[本編] 国重 昴正 編
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◆ふたりのそれから◆
クロノを加えても、やっと3人ぽっきりで回している小さな事務所では
休みなんて有って無いようなもので
だから定休日に約束をした温泉旅行だって
仕事がおしたら行けねえぞ、なんて軽口をたたいてみたら
「了解。…俺の本気を甘く見ないでよね」
―――そう言った翌日には、調査に1週間の猶予を貰っている案件をさっさと片付けてきやがった
「はぁ!?1日で終わらせるってお前…」
「だから、約束。ね?」
もちろんステルス能力の為せる業……ってのもあるが
クロノはそもそも、真面目にやりゃあ鋭い観察眼も持ってやがるし
見た目がいいからフォーマルな場での調査も違和感がねぇし
(クソ。長年探偵やってた身からすると負けらんねえとこも、軽くこなしちまうんだよな)
(……悔しいから口が裂けても言わねえが)
「その日数の分、追加で仕事受けてもいいんじゃねえのか」
「うわ、出た。仕事人間」
「……温泉、1泊2日だからな」
「えー。5日は暇になったのに、ケチ」
「バカ、貰った温泉宿泊券は元から1泊2日分なんだよ」
楽しみで仕方なかったのに、まぁ昂正と過ごせるなら良いけど、とわかりやすく口を尖らせる
…そういえば、ここ数年でクロノの表情は目に見えて豊かになった
(甘えたほうが俺が喜ぶって、たぶん本能的にわかっててやってんだな)
そこまでわかってるってのに、つい口元が緩む
「俺のほうの案件も、今日中には片が付くから待ってろ」
「イイコで待ってるから、ちょっと先払いしてよ」
瞬間、後頭部に添えられた手で引き寄せられ、あっという間に唇を塞がれる
驚いて思わず開いた口に、にゅるりと濡れた舌が侵入してきた
(……古林が調査から戻ってくるまで、あと30分はある、か…)
壁の予定表と時計を横目で確認して、咥内を蹂躙し続ける舌に応戦する
(やられっぱなしで気持ち良くなれんのも、身体で嫌ってほど教えられたが)
(与える側になりてえんだよ、俺だって、お前に)
目の前にあるお綺麗な顔の余裕を剥ぎ取ってやるべく、俺はその腰に手を回した