本編
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【万里】
「御園しいな?」
【橘】
「はい。覚えておいででしょうか。」
【万里】
「……御園グループの人間だな。」
御園。元々は電機メーカーのグループだったが―
近年システム開発事業で業績を伸ばしていて、うちとも当然取引がある。
その会長直接の孫が―御園しいなだ。
【万里】
「それで?その御孫サマがどうなさったんだ?」
【橘】
「それが―、執事にして欲しい、と先ほどご連絡をいただきまして」
【万里】
「ハ」
【万里】
「なんだってお坊ちゃまがわざわざ…」
【橘】
「御園しいな様は、ご主人様をいたく慕われていたと記憶しております。」
【万里】
「それが理由か?ハハっ…金持ちの考えるこたぁわかんねーな。」
そこまで気にいられていたとは。
確かに…、パーティなんかで会う度律儀に挨拶をされていたが。
無口な奴で何を考えているか判りにくかった。
【万里】
「帝東大学の理工学部だろ?」
【橘】
「はい。ご入学後、独学で学ばれたプログラミング技術で学内の共有システムを開発なさったり―」
【万里】
「そういえば、ハッキングも得意らしいな。」
パーティでの少ない会話…、隣にいた父親の自慢げな様子を思い出す。
口数は少ない奴だったが、至極綺麗な顔立ちをしていた。
【橘】
「既に近くまでお越し下さっているようなのですが―」
【万里】
「ああ、呼んでいい。」
それから数分の後―御園しいなはやってきた。
【橘】
「御園様。本日はわざわざお越し頂いて有難うございます。」
【御園】
「…お久しぶりです。」
【万里】
「おう。久しぶりだな。」
【御園】
「はい……今日はお時間有難うございます。」
【万里】
「お前―なんでまた俺の屋敷に来たいんだ?」
【御園】
「三宮様に、会いたいからです。」
【万里】
「ふーん……お前、今…大学生だったか?」
【御園】
「はい」
【万里】
「それなら時間もたっぷりあるな―」
【御園】
「はい。しっかり働きますし―ご迷惑にならないよう毎日努力します。」
一体全体何がどうしてこうなったのか正直解っていないが。
俺は口角をあげて言った。
【万里】
「じゃあ早速―採用試験だな。」
【御園】
「俺……ダメでしたか?」
【万里】
「いいや。いいぜ。気に入った。採用してやるよ。」
【万里】
(御園グループに貸しも出来るしな。イザって時の為の人質にもなる。)
【御園】
「……本当に……?」
【万里】
「ああ。空いた時間に来い。」
【御園】
「わかりました…!有難うございます!絶対…毎日来ます…!」
【万里】
「おいおい、時間が出来たらって言ってるだろ。御園のジジィに怒られる。」
【万里】
「大切な孫に何を……ってな。」
会長のジジィは孫命…といっても過言じゃないぐらいの猫っかわいがりだ。
父親も当然―、しいなを溺愛している。
それには理由があるのだが、あの愛し方はいきさつを知っている者が見ても異常だろう。
【御園】
「……はい。じゃあ時間を作って…来ます。」
大変気分がいい。そうか、そうまでして俺に会いたいとは…
【万里】
(御園しいなか―。面白いものが網にかかったな。)
【万里】
「次は…進藤政春を連れて来い。」
【橘】
「承知致しました。」
進藤政春。東間啓次郎という政治家の通訳を務めている男なのだが―
東間啓次郎は俺の父親と旧知の仲なのである。その為俺は何度か彼を見かけていた。
優秀で、謙虚で、穏やかな性質の人間であり―、組織のトップに立つタイプの人間ではないが
傍に置いておけば、必ず役に立つだろう。
………………。
【進藤】
「三宮…様?これは一体…どのような……」
突然連れてこられた進藤さんはどうにも恐縮した様子で燕尾服を着せられていた。
橘から大筋の説明は受けているはずだが、受け止めきれていないようである。
【万里】
「ああ、進藤さん、やっぱり似合ってるな。」
進藤さんは俺よりも年上だが、酷く童顔な顔立ちをしている。
仕草も品があって…同性から「可愛い」と思われてしまうタイプだ。
【万里】
(東間のお気に入りだしな。恨みは買いたくない。)
【万里】
(あのオッサン妻子持ちだってのに…両刀とはタチが悪いぜ。)
【進藤】
「似合ってるとかではなく…」
【万里】
「似合ってるよ。可愛い。もうすぐにでも俺の執事になれそうだ。」
【進藤】
「かっかわ…!み、三宮様…!私にお声がけ下さった事は嬉しいのですが…」
【進藤】
「しかし…私は本業もございまして」
【万里】
「だから…本業を邪魔しない程度に…って言ってんだろ。聞いてなかった?」
【進藤】
「頭では勿論…理解はしていますが………!」
【万里】
「東間さんに通訳が必要な事なんて、そうそうない。」
【万里】
「が、通訳に副業禁止なんて契約はないだろうしな。」
【進藤】
「……三宮様……、何故そのようなことを……」
【万里】
「他人行儀だな、進藤さん。昔は万里さん、って呼んでたのに…」
【進藤】
「…す…すみません……」
【万里】
「でも丁度いいか。これからはご主人様って呼んで貰うからな。」
