本編
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【万里】
「ああ」
【御園】
「そしたら…ご褒美欲しいです。」
【万里】
「―いいだろう。何が欲しい」
【御園】
「ご主人様…、ご主人様の…。」
妖しく笑う御園。
女とは違う、着飾らない故の鋭利な美しさが距離をつめてくる。
俺もそれに応えるべく―…
【御園】
「…ご主人様……ご主人様ご主人様ご主人さま」
【万里】
「………御園…がっつくな」
【御園】
「俺、ご主人様に会えて―嬉しいです…幸せ、なんです―」
【御園】
「ご主人様…―」
御園は俺を見上げ、ねだるように目をうるませてくる。
ほんの出来心で、御園の頬をつつき、それから口内に指をいれてみた。
【御園】
「ん…、ふ………ご主人様…くちゅ…、ッ」
それをさも当たり前のように。しゃぶりはじめる御園。美味そうに音を立てて。
意地悪く舌を挟むと益々うっとりと頬を緩ませる。
【御園】
「ごひゅじん、はまぁ…」
うっかり。これまでにない蠱惑的な征服欲が頭をもたげるが。
こんな得体の知れない者に振り回されたくはない…と強く掻き消した―。
玄関口を掃除している日ノ原が視界に入る。
感心なことに、来る度せっせと丁寧にあちこち掃除する日ノ原を見かけていた。
時間にも正確だ。我ながら中々いい人材を拾ったものだ、と思う。気分がよくなり、声をかける。
【万里】
「日ノ原。」
【日ノ原】
「あっ……、えーと……ご、ご主人様。…どうも。」
【万里】
「昨日の試合、俺も見てたぞ。外野席だったがな」
【日ノ原】
「は…?」
昨日は東京八大学野球、最終日。
日ノ原の大学―早田大学と慶林大学の「早慶戦」だった。
【日ノ原】
「見に…来てたんです、か。」
【万里】
「当然だろう。お前が選抜投手と聞いていたからな」
【日ノ原】
「……………。」
意外な顔で俺を見る日ノ原。
経営者が―後継者の成長具合を観察することは当然の義務であるというのに。
【万里】
「今季は自責1点―防御率0.40。好成績だな」
【日ノ原】
「………………。」
【万里】
「偉いぞ…日ノ原。何か褒美をあげてもいい。何が欲しい?」
【日ノ原】
「いらねえ。俺欲しい物なんて特にねーし」
ふと頭を撫でると―日ノ原は「あの時」のことを思い出すのか、ほとんど反射的に後退した。
【日ノ原】
「……………っ!」
【万里】
「どうしてそんなに警戒する?お前との約束を守っているだろう…何が気に食わないんだ?」
【日ノ原】
「な、にも……そんなこと、ねーっての…!言いがかりつけんな…!」
俺は日ノ原の手首を掴んで、後退出来ないよう制した。
【日ノ原】
「てめぇ!離せよっ…」
【万里】
「そうだな―形ある物が嫌というなら、俺の気持ちを贈るとしよう…」
【日ノ原】
「!い、いらねえよ、そんなもん!…何処連れてくんだ…っ」
立場を理解してか…一応暴力は振るおうとしないが、相変わらず激昂すると口が悪い日ノ原。
しかしそれすら好ましく思える程…綺麗で透明な精神を持つ男だと思う。
―だからこそ―何かこの世の汚いものを塗りつけたくなってしまう…。
【日ノ原】
「…………っぅう…………」
【万里】
「日ノ原―、俺に身を任せていれば何も恐れることはない。」
【万里】
「安心して野球に打ち込めるし、お前の家族も幸せだ。そうだろう?」
布団につっぷして目線をあわせようとしない日ノ原。
俺はまた日ノ原の頭を撫でれば、ビクっと肩を震わせる。
【万里】
「日ノ原―俺はお前と仲良くやりたいだけだ。その為に少し行き過ぎた行動をしてしまったかもしれんな」
