながら、慌てて笑顔を作る
【谷崎】
「試合の前から泣いていたら、優勝した頃には目が溶けてしまうぞ」
【谷崎】
「それに、そんなにこすっては網膜によくない」
俺の腕を優しく止めると、潤司は微笑みながら、ジャージの袖で目頭をそっと拭いてくれた
【谷崎】
「感動するのは世界一になってからでも遅くはないしな」
【宮沢】
「……!」
【谷崎】
「俺たちは6番手だ
まずは他チームの演技を見ておくとしよう」
【宮沢】
「うん!ありがと潤司」
【井上】
「あ!先ぱーい!
探してたんですよ。もう1チーム目始まりますよ」
観客席へと向かう途中で、井上がこちらへ駆けてきた
【宮沢】
「待たせてごめんな。ちょっと大会ルールを見直してて…」
【井上】
「へへ、どんなルールでも俺がMVPでチーム優勝は間違いないですから!」
【宮沢】
「期待してるよ。たくさん応援するからな!」
【井上】
「はい!任せてください!」
あと5時間後には、全ての結果はついてるのだ
でも大丈夫
どんな結果になっても、俺は何も後悔しない
-to be continued-
【吉川】
「3チーム目まででT.R(テクニカル・ルーティン)の最高は25.7か。いまいち伸びねぇな」
【梶井】
「どのチームも難易度低めの構成が多く、ミスも少なくないですからね」
試合観戦の合間に、他チームについての意見を口にし合う
おおよその所感は、メンバーみんな同じようだ
【志賀】
「出場チームは無名の同好会や、趣味のサークルが殆どだ。ろくなコーチも付いていないのだろう」
【井伏】
「お!さすが志賀さんいいこと言うわ」
【井伏】
「ウチは名コーチが居るから、市民レベルの大会はまあ楽勝っしょ」
井伏さんが助教の言葉に、我が意を得たりとばかりにウンウンと頷く
【宮沢】
「あ、あの…。コーチではありますが、独学で経験もないですし……」
【夏目】
「シンクロの経験はなくとも、お前は誰より水に触れて、そしてシンクロの研究も重ねてきた」
【夏目】
「もっと自信を持て
俺たちは、お前が育てた最強のチームだろう?」
力強い笑みを浮かべたオーナーの眼差しが、俺の瞳に注がれた
【宮沢】
「オーナー…」
【井上】
「そうですよ!それに、俺が居れば1万馬力です!」
【吉川】
「…性欲だけな」
元気よく手を上げた井上に、吉川先輩が冷静にツッコミを入れる
【井上】
「性欲は赤兎馬並ですが、シンクロはペガサス並です!」
【吉川】
「…………」
【吉川】
「脳みそはファラベラ未満だな」
【井上】
「ちょ!吉川先輩!それって世界最小の馬……」
【谷崎】
「―皆。もうすぐ4チーム目の演技が終わる。そろそろ準備に入りましょう」
【志賀】
「うむ。格下相手とはいえ万端の状態で臨まねばなるまい」
【梶井】
「では参りましょうか」
ショックを受ける井上をベンチに残し、スタスタと選手控室へ向かうメンバーたち
【井上】
「くっそー!絶対俺が一番活躍してやるからなあー!!」
井上の雄叫びが、晴天の空へと吸い込まれていった
【宮沢】
「それじゃ、みんないってらっしゃい」
【夏目・志賀・井伏】
「ああ」
「うむ」
「うぃっす」
【梶井・吉川・井上】
「はい」
「おう」
「いってきます!」
それぞれ気合の入った返事と共に、プールサイドへ歩いていく
みんなの背中を見送りながら、自然と胸が高鳴る
―わあっ
そのとき、観客席から一際大きな歓声が上がった
見るとスコアボードに32.5点の表示。今までのチームの中では最高得点だ
5番手は確か、市内の玉光大学に去年新設された同好会だったと記憶している
【谷崎】
「何も心配は要らないぞ、宮沢」
控えとしてベンチに残った潤司が、いつもの記録ブックを片手に俺に微笑みかけた
【谷崎】
「演技構成の難易度も、各メンバーの平均能力値もこちらが上回っている」
いよいよ今日は、大会当日だ
今日の出場チームは12チーム
それぞれテクニカル・ルーティンとフリー・ルーティンの演技を行う
各ルーティン50.0点が満点で、合計100点が最高得点となる
この得点が1番高いチームが優勝で、都民大会への出場権を得られるのだ
なお、現在の男子シンクロでは6人1チームが基本となっている
※このルールは、本作の世界でのみの特殊ルールです
【宮沢】
(今の皆の力なら、きっといいところまで……)
【宮沢】
(ううん!優勝だって手が届く筈)
今までしてきたレッスンの数々を思い出し、きゅっと拳を握りしめる
みんな、仕事や学校で忙しい合間を縫って、本当にすごく頑張ってくれてた
チーム結成の頃よりも、身体つきもずっと逞しくなって…
【宮沢】
(ふふ。吉川先輩も潤司も、今までの私服がきつくなっちゃったもんね…)
大学の帰りに、3人で服を買いにいったことを思い出して、うっかり笑みが漏れる
シンクロを始めてから、2人とも胸の周りを中心に一回り大きくなった
本格的なレッスンを始めて1年足らずだというのに、そんなになるまでシンクロに打ち込んでくれたのだ
【宮沢】
(潤司も、先輩も…
それにみんなも、本当にありがとう)
【谷崎】
「宮沢、そろそろ第一チームめの演技が始ま……」
【谷崎】
「!!!!
