[期間限定イベント"年末年始"]
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玄関に立っていたのは樹生だった。
どうやら、凌央のケーキは無事だったらしい。
ケーキを受け取ってドアを閉め、機嫌よく振り返った凌央と目を合わせる。
【クロノ】
「………じゃ、悪戯した罰ね。没収」
【日留川】
「はぁ!? お、おま、それはこのケーキが一つ星レストランのお取り寄せだと知っていての所業か…!!」
【クロノ】
「凌央にはしっかり反省してもらわないと」
【日留川】
「鬼!! 悪魔!!!」
【クロノ】
「残念、死神だよ」
ひょい、と有無を言わさずケーキの箱を取り上げると、
凌央は余程ケーキが惜しいのか「俺が召喚したやつより性質が悪い…」なんてブツブツと文句を言った。
凌央の部屋を後にした俺達は、樹生の荷物の件を解決してから死神界へ戻った。
………
…………………
………………………………………
事の顛末を報告すると、長は頭を抱え込んだ。
【クロノ】
(そりゃ、人間がほぼ正確な魔法陣組んだ…なんて、管理者は信じないだろうな)
樹生が始末書の心配をしていたのを思い出し、少し笑いそうになる。
-
【クロノ】
「……あ。でも、凌央に厳罰を下す、とかないですよね?」
【長】
「それは、管理者側の判断で……」
【クロノ】
「じゃあ、凌央のせいだって報告しないで下さい」
【クロノ】
「凌央にはもう、罰を与えましたから」
【長】
「どのような罰だ?」
【クロノ】
「……罰金として、大体6千円くらい?」
俺は長に、そんな事を顛末書に書けるか、とか。
人間から罰として6千円徴収するなんて、死神としてなんとみっともないとか色々言われたけど。
長は、凌央は悪くない、と、管理者へ報告してくれることになった。
………
…………………
………………………………………
【クロノ】
「あ、凄い。これ本当に美味しい」
やっと自分の部屋に戻った俺は、じいが淹れた紅茶を飲みながら、凌央から没収したケーキを食べた。
凌央が取り寄せていたのは小さめのホールケーキで、やっぱり、一人で食べる為の量じゃなかった。
【アンク】
「本当ですなあ。クリームの上品な甘み…、芳醇な香りを放ちながらも、後味はスッキリ…」
俺の向かいでは、珍しくじいも座ってケーキを食べている。
一人では食べきれないし、折角凌央が取り寄せたんだから、味が落ちないうちに食べないと。
【クロノ】
「苺美味しい」
【アンク】
「うぅ~ん、この瑞々しさと、甘さを引き立てる隠し味の様な微かな酸味が堪りませんなぁ」
【クロノ】
「そういえば、このケーキってまだ半分以上残ってたよね? どうしたの?」
美味しそうにケーキを食べていたじいが、ふと悪戯っぽく笑った。
【アンク】
「お福分けを致しました。長と……」
【アンク】
「あと、管理者の方へです」
【クロノ】
「それって賄賂って言うんじゃない」
【アンク】
「まさか」
じいはそう言って笑うと、また一口ケーキを食べた。
【アンク】
「ただの、お福分けですよ」
なんでじいが、管理者へケーキなんか渡しに行けたのか分からないけど。
【クロノ】
「ありがとう、じい」
………
…………………
………………………………………
【クロノ】
『今日は疲れてると思うから、よく寝なよ。おやすみ』
恋人とのチャットを終えて、俺はPCを消した。
途端に、部屋が寒くなったような気がする。
今日は恋人と会えたは会えたけど、全然触れ合えなかったし。
それなのに、あんなイヤラシイ姿だけ見せられて、やっぱり夜になるとやってられない。
とはいえ、アイツも体力の限界みたいで、チャット中も何度も寝そうになってたし。
そんなアイツの隣で一晩我慢するのは、多分今より辛い。
【クロノ】
(……早く寝よ)
こういう時は、さっさと寝るに限る。
俺は服を脱ぐと、ベッドに倒れ込んだ。
布団に潜り込むと、思っていたより疲れていたのか、すぐに眠気が訪れる。
…寝て起きて、明日になったら、会いに行けるだろうか。
まあ少なくとも、朝のチャットは出来るかな。
【クロノ】
「……あれ?」
【クロノ】
(なにか忘れている気がするけど……、大したことじゃないだろ)
布団が温まってきたので、もうなにもかもがどうでもいい。
【クロノ】
(ほんと、盛りだくさんすぎる一日だった…な………)
俺は睡魔に身を委ね、あっという間に眠りに落ちた。
どうやら、凌央のケーキは無事だったらしい。
ケーキを受け取ってドアを閉め、機嫌よく振り返った凌央と目を合わせる。
