本編
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―橘の休暇、6日目……
【十条】
「―あの人が居ない屋敷、…中々落ち着きませんね」
【万里】
「ふん?お前橘と交流などあったか」
【十条】
「会話していなくても、存在感のある人でしたから」
【万里】
「……………」
あえて過去形に話す十条。俺の反応をうかがっているようだ。
【十条】
「………橘さんって、前は三戸グループの開発会社に居たんだな」
【十条】
「それが、―ライバル企業の…あんたの会社に転職となれば、問題になっただろう」
【万里】
「…………まぁな」
【十条】
「いくら昔馴染みだからって、そこまでして三宮にこだわるか?」
【万里】
「何が言いたい」
【十条】
「こんなに長く休むなんて、…ちょっと変だろ」
【十条】
「引く手あまたのあの人に…あんたが捨てられた―なんて事があったらな、って思っただけだ」
揶揄するような―薄い笑いを浮かべる十条。
【万里】
「だったらどうした。お前が慰めてくれるんだろ?」
【十条】
「はっ……はあ?!」
腰を引き寄せて唇を食んだ。
表面を舌でなぜてやると、あっと言う間に瞳がとろけていく。
【万里】
「なんだお前。ほんとにコレが目的だったのか」
【十条】
「ちげーよ!あんたが落ち込んでるからまさか……って……気にな……」
【十条】
「…いや、落ち込んでるから、この機会に塩でも塗り込んでやろうかと思って」
【万里】
「十条……お前そんなにガキ臭い嘘を吐く奴だったか?」
【十条】
「っ…!嘘じゃ……」
【万里】
「それなら、お言葉に甘えて慰めて頂こう」
【十条】
「!っん……あ……っ…!ばか、やめ……!」
【万里】
「くく。飲みこみが早いな。流石ベリル幹部様…随分俺を愉しませる」
【十条】
「……、ど、ういう、…意味だ」
【万里】
「積極的なお前も悪くない、と言ったんだ」
【十条】
「……フン。その方が、楽だと……利益があると判断しただけだ」
甘さをのこしたまま喋り、俺をちらちら見る十条。本心なのか―打算なのか…俺にはどちらでもよかった。
行動と全く異なる心理を保つ事など、容易ではないからだ。
【十条】
「おい、……ソレ。なんか……尋常じゃねえ程光ってるが」
十条が俺の携帯を指して言う。
【万里】
「!」
俺は液晶画面を見て体を起こす。
―橘の身体に何らかの衝撃が加えられると反応するようになっている発信器…
―そのまま歩いているようなのでたいした怪我ではないのだろうが
―彩音の事務所に向かっている……?
【万里】
「おい、…あの黒いスーツを出せ。出かける」
【十条】
「…あ、ああ………なんかあったのか?」
【万里】
「―いや。お前が危惧するような事は無い」
【十条】
「――…そうか」
俺はすぐに走り出していきたい衝動を抑えながらスーツに着替えて車を呼んだ―
橘・橋本事務所にたどり着く―橘彩音が代表を務める事務所だ。
【万里】
(御園―施錠を解け)
かねてより相談していた―事務所のセキュリティ解除をメールで依頼する。
事務所のセキュリティは存外甘く…一度入室出来れば、その後俺を不法侵入と認める事はないようだ。
【御園】
(ご主人様―完了、しました…)
すぐに返信が届き、事務所に侵入する事が出来た。
休日の深夜という事もあり、フロアには誰もいない。
足音をあまり立てないように注意しながら、廊下を歩く。
―すると…1つ、明かりが付いている部屋を見つけた。
すかさず聞き耳を立てる。
【橘】
「…彩音さん。あのような事をなさっても。私は万里様の傍を離れる事はあり得ません」
【彩音】
「ねえ、脩二……貴方、疲れた顔してる。可哀そう……そんなに仕事が大変なの?」
【橘】
「……何故私が疲れているか…ご存じでしょう。仕事が要因ではありませんよ」
【彩音】
「…いやだ…人聞きが悪い。まるで……私が貴方に何かしたみたいな」
【橘】
「…………………」
【彩音】
「脩二。仮にもし私が…それを仕掛けているとしたら、どうなの?証拠も何もない」
【彩音】
「それに、よく考えて?貴方が三宮に居る限りずっと…その状態が続くのよ。考えられる?」
【橘】
「あなたは………もう、ご自分を見失っているのですね」
橘はやれやれ…と呆れたような顔で言う。
すると彩音はみるみる顔を赤くして―
50%ぐらいがいいかな…
【彩音】
「…………!見失うに…決まってる!当たり前じゃない!!」
【彩音】
「あの……万里から…っ全てが奪われたの、あなたも…私も!!」
【彩音】
「万里のせいで菜穂子と弘文が死んで……玲二さんはおかしくなった」
【彩音】
「私の事だって……まるで、最初から居なかったみたいな態度になって…」
【彩音】
「あの時生まれたばかりのエリサちゃんだって…これまで母親がいなくてどんなに辛かったか」
【彩音】
「全部アイツが元凶なのよ!それなのに、どうして………っ、脩二は万里と一緒に居るの!」
【橘】
「彩音さん」
【彩音】
「私をお母さんって言ってよ!昔みたいに……ねえ!酷い!酷い裏切り!!」
【万里】
「俺の所為で―…か。だったら何だっていうんだ」
【橘】
「ごしゅじ…ん、…様……!」
【彩音】
「っ…………………万里……………」
【万里】
「久しぶり、彩音さん。随分フケたね」
【彩音】
