本編
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橘に頼んで呼びつけておいた鈴木が部屋に入る。
【鈴木】
「はいはい…」
【万里】
「鈴木はつい最近この屋敷の執事になった。そのことは聞いていたのか?」
【三日月】
「ええっ そうなんですか。びっくり~。」
確かに、鈴木が自分からこの屋敷のことを話すようには思えなかったが…。
嘘とも本当ともつかなかった。
【万里】
「……鈴木と三日月はいつから知り合いだ?」
【三日月】
「幼稚園から…だっけ?」
【鈴木】
「さぁ。覚えてねェな」
ならば鈴木の過去も知っているのかもしれない。
【万里】
「鈴木のことはどう思ってる?」
【三日月】
「どうって…変な人ですよね」
【万里】
「………母親が再婚してから余計変になったんじゃないか?」
【鈴木】
「………………」
【三日月】
「どう…でしょう……よく判んないです」
一瞬三日月の表情が曇り、そしてすぐに晴れた。鈴木のいきさつは知っているらしい。
【万里】
「再婚相手に、虐待…受けてたんだってな。鈴木。」
【鈴木……よくある話じゃないですか。」
会話を予想していたのか鈴木はポーカーフェイスを続けていた。
【万里】
「悪いが調べさせて貰った。俺は敵も多いんでな。身辺調査は欠かせない。」
【三日月】
「ですよねー」
【万里】
「なるべく傷にさわらないように接したいと思っている。」
【万里】
「それで、付き合いの長い三日月に接し方を教えて貰いたくてな。どうだろう、三日月。」
勿論そんな意図はまったくもって持ち合わせていない。
単なる興味で話している。
【三日月】
「それは無理じゃないかと」
【万里】
「何故だ?」
【三日月】
「だって…それが世界そのものって感じ。どこを触っても傷だらけっていうか…」
【三日月】
「例えば~どんなに豪華なドレスも、泥水に何年も浸らせたらもうどこもかしこも汚いでしょ。」
【万里】
「……。」
【鈴木】
「―相変わらずメルヘンくさ」
【三日月】
「汚いドレスなんて珍しくて凄く綺麗~って話デスヨ。」
面白いと思った。三日月は鈴木に同情するでもなく卑下するわけでもなく―ただその状態を愛しく思っている。
プライドの高い鈴木が、三日月のようなタイプと付き合っていると言う事が不思議だったが
そんな風に自分を受け入れる人間など他に居ないだろう。一種の快楽に近い関係。そしてとても危うい関係。
【鈴木】
「話が終わったなら、俺は自分の持ち場に戻りますよ」
【万里】
「ああ……また今度―食事にでも連れてってやるさ」
【鈴木】
「へえ…そりゃ、有難いですね。さぞお高い店に連れてくれるんでしょうから。」
悪態をついて、扉を閉めていった。
これまでこの二人の関係は絶妙なバランスで保たれてきたんだろうが―ふとしたことでガラガラと崩れていきそうで。
その崩れて行く瞬間を、その結末を見とりたい―そんな考えが頭をめぐっていた。
【鈴木】
「はいはい…」
【万里】
「鈴木はつい最近この屋敷の執事になった。そのことは聞いていたのか?」
【三日月】
「ええっ そうなんですか。びっくり~。」
確かに、鈴木が自分からこの屋敷のことを話すようには思えなかったが…。
嘘とも本当ともつかなかった。
【万里】
「……鈴木と三日月はいつから知り合いだ?」
【三日月】
「幼稚園から…だっけ?」
【鈴木】
「さぁ。覚えてねェな」
ならば鈴木の過去も知っているのかもしれない。
【万里】
「鈴木のことはどう思ってる?」
【三日月】
「どうって…変な人ですよね」
【万里】
「………母親が再婚してから余計変になったんじゃないか?」
【鈴木】
「………………」
【三日月】
「どう…でしょう……よく判んないです」
一瞬三日月の表情が曇り、そしてすぐに晴れた。鈴木のいきさつは知っているらしい。
【万里】
「再婚相手に、虐待…受けてたんだってな。鈴木。」
【鈴木……よくある話じゃないですか。」
会話を予想していたのか鈴木はポーカーフェイスを続けていた。
【万里】
「悪いが調べさせて貰った。俺は敵も多いんでな。身辺調査は欠かせない。」
【三日月】
「ですよねー」
【万里】
「なるべく傷にさわらないように接したいと思っている。」
【万里】
「それで、付き合いの長い三日月に接し方を教えて貰いたくてな。どうだろう、三日月。」
勿論そんな意図はまったくもって持ち合わせていない。
単なる興味で話している。
【三日月】
「それは無理じゃないかと」
【万里】
「何故だ?」
【三日月】
「だって…それが世界そのものって感じ。どこを触っても傷だらけっていうか…」
【三日月】
「例えば~どんなに豪華なドレスも、泥水に何年も浸らせたらもうどこもかしこも汚いでしょ。」
【万里】
「……。」
【鈴木】
「―相変わらずメルヘンくさ」
【三日月】
「汚いドレスなんて珍しくて凄く綺麗~って話デスヨ。」
面白いと思った。三日月は鈴木に同情するでもなく卑下するわけでもなく―ただその状態を愛しく思っている。
プライドの高い鈴木が、三日月のようなタイプと付き合っていると言う事が不思議だったが
そんな風に自分を受け入れる人間など他に居ないだろう。一種の快楽に近い関係。そしてとても危うい関係。
【鈴木】
「話が終わったなら、俺は自分の持ち場に戻りますよ」
【万里】
「ああ……また今度―食事にでも連れてってやるさ」
【鈴木】
「へえ…そりゃ、有難いですね。さぞお高い店に連れてくれるんでしょうから。」
悪態をついて、扉を閉めていった。
これまでこの二人の関係は絶妙なバランスで保たれてきたんだろうが―ふとしたことでガラガラと崩れていきそうで。
その崩れて行く瞬間を、その結末を見とりたい―そんな考えが頭をめぐっていた。
