本編
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【万里】
「だから、この屋敷の執事として俺の身の回りの世話をするんです。五十嵐さんが。」
「なっ何で…!俺は…こう見えても消防吏員ですよ!公務員はアルバイト禁止で…っ」
【万里】
「大丈夫ですよ。お休みの日なんかに遊びに来る感覚でいらしてもらえれば…」
【万里】
「報酬を貰うことで違法になると言うなら…贈り物にします。欲しい物ありますか?」
【五十嵐】
「…!物だってダメですよ…!」
【万里】
「法に触れない範囲内にします。」
【五十嵐】
「………な、なんでそこまでして俺に執事なんて…ガラじゃないし…」
【万里】
「五十嵐さんが好きだからですよ。」
【五十嵐】
「へえ…っ?!!」
【万里】
「五十嵐さん、経営者とはとても孤独な職業でね…、気楽に話せる友達、というものが作りにくいんですよ。」
【万里】
「だから私の友人として…屋敷に定期的に来て貰いたいんです。」
【五十嵐】
「……。」
【万里】
「しかし私は敵も多いので外部の人間をそうそう屋敷にいれることが許されない…」
【万里】
「そこで、執事という建前を作っておきたいのです。」
【五十嵐】
「……なるほど!そうっだったんですね…」
【五十嵐】
「解りました!それだったら…俺、なるべく屋敷に来ますよ!」
【万里】
「良かった。有難うございます。」
五十嵐は俺の適当についたウソをすっかり信じ込んでいるようだった。人のよさそうな笑顔を向けてくる。
経営には全く向かないが、社内には必要なタイプに違いない。
【万里】
「じゃあ一応…形式上、執事の採用試験をさせて頂いてもいいですか?」
【五十嵐】
「試験?」
【万里】
「ええ…難しい事じゃありません。私に身を任せて下さい。」
【五十嵐】
「は、はい………っ」
【五十嵐】
「は…ァ、三宮さん…っい、いまのが試験ですか…?」
【万里】
「はい。五十嵐さんは合格ですよ。」
【五十嵐】
「よ、よかった、で…す……」
【万里】
「これから…一応執事の仕事の真似ごともして頂く事あると思います。」
【万里】
「命令してしまいますが、必ず迅速に従って下さい。」
【五十嵐】
「は…はい」
【万里】
「一応…、周囲の目がありますので。あ、あと私も敬語は使えません。」
【五十嵐】
「あ、全然構わないですよ!今からでも、どうぞ」
何の疑いもなくニコニコする五十嵐。
なんだか、犬を愛でる人間の気持ちが解らなくもない―という気がしてきた。
【万里】
「それは助かる。じゃあ早速―五十嵐。」
【五十嵐】
「はっ…はい!」
【万里】
「四つん這いになって」
【五十嵐】
「?…はい」
【万里】
「犬の真似をして」
【五十嵐】
「犬………?わ、わんっっ…」
【万里】
「あと3回鳴いて」
【五十嵐】
「わんっ!わんっ!わーんっ!!」
【万里】
「…………………」
俺は笑いを抑える事に全神経を使わざるを得なかった。
訳が解らないまでも「必ず迅速に従って下さい」という俺の言葉の通りにしているようで…。
【万里】
(なるほどな。これが…犬を飼う人間の気持ちか。)
【五十嵐】
「あ、あの…これは……一体……?」
【万里】
「ああ、命令した時に五十嵐がすぐ対応出来るよう、練習。」
【五十嵐】
「あ!なるほど!」
相変わらず全く疑う事をしない五十嵐。
当分楽しめそうだった――。
朝比奈蓮介―職業、SP。俺の警護をしている人間だ。
俺がまだ学生だった頃から警護について貰っていたので、兄弟のような関係でもある。
マルタイ(護衛の対象)と親密になることは禁止されているだろうが…俺は巧妙に朝比奈に取り入っていた。
【万里】
「どうしても―朝比奈蓮介を屋敷にいれたい。」
【橘】
「朝比奈ですか……。」
【橘】
「休日も個人的に警護をして欲しい、その方向で交渉してみますが…」
【万里】
「…難しいかもな」
警視庁の人間が召使いの真似ごとなんて、どう考えても正気の沙汰じゃない。
当然、朝比奈は頭もキレる。犬(五十嵐)のような騙し打ちは無理だ。
正当な理由がなければ…
【橘】
「ご主人様の身の危険をでっちあげましょう」
【万里】
「騙されるとは思えないが」
【橘】
「真実を織り交ぜることが重要ですね…色々と準備致しますのでお待ち下さい」
橘―相変わらず頼りになる男だ。
数日後。
橘は本当に朝比奈蓮介を屋敷に連れてきた。
【万里】
「朝比奈さん。久しぶり。」
【朝比奈】
「…ああ。」
仕事中は敬語だが、プライベートではお互いフランクに話す関係だ。
【万里】
「橘から話は聞いていると思うが…休みの間、個人的に警護して貰いたい。」
【万里】
「勿論…報酬は約束する。金が受け取れないというなら代わりになるものを用意しよう。」
【朝比奈】
「………………。」
橘のシナリオはこうだ。
浅葱小百合の息子が俺の命を狙っている。
そいつは逆恨みから使用人を装って俺の屋敷に入り込んできてしまった。
こちらとしても泳がせるよりは監視したい為、黙って採用したが―、
しかしいつ何をされるか解らない、他の人間も使って死に物狂いで俺を狙っている…。
【朝比奈】
