[本編] 浅多 侑思 編
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【浅多 侑思】
「……今度、何か贈ります」
【母】
「ふふ、そんなのいいわよ。それなら手紙の一通でも書いてちょうだい。ねえ、お父さん」
【父】
「……ん」
【父】
「それより本当に良いのか。駅まで送るぞ」
【浅多 侑思】
「いえ、この後すぐに仕事なので。ありがとうございます」
見送りに出た残念そうな両親に、浅多はまた来ますと告げて、俺たちはその家を離れた。
浅多が育った街を見て回りながら、過去に受けた教育の話を聞いた。
厳しく躾けられたこと、なかなか認めてもらえなかったこと……。
不意に袖を引っ張られて足を止める。
【浅多 侑思】
「これからは、僕が僕で良かったと、そう言えるようになりたいと思う」
【浅多 侑思】
「例えば、運動オンチで足の遅い自分だったとしても、
僕が僕で良かったと言えるように」
【クロノ】
「……何、急に」
【浅多 侑思】
「茶化さずに聞け。いいか」
浅多の突然の深呼吸に、身構える。
【浅多 侑思】
「あ、あ……、ありがとうございました」
【クロノ】
「……」
俺は浅多の手を取って、浅多の部屋へ瞬間移動した。
そしてすぐさま、ベッドに押し倒す。
浅多は、何が何だかわからなくて真っ白になっている。
無抵抗な唇にキスをして、見下ろす。
【クロノ】
「お前の昔話だけ聞くのもフェアじゃないから、俺も過去について話してやる」
―――なんとなく、浅多には話してみたくなった。
【クロノ】
「以前、仕事でさ。入退院を繰り返している子を迎えにいったんだ。その時、俺の存在を感知されてね。初めてのことだった」
【クロノ】
「最初、彼は俺が死神だと知って、喜んだんだ、もうすぐ楽になれるんだって…誰かが迎えにきてくれたってことが嬉しかったのかもしれない」
【クロノ】
「だけどそのうち、臓器提供者が見つかって。彼は喜んだよ。……俺も」
【クロノ】
「前に、お前にも言われたけど。俺は魂の運び屋でしかない。寿命を決めるのは俺じゃない。そう書いてある書類に従って、俺達は動いてるだけだ」
【クロノ】
「だからその時も、寿命が突然伸びたことを俺が知らないだけだった。おそらく会議で決まったんだろう」
【クロノ】
「書類に書いてある寿命の日付を超えた以上、俺の仕事はそこで終わりだ」
【クロノ】
「だけど、彼の容態は一向に良くなる気配がなくて…俺は任務が終了した後も、彼の元を訪れて彼を励まし続けた」
【クロノ】
「それで、問い詰められた。いつ死ぬのか、それとも治るのかって」
【クロノ】
「だけど、わからないんだよ。俺が持ってる書類には、臓器提供者が現れる前の寿命しか書いてない」
【クロノ】
「寿命が書いてある書類は最重要書類だ。俺はもう彼の担当から外されていたから、そんな簡単に見られる訳がなかった」
再びキスをしようとすると、止められた。
文句を言おうと顔を上げたが、浅多の表情が思いの他真剣で、俺は仕方なくその頭を抱き寄せる。
【浅多 侑思】
「それで、どうなった」
【クロノ】
「その内、彼は死んだ。自殺だった」
口を閉ざした浅多の首筋に唇を落としながら、感触を確かめるように抱きしめる。
すると、浅多も俺の背中に手を回し、ためらいがちに抱き返す。
顔を見合わせてゆっくりと唇を近づけると、浅多は一瞬だけ目を伏せて―――。
だけど、自分から口を開けて、キスしやすいように首を傾けた。
抱き合ったままでいたら、いつの間にか浅多が眠ってしまったので。
リビドーはそっと本棚の上に隠しておいた。
―浅多2章・GOOD END―
「……今度、何か贈ります」
【母】
「ふふ、そんなのいいわよ。それなら手紙の一通でも書いてちょうだい。ねえ、お父さん」
【父】
「……ん」
【父】
「それより本当に良いのか。駅まで送るぞ」
【浅多 侑思】
「いえ、この後すぐに仕事なので。ありがとうございます」
見送りに出た残念そうな両親に、浅多はまた来ますと告げて、俺たちはその家を離れた。
浅多が育った街を見て回りながら、過去に受けた教育の話を聞いた。
厳しく躾けられたこと、なかなか認めてもらえなかったこと……。
不意に袖を引っ張られて足を止める。
【浅多 侑思】
「これからは、僕が僕で良かったと、そう言えるようになりたいと思う」
【浅多 侑思】
「例えば、運動オンチで足の遅い自分だったとしても、
僕が僕で良かったと言えるように」
【クロノ】
「……何、急に」
【浅多 侑思】
「茶化さずに聞け。いいか」
浅多の突然の深呼吸に、身構える。
【浅多 侑思】
「あ、あ……、ありがとうございました」
【クロノ】
「……」
俺は浅多の手を取って、浅多の部屋へ瞬間移動した。
そしてすぐさま、ベッドに押し倒す。
浅多は、何が何だかわからなくて真っ白になっている。
無抵抗な唇にキスをして、見下ろす。
【クロノ】
「お前の昔話だけ聞くのもフェアじゃないから、俺も過去について話してやる」
―――なんとなく、浅多には話してみたくなった。
【クロノ】
「以前、仕事でさ。入退院を繰り返している子を迎えにいったんだ。その時、俺の存在を感知されてね。初めてのことだった」
【クロノ】
「最初、彼は俺が死神だと知って、喜んだんだ、もうすぐ楽になれるんだって…誰かが迎えにきてくれたってことが嬉しかったのかもしれない」
【クロノ】
「だけどそのうち、臓器提供者が見つかって。彼は喜んだよ。……俺も」
【クロノ】
「前に、お前にも言われたけど。俺は魂の運び屋でしかない。寿命を決めるのは俺じゃない。そう書いてある書類に従って、俺達は動いてるだけだ」
【クロノ】
「だからその時も、寿命が突然伸びたことを俺が知らないだけだった。おそらく会議で決まったんだろう」
【クロノ】
「書類に書いてある寿命の日付を超えた以上、俺の仕事はそこで終わりだ」
【クロノ】
「だけど、彼の容態は一向に良くなる気配がなくて…俺は任務が終了した後も、彼の元を訪れて彼を励まし続けた」
【クロノ】
「それで、問い詰められた。いつ死ぬのか、それとも治るのかって」
【クロノ】
「だけど、わからないんだよ。俺が持ってる書類には、臓器提供者が現れる前の寿命しか書いてない」
【クロノ】
「寿命が書いてある書類は最重要書類だ。俺はもう彼の担当から外されていたから、そんな簡単に見られる訳がなかった」
再びキスをしようとすると、止められた。
文句を言おうと顔を上げたが、浅多の表情が思いの他真剣で、俺は仕方なくその頭を抱き寄せる。
【浅多 侑思】
「それで、どうなった」
【クロノ】
「その内、彼は死んだ。自殺だった」
口を閉ざした浅多の首筋に唇を落としながら、感触を確かめるように抱きしめる。
すると、浅多も俺の背中に手を回し、ためらいがちに抱き返す。
顔を見合わせてゆっくりと唇を近づけると、浅多は一瞬だけ目を伏せて―――。
だけど、自分から口を開けて、キスしやすいように首を傾けた。
抱き合ったままでいたら、いつの間にか浅多が眠ってしまったので。
リビドーはそっと本棚の上に隠しておいた。
―浅多2章・GOOD END―
