本編
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……潤司に手渡された練習計画表を、両手で強く握り締める
【宮沢】
「吉川先輩…、俺……!」
【吉川】
「………こんなところで話したら近所迷惑だろうが」
【宮沢】
「あ…、ごめんなさい」
【吉川】
「………入れよ…」
そう言って…、
吉川先輩は、扉の内側へと俺を促した
【吉川】
「どうした…?
入れよ」
【宮沢】
「…はい……
…お、お邪魔します……」
―吉川先輩の部屋は、建物自体は古いけれど、すごく綺麗に片付けられていた
【宮沢】
(ちゃんと自炊してるんだなあ……)
【吉川】
「何してんだ?
さっさと上がれ。落ち着かねーだろーが」
玄関に立ってぼんやり部屋を眺めていたら、そう促された
【宮沢】
「す……すみません」
慌てて靴を脱ぎ、ワンルームの部屋へ足を踏み入れる
【吉川】
「ほら、座布団。
直接座ると腰冷やすからな」
【宮沢】
「あ、ありがとうございます…」
吉川先輩は、冷蔵庫から水出しの麦茶を出して注いでくれてから、自分も腰を下ろした
ちゃぶ台を挟んで、吉川先輩と向かい合う
【吉川】
「……で?」
【宮沢】
「あの…、これっ!
潤司と考えた、新しい練習メニューです!」
握り締めていたノートを、両手で差し出すと
吉川先輩は無言で受け取り、パラパラとめくり出した
【吉川】
「用件はこれだけか?」
俺の渡したノートを閉じ、吉川先輩はボソリと呟いた
【宮沢】
(ダメだ…、俺はまだ肝心の事を伝えていない。 ちゃんと……言わなきゃ!)
【宮沢】
「吉川先輩。
俺、先輩がすごく大事です!」
【吉川】
「……なっ!?」
【宮沢】
「チームとしても………
……………
……それに」
【宮沢】
「俺個人としても……
吉川先輩が居ないチームは…嫌です!!」
【宮沢】
「吉川先輩は……、ずっと…ずっと……居て…くれなきゃ………っう…く」
【吉川】
「!?」
話しているうちに、知らず知らずに涙がこぼれてきて…
でも……、それでもちゃんと伝えるまでは、全部伝えるまでは…喋るのを止める訳にはいかない
【宮沢】
「…っく、…お…俺……
せ…んぱっ…と……」
【宮沢「一緒……い…しょ…に、うぇ……ッ、シンクロ……俺…、と……、ひくっ」
【吉川】
「……もういい」
【宮沢】
「…っ!」
溜息をつくような言い方の制止の言葉に、ビクッと身体を竦ませる
【吉川】
「…………」
【吉川】
「お前が、夢の為に必死なのは…、初めからずっと知ってんだよ……」
【吉川】
「そんなお前に……くだらない感情で当たっちまって……、謝るのは俺の方だ」
【宮沢】
「ひく…っ、そんな…そんなこと、ないれす…
俺こそ…、怒らせちゃって…ごめ…なさ…」
【吉川】
「あー…、ほら…鼻水拭けよ」
【吉川】
「こんなに目も腫らしちまって…、このままプール入ったら、カルキが目に沁みんぞ」
押入れの脇からティッシュ箱を取り上げ、吉川先輩が俺の顔を優しく拭いてくれた
【吉川】
「ほら、明日はこのノートの内容、一緒に実践するんだろ?」
【宮沢】
「…!
よしきゃわしぇんぱい…!
う…うわ――――ーんッ!!」
【吉川】
「!!
