[期間限定イベント"千夜一夜と月の使者"]日留川 凌央 編
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【日留川 凌央】
「あ、ああ……うん」
丸い目でジッと見つめられると、凌央は視線を泳がせながらも頷いた。
永らく引きこもっていたんだから、ちょっとくらい挙動がおかしいのも仕方ない。
【クロノ】
「お前がチャンドラ?」
【チャンドラ】
「イエス。そういうアナタは、リオの恋人?」
【日留川 凌央】
「あ」
たどたどしい日本語ながら、ストレートな返しに凌央が困る。
それを見て、俺はしっかりとその肩を抱いた。
【クロノ】
「そう、俺はクロノ。凌央の恋人だ」
【チャンドラ】
「オレ? あ、もしかしてクロノは……男?」
【クロノ】
「何か問題でもある?」
もし何か嫌な態度でも取られたら、すぐに引き返そうなんてことを考えてたけど。
目の前の黒い瞳は無邪気に揺れただけだった。
【チャンドラ】
「ナイです! キレイな人だから、女性かと思いました」
【クロノ】
「ありがと」
外見を褒められて悪い気はしない。
微笑み返すと、さらに人懐っこそうな笑顔が返って来た。
この人なら、凌央と一緒にさせても問題ないだろう。
【チャンドラ】
「じゃ、ホテルまで案内しますね。開発用の部屋はそこから、歩いて1分だから安心してください」
【日留川 凌央】
「そうなんだ……」
チャットで、凌央が引きこもりだから外出るの無理、と言っていたのを考慮してくれたらしい。
親切なチャンドラの案内で、宿泊するホテルへと移動した。
部屋へと着くと、そこには2人分の民族衣装らしき服が用意されていた。
それもチャンドラの配慮らしい。
【チャンドラ】
「せっかく来てもらったのですから、インド気分を味わってもらいたくて」
【日留川 凌央】
「いや、俺は別に遊びに来たわけじゃないし……」
【クロノ】
「いいじゃん。こういう機会でもなければ着ないでしょ」
飛行機での疲れを引きずって、不機嫌な凌央を宥めつかせて衣装を着替えた。
【チャンドラ】
「ウン! 2人ともイイね!」
【日留川 凌央】
「……」
【クロノ】
「ほんと。その服、すごく似合ってるよ」
【クロノ】
「半分脱がせた状態とかにしたら、かわいらしさが倍増しそう」
普段にはない、エキゾチックな雰囲気に思わず今すぐ襲い掛かりたくなる衝動に駆られる。
そんな俺を凌央がジトッとした目で見上げてきた。
【日留川 凌央】
「俺、これからチャンドラと仕事の話するから」
【日留川 凌央】
「あんたはちゃんとここで、留守番してろよな」
【クロノ】
「……わかった」
少しくらい触れて、そのまま抱きしめたいと思いつつ。
せっかくやる気になってるのを邪魔しちゃいけない、と理性で煩悩を払った。
【日留川 凌央】
「ね、開発環境はどうなってるの?」
【チャンドラ】
「パソコンはリクエスト通りのものを揃えマシタ。通信環境もインドで最新の回線を引いてあります」
【日留川 凌央】
「じゃあすぐにでも始められそうだね」
【チャンドラ】
「ある程度は僕のほうでも開発してあるので、まずはソレを見てもらえますか?」
仕事の話になったとたん、かわいい顔がキリッと引き締まる。
何だかんだ言って、前向きなその姿勢には好感が持てる。
その様子に感心してると、いきなり頭の中で声が響いた。
【ウサギ】
『ワーオ! ここがブッダがいた聖地!! ワンダフル!!』
【クロノ】
「……っ」
【ウサギ】
『この場所なら、きっと善い行いができて、ワタシも天国へイケル!』
【クロノ】
「たく、大人しくしてくれない?」
【ウサギ】
『そんなことイワズニ善行しまショウ!』
【クロノ】
「……うるさい!」
【チャンドラ】