【クロノ】
「………じゃ、悪戯した罰ね。没収」
【日留川】
「はぁ!? お、おま、それはこのケーキが一つ星レストランのお取り寄せだと知っていての所業か…!!」
【クロノ】
「凌央にはしっかり反省してもらわないと」
【日留川】
「鬼!! 悪魔!!!」
【クロノ】
「残念、死神だよ」
ひょい、と有無を言わさずケーキの箱を取り上げると、
凌央は余程ケーキが惜しいのか「俺が召喚したやつより性質が悪い…」なんてブツブツと文句を言った。
凌央の部屋を後にした俺達は、樹生の荷物の件を解決してから死神界へ戻った。
………
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事の顛末を報告すると、長は頭を抱え込んだ。
【クロノ】
(そりゃ、人間がほぼ正確な魔法陣組んだ…なんて、管理者は信じないだろうな)
樹生が始末書の心配をしていたのを思い出し、少し笑いそうになる。
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【クロノ】
「……あ。でも、凌央に厳罰を下す、とかないですよね?」
【長】
「それは、管理者側の判断で……」
【クロノ】
「じゃあ、凌央のせいだって報告しないで下さい」
【クロノ】
「凌央にはもう、罰を与えましたから」
【長】
「どのような罰だ?」
【クロノ】
「……罰金として、大体6千円くらい?」
俺は長に、そんな事を顛末書に書けるか、とか。
人間から罰として6千円徴収するなんて、死神としてなんとみっともないとか色々言われたけど。
長は、凌央は悪くない、と、管理者へ報告してくれることになった。
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【クロノ】
「あ、凄い。これ本当に美味しい」
やっと自分の部屋に戻った俺は、じいが淹れた紅茶を飲みながら、凌央から没収したケーキを食べた。
凌央が取り寄せていたのは小さめのホールケーキで、やっぱり、一人で食べる為の量じゃなかった。
【アンク】
「本当ですなあ。クリームの上品な甘み…、芳醇な香りを放ちながらも、後味はスッキリ…」
俺の向かいでは、珍しくじいも座ってケーキを食べている。
一人では食べきれないし、折角凌央が取り寄せたんだから、味が落ちないうちに食べないと。
【クロノ】
「苺美味しい」
【アンク】
「うぅ~ん、この瑞々しさと、甘さを引き立てる隠し味の様な微かな酸味が堪りませんなぁ」
【クロノ】
「そういえば、このケーキってまだ半分以上残ってたよね? どうしたの?」
美味しそうにケーキを食べていたじいが、ふと悪戯っぽく笑った。
【アンク】
「お福分けを致しました。長と……」
【アンク】
「あと、管理者の方へです」
【クロノ】
「それって賄賂って言うんじゃない」
【アンク】
「まさか」
じいはそう言って笑うと、また一口ケーキを食べた。
【アンク】
「ただの、お福分けですよ」
なんでじいが、管理者へケーキなんか渡しに行けたのか分からないけど。
【クロノ】
「ありがとう、じい」
………
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【クロノ】
『今日は疲れてると思うから、よく寝なよ。おやすみ』
恋人とのチャットを終えて、俺はPCを消した。
途端に、部屋が寒くなったような気がする。
今日は恋人と会えたは会えたけど、全然触れ合えなかったし。
それなのに、あんなイヤラシイ姿だけ見せられて、やっぱり夜になるとやってられない。
とはいえ、アイツも体力の限界みたいで、チャット中も何度も寝そうになってたし。
そんなアイツの隣で一晩我慢するのは、多分今より辛い。
【クロノ】
(……早く寝よ)
こういう時は、さっさと寝るに限る。
俺は服を脱ぐと、ベッドに倒れ込んだ。
布団に潜り込むと、思っていたより疲れていたのか、すぐに眠気が訪れる。
…寝て起きて、明日になったら、会いに行けるだろうか。
まあ少なくとも、朝のチャットは出来るかな。
【クロノ】
「……あれ?」
【クロノ】
(なにか忘れている気がするけど……、大したことじゃないだろ)
布団が温まってきたので、もうなにもかもがどうでもいい。
【クロノ】
(ほんと、盛りだくさんすぎる一日だった…な………)
俺は睡魔に身を委ね、あっという間に眠りに落ちた。
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