[期間限定イベント"千夜一夜と月の使者"]日留川 凌央 編
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【日留川 凌央】
「ハァ……一応聞いてみるけど、ダメって言ったらこの話ナシだからな」
キーボードを打つ音が部屋の中に響く。
するとすぐに、チャンドラから返事が返って来た。
その内容を確認して、凌央がこちらを見つめてくる。
【日留川 凌央】
「お前が言ったんだから、ちゃんと責任とって付いて来いよな」
【クロノ】
「もちろん」
【日留川 凌央】
「あと一応言っとくけど、仕事だからな」
【クロノ】
「あー……うん、分かってる」
【日留川 凌央】
「ほんとに分かってんのか? ……たく」
ぶっきらぼうに言いながら、その頬が緩んでいるのを俺は見逃さなかった。
【日留川 凌央】
「てかさ、あんた瞬間移動できるんだから飛行機乗る必要あるの?」
インド行きの飛行機は無事に離陸して、安定飛行に入った。
シートベルト着用サインが消えると、凌央はすぐにそれを外してこっちを見つめてきた。
【クロノ】
「確かにできないことはないけど、さすがに遠すぎると疲れるから」
【クロノ】
「それに、こうやって2人で飛行機乗ってる方が、一緒に旅行してる感じするでしょ」
【日留川 凌央】
「一緒……か。確かに」
何だかんだ言っても、凌央にとって誰かと何かをするってことは嬉しいんだと思う。
せっかくだから、楽しい思い出をいっぱい作ろう。
そんなことを思いながら窓の外を見ると。
……何かと目が合う。
【クロノ】
「ん?」
何回か瞬きしてみたけど、その耳の長い何かの姿は消えずにそこにある。
【クロノ】
「ウサギ……?」
【ウサギ】
『ニッ』
疑問を口にした瞬間、ウサギの姿が消え、身体がカッと熱くなる。
【クロノ】
「っ! な、なんだ……!?」
【日留川 凌央】
「どうしたんだよ、クロノ」
【クロノ】
「いや、なんか身体が……あ、ああ……っ」
【クロノ】
「痛っ……!!」
全身に火が付いたかのように熱くなったかと思うと、今度は頭が割れるように痛い。
【日留川 凌央】
「お、おい!」
【ウサギ】
『あなたのカラダ、貸していただきマス』
【クロノ】
「……ッ」
頭の中でぐわんと響く声が聞こえたかと思うと、
痛みが頭頂部へと集中して何かが生える感触に変わり──消えた。
【クロノ】
「今の、何だったんだ……」
【日留川 凌央】
「おい、クロノ、それ……」
【クロノ】
「?」
隣で凌央が目をパチクリさせながら、俺の頭の上を見ている。
何かあるのかと手を伸ばすと、そこには今までなかったはずのモフっとしたものがあった。
【クロノ】
「何、これ」
【客】
「なんだ、マジックショーでも始まるのか?」
【日留川 凌央】
「!」
【日留川 凌央】
「ちょ、取りあえず来い」
【クロノ】
「え」
隣の客が興味深そうに投げかけてくる視線を避けるように、凌央は俺の手を取ってトイレへと駆け込んだ。
通路を急ぎ、移動している間ずっと、ギュッと俺の手を掴む柔らかい感触が気持ち良くて。
目の前の背中を抱きしめて押し倒したい衝動に駆られていた。
【日留川 凌央】
「なあ、一体どうしたんだ?」
【日留川 凌央】
「んっ!」
狭い個室に入ってドアが閉まった途端、俺は我慢ができずに凌央の身体を抱き寄せてその唇を味わった。
愛しい熱を感じると、下半身が昂り始めて思わず細い腰に押し当ててしまう。
すると、凌央は困った顔をして身を捩る。
【日留川 凌央】
「ちょ……あ、んた……何してるわけ……?」
【クロノ】
「なんか急にムラムラ来て」
【日留川 凌央】
「バカ、そんなことしてる場合じゃないだろ」
【クロノ】
「え、それ以外に大事なことなんてある?」
【日留川 凌央】
「あるだろ、その耳!」
【クロノ】
「……耳?」
言われて顔を上げると、目の前の鏡に長いウサ耳を生やした自分の姿が写っていた。
【クロノ】
「何だこれ」
頭の上に意識を向けると、それはぴょこんと動く。
ぴょこ、ぴょこ。
この反応を見るに、俺の身体から生えて一体化してるようだ。
【日留川 凌央】
「いきなり呻きだしたと思ったらそんなもん生やしたりして、どうしたの」
【日留川 凌央】
「死神ってはしゃぎすぎると耳とか生える能力とかあるわけ?」
【クロノ】
「そんなの聞いたことない」
【日留川 凌央】
「じゃあなんだって急に……飛行機とか乗ってるだけでかなりハードル高いのに」
【日留川 凌央】
「知らない奴から注目されるとか俺にはほんと無理」
落ち込む背中を撫でながら、ついその手がお尻の曲線をなぞってしまう。
【日留川 凌央】
「あ、あのな。真面目に聞いてんだけど! その耳、何とかならないわけ?」
【クロノ】
「何とかって言われても……」
【クロノ】
「よく分からないけど、さっき窓の外にいるウサギと目が合ったんだよね」
【日留川 凌央】
「ウサギ? こんな上空に、んなもんいるわけ……」
【クロノ】
「ないね。だから多分、あれは霊か何かだと思う」
【ウサギ】
『ピンポーン!』
【クロノ】
「!?」
【日留川 凌央】
「びっくりした顔して、どうしたんだ?」
【クロノ】
「え、変な声聞こえなかった?」
【ウサギ】