【進藤】
「…で、ですから…私は……」
「御園しいな?」
【橘】
「はい。覚えておいででしょうか。」
【万里】
「……御園グループの人間だな。」
御園。元々は電機メーカーのグループだったが―
近年システム開発事業で業績を伸ばしていて、うちとも当然取引がある。
その会長直接の孫が―御園しいなだ。
【万里】
「それで?その御孫サマがどうなさったんだ?」
【橘】
「それが―、執事にして欲しい、と先ほどご連絡をいただきまして」
【万里】
「ハ」
【万里】
「なんだってお坊ちゃまがわざわざ…」
【橘】
「御園しいな様は、ご主人様をいたく慕われていたと記憶しております。」
【万里】
「それが理由か?ハハっ…金持ちの考えるこたぁわかんねーな。」
そこまで気にいられていたとは。
確かに…、パーティなんかで会う度律儀に挨拶をされていたが。
無口な奴で何を考えているか判りにくかった。
【万里】
「帝東大学の理工学部だろ?」
【橘】
「はい。ご入学後、独学で学ばれたプログラミング技術で学内の共有システムを開発なさったり―」
【万里】
「そういえば、ハッキングも得意らしいな。」
パーティでの少ない会話…、隣にいた父親の自慢げな様子を思い出す。
口数は少ない奴だったが、至極綺麗な顔立ちをしていた。
【橘】
「既に近くまでお越し下さっているようなのですが―」
【万里】
「ああ、呼んでいい。」
それから数分の後―御園しいなはやってきた。
【橘】
「御園様。本日はわざわざお越し頂いて有難うございます。」
【御園】
「…お久しぶりです。」
【万里】
「おう。久しぶりだな。」
【御園】
「はい……今日はお時間有難うございます。」
【万里】
「お前―なんでまた俺の屋敷に来たいんだ?」
【御園】
「三宮様に、会いたいからです。」
【万里】
「ふーん……お前、今…大学生だったか?」
【御園】
「はい」
【万里】
「それなら時間もたっぷりあるな―」
【御園】
「はい。しっかり働きますし―ご迷惑にならないよう毎日努力します。」
一体全体何がどうしてこうなったのか正直解っていないが。
俺は口角をあげて言った。
【万里】
「じゃあ早速―採用試験だな。」
【御園】
「俺……ダメでしたか?」
【万里】
「いいや。いいぜ。気に入った。採用してやるよ。」
【万里】
(御園グループに貸しも出来るしな。イザって時の為の人質にもなる。)
【御園】
「……本当に……?」
【万里】
「ああ。空いた時間に来い。」
【御園】
「わかりました…!有難うございます!絶対…毎日来ます…!」
【万里】
「おいおい、時間が出来たらって言ってるだろ。御園のジジィに怒られる。」
【万里】
「大切な孫に何を……ってな。」
会長のジジィは孫命…といっても過言じゃないぐらいの猫っかわいがりだ。
父親も当然―、しいなを溺愛している。
それには理由があるのだが、あの愛し方はいきさつを知っている者が見ても異常だろう。
【御園】
「……はい。じゃあ時間を作って…来ます。」
大変気分がいい。そうか、そうまでして俺に会いたいとは…
【万里】
(御園しいなか―。面白いものが網にかかったな。)
【万里】
「次は…進藤政春を連れて来い。」
【橘】
「承知致しました。」
進藤政春。東間啓次郎という政治家の通訳を務めている男なのだが―
東間啓次郎は俺の父親と旧知の仲なのである。その為俺は何度か彼を見かけていた。
優秀で、謙虚で、穏やかな性質の人間であり―、組織のトップに立つタイプの人間ではないが
傍に置いておけば、必ず役に立つだろう。
………………。
【進藤】
「三宮…様?これは一体…どのような……」
突然連れてこられた進藤さんはどうにも恐縮した様子で燕尾服を着せられていた。
橘から大筋の説明は受けているはずだが、受け止めきれていないようである。
【万里】
「ああ、進藤さん、やっぱり似合ってるな。」
進藤さんは俺よりも年上だが、酷く童顔な顔立ちをしている。
仕草も品があって…同性から「可愛い」と思われてしまうタイプだ。
【万里】
(東間のお気に入りだしな。恨みは買いたくない。)
【万里】
(あのオッサン妻子持ちだってのに…両刀とはタチが悪いぜ。)
【進藤】
「似合ってるとかではなく…」
【万里】
「似合ってるよ。可愛い。もうすぐにでも俺の執事になれそうだ。」
【進藤】
「かっかわ…!み、三宮様…!私にお声がけ下さった事は嬉しいのですが…」
【進藤】
「しかし…私は本業もございまして」
【万里】
「だから…本業を邪魔しない程度に…って言ってんだろ。聞いてなかった?」
【進藤】
「頭では勿論…理解はしていますが………!」
【万里】
「東間さんに通訳が必要な事なんて、そうそうない。」
【万里】
「が、通訳に副業禁止なんて契約はないだろうしな。」
【進藤】
「……三宮様……、何故そのようなことを……」
【万里】
「他人行儀だな、進藤さん。昔は万里さん、って呼んでたのに…」
【進藤】
「…す…すみません……」
【万里】
「でも丁度いいか。これからはご主人様って呼んで貰うからな。」
【進藤】
「…で、ですから…私は……」