【万里】
「気にしているなら詫びをいれよう…悪かった。許してくれ」
俺は声色を変えて可愛らしく謝罪した。
すると―、勢いよく日ノ原が飛び起きる。
【日ノ原】
「……てめぇは…!何処まで人を馬鹿にすりゃ気が済むんだよ…っ!」
【万里】
「馬鹿になどしていないだろう。本心を述べたつもりが…心外だな」
【万里】
「お前に解って貰えるまで―何度でも体に教えこむしかあるまい…」
【日ノ原】
「!!……触んな…っ!何があっても…俺はあんたなんか信用しねえ……!」
【日ノ原】
「絶対…プロになって…あんたへの借りも全部返す!そしたら二度と俺に近づくなよ!」
威勢のいい脱兎のように日ノ原は俺から逃げる。強い意志を感じさせる瞳が、若々しく輝いていた。
しかし―狩りとは、元気に逃げまわる獲物程―捕えたくてたまらなくなるものなのだ―。
皿洗いをしている連城をつかまえる。
【連城】
「読書だぁ?」
【万里】
「お前は見るからに教養が足りないからな。本を読め」
【連城】
「俺だって…本ぐらい読むぜ」
【万里】
「ほう。意外だな?何を読むんだ。」
【連城】
「一番好きなのは星の王子様だ。スゲーいい話だろ」
【万里】
「……………連城…お前、本気で言ってるのか?」
【連城】
「……てめぇっ…何だその馬鹿にした顔は!」
【連城】
「人が好きなもんにケチつけてんじゃねーぞ!」
【万里】
「随分可愛らしいご趣味だな。まぁそれも悪くないが―社会情勢にもっと興味を持った方がいい。」
【万里】
「―お前にこの本を貸してやる。読み終わったら俺のところに来い。そして内容の報告をしろ…正確にな」
【連城】
「…!な、なんで俺がそんなこと……」
【万里】
「世間知らずな執事には気が滅入る。とても雇用し続けられない。―これが理由だ」
【連城】
「~~~~~~~くそ!」
……………
…………………
「ああ」
【御園】
「そしたら…ご褒美欲しいです。」
【万里】
「―いいだろう。何が欲しい」
【御園】
「ご主人様…、ご主人様の…。」
妖しく笑う御園。
女とは違う、着飾らない故の鋭利な美しさが距離をつめてくる。
俺もそれに応えるべく―…
【御園】
「…ご主人様……ご主人様ご主人様ご主人さま」
【万里】
「………御園…がっつくな」
【御園】
「俺、ご主人様に会えて―嬉しいです…幸せ、なんです―」
【御園】
「ご主人様…―」
御園は俺を見上げ、ねだるように目をうるませてくる。
ほんの出来心で、御園の頬をつつき、それから口内に指をいれてみた。
【御園】
「ん…、ふ………ご主人様…くちゅ…、ッ」
それをさも当たり前のように。しゃぶりはじめる御園。美味そうに音を立てて。
意地悪く舌を挟むと益々うっとりと頬を緩ませる。
【御園】
「ごひゅじん、はまぁ…」
うっかり。これまでにない蠱惑的な征服欲が頭をもたげるが。
こんな得体の知れない者に振り回されたくはない…と強く掻き消した―。
玄関口を掃除している日ノ原が視界に入る。
感心なことに、来る度せっせと丁寧にあちこち掃除する日ノ原を見かけていた。
時間にも正確だ。我ながら中々いい人材を拾ったものだ、と思う。気分がよくなり、声をかける。
【万里】
「日ノ原。」
【日ノ原】
「あっ……、えーと……ご、ご主人様。…どうも。」
【万里】
「昨日の試合、俺も見てたぞ。外野席だったがな」
【日ノ原】
「は…?」
昨日は東京八大学野球、最終日。
日ノ原の大学―早田大学と慶林大学の「早慶戦」だった。
【日ノ原】
「見に…来てたんです、か。」
【万里】
「当然だろう。お前が選抜投手と聞いていたからな」
【日ノ原】