『ワタシは、あなたの意識に直接ハナシかけてるのデ、他の人には聞こえまセン』
【クロノ】
「俺の意識? お前、なんなんだ」
「ハァ……一応聞いてみるけど、ダメって言ったらこの話ナシだからな」
キーボードを打つ音が部屋の中に響く。
するとすぐに、チャンドラから返事が返って来た。
その内容を確認して、凌央がこちらを見つめてくる。
【日留川 凌央】
「お前が言ったんだから、ちゃんと責任とって付いて来いよな」
【クロノ】
「もちろん」
【日留川 凌央】
「あと一応言っとくけど、仕事だからな」
【クロノ】
「あー……うん、分かってる」
【日留川 凌央】
「ほんとに分かってんのか? ……たく」
ぶっきらぼうに言いながら、その頬が緩んでいるのを俺は見逃さなかった。
【日留川 凌央】
「てかさ、あんた瞬間移動できるんだから飛行機乗る必要あるの?」
インド行きの飛行機は無事に離陸して、安定飛行に入った。
シートベルト着用サインが消えると、凌央はすぐにそれを外してこっちを見つめてきた。
【クロノ】
「確かにできないことはないけど、さすがに遠すぎると疲れるから」
【クロノ】
「それに、こうやって2人で飛行機乗ってる方が、一緒に旅行してる感じするでしょ」
【日留川 凌央】
「一緒……か。確かに」
何だかんだ言っても、凌央にとって誰かと何かをするってことは嬉しいんだと思う。
せっかくだから、楽しい思い出をいっぱい作ろう。
そんなことを思いながら窓の外を見ると。
……何かと目が合う。
【クロノ】
「ん?」
何回か瞬きしてみたけど、その耳の長い何かの姿は消えずにそこにある。
【クロノ】
「ウサギ……?」
【ウサギ】
『ニッ』
疑問を口にした瞬間、ウサギの姿が消え、身体がカッと熱くなる。
【クロノ】
「っ! な、なんだ……!?」
【日留川 凌央】
「どうしたんだよ、クロノ」
【クロノ】
「いや、なんか身体が……あ、ああ……っ」
【クロノ】
「痛っ……!!」
全身に火が付いたかのように熱くなったかと思うと、今度は頭が割れるように痛い。
【日留川 凌央】
「お、おい!」
【ウサギ】
『あなたのカラダ、貸していただきマス』
【クロノ】
「……ッ」
頭の中でぐわんと響く声が聞こえたかと思うと、
痛みが頭頂部へと集中して何かが生える感触に変わり──消えた。
【クロノ】
「今の、何だったんだ……」
【日留川 凌央】
「おい、クロノ、それ……」
【クロノ】
「?」
隣で凌央が目をパチクリさせながら、俺の頭の上を見ている。
何かあるのかと手を伸ばすと、そこには今までなかったはずのモフっとしたものがあった。
【クロノ】
「何、これ」
【客】
「なんだ、マジックショーでも始まるのか?」
【日留川 凌央】
「!」
【日留川 凌央】
「ちょ、取りあえず来い」
【クロノ】
「え」
隣の客が興味深そうに投げかけてくる視線を避けるように、凌央は俺の手を取ってトイレへと駆け込んだ。
通路を急ぎ、移動している間ずっと、ギュッと俺の手を掴む柔らかい感触が気持ち良くて。
目の前の背中を抱きしめて押し倒したい衝動に駆られていた。
【日留川 凌央】
「なあ、一体どうしたんだ?」
【日留川 凌央】
「んっ!」
狭い個室に入ってドアが閉まった途端、俺は我慢ができずに凌央の身体を抱き寄せてその唇を味わった。
愛しい熱を感じると、下半身が昂り始めて思わず細い腰に押し当ててしまう。
すると、凌央は困った顔をして身を捩る。
【日留川 凌央】
「ちょ……あ、んた……何してるわけ……?」
【クロノ】
「なんか急にムラムラ来て」
【日留川 凌央】
「バカ、そんなことしてる場合じゃないだろ」
【クロノ】
「え、それ以外に大事なことなんてある?」
【日留川 凌央】
「あるだろ、その耳!」
【クロノ】
「……耳?」
言われて顔を上げると、目の前の鏡に長いウサ耳を生やした自分の姿が写っていた。
【クロノ】
「何だこれ」
頭の上に意識を向けると、それはぴょこんと動く。
ぴょこ、ぴょこ。
この反応を見るに、俺の身体から生えて一体化してるようだ。
【日留川 凌央】
「いきなり呻きだしたと思ったらそんなもん生やしたりして、どうしたの」
【日留川 凌央】
「死神ってはしゃぎすぎると耳とか生える能力とかあるわけ?」
【クロノ】
「そんなの聞いたことない」
【日留川 凌央】
「じゃあなんだって急に……飛行機とか乗ってるだけでかなりハードル高いのに」
【日留川 凌央】
「知らない奴から注目されるとか俺にはほんと無理」
落ち込む背中を撫でながら、ついその手がお尻の曲線をなぞってしまう。
【日留川 凌央】
「あ、あのな。真面目に聞いてんだけど! その耳、何とかならないわけ?」
【クロノ】
「何とかって言われても……」
【クロノ】
「よく分からないけど、さっき窓の外にいるウサギと目が合ったんだよね」
【日留川 凌央】
「ウサギ? こんな上空に、んなもんいるわけ……」
【クロノ】
「ないね。だから多分、あれは霊か何かだと思う」
【ウサギ】
『ピンポーン!』
【クロノ】
「!?」
【日留川 凌央】
「びっくりした顔して、どうしたんだ?」
【クロノ】
「え、変な声聞こえなかった?」
【ウサギ】
『ワタシは、あなたの意識に直接ハナシかけてるのデ、他の人には聞こえまセン』
【クロノ】
「俺の意識? お前、なんなんだ」