「ハイ? どうしましたか」
ウサギとの会話は他人には聞こえない。
チャンドラからしてみれば、いきなり自分が怒られたと思っても仕方がないよな。
【クロノ】
「いや、何でもない。ただ……」
【ウサギ】
『早く外に行きまショウ』
【クロノ】
「早く外に行ってヤリたいな……て」
【日留川 凌央】
「おい!」
【クロノ】
「あ」
喋ってるところにいきなりウサギの思考が割り込んできたせいで、ウッカリ変なことを口走ってしまった。
本気で俺にとり憑くこいつが鬱陶しいと感じて、苛立ちが募る。
【クロノ】
「ああ……もう、ムラムラ来てるから、このままの勢いで外出て誰か知らない奴とか襲いそう」
【日留川 凌央】
「は、何言ってんだよ」
【クロノ】
「!」
【日留川 凌央】
「そんなに抑えきれないなら、今すぐ病院連れてく! 去勢してやるから!」
またもウッカリ漏れた本音。それに対して凌央が凄い剣幕で迫って来た。
本気で怒って感情をぶつけてくる様子に、不覚にも嬉しいと感じてしまう。
【クロノ】
「……でも、ほんとに去勢したら一番困るの凌央じゃない?」
【日留川 凌央】
「う…っ」
【クロノ】
「仕事の応援してるから、なるべく邪魔はしない」
【クロノ】
「だから、帰ってきたらちゃんと相手してよね。約束してくれたら我慢する」
耳元でそう囁くと、凌央は押し黙ってゆっくり頷いた。
【日留川 凌央】
「ちゃんと……してやるから」
【日留川 凌央】
「だから、大人しくしてろよ? ノートパソコン置いてくから、暇ならそれでもいじってろ」
【クロノ】
「エッチな動画とか見ながら、なんとか頑張るよ」
【日留川 凌央】
「あのな…!」
【チャンドラ】
「どうしました? ケンカしてますか?」
【日留川 凌央】
「な、何でもない! 早く仕事したい。職場に案内して」
【チャンドラ】
「ならいいんですが……」
肩をいからせながら歩く背中に、ヒラヒラと手を振って見送った。
夜が来るのが楽しみだ。
「あ、ああ……うん」
丸い目でジッと見つめられると、凌央は視線を泳がせながらも頷いた。
永らく引きこもっていたんだから、ちょっとくらい挙動がおかしいのも仕方ない。
【クロノ】
「お前がチャンドラ?」
【チャンドラ】
「イエス。そういうアナタは、リオの恋人?」
【日留川 凌央】
「あ」
たどたどしい日本語ながら、ストレートな返しに凌央が困る。
それを見て、俺はしっかりとその肩を抱いた。
【クロノ】
「そう、俺はクロノ。凌央の恋人だ」
【チャンドラ】
「オレ? あ、もしかしてクロノは……男?」
【クロノ】
「何か問題でもある?」
もし何か嫌な態度でも取られたら、すぐに引き返そうなんてことを考えてたけど。
目の前の黒い瞳は無邪気に揺れただけだった。
【チャンドラ】
「ナイです! キレイな人だから、女性かと思いました」
【クロノ】
「ありがと」
外見を褒められて悪い気はしない。
微笑み返すと、さらに人懐っこそうな笑顔が返って来た。
この人なら、凌央と一緒にさせても問題ないだろう。
【チャンドラ】
「じゃ、ホテルまで案内しますね。開発用の部屋はそこから、歩いて1分だから安心してください」
【日留川 凌央】
「そうなんだ……」
チャットで、凌央が引きこもりだから外出るの無理、と言っていたのを考慮してくれたらしい。
親切なチャンドラの案内で、宿泊するホテルへと移動した。
部屋へと着くと、そこには2人分の民族衣装らしき服が用意されていた。
それもチャンドラの配慮らしい。
【チャンドラ】
「せっかく来てもらったのですから、インド気分を味わってもらいたくて」
【日留川 凌央】
「いや、俺は別に遊びに来たわけじゃないし……」
【クロノ】
「いいじゃん。こういう機会でもなければ着ないでしょ」
