[本編] 国重 昴正 編
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【国重 昂正】
「いるぞ? 俺の知り合いに」
【男】
「え…? そ、そうなんですか?」
【国重 昂正】
「ああ。正義感の強い奴でな」
【国重 昂正】
「自分から進んで、困ってる奴を助けて回ってる」
【国重 昂正】
「ほとんど金も取らずにな」
【国重 昂正】
「本当によくできた奴だよ……」
【男】
「……」
【国重 昂正】
「なあ、ここで出会えたのも、きっと何かの運命だ」
【国重 昂正】
「こんな所で、たまたま隣に座ったような奴に、こんなことを言うのも失礼だとは思うんだけどな」
【国重 昂正】
「その彼氏さん……、俺の知人に診せてみないか」
男は、頼もしい微笑みを浮かべている昂正を、縋るような目で見つめたけど。
すぐに視線を彷徨わせて俯いてしまう。
【男】
「でも……」
【国重 昂正】
「正直、見てられねえんだ」
昂正は、男の背中をそっと叩いた。
【国重 昂正】
「あんたも、かなり参ってるだろ?」
【国重 昂正】
「このままじゃあんたまで潰れちまう」
【国重 昂正】
「そんなの目に見えてる」
【男】
「……」
【国重 昂正】
「そうなる前に、何とかして2人とも助けてやりたい」
【男】
「どうしてそこまで……。で、でも俺、アビスの別れさせ屋を雇った分でほとんど金が……」
【国重 昂正】
「その事情を話したら、あいつだって金なんかいらねえって言うよ」
笑い混じりの穏やかな声に、男は思わず涙を滲ませたようだった。
だけど後一歩のところで、決断をためらっているように見える。
【クロノ】
(まあ、こんな所でいきなりそんなことを言われても……)
【クロノ】
(すぐに信用しろっていうのが無理か)
頼り甲斐のある昂正の人柄を感じて、揺らいでるみたいだけど、
今日のところはここまでかな。
【クロノ】
(ま、仕方ないか……)
【クロノ】
(また来るっぽいし、なんとかなるでしょ…)
そう思って諦めかけた時。
【国重 昂正】
「まあ、いきなり家に連れてってカウンセリングってのもちょっと怖いかぁ」
【国重 昂正】
「そうだよな…」
【国重 昂正】
「すまん、俺の方がちょっとデリカシーに欠けてたな」
【男】
「いえ、そんなことないです…!」
【男】
「ただ、あの……、…」
昂正は何かを言い淀んだ男の肩を叩いて、席を立った。
【国重 昂正】
「じゃ明日、今と同じくらいの時間に、そいつもここに連れてくる」
【男】
「………」
【国重 昂正】
「あんたも来たかったら来てくれ」
【国重 昂正】
「ママ、この人があんまり飲み過ぎないように見張っててくれ。じゃあな」
「いるぞ? 俺の知り合いに」
【男】
「え…? そ、そうなんですか?」
【国重 昂正】
「ああ。正義感の強い奴でな」
【国重 昂正】
「自分から進んで、困ってる奴を助けて回ってる」
【国重 昂正】
「ほとんど金も取らずにな」
【国重 昂正】
「本当によくできた奴だよ……」
【男】
「……」
【国重 昂正】
「なあ、ここで出会えたのも、きっと何かの運命だ」
【国重 昂正】
「こんな所で、たまたま隣に座ったような奴に、こんなことを言うのも失礼だとは思うんだけどな」
【国重 昂正】
「その彼氏さん……、俺の知人に診せてみないか」
男は、頼もしい微笑みを浮かべている昂正を、縋るような目で見つめたけど。
すぐに視線を彷徨わせて俯いてしまう。
【男】
「でも……」
【国重 昂正】
「正直、見てられねえんだ」
昂正は、男の背中をそっと叩いた。
【国重 昂正】
「あんたも、かなり参ってるだろ?」
【国重 昂正】
「このままじゃあんたまで潰れちまう」
【国重 昂正】
「そんなの目に見えてる」
【男】
「……」
【国重 昂正】
「そうなる前に、何とかして2人とも助けてやりたい」
【男】
「どうしてそこまで……。で、でも俺、アビスの別れさせ屋を雇った分でほとんど金が……」
【国重 昂正】
「その事情を話したら、あいつだって金なんかいらねえって言うよ」
笑い混じりの穏やかな声に、男は思わず涙を滲ませたようだった。
だけど後一歩のところで、決断をためらっているように見える。
【クロノ】
(まあ、こんな所でいきなりそんなことを言われても……)
【クロノ】
(すぐに信用しろっていうのが無理か)
頼り甲斐のある昂正の人柄を感じて、揺らいでるみたいだけど、
今日のところはここまでかな。
【クロノ】
(ま、仕方ないか……)
【クロノ】
(また来るっぽいし、なんとかなるでしょ…)
そう思って諦めかけた時。
【国重 昂正】
「まあ、いきなり家に連れてってカウンセリングってのもちょっと怖いかぁ」
【国重 昂正】
「そうだよな…」
【国重 昂正】
「すまん、俺の方がちょっとデリカシーに欠けてたな」
【男】
「いえ、そんなことないです…!」
【男】
「ただ、あの……、…」
昂正は何かを言い淀んだ男の肩を叩いて、席を立った。
【国重 昂正】
「じゃ明日、今と同じくらいの時間に、そいつもここに連れてくる」
【男】
「………」
【国重 昂正】
「あんたも来たかったら来てくれ」
【国重 昂正】
「ママ、この人があんまり飲み過ぎないように見張っててくれ。じゃあな」