せっかく拭いてやったのに……、てめっ!?」
【宮沢】
「ら…らって…。俺……嬉しくて……うぇ…っ」
【吉川】
「…………」
【吉川】
「…フッ。
ホントお前はしょーがねぇな」
【吉川】
「こんな危なっかしい後輩…、傍で見てなきゃ、どうなっちまうか分かんねーからな…」
そう言って…、箪笥からタオルを取り出すと、俺の顔を丁寧に拭って…、鼻をかませてくれて…
その後…、駅まで俺を送ってくれた
【志賀】
「貴様ら、合宿を行うぞ」
定例ミーティングの日―、志賀助教が皆に言い放った
【宮沢】
「が…合宿?」
【志賀】
「そうだ。俺の家で所持している別荘がある。
勿論、深水プール付だ」
【井上】
「志賀さん家……
すっげー金持ちだったんですね……」
井上は、驚愕した様子で口と目を見開いている
【井伏】
「さっすが、セレブは違うねぇ~」
【井伏】
「んで、いつ行くの?」
【志賀】
「ふむ、再来週に3連休があるだろう。
そこでどうだ?」
幸いなことに、全員スケジュールに都合をつけることができ、
俺たちはワイワイと合宿計画を立て始めた
【夏目】
「それじゃあ決まりだな!」
【夏目】
「しかし、いい場所を提供してくれてありがとう、志賀君!」
【志賀】
「フ…。礼には及びませんよ、夏目さん。チームの為に当然の事をしたまでです」
【宮沢】
「でも、皆で合宿ができるなんて、本当に嬉しいです!」
【宮沢】
「志賀助教、ありがとうございます!」
【志賀】
「どうだ、俺がいかに重要な存在か、改めて思い知っただろう」
志賀助教が、めったに見せないほど顔を綻(ほころ)ばせた
【宮沢】
(志賀助教の、こんな優しそうな顔…初めて見た。
なんか嬉しいな)
ニコニコしながら志賀助教を見つめていると…、
入口に近い場所に座っていた吉川先輩が、スッと立ち上がり、俺と志賀助教の間に挟まるような位置に歩いてきた
【吉川】
「宮沢…、今週末までに、合宿中のトレーニングメニュー立てとけよ」
【宮沢】
「はい。了解です吉川先輩。
それじゃあ、出来上がり次第皆さんにメールしますね」
【梶井】
「フフ…、吉川さんはやはり、こうでないと張り合いがありませんね」
【吉川】
「なんスか」
【梶井】
「いえ。後輩を守る、素敵なナイトだなと思って」
【吉川】
「!!」
【井伏】
「あれ~?吉川くんそうなの?」
【井伏】
「それなら俺は、騎士から姫を奪い去る、流浪の剣士になっちゃおうかな~」
【夏目・志賀・吉川】
「許さん」
「阿呆が」
「馬鹿か」
そんな会話で盛り上がる中―、
井上の表情が、なんとなく曇っているように見えた
-to be continued-
【宮沢】
「吉川先輩…、俺……!」
【吉川】
「………こんなところで話したら近所迷惑だろうが」
【宮沢】
「あ…、ごめんなさい」
【吉川】
「………入れよ…」
そう言って…、
吉川先輩は、扉の内側へと俺を促した
【吉川】
「どうした…?
入れよ」
【宮沢】
「…はい……
…お、お邪魔します……」
―吉川先輩の部屋は、建物自体は古いけれど、すごく綺麗に片付けられていた
【宮沢】
(ちゃんと自炊してるんだなあ……)
【吉川】
「何してんだ?
さっさと上がれ。落ち着かねーだろーが」
玄関に立ってぼんやり部屋を眺めていたら、そう促された
【宮沢】
「す……すみません」
慌てて靴を脱ぎ、ワンルームの部屋へ足を踏み入れる
【吉川】
「ほら、座布団。
直接座ると腰冷やすからな」
【宮沢】
「あ、ありがとうございます…」
吉川先輩は、冷蔵庫から水出しの麦茶を出して注いでくれてから、自分も腰を下ろした
ちゃぶ台を挟んで、吉川先輩と向かい合う
【吉川】
「……で?」
【宮沢】
「あの…、これっ!
潤司と考えた、新しい練習メニューです!」
握り締めていたノートを、両手で差し出すと
吉川先輩は無言で受け取り、パラパラとめくり出した
【吉川】
「用件はこれだけか?」
俺の渡したノートを閉じ、吉川先輩はボソリと呟いた
【宮沢】
(ダメだ…、俺はまだ肝心の事を伝えていない。 ちゃんと……言わなきゃ!)