「……。不法侵入者さんが何のご用かしら。さっさと帰って下さらない」
【十条】
「―あの人が居ない屋敷、…中々落ち着きませんね」
【万里】
「ふん?お前橘と交流などあったか」
【十条】
「会話していなくても、存在感のある人でしたから」
【万里】
「……………」
あえて過去形に話す十条。俺の反応をうかがっているようだ。
【十条】
「………橘さんって、前は三戸グループの開発会社に居たんだな」
【十条】
「それが、―ライバル企業の…あんたの会社に転職となれば、問題になっただろう」
【万里】
「…………まぁな」
【十条】
「いくら昔馴染みだからって、そこまでして三宮にこだわるか?」
【万里】
「何が言いたい」
【十条】
「こんなに長く休むなんて、…ちょっと変だろ」
【十条】
「引く手あまたのあの人に…あんたが捨てられた―なんて事があったらな、って思っただけだ」
揶揄するような―薄い笑いを浮かべる十条。
【万里】
「だったらどうした。お前が慰めてくれるんだろ?」
【十条】
「はっ……はあ?!」
腰を引き寄せて唇を食んだ。
表面を舌でなぜてやると、あっと言う間に瞳がとろけていく。
【万里】
「なんだお前。ほんとにコレが目的だったのか」
【十条】
「ちげーよ!あんたが落ち込んでるからまさか……って……気にな……」
【十条】
「…いや、落ち込んでるから、この機会に塩でも塗り込んでやろうかと思って」
【万里】
「十条……お前そんなにガキ臭い嘘を吐く奴だったか?」
【十条】
「っ…!嘘じゃ……」
【万里】
「それなら、お言葉に甘えて慰めて頂こう」
【十条】
「!っん……あ……っ…!ばか、やめ……!」
【万里】
「くく。飲みこみが早いな。流石ベリル幹部様…随分俺を愉しませる」
【十条】
「……、ど、ういう、…意味だ」
【万里】
「積極的なお前も悪くない、と言ったんだ」
【十条】
「……フン。その方が、楽だと……利益があると判断しただけだ」
甘さをのこしたまま喋り、俺をちらちら見る十条。本心なのか―打算なのか…俺にはどちらでもよかった。
行動と全く異なる心理を保つ事など、容易ではないからだ。
【十条】
「おい、……ソレ。なんか……尋常じゃねえ程光ってるが」
十条が俺の携帯を指して言う。
【万里】
「!」
俺は液晶画面を見て体を起こす。
―橘の身体に何らかの衝撃が加えられると反応するようになっている発信器…
―そのまま歩いているようなのでたいした怪我ではないのだろうが
―彩音の事務所に向かっている……?
【万里】
「おい、…あの黒いスーツを出せ。出かける」
【十条】
「…あ、ああ………なんかあったのか?」
【万里】
「―いや。お前が危惧するような事は無い」
【十条】
「――…そうか」
俺はすぐに走り出していきたい衝動を抑えながらスーツに着替えて車を呼んだ―
橘・橋本事務所にたどり着く―橘彩音が代表を務める事務所だ。
【万里】
(御園―施錠を解け)
かねてより相談していた―事務所のセキュリティ解除をメールで依頼する。
事務所のセキュリティは存外甘く…一度入室出来れば、その後俺を不法侵入と認める事はないようだ。
【御園】
(ご主人様―完了、しました…)
すぐに返信が届き、事務所に侵入する事が出来た。
休日の深夜という事もあり、フロアには誰もいない。
足音をあまり立てないように注意しながら、廊下を歩く。
―すると…1つ、明かりが付いている部屋を見つけた。
すかさず聞き耳を立てる。
【橘】
「…彩音さん。あのような事をなさっても。私は万里様の傍を離れる事はあり得ません」
【彩音】
「ねえ、脩二……貴方、疲れた顔してる。可哀そう……そんなに仕事が大変なの?」
【橘】
「……何故私が疲れているか…ご存じでしょう。仕事が要因ではありませんよ」
【彩音】
「…いやだ…人聞きが悪い。まるで……私が貴方に何かしたみたいな」
【橘】
「…………………」
【彩音】
「脩二。仮にもし私が…それを仕掛けているとしたら、どうなの?証拠も何もない」
【彩音】
「それに、よく考えて?貴方が三宮に居る限りずっと…その状態が続くのよ。考えられる?」
【橘】
「あなたは………もう、ご自分を見失っているのですね」
橘はやれやれ…と呆れたような顔で言う。
すると彩音はみるみる顔を赤くして―
50%ぐらいがいいかな…
【彩音】
「…………!見失うに…決まってる!当たり前じゃない!!」
【彩音】
「あの……万里から…っ全てが奪われたの、あなたも…私も!!」
【彩音】
「万里のせいで菜穂子と弘文が死んで……玲二さんはおかしくなった」
【彩音】
「私の事だって……まるで、最初から居なかったみたいな態度になって…」
【彩音】
「あの時生まれたばかりのエリサちゃんだって…これまで母親がいなくてどんなに辛かったか」
【彩音】
「全部アイツが元凶なのよ!それなのに、どうして………っ、脩二は万里と一緒に居るの!」
【橘】
「彩音さん」
【彩音】
「私をお母さんって言ってよ!昔みたいに……ねえ!酷い!酷い裏切り!!」
【万里】
「俺の所為で―…か。だったら何だっていうんだ」
【橘】
「ごしゅじ…ん、…様……!」
【彩音】
「っ…………………万里……………」
【万里】
「久しぶり、彩音さん。随分フケたね」
【彩音】
「……。不法侵入者さんが何のご用かしら。さっさと帰って下さらない」
