本編
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【橘】
「日ノ原楓。甲子園出場経験のある少年ですね。スポーツ推薦で早田大学に入学しています。」
【万里】
「ああ…、次はあいつに話をつけてくれ。とりあえず屋敷に連れて来ればいい。」
【橘】
「承知致しました。」
日ノ原楓―テレビで偶然見かけた男だ。
アイドルのような顔つきをしている癖に豪快なバッティングフォームをみせる。
寄ってくるファンの女集団にも無愛想で硬派。興味深かった。
数日後―、橘が屋敷に日ノ原を連れてきた。
【日ノ原】
「おい…三宮、さん……だったか……?これは一体何の冗談だよ。」
【万里】
「ああ…燕尾服も似合うな。お上品な顔にぴったりだ。」
【日ノ原】
「…!顔はどうでもいいだろ!ってかそんな話じゃなくて…!!何で俺がこんな恰好しなきゃいけねえんだよ!」
【日ノ原】
「スポンサーになってくれるって聞いて来たのに……!執事のアルバイトって…!」
【万里】
「スポンサーには変わりないだろ。この屋敷に来て執事のまねごとをすれば多額の報酬が与えられる。」
【日ノ原】
「俺はあんたの召使いなんてやる気ねぇからな!帰るぞ!!」
【万里】
「お前、弟の為に金が必要なんじゃないのか……?」
【万里】
「神経線維腫症Ⅰ型。慢性的な遺伝病で生涯完治はしないらしいな。」
【日ノ原】
「!」
日ノ原の表情が曇った。
【万里】
「体の弱い弟の為に、兄が手術代をを稼ぐ。泣かせる話じゃないか。」
【日ノ原】
「てめぇ…何でそんな事知ってんだ。」
【万里】
「寄付を募ったところで、定期的な検診と手術で、いつだって金が足りない。苦労してるな、日ノ原。」
【日ノ原】
「…俺がプロになれば……、そんな費用、どうってことない…っ。」
【万里】
「大学卒業するまではプロにならない。弟と約束したんだろ?」
【日ノ原】
「!」
【万里】
「兄弟愛だな。いまどき高卒じゃ潰しが効かないからイイ判断じゃないか。」
【万里】
「しかしそのせいで弟の命が危うくなってしまっては…後悔するんじゃないのか。」
【万里】
「感染症が発祥すれば…その都度、手術代がかかるんだろう?」
【日ノ原】
「……………!!そ、れは…」
【万里】
「俺にかしずけば金が手に入る。お前は金を欲しがってる。シンプルなギブアンドテイクだ。」
【日ノ原】
「…………………。」
確信が芽生えた――あと一息で日ノ原は堕ちる…。
【日ノ原】
「……ああ……くそ……!」
【日ノ原】
「…大体執事って……何すんだよ…自分で言うのもなんだが俺は野球以外のことは…」
【万里】
「安心しろ。お前に高度な要求はしない。簡単な仕事をまわしてやるさ。」
【日ノ原】
「………例えば…なんだよ…っ」
【万里】
「そうだな。じゃあ……この床。」
俺は日ノ原に背を向け、机の上に置いていたコーヒーを床にこぼした。
【万里】
「ああ…手がすべって、汚してしまったぞ。綺麗にしてくれないか?」
【日ノ原】
「………っ…雑巾はどこに…」
【万里】
「お前、もう持ってるじゃないか。」
【日ノ原】
「は?」
【万里】
「お前の舌があるだろう?舐めて綺麗にしてくれ。」
【日ノ原】
「……はあ?!!!」
【万里】
「聞こえなかったのか?床を舐めろ、と言っている。」
【日ノ原】
「……あ…あんた…!頭おかしいんじゃねえの…?!!」
【万里】
「野球以外じゃ何の役にも立たないお前を高額で雇ってやるんだ。それぐらい当然だろ?」
【日ノ原】
「……………!!く………!!」
日ノ原は恐る恐る床に手をついた。土下座のようなポーズになる。
が……舌を出すこともなく、そのまま静止してしまった。
【万里】
「どうした?見つめているだけじゃ綺麗にならないぞ。」
悔しそうに顔を赤らめている。頭の中で葛藤しているんだろう。解り易い奴だ。
【日ノ原】
「う………、」
【日ノ原】
「……で、出来ない………」
【万里】
「なんだなんだ、掃除も満足に出来ないのか?使えない男だな。」
【日ノ原】
「……………やっぱり…俺……」
【万里】
「仕方ない。手伝ってやろう。」
俺は日ノ原の頭をおさて床に押しつけた。
【日ノ原】
「…っな、なにする……っ」
【万里】
「ほら…舐めろ。早く。舌を差し出せ。」
【日ノ原】
「…っ、く……」
日ノ原は目をぎゅうっとつぶり。震えながら舌を出し、…遠慮がちに……
【日ノ原】
「………っ」
チロチロと床のコーヒーを舐めた。
【万里】
「ふふ………ははははは」
【日ノ原】
「………!」
【万里】
「おい、まだやめんな。綺麗になってねーじゃねえか。全部舐めろよ。」
【日ノ原】
「うう……ッ、ぴちゃ……っ」
よほど屈辱的なのか、目じりに涙をためている。
もしかしたら―こいつにとってはアイデンティティの崩壊に近いのかもしれない。
【万里】
「日ノ原…いいぞ。主人を想うお前の誠意、伝わった。…採用してやる。」
整った日ノ原の顔が―羞恥と悔しさで歪んでいる。最高だ。
俺は満足の意を伝える為に、頭をそっと撫でてやった。
執事アルバイトの話は―公にはしていないのだが。
