[本編] 浅多 侑思 編
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【アンク】
「今のままでは、クロノ様の気が散って、はかどりそうもありませんからな」
【クロノ】
「……担当した仕事は、自分で面倒みたいだけ」
【アンク】
「結構なことですぞ。その調子で、以前担当した仕事の後始末も頼みます」
試すような言い方に、俺はぐっと言葉を飲み込み……呟く。
【クロノ】
「…それは、面倒」
【アンク】
「左様でございますか」
深く追求せずに、じいは俺の隣に並んで。
一緒に浅多の部屋へ移動した。
浅多の自室に移動したので、浅多がベッドに横たわっているのがすぐ目に入った。
【アンク】
「……おや」
怒りに震えている俺を見やって、じいが浅多に近づき、
リビドーの裏側からコードを取り出す。
そしてパソコンを具現化させて、素早くリビドーと繋ぎ、キーを叩いた。
【アンク】
「夢を見始めてから、まだ時間はそれほど経っておりません」
そしてコードを外し、突っ立っている俺に差し出す。
どうしてまた自ら夢の中に入ったのか。さんざん忠告したはずなのに。
俺の話を聞いていなかったのか。聞いていたけど守るに値しないと思ったのか。
胸の中が悔しさで一杯になる。
【クロノ】
「俺の言葉は、届いてなかったのか…」
「お言葉は届いていますぞ、絶対に」
【アンク】
「さ、お早く。中で何が起こっているかわかりませんぞ」
……怒ってる場合ではないと言いたいんだろうけど。
【クロノ】
「わかってる」
コードをむしり取るように受け取って、自分のリビドーを繋ぎ、寝転がる。
【クロノ】
「何かあったら呼ぶ。……何もないとは思うけど、どうせ」
悪態をついたけど、じいには無視された。
気がつくとそこは、オフィスでも、浅多の自室でもなかった。
目の痛い配色の空間が、際限なく広がっているだけだった。
体中に、ぞわりと寒気が走る。
これは、ただごとじゃない。
【クロノ】
「浅多!? どこにいる?」
感情を込めて叫べば、すぐに俺の存在を気付くはずと思ったが…反応はない。
―――まさか、ユリスが夢に来ている?
居ても立ってもいられなくなり、地面を蹴って、全速力で空を駆ける。
地上に降り立ち、浅多の姿を必死で探していると―――
…遠くに何かの物陰が見えた。
そっちへ方向転換しようとしたとたん、緞帳が降りたように視界が途切れた。
【???】
「来てくれたんだね、クロノ」
忘れもしない。彼の声だ。
だけど俺はわかってる。これは、ただの夢だ。
答えずに歩き出そうとすると、目の前に彼が現れる。
あの時と変わらない姿で、微笑んでいた。
【???】
「教えてほしいことがあるんだ。俺とあいつどっちが好き?」
【クロノ】
「は……?」
【???】
「俺、知ってるんだよ。俺より、あいつのことの方が好きだよね」
【クロノ】
「なに言ってる、お前」
【???】
「隠したって駄目だよ。俺にはクロノのことなら何でもわかるんだから」
そう言って彼は、目を見開く。
すると、彼の体中に無数の突起物が浮き出て。
木の実が爆ぜるように、それぞれが上下に割れた。
―――それはすべて、目だった。
千の瞳に見据えられて、俺は指一本動かせない。
【???】
「ねえ、どうしてあいつの方がいいの?」
1つの目が瞬きした。
【???】
「あ、わかった。俺が死んでるからでしょ?」
【クロノ】
「……違う」
―――これは、夢だ。
胸の辺りをきつく握りしめながら、自分に何度も何度も言い聞かせる。
【???】
「違わないよ。だって俺にはもう体がないから、
やらしいことできないじゃない」
【???】
「俺、悲しい。俺が生きてさえいれば、
クロノと今でも一緒にいれたのに」
【???】
「一緒にいれさえずれば、ずっと俺のことを忘れないで
いてもらえたのに」
これは夢だ。これは夢だ。これは夢だ。