宮沢!?」
【宮沢】
「潤司!
どうしたの慌てて。誰か急病とか…!?」
【谷崎】
「お前、何故泣いている」
【宮沢】
「え…?
……あ。ほんとだ」
血相を変えた潤司に問い質されて頬に手を当てると、指先に涙の粒が触れた
【宮沢】
「何でもないんだ。ただ、ちょっと今までのことを思い出して感動しちゃって…」
ごしごしと目頭を拭いながら、慌てて笑顔を作る
【谷崎】
「試合の前から泣いていたら、優勝した頃には目が溶けてしまうぞ」
【谷崎】
「それに、そんなにこすっては網膜によくない」
俺の腕を優しく止めると、潤司は微笑みながら、ジャージの袖で目頭をそっと拭いてくれた
【谷崎】
「感動するのは世界一になってからでも遅くはないしな」
【宮沢】
「……!」
【谷崎】
「俺たちは6番手だ
まずは他チームの演技を見ておくとしよう」
【宮沢】
「うん!ありがと潤司」
【井上】
「あ!先ぱーい!
探してたんですよ。もう1チーム目始まりますよ」
観客席へと向かう途中で、井上がこちらへ駆けてきた
【宮沢】
「待たせてごめんな。ちょっと大会ルールを見直してて…」
【井上】
「へへ、どんなルールでも俺がMVPでチーム優勝は間違いないですから!」
【宮沢】
「期待してるよ。たくさん応援するからな!」
【井上】
「はい!任せてください!」
あと5時間後には、全ての結果はついてるのだ
でも大丈夫
どんな結果になっても、俺は何も後悔しない
-to be continued-
【吉川】
「3チーム目まででT.R(テクニカル・ルーティン)の最高は25.7か。いまいち伸びねぇな」
【梶井】
「どのチームも難易度低めの構成が多く、ミスも少なくないですからね」
試合観戦の合間に、他チームについての意見を口にし合う
おおよその所感は、メンバーみんな同じようだ
【志賀】
「出場チームは無名の同好会や、趣味のサークルが殆どだ。ろくなコーチも付いていないのだろう」
【井伏】
「お!さすが志賀さんいいこと言うわ」
【井伏】
「ウチは名コーチが居るから、市民レベルの大会はまあ楽勝っしょ」
井伏さんが助教の言葉に、我が意を得たりとばかりにウンウンと頷く
【宮沢】
「あ、あの…。コーチではありますが、独学で経験もないですし……」
【夏目】
「シンクロの経験はなくとも、お前は誰より水に触れて、そしてシンクロの研究も重ねてきた」
【夏目】
「もっと自信を持て
俺たちは、お前が育てた最強のチームだろう?」
力強い笑みを浮かべたオーナーの眼差しが、俺の瞳に注がれた
【宮沢】
「オーナー…」
【井上】
「そうですよ!それに、俺が居れば1万馬力です!」
【吉川】
「…性欲だけな」
元気よく手を上げた井上に、吉川先輩が冷静にツッコミを入れる
【井上】
「性欲は赤兎馬並ですが、シンクロはペガサス並です!」
【吉川】
「…………」
【吉川】
「脳みそはファラベラ未満だな」
【井上】
「ちょ!吉川先輩!それって世界最小の馬……」
【谷崎】
「―皆。もうすぐ4チーム目の演技が終わる。そろそろ準備に入りましょう」
【志賀】
「うむ。格下相手とはいえ万端の状態で臨まねばなるまい」
【梶井】
「では参りましょうか」
ショックを受ける井上をベンチに残し、スタスタと選手控室へ向かうメンバーたち
【井上】
「くっそー!絶対俺が一番活躍してやるからなあー!!」
井上の雄叫びが、晴天の空へと吸い込まれていった
【宮沢】
「それじゃ、みんないってらっしゃい」
【夏目・志賀・井伏】
「ああ」
「うむ」
「うぃっす」
【梶井・吉川・井上】
「はい」
「おう」
「いってきます!」
それぞれ気合の入った返事と共に、プールサイドへ歩いていく
みんなの背中を見送りながら、自然と胸が高鳴る
―わあっ
そのとき、観客席から一際大きな歓声が上がった
見るとスコアボードに32.5点の表示。今までのチームの中では最高得点だ
5番手は確か、市内の玉光大学に去年新設された同好会だったと記憶している
【谷崎】
「何も心配は要らないぞ、宮沢」
控えとしてベンチに残った潤司が、いつもの記録ブックを片手に俺に微笑みかけた
【谷崎】
「演技構成の難易度も、各メンバーの平均能力値もこちらが上回っている」