「その―浅葱って男を社会的に消すことは出来ないのか?」
「だから、この屋敷の執事として俺の身の回りの世話をするんです。五十嵐さんが。」
「なっ何で…!俺は…こう見えても消防吏員ですよ!公務員はアルバイト禁止で…っ」
【万里】
「大丈夫ですよ。お休みの日なんかに遊びに来る感覚でいらしてもらえれば…」
【万里】
「報酬を貰うことで違法になると言うなら…贈り物にします。欲しい物ありますか?」
【五十嵐】
「…!物だってダメですよ…!」
【万里】
「法に触れない範囲内にします。」
【五十嵐】
「………な、なんでそこまでして俺に執事なんて…ガラじゃないし…」
【万里】
「五十嵐さんが好きだからですよ。」
【五十嵐】
「へえ…っ?!!」
【万里】
「五十嵐さん、経営者とはとても孤独な職業でね…、気楽に話せる友達、というものが作りにくいんですよ。」
【万里】
「だから私の友人として…屋敷に定期的に来て貰いたいんです。」
【五十嵐】
「……。」
【万里】
「しかし私は敵も多いので外部の人間をそうそう屋敷にいれることが許されない…」
【万里】
「そこで、執事という建前を作っておきたいのです。」
【五十嵐】
「……なるほど!そうっだったんですね…」
【五十嵐】
「解りました!それだったら…俺、なるべく屋敷に来ますよ!」
【万里】
「良かった。有難うございます。」
五十嵐は俺の適当についたウソをすっかり信じ込んでいるようだった。人のよさそうな笑顔を向けてくる。
経営には全く向かないが、社内には必要なタイプに違いない。
【万里】
「じゃあ一応…形式上、執事の採用試験をさせて頂いてもいいですか?」
【五十嵐】
「試験?」
【万里】
「ええ…難しい事じゃありません。私に身を任せて下さい。」
【五十嵐】
「は、はい………っ」
【五十嵐】
「は…ァ、三宮さん…っい、いまのが試験ですか…?」
【万里】
「はい。五十嵐さんは合格ですよ。」
【五十嵐】
「よ、よかった、で…す……」
【万里】
「これから…一応執事の仕事の真似ごともして頂く事あると思います。」
【万里】
「命令してしまいますが、必ず迅速に従って下さい。」
【五十嵐】
「は…はい」
【万里】
「一応…、周囲の目がありますので。あ、あと私も敬語は使えません。」
【五十嵐】
「あ、全然構わないですよ!今からでも、どうぞ」
何の疑いもなくニコニコする五十嵐。
なんだか、犬を愛でる人間の気持ちが解らなくもない―という気がしてきた。
【万里】
「それは助かる。じゃあ早速―五十嵐。」
【五十嵐】
「はっ…はい!」
【万里】
「四つん這いになって」
【五十嵐】
「?…はい」
【万里】
「犬の真似をして」
【五十嵐】
「犬………?わ、わんっっ…」
【万里】
「あと3回鳴いて」
【五十嵐】
「わんっ!わんっ!わーんっ!!」
【万里】
「…………………」
俺は笑いを抑える事に全神経を使わざるを得なかった。
訳が解らないまでも「必ず迅速に従って下さい」という俺の言葉の通りにしているようで…。
【万里】
(なるほどな。これが…犬を飼う人間の気持ちか。)
【五十嵐】
「あ、あの…これは……一体……?」
【万里】
「ああ、命令した時に五十嵐がすぐ対応出来るよう、練習。」
【五十嵐】
「あ!なるほど!」
相変わらず全く疑う事をしない五十嵐。
当分楽しめそうだった――。
朝比奈蓮介―職業、SP。俺の警護をしている人間だ。
俺がまだ学生だった頃から警護について貰っていたので、兄弟のような関係でもある。
マルタイ(護衛の対象)と親密になることは禁止されているだろうが…俺は巧妙に朝比奈に取り入っていた。
【万里】
「どうしても―朝比奈蓮介を屋敷にいれたい。」
【橘】
「朝比奈ですか……。」
【橘】
「休日も個人的に警護をして欲しい、その方向で交渉してみますが…」
【万里】
「…難しいかもな」
警視庁の人間が召使いの真似ごとなんて、どう考えても正気の沙汰じゃない。
当然、朝比奈は頭もキレる。犬(五十嵐)のような騙し打ちは無理だ。
正当な理由がなければ…
【橘】
「ご主人様の身の危険をでっちあげましょう」
【万里】
「騙されるとは思えないが」
【橘】
「真実を織り交ぜることが重要ですね…色々と準備致しますのでお待ち下さい」
橘―相変わらず頼りになる男だ。
数日後。
橘は本当に朝比奈蓮介を屋敷に連れてきた。
【万里】
「朝比奈さん。久しぶり。」
【朝比奈】
「…ああ。」
仕事中は敬語だが、プライベートではお互いフランクに話す関係だ。
【万里】
「橘から話は聞いていると思うが…休みの間、個人的に警護して貰いたい。」
【万里】
「勿論…報酬は約束する。金が受け取れないというなら代わりになるものを用意しよう。」
【朝比奈】
「………………。」
橘のシナリオはこうだ。
浅葱小百合の息子が俺の命を狙っている。
そいつは逆恨みから使用人を装って俺の屋敷に入り込んできてしまった。
こちらとしても泳がせるよりは監視したい為、黙って採用したが―、
しかしいつ何をされるか解らない、他の人間も使って死に物狂いで俺を狙っている…。
【朝比奈】
「その―浅葱って男を社会的に消すことは出来ないのか?」