「……………。」
意外な顔で俺を見る日ノ原。
経営者が―後継者の成長具合を観察することは当然の義務であるというのに。
【万里】
「今季は自責1点―防御率0.40。好成績だな」
【日ノ原】
「………………。」
【万里】
「偉いぞ…日ノ原。何か褒美をあげてもいい。何が欲しい?」
【日ノ原】
「いらねえ。俺欲しい物なんて特にねーし」
ふと頭を撫でると―日ノ原は「あの時」のことを思い出すのか、ほとんど反射的に後退した。
【日ノ原】
「……………っ!」
【万里】
「どうしてそんなに警戒する?お前との約束を守っているだろう…何が気に食わないんだ?」
【日ノ原】
「な、にも……そんなこと、ねーっての…!言いがかりつけんな…!」
俺は日ノ原の手首を掴んで、後退出来ないよう制した。
【日ノ原】
「てめぇ!離せよっ…」
【万里】
「そうだな―形ある物が嫌というなら、俺の気持ちを贈るとしよう…」
【日ノ原】
「!い、いらねえよ、そんなもん!…何処連れてくんだ…っ」
立場を理解してか…一応暴力は振るおうとしないが、相変わらず激昂すると口が悪い日ノ原。
しかしそれすら好ましく思える程…綺麗で透明な精神を持つ男だと思う。
―だからこそ―何かこの世の汚いものを塗りつけたくなってしまう…。
【日ノ原】
「…………っぅう…………」
【万里】
「日ノ原―、俺に身を任せていれば何も恐れることはない。」
【万里】
「安心して野球に打ち込めるし、お前の家族も幸せだ。そうだろう?」
布団につっぷして目線をあわせようとしない日ノ原。
俺はまた日ノ原の頭を撫でれば、ビクっと肩を震わせる。
【万里】
「日ノ原―俺はお前と仲良くやりたいだけだ。その為に少し行き過ぎた行動をしてしまったかもしれんな」
【万里】
「気にしているなら詫びをいれよう…悪かった。許してくれ」
俺は声色を変えて可愛らしく謝罪した。
すると―、勢いよく日ノ原が飛び起きる。
【日ノ原】
「……てめぇは…!何処まで人を馬鹿にすりゃ気が済むんだよ…っ!」
【万里】
「馬鹿になどしていないだろう。本心を述べたつもりが…心外だな」
【万里】
「お前に解って貰えるまで―何度でも体に教えこむしかあるまい…」
【日ノ原】
「!!……触んな…っ!何があっても…俺はあんたなんか信用しねえ……!」
【日ノ原】
「絶対…プロになって…あんたへの借りも全部返す!そしたら二度と俺に近づくなよ!」
威勢のいい脱兎のように日ノ原は俺から逃げる。強い意志を感じさせる瞳が、若々しく輝いていた。
しかし―狩りとは、元気に逃げまわる獲物程―捕えたくてたまらなくなるものなのだ―。
皿洗いをしている連城をつかまえる。
【連城】
「読書だぁ?」
【万里】
「お前は見るからに教養が足りないからな。本を読め」
【連城】
「俺だって…本ぐらい読むぜ」
【万里】
「ほう。意外だな?何を読むんだ。」
【連城】
「一番好きなのは星の王子様だ。スゲーいい話だろ」
【万里】
「……………連城…お前、本気で言ってるのか?」
【連城】
「……てめぇっ…何だその馬鹿にした顔は!」
【連城】
「人が好きなもんにケチつけてんじゃねーぞ!」
【万里】
「随分可愛らしいご趣味だな。まぁそれも悪くないが―社会情勢にもっと興味を持った方がいい。」
【万里】
「―お前にこの本を貸してやる。読み終わったら俺のところに来い。そして内容の報告をしろ…正確にな」
【連城】
「…!な、なんで俺がそんなこと……」
【万里】
「世間知らずな執事には気が滅入る。とても雇用し続けられない。―これが理由だ」
【連城】
「~~~~~~~くそ!」
……………
…………………