飛行機での疲れを引きずって、不機嫌な凌央を宥めつかせて衣装を着替えた。
【チャンドラ】
「ウン! 2人ともイイね!」
【日留川 凌央】
「……」
【クロノ】
「ほんと。その服、すごく似合ってるよ」
【クロノ】
「半分脱がせた状態とかにしたら、かわいらしさが倍増しそう」
普段にはない、エキゾチックな雰囲気に思わず今すぐ襲い掛かりたくなる衝動に駆られる。
そんな俺を凌央がジトッとした目で見上げてきた。
【日留川 凌央】
「俺、これからチャンドラと仕事の話するから」
【日留川 凌央】
「あんたはちゃんとここで、留守番してろよな」
【クロノ】
「……わかった」
少しくらい触れて、そのまま抱きしめたいと思いつつ。
せっかくやる気になってるのを邪魔しちゃいけない、と理性で煩悩を払った。
【日留川 凌央】
「ね、開発環境はどうなってるの?」
【チャンドラ】
「パソコンはリクエスト通りのものを揃えマシタ。通信環境もインドで最新の回線を引いてあります」
【日留川 凌央】
「じゃあすぐにでも始められそうだね」
【チャンドラ】
「ある程度は僕のほうでも開発してあるので、まずはソレを見てもらえますか?」
仕事の話になったとたん、かわいい顔がキリッと引き締まる。
何だかんだ言って、前向きなその姿勢には好感が持てる。
その様子に感心してると、いきなり頭の中で声が響いた。
【ウサギ】
『ワーオ! ここがブッダがいた聖地!! ワンダフル!!』
【クロノ】
「……っ」
【ウサギ】
『この場所なら、きっと善い行いができて、ワタシも天国へイケル!』
【クロノ】
「たく、大人しくしてくれない?」
【ウサギ】
『そんなことイワズニ善行しまショウ!』
【クロノ】
「……うるさい!」
【チャンドラ】
「ハイ? どうしましたか」
ウサギとの会話は他人には聞こえない。
チャンドラからしてみれば、いきなり自分が怒られたと思っても仕方がないよな。
【クロノ】
「いや、何でもない。ただ……」
【ウサギ】
『早く外に行きまショウ』
【クロノ】
「早く外に行ってヤリたいな……て」
【日留川 凌央】
「おい!」
【クロノ】
「あ」
喋ってるところにいきなりウサギの思考が割り込んできたせいで、ウッカリ変なことを口走ってしまった。
本気で俺にとり憑くこいつが鬱陶しいと感じて、苛立ちが募る。
【クロノ】
「ああ……もう、ムラムラ来てるから、このままの勢いで外出て誰か知らない奴とか襲いそう」
【日留川 凌央】
「は、何言ってんだよ」
【クロノ】
「!」
【日留川 凌央】
「そんなに抑えきれないなら、今すぐ病院連れてく! 去勢してやるから!」
またもウッカリ漏れた本音。それに対して凌央が凄い剣幕で迫って来た。
本気で怒って感情をぶつけてくる様子に、不覚にも嬉しいと感じてしまう。
【クロノ】
「……でも、ほんとに去勢したら一番困るの凌央じゃない?」
【日留川 凌央】
「う…っ」
【クロノ】
「仕事の応援してるから、なるべく邪魔はしない」
【クロノ】
「だから、帰ってきたらちゃんと相手してよね。約束してくれたら我慢する」
耳元でそう囁くと、凌央は押し黙ってゆっくり頷いた。
【日留川 凌央】
「ちゃんと……してやるから」
【日留川 凌央】
「だから、大人しくしてろよ? ノートパソコン置いてくから、暇ならそれでもいじってろ」
【クロノ】
「エッチな動画とか見ながら、なんとか頑張るよ」
【日留川 凌央】
「あのな…!」
【チャンドラ】
「どうしました? ケンカしてますか?」
【日留川 凌央】
「な、何でもない! 早く仕事したい。職場に案内して」
【チャンドラ】
「ならいいんですが……」
肩をいからせながら歩く背中に、ヒラヒラと手を振って見送った。
夜が来るのが楽しみだ。