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青い…碧い、どこまでも続く水面(みなも)。
どこまでも……俺を連れて行く筈だった…、水色の世界。
(…「俺」?
俺は……誰だ?)
(……そんなことより、…連れて行かなくちゃ。
でも………誰を?)
揺れる水面と身体との境目が曖昧になり、意識が水の中に溶け出していく……
【???】
「―、…―。」
ふと、耳元で名前を呼ばれたような気がした。
(―そうだ。俺は……)
―0章―
↑コーチとしての1歩を踏み出す↑
【谷崎】
「宮沢、どうした?ボンヤリして、具合…悪いのか?」
【宮沢】
「ううん、何でもないよ。水面が綺麗だなって…、ちょっと見とれてたんだ」
【谷崎】
「……宮沢」
【谷崎】
「新しい夢を追うのを急ぐことはない。
もし傷が癒えていないなら、無理は禁物だ」
放心したように遠くを見つめる俺の表情が…落ち込んでいるように見えたのだろう。
気遣うような2つの瞳が俺の顔を覗き込んでくる。
「傷」という一言の中に、「心の…」と「体の…」の両方の意味が含まれていることが…その瞳から窺えた。
…彼は谷崎潤司(たにざきじゅんじ)、俺の小学校からの親友だ。
【宮沢】
「大丈夫だよ。選手としては無理でも、完全に泳げなくなった訳じゃないし」
【宮沢】
「むしろ入院中は早くプールに戻りたくて仕方なかったくらいだよ!」
【宮沢】
「それに…次代の選手を育てるのは大好きなプールへの恩返しになる。そんな気がするんだ」
そう言って俺は真っ直ぐに谷崎の目を見返し、満面の笑みを浮かべて見せた。
―この優しい親友に、これ以上心配をかける訳にはいかない。
【谷崎】
「そうか。 ならばいい」
【谷崎】
「お前は昔から忍耐強さが過ぎるところがあるからな…。
何かあったらすぐ言えよ?」
【宮沢】
「うん、ありがとう!潤司」
【宮沢】
「よーし、何だかやる気が出て来たぞ!
さっそく指導開始だ!」
【宮沢】
「なんだか、新しい何かを掴めた気がするよ!」
【谷崎】
「そうだな、この調子なら予定よりも早くスカーリングをマスターできるだろう」
谷崎が練習計画表を見ながらそう答えた。
リハビリメニューから練習メニュー、果てはラーメンの新メニュー食べ歩き計画リストまで…
谷崎のデータどりはいつも完璧で、小学校時代から俺は何度も助けられている。
【宮沢】
「こんなに早くプールに戻ってこれたのも潤司のおかげだよ。
本当にありがとう」
谷崎のリハビリ計画と受験対策リストがなかったら…俺は今ここに立ててはいなかっただろう。
【谷崎】
「データなど、ただの机上計画に過ぎない。」
【谷崎】
「今日(こんにち)の結果は、全てお前の…並々ならぬ努力の成果だ」
【宮沢】
「潤司…」
【谷崎】
「ほら、まだメンバーは6人揃っていないんだ。
これから忙しくなるぞ」
【宮沢】
「うん!」
どこまでも……俺を連れて行く筈だった…、水色の世界。
(…「俺」?
俺は……誰だ?)
(……そんなことより、…連れて行かなくちゃ。
でも………誰を?)
揺れる水面と身体との境目が曖昧になり、意識が水の中に溶け出していく……
【???】
「―、…―。」
ふと、耳元で名前を呼ばれたような気がした。
(―そうだ。俺は……)
―0章―
↑コーチとしての1歩を踏み出す↑
【谷崎】
「宮沢、どうした?ボンヤリして、具合…悪いのか?」
【宮沢】
「ううん、何でもないよ。水面が綺麗だなって…、ちょっと見とれてたんだ」
【谷崎】
「……宮沢」
【谷崎】
「新しい夢を追うのを急ぐことはない。
もし傷が癒えていないなら、無理は禁物だ」
放心したように遠くを見つめる俺の表情が…落ち込んでいるように見えたのだろう。
気遣うような2つの瞳が俺の顔を覗き込んでくる。
「傷」という一言の中に、「心の…」と「体の…」の両方の意味が含まれていることが…その瞳から窺えた。
…彼は谷崎潤司(たにざきじゅんじ)、俺の小学校からの親友だ。
【宮沢】
「大丈夫だよ。選手としては無理でも、完全に泳げなくなった訳じゃないし」
【宮沢】
「むしろ入院中は早くプールに戻りたくて仕方なかったくらいだよ!」
【宮沢】
「それに…次代の選手を育てるのは大好きなプールへの恩返しになる。そんな気がするんだ」
そう言って俺は真っ直ぐに谷崎の目を見返し、満面の笑みを浮かべて見せた。
―この優しい親友に、これ以上心配をかける訳にはいかない。
【谷崎】
「そうか。 ならばいい」
【谷崎】
「お前は昔から忍耐強さが過ぎるところがあるからな…。
何かあったらすぐ言えよ?」
【宮沢】
「うん、ありがとう!潤司」
【宮沢】
「よーし、何だかやる気が出て来たぞ!
さっそく指導開始だ!」
【宮沢】
「なんだか、新しい何かを掴めた気がするよ!」
【谷崎】
「そうだな、この調子なら予定よりも早くスカーリングをマスターできるだろう」
谷崎が練習計画表を見ながらそう答えた。
リハビリメニューから練習メニュー、果てはラーメンの新メニュー食べ歩き計画リストまで…
谷崎のデータどりはいつも完璧で、小学校時代から俺は何度も助けられている。
【宮沢】
「こんなに早くプールに戻ってこれたのも潤司のおかげだよ。
本当にありがとう」
谷崎のリハビリ計画と受験対策リストがなかったら…俺は今ここに立ててはいなかっただろう。
【谷崎】
「データなど、ただの机上計画に過ぎない。」
【谷崎】
「今日(こんにち)の結果は、全てお前の…並々ならぬ努力の成果だ」
【宮沢】
「潤司…」
【谷崎】
「ほら、まだメンバーは6人揃っていないんだ。
これから忙しくなるぞ」
【宮沢】
「うん!」