【宮沢】
「吉川先輩。
俺、先輩がすごく大事です!」
【吉川】
「……なっ!?」
【宮沢】
「チームとしても………
……………
……それに」
【宮沢】
「俺個人としても……
吉川先輩が居ないチームは…嫌です!!」
【宮沢】
「吉川先輩は……、ずっと…ずっと……居て…くれなきゃ………っう…く」
【吉川】
「!?」
話しているうちに、知らず知らずに涙がこぼれてきて…
でも……、それでもちゃんと伝えるまでは、全部伝えるまでは…喋るのを止める訳にはいかない
【宮沢】
「…っく、…お…俺……
せ…んぱっ…と……」
【宮沢「一緒……い…しょ…に、うぇ……ッ、シンクロ……俺…、と……、ひくっ」
【吉川】
「……もういい」
【宮沢】
「…っ!」
溜息をつくような言い方の制止の言葉に、ビクッと身体を竦ませる
【吉川】
「…………」
【吉川】
「お前が、夢の為に必死なのは…、初めからずっと知ってんだよ……」
【吉川】
「そんなお前に……くだらない感情で当たっちまって……、謝るのは俺の方だ」
【宮沢】
「ひく…っ、そんな…そんなこと、ないれす…
俺こそ…、怒らせちゃって…ごめ…なさ…」
【吉川】
「あー…、ほら…鼻水拭けよ」
【吉川】
「こんなに目も腫らしちまって…、このままプール入ったら、カルキが目に沁みんぞ」
押入れの脇からティッシュ箱を取り上げ、吉川先輩が俺の顔を優しく拭いてくれた
【吉川】
「ほら、明日はこのノートの内容、一緒に実践するんだろ?」
【宮沢】
「…!
よしきゃわしぇんぱい…!
う…うわ――――ーんッ!!」
【吉川】
「!!
せっかく拭いてやったのに……、てめっ!?」
【宮沢】
「ら…らって…。俺……嬉しくて……うぇ…っ」
【吉川】
「…………」
【吉川】
「…フッ。
ホントお前はしょーがねぇな」
【吉川】
「こんな危なっかしい後輩…、傍で見てなきゃ、どうなっちまうか分かんねーからな…」
そう言って…、箪笥からタオルを取り出すと、俺の顔を丁寧に拭って…、鼻をかませてくれて…
その後…、駅まで俺を送ってくれた
【志賀】
「貴様ら、合宿を行うぞ」
定例ミーティングの日―、志賀助教が皆に言い放った
【宮沢】
「が…合宿?」
【志賀】
「そうだ。俺の家で所持している別荘がある。
勿論、深水プール付だ」
【井上】
「志賀さん家……
すっげー金持ちだったんですね……」
井上は、驚愕した様子で口と目を見開いている
【井伏】
「さっすが、セレブは違うねぇ~」
【井伏】
「んで、いつ行くの?」
【志賀】
「ふむ、再来週に3連休があるだろう。
そこでどうだ?」
幸いなことに、全員スケジュールに都合をつけることができ、
俺たちはワイワイと合宿計画を立て始めた
【夏目】
「それじゃあ決まりだな!」
【夏目】
「しかし、いい場所を提供してくれてありがとう、志賀君!」
【志賀】
「フ…。礼には及びませんよ、夏目さん。チームの為に当然の事をしたまでです」
【宮沢】
「でも、皆で合宿ができるなんて、本当に嬉しいです!」
【宮沢】
「志賀助教、ありがとうございます!」
【志賀】
「どうだ、俺がいかに重要な存在か、改めて思い知っただろう」
志賀助教が、めったに見せないほど顔を綻(ほころ)ばせた
【宮沢】
(志賀助教の、こんな優しそうな顔…初めて見た。
なんか嬉しいな)
ニコニコしながら志賀助教を見つめていると…、
入口に近い場所に座っていた吉川先輩が、スッと立ち上がり、俺と志賀助教の間に挟まるような位置に歩いてきた
【吉川】
「宮沢…、今週末までに、合宿中のトレーニングメニュー立てとけよ」
【宮沢】
「はい。了解です吉川先輩。
それじゃあ、出来上がり次第皆さんにメールしますね」
【梶井】
「フフ…、吉川さんはやはり、こうでないと張り合いがありませんね」
【吉川】
「なんスか」
【梶井】
「いえ。後輩を守る、素敵なナイトだなと思って」
【吉川】
「!!」
【井伏】
「あれ~?吉川くんそうなの?」
【井伏】
「それなら俺は、騎士から姫を奪い去る、流浪の剣士になっちゃおうかな~」
【夏目・志賀・吉川】
「許さん」
「阿呆が」
「馬鹿か」
そんな会話で盛り上がる中―、
井上の表情が、なんとなく曇っているように見えた
-to be continued-
