[本編] 綾 上総 編
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◆次に愛について◆
なんで、あんな簡単に、ぽろっと話しちまったかなー……
今まで、誰にも話したことなんかねーのに
まあ、あれはあんたのせいだ
あんたがあんまり、なんでもないように訊くから、ついつられて、俺もぽろっと語っちまったんだよ
……だって、本当に難しいんだ
「愛しているなら、きっとこういう行動を取るんだろう」て
いちいち考えないと、俺は想像も出来ねぇんだから
夢の中で、親父が、自分の子供に話しかけてる不審者に注意すら払わなかったこと
あんたはおかしいと思ったみたいだけど、俺はあんたに言われて初めて気付いた
見たことも聞いたこともないものを、一から考えるのって、すげー大変だし……疲れる
――もしも
考えるまでもなく「愛されてる」って思えたら
そんな夢みたいなことが起きたら変わるのかな、なんて思うこともあるけど
この歳までこうだったんだから、今更変わりゃしねーだろ
どうせ、現実なんてそんなもんだ