【クロノ】
「忘れてない。お前のことは忘れてなんかいない……」
【???】
「じゃあ、あいつよりも俺のことの方が好き?」
【クロノ】
「……ああ」
【???】
「嘘つき」
彼の体中にある瞳が、いっせいに見開かれる。
【???】
「本当はあの男が好きだって言いてぇくせに俺に罪悪感あっから
言えねえんだろうが!!」
【???】
「あいつと一緒にいる時に、何度も俺のこと忘れかけたでしょ。
なのに何言ってるの?」
【???】
「そうやって自覚するたびに更に罪悪感が増していったんだよね。
本当に優しいよね、クロノは」
【???】
「今頃そんなに悩むくらいなら、あの時に、俺のこと助けてくれたって
良かったんじゃない?」
【アンク】
「クロノ様、お気を確かに……!」
【クロノ】
「……」
いつの間にか、浅多の自室の天井が映る。
そして、必死な顔をしているじいの顔。
【アンク】
「大丈夫ですぞ、ここは現実です。さっきのは全て夢での出来事です」
【アンク】
「おそらく、ユリスがリビドーにLIPを仕込んでいたのでしょう。
悪夢のレベルが上がっています」
【アンク】
「お辛いとは思いますが、すぐに心を落ち着けてくだされ。
夢の中には浅多さんの気配がまだあります」
【アンク】
「早く救出しないと、クロノ様のリビドーを使っても、彼を覚醒させることが難しくなるかもしれません」
じいが、俺の体を支えて起こしてくれて、飲み物を渡してくれる。
―――さっきのが夢? 本当に?
とりあえず水は飲んだが、まだ手が震えている。
じいは俺の手から水を受け取って。
【アンク】
「……これからすることを、どうかお許しください」
【クロノ】
「え……?」
次の瞬間、横っ面を叩かれて、耳がキーンとなった。
【アンク】
「しっかりしなさい!貴方がそんなことでどうするのです!」
【クロノ】
「……」
「今のままでは、クロノ様の気が散って、はかどりそうもありませんからな」
【クロノ】
「……担当した仕事は、自分で面倒みたいだけ」
【アンク】
「結構なことですぞ。その調子で、以前担当した仕事の後始末も頼みます」
試すような言い方に、俺はぐっと言葉を飲み込み……呟く。
【クロノ】
「…それは、面倒」
【アンク】
「左様でございますか」
深く追求せずに、じいは俺の隣に並んで。
一緒に浅多の部屋へ移動した。
浅多の自室に移動したので、浅多がベッドに横たわっているのがすぐ目に入った。
【アンク】
「……おや」
怒りに震えている俺を見やって、じいが浅多に近づき、
リビドーの裏側からコードを取り出す。
そしてパソコンを具現化させて、素早くリビドーと繋ぎ、キーを叩いた。
【アンク】
「夢を見始めてから、まだ時間はそれほど経っておりません」
そしてコードを外し、突っ立っている俺に差し出す。
どうしてまた自ら夢の中に入ったのか。さんざん忠告したはずなのに。
俺の話を聞いていなかったのか。聞いていたけど守るに値しないと思ったのか。
胸の中が悔しさで一杯になる。
【クロノ】
「俺の言葉は、届いてなかったのか…」
「お言葉は届いていますぞ、絶対に」
【アンク】
「さ、お早く。中で何が起こっているかわかりませんぞ」
……怒ってる場合ではないと言いたいんだろうけど。
【クロノ】
「わかってる」
コードをむしり取るように受け取って、自分のリビドーを繋ぎ、寝転がる。
【クロノ】
「何かあったら呼ぶ。……何もないとは思うけど、どうせ」
悪態をついたけど、じいには無視された。
気がつくとそこは、オフィスでも、浅多の自室でもなかった。
目の痛い配色の空間が、際限なく広がっているだけだった。
体中に、ぞわりと寒気が走る。
これは、ただごとじゃない。
【クロノ】
「浅多!? どこにいる?」
感情を込めて叫べば、すぐに俺の存在を気付くはずと思ったが…反応はない。
―――まさか、ユリスが夢に来ている?