ある日、全く知らない男から採用希望の旨を記載した書類が届いた。
【万里】
「浅葱カイリ?」
「日ノ原楓。甲子園出場経験のある少年ですね。スポーツ推薦で早田大学に入学しています。」
【万里】
「ああ…、次はあいつに話をつけてくれ。とりあえず屋敷に連れて来ればいい。」
【橘】
「承知致しました。」
日ノ原楓―テレビで偶然見かけた男だ。
アイドルのような顔つきをしている癖に豪快なバッティングフォームをみせる。
寄ってくるファンの女集団にも無愛想で硬派。興味深かった。
数日後―、橘が屋敷に日ノ原を連れてきた。
【日ノ原】
「おい…三宮、さん……だったか……?これは一体何の冗談だよ。」
【万里】
「ああ…燕尾服も似合うな。お上品な顔にぴったりだ。」
【日ノ原】
「…!顔はどうでもいいだろ!ってかそんな話じゃなくて…!!何で俺がこんな恰好しなきゃいけねえんだよ!」
【日ノ原】
「スポンサーになってくれるって聞いて来たのに……!執事のアルバイトって…!」
【万里】
「スポンサーには変わりないだろ。この屋敷に来て執事のまねごとをすれば多額の報酬が与えられる。」
【日ノ原】
「俺はあんたの召使いなんてやる気ねぇからな!帰るぞ!!」
【万里】
「お前、弟の為に金が必要なんじゃないのか……?」
【万里】
「神経線維腫症Ⅰ型。慢性的な遺伝病で生涯完治はしないらしいな。」
【日ノ原】
「!」
日ノ原の表情が曇った。
【万里】
「体の弱い弟の為に、兄が手術代をを稼ぐ。泣かせる話じゃないか。」
【日ノ原】
「てめぇ…何でそんな事知ってんだ。」
【万里】
「寄付を募ったところで、定期的な検診と手術で、いつだって金が足りない。苦労してるな、日ノ原。」
【日ノ原】
「…俺がプロになれば……、そんな費用、どうってことない…っ。」
【万里】
「大学卒業するまではプロにならない。弟と約束したんだろ?」
【日ノ原】
「!」
【万里】
「兄弟愛だな。いまどき高卒じゃ潰しが効かないからイイ判断じゃないか。」
【万里】
「しかしそのせいで弟の命が危うくなってしまっては…後悔するんじゃないのか。」
【万里】
「感染症が発祥すれば…その都度、手術代がかかるんだろう?」
【日ノ原】
「……………!!そ、れは…」
【万里】
「俺にかしずけば金が手に入る。お前は金を欲しがってる。シンプルなギブアンドテイクだ。」
【日ノ原】
「…………………。」
確信が芽生えた――あと一息で日ノ原は堕ちる…。
【日ノ原】
「……ああ……くそ……!」
【日ノ原】
「…大体執事って……何すんだよ…自分で言うのもなんだが俺は野球以外のことは…」
【万里】
「安心しろ。お前に高度な要求はしない。簡単な仕事をまわしてやるさ。」
【日ノ原】
「………例えば…なんだよ…っ」
【万里】
「そうだな。じゃあ……この床。」
俺は日ノ原に背を向け、机の上に置いていたコーヒーを床にこぼした。
【万里】
「ああ…手がすべって、汚してしまったぞ。綺麗にしてくれないか?」
【日ノ原】
「………っ…雑巾はどこに…」
【万里】
「お前、もう持ってるじゃないか。」
【日ノ原】
「は?」
【万里】
「お前の舌があるだろう?舐めて綺麗にしてくれ。」
【日ノ原】
「……はあ?!!!」
【万里】
「聞こえなかったのか?床を舐めろ、と言っている。」
【日ノ原】
「……あ…あんた…!頭おかしいんじゃねえの…?!!」
【万里】
「野球以外じゃ何の役にも立たないお前を高額で雇ってやるんだ。それぐらい当然だろ?」
【日ノ原】
「……………!!く………!!」
日ノ原は恐る恐る床に手をついた。土下座のようなポーズになる。
が……舌を出すこともなく、そのまま静止してしまった。
【万里】
「どうした?見つめているだけじゃ綺麗にならないぞ。」
悔しそうに顔を赤らめている。頭の中で葛藤しているんだろう。解り易い奴だ。
【日ノ原】
「う………、」
【日ノ原】
「……で、出来ない………」
【万里】
「なんだなんだ、掃除も満足に出来ないのか?使えない男だな。」
【日ノ原】
「……………やっぱり…俺……」
【万里】
「仕方ない。手伝ってやろう。」
俺は日ノ原の頭をおさて床に押しつけた。
【日ノ原】
「…っな、なにする……っ」
【万里】
「ほら…舐めろ。早く。舌を差し出せ。」
【日ノ原】
「…っ、く……」
日ノ原は目をぎゅうっとつぶり。震えながら舌を出し、…遠慮がちに……
【日ノ原】
「………っ」
チロチロと床のコーヒーを舐めた。
【万里】
「ふふ………ははははは」
【日ノ原】
「………!」
【万里】
「おい、まだやめんな。綺麗になってねーじゃねえか。全部舐めろよ。」
【日ノ原】
「うう……ッ、ぴちゃ……っ」
よほど屈辱的なのか、目じりに涙をためている。
もしかしたら―こいつにとってはアイデンティティの崩壊に近いのかもしれない。
【万里】
「日ノ原…いいぞ。主人を想うお前の誠意、伝わった。…採用してやる。」
整った日ノ原の顔が―羞恥と悔しさで歪んでいる。最高だ。
俺は満足の意を伝える為に、頭をそっと撫でてやった。
執事アルバイトの話は―公にはしていないのだが。
ある日、全く知らない男から採用希望の旨を記載した書類が届いた。
【万里】
「浅葱カイリ?」
