[本編] 国重 昴正 編
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【クロノ】
「だから起きろよ、エロオヤジ」
【国重 昂正】
「―――……」
【国重 昂正】
「確かに、お前が本物だわな。エロガキ」
開いた目が力強く俺を見つめ返すと、海が割れるように空が白に染まる。
地面に同化しながらもうごめいていた偽物の肉片も、
じゅっという音と共に霧となって消えた。
【クロノ】
「……気がついた?」
【国重 昂正】
「おかげ様でな」
【クロノ】
「はー……無事で良かった」
【国重 昂正】
「おう。お前なら来てくれると思ってたぜ、クロノ」
【クロノ】
「……もう駄目。……ちょっと本気で動けない」
【国重 昂正】
「えっ、おい! どうした」
【アンク】
『無事に片付いたようですな、国重さん!』
【国重 昂正】
「あ……、じーさんか! ちょっとクロノがやばいみたいなんだけど、どうしたらいい!?」
【アンク】
『いいえ、ご安心ください』
【アンク】
『日頃使っていない、火事場の馬鹿力……ふふふ、いいえ、違いますね』
【アンク】
『土壇場の愛の力ってやつを使われたせいで、へばっているだけですよ』
【国重 昂正】
「…なんだそりゃ」
【アンク】
『ですから今回は、国重さんがクロノ様を引っ張って、上まで来て下さいませ!』
【アンク】
『大丈夫です、上に行こうと強く思えば思うほど、速く高く飛べるのですよー!』
【国重 昂正】
「? わ、わかった! やってみるわ! しょ…っと」
【国重 昂正】
「……愛してるぞ。この野郎」
【アンク】
「お帰りなさいませ、お二人とも……!」
【アンク】
「それにしてもクロノ様のあの凛々しきお姿……! じいめは久々に感激致しました!」
【国重 昂正】
「……?」
【クロノ】
「もういいから……早く、長に報告……」
じいは、涙を滲ませた笑顔で俺達を出迎えて、体の異常がないかを調べた後。
目覚めてからも中々身動きが取れない俺に、しばらくその場で安静にしていることを進めてから死神界へ戻っていった。
【国重 昂正】
「大丈夫かよ。そんなに俺、厄介なことになってたのか?」
今は膝枕をしてもらってるから、水を差すようなことは言いたくない。
だから、オブラートに包む。
【クロノ】
「また、元カレの幻影に騙されてるのかと思った」
【国重 昂正】
「お前以外のこと考えてる余裕なんか、ここ数年ねえよ」
俺達は暫し見つめ合う。
最初に目を逸らしたのは……どっちだっただろう。
【クロノ】
「うん。俺も」
その言葉は、互いの唇のあわいに溶けていった。
―――数日後。
昂正が見た包帯男の特徴から、黒幕はユリスだったと断定した俺達は。
じいを呼んでその旨を伝えて、改めて長に報告するように頼んだ。
そして俺は昂正に、『別れてフロアを調べている時に経営者の居場所がわかった』と告げて。
すぐに、アビス経営者であるチンピラの元へと向かった。
「だから起きろよ、エロオヤジ」
【国重 昂正】
「―――……」
【国重 昂正】
「確かに、お前が本物だわな。エロガキ」
開いた目が力強く俺を見つめ返すと、海が割れるように空が白に染まる。
地面に同化しながらもうごめいていた偽物の肉片も、
じゅっという音と共に霧となって消えた。
【クロノ】
「……気がついた?」
【国重 昂正】
「おかげ様でな」
【クロノ】
「はー……無事で良かった」
【国重 昂正】
「おう。お前なら来てくれると思ってたぜ、クロノ」
【クロノ】
「……もう駄目。……ちょっと本気で動けない」
【国重 昂正】
「えっ、おい! どうした」
【アンク】
『無事に片付いたようですな、国重さん!』
【国重 昂正】
「あ……、じーさんか! ちょっとクロノがやばいみたいなんだけど、どうしたらいい!?」
【アンク】
『いいえ、ご安心ください』
【アンク】
『日頃使っていない、火事場の馬鹿力……ふふふ、いいえ、違いますね』
【アンク】
『土壇場の愛の力ってやつを使われたせいで、へばっているだけですよ』
【国重 昂正】
「…なんだそりゃ」
【アンク】
『ですから今回は、国重さんがクロノ様を引っ張って、上まで来て下さいませ!』
【アンク】
『大丈夫です、上に行こうと強く思えば思うほど、速く高く飛べるのですよー!』
【国重 昂正】
「? わ、わかった! やってみるわ! しょ…っと」
【国重 昂正】
「……愛してるぞ。この野郎」
【アンク】
「お帰りなさいませ、お二人とも……!」
【アンク】
「それにしてもクロノ様のあの凛々しきお姿……! じいめは久々に感激致しました!」
【国重 昂正】
「……?」
【クロノ】
「もういいから……早く、長に報告……」
じいは、涙を滲ませた笑顔で俺達を出迎えて、体の異常がないかを調べた後。
目覚めてからも中々身動きが取れない俺に、しばらくその場で安静にしていることを進めてから死神界へ戻っていった。
【国重 昂正】
「大丈夫かよ。そんなに俺、厄介なことになってたのか?」
今は膝枕をしてもらってるから、水を差すようなことは言いたくない。
だから、オブラートに包む。
【クロノ】
「また、元カレの幻影に騙されてるのかと思った」
【国重 昂正】
「お前以外のこと考えてる余裕なんか、ここ数年ねえよ」
俺達は暫し見つめ合う。
最初に目を逸らしたのは……どっちだっただろう。
【クロノ】
「うん。俺も」
その言葉は、互いの唇のあわいに溶けていった。
―――数日後。
昂正が見た包帯男の特徴から、黒幕はユリスだったと断定した俺達は。
じいを呼んでその旨を伝えて、改めて長に報告するように頼んだ。
そして俺は昂正に、『別れてフロアを調べている時に経営者の居場所がわかった』と告げて。
すぐに、アビス経営者であるチンピラの元へと向かった。