居ても立ってもいられなくなり、地面を蹴って、全速力で空を駆ける。
地上に降り立ち、浅多の姿を必死で探していると―――
…遠くに何かの物陰が見えた。
そっちへ方向転換しようとしたとたん、緞帳が降りたように視界が途切れた。
【???】
「来てくれたんだね、クロノ」
忘れもしない。彼の声だ。
だけど俺はわかってる。これは、ただの夢だ。
答えずに歩き出そうとすると、目の前に彼が現れる。
あの時と変わらない姿で、微笑んでいた。
【???】
「教えてほしいことがあるんだ。俺とあいつどっちが好き?」
【クロノ】
「は……?」
【???】
「俺、知ってるんだよ。俺より、あいつのことの方が好きだよね」
【クロノ】
「なに言ってる、お前」
【???】
「隠したって駄目だよ。俺にはクロノのことなら何でもわかるんだから」
そう言って彼は、目を見開く。
すると、彼の体中に無数の突起物が浮き出て。
木の実が爆ぜるように、それぞれが上下に割れた。
―――それはすべて、目だった。
千の瞳に見据えられて、俺は指一本動かせない。
【???】
「ねえ、どうしてあいつの方がいいの?」
1つの目が瞬きした。
【???】
「あ、わかった。俺が死んでるからでしょ?」
【クロノ】
「……違う」
―――これは、夢だ。
胸の辺りをきつく握りしめながら、自分に何度も何度も言い聞かせる。
【???】
「違わないよ。だって俺にはもう体がないから、
やらしいことできないじゃない」
【???】
「俺、悲しい。俺が生きてさえいれば、
クロノと今でも一緒にいれたのに」
【???】
「一緒にいれさえずれば、ずっと俺のことを忘れないで
いてもらえたのに」
これは夢だ。これは夢だ。これは夢だ。
【クロノ】
「忘れてない。お前のことは忘れてなんかいない……」
【???】
「じゃあ、あいつよりも俺のことの方が好き?」
【クロノ】
「……ああ」
【???】
「嘘つき」
彼の体中にある瞳が、いっせいに見開かれる。
【???】
「本当はあの男が好きだって言いてぇくせに俺に罪悪感あっから
言えねえんだろうが!!」
【???】
「あいつと一緒にいる時に、何度も俺のこと忘れかけたでしょ。
なのに何言ってるの?」
【???】
「そうやって自覚するたびに更に罪悪感が増していったんだよね。
本当に優しいよね、クロノは」
【???】
「今頃そんなに悩むくらいなら、あの時に、俺のこと助けてくれたって
良かったんじゃない?」
【アンク】
「クロノ様、お気を確かに……!」
【クロノ】
「……」
いつの間にか、浅多の自室の天井が映る。
そして、必死な顔をしているじいの顔。
【アンク】
「大丈夫ですぞ、ここは現実です。さっきのは全て夢での出来事です」
【アンク】
「おそらく、ユリスがリビドーにLIPを仕込んでいたのでしょう。
悪夢のレベルが上がっています」
【アンク】
「お辛いとは思いますが、すぐに心を落ち着けてくだされ。
夢の中には浅多さんの気配がまだあります」
【アンク】
「早く救出しないと、クロノ様のリビドーを使っても、彼を覚醒させることが難しくなるかもしれません」
じいが、俺の体を支えて起こしてくれて、飲み物を渡してくれる。
―――さっきのが夢? 本当に?
とりあえず水は飲んだが、まだ手が震えている。
じいは俺の手から水を受け取って。
【アンク】
「……これからすることを、どうかお許しください」
【クロノ】
「え……?」
次の瞬間、横っ面を叩かれて、耳がキーンとなった。
【アンク】
「しっかりしなさい!貴方がそんなことでどうするのです!」
【クロノ】
「……」
