[本編] 国重 昴正 編
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【クロノ】
「てめえだって、そう思ってたんじゃねえのかよ」
【クロノ】
「だって、こいつとオッサンがベンチでアンアンしてるのを、初めて見た時」
【クロノ】
「本当はそう思ったんだろ? こんなファンシーな世界観の中でよ」
【クロノ】
「線の細い美青年と、白いベールの向こう側で、オッサンが乳繰り合ってるなんて」
【クロノ】
「気持ち悪ぃわ、そんなもん」
夏透はベンチに仰向けに寝て、卑猥な言葉を叫びながら、自分自身を慰めている。
白い寝間着を、自ら放った欲で汚しては、狂ったようにまた行為に没頭する。
これは、間違いなく悪夢だ。
だが、国重の見ている悪夢なら、どうしてここに国重がいないんだろう……。
【クロノ】
(そうだ、以前――夢に引きずられた時も、そこに国重はいなかった)
【クロノ】
(これも、俺が夢に引きずられている状態なら、どこかに綻びがあるはず――!)
【クロノ】
「綺麗事ぬかしてんじゃねぇよ。この兄ちゃんのことが、邪魔で仕方なかったんだろ?」
【クロノ】
「そうだよな。どんだけ顔をうっとり見つめられてもよ、お前も解ってたんだろ?」
【クロノ】
「『俺に夏透を重ねてる』ってよ! はははは!」
【クロノ】
「……」
【クロノ】
「顔キレイとか褒められても、所詮夏透の代わりなわけよ」
【クロノ】
「虚しいよな? 悔しいよな? 人間と距離を置いてきたてめえが」
【クロノ】
「ようやく見つけた拠り所が、本当に欲してんのはてめえじゃなくて」
【クロノ】
「昔の恋人に似てる顔でした、なんて、死にたくなるわな。悲惨だわ」
【クロノ】
「……」
【クロノ】
「あーあ、可哀想に。一人は淋しいよな?」
【クロノ】
「だけどずっとここにいれば、俺がお前の傍にいてやるぜ」
【クロノ】
「誰よりも俺が、俺のことをよくわかってる」
偽物の俺が、俺の顎を掴んで上を向かせる。
そのまま唇が近づいて―――俺は静かに目を閉じた。
【クロノ】
「俺は、こんな虚構の世界になんかいたくない」
【クロノ】
「淋しいなら……」
【クロノ】
「現実で、国重の傍にいる。お前が言ったような、惨めなものじゃないよ、国重の傍は」
目を開けて睨みつけると、動きを止めた偽物の俺は、大げさに驚いた仕草をした
それから、俺の唇をそっと撫でた。
【クロノ】
「へえ…。淋しいなんて、そんな言葉、簡単に言っちゃっていいのか? お前」
【クロノ】
「一人でいるのがカッコイイとか思っちゃうタイプだったのに?」
【クロノ】
「ツンケンして、他人に深く関わらない。それがお前の美学なんじゃなかったか?」
【クロノ】
「別にそんな美学持ってないけど。関わらないのは、もうやめた」
【クロノ】
「へえ?」
その瞬間、唇を撫でていた指を強く噛んだ。
偽物が手を離し、体が自由になった隙に一歩下がる。
【クロノ】
「皆、淋しいんだってことがわかったから」
【クロノ】
「淋しくて、優しくされたいって思うのは恥ずかしいことじゃない」
【クロノ】
「あっそう? ま、そりゃてめえの主観だがな」
【クロノ】
「だから、証明してみせる」
鎌を生成して、両手で構えた。
【クロノ】
「淋しがることは恥ずかしいだなんて、馬鹿にしない奴がいるってこと」
【クロノ】
「助けてやりたいって思ってる奴が、いるってこと」
【クロノ】
「もう二度と、淋しい思いをさせない為に」
【クロノ】
「この無意味な夢を壊せる奴がいるってな!」
その勢いのまま、偽物の俺の額に鎌を突き刺した。
……頭が痛い。
目を開けると、赤い地面が視界に入った。
【国重 昂正】
(って、赤? ……なんだ、ここ)
体を起こすと、いつもの東屋が目に入り、ここが夢の中だということはすぐにわかった。
だけど見慣れた景色からは程遠い色彩だし。
――いつもの反対色になったベンチに、人影がない。
いつもならあそこに、夏透が優雅に座っていて。
俺のことをずっと待っていてくれて―――。
【国重 昂正】
「……っ!?」
夏透が、ベンチの傍に倒れているのに気付く。
転がるように駆けつけると、苦しそうに目をつむっていた。
【国重 昂正】
「大丈夫か!? どうした、何があっ……」
抱き起こして、夏透の体を仰向けにした瞬間。
白い寝間着は、欲に濡れて肌が透けていて。
はだけた裾からは、何もつけてない下半身が露わになっていて。
そそり立っているピンク色のモノが、白い液体と、溢れ出すぬるつく蜜で濡れていた。
呆然としていると、夏透はまつげを震わせながら目を開き。
俺を見て、切なげに喘いだ。
【椎名 夏透】
「もっと……ちょうだイ」
【椎名 夏透】
「昂正の太くて大きいノ、俺のアソコに頂戴……!!」
そして、寝間着を散らしながら、巨大な化け物に変化した。
紫色の触手の化け物に。
呆然としていた俺に、触手が伸びてくる。
そのもの凄いスピードに、避けることも受け身をとることもできなくて。
俺の体は、高々と宙に持ち上げられた。
【化物】
「昂正っ、昂正っ、昂正っ、昂正ッ」
【国重 昂正】
「……な、んで」
【化物】
「欲しい、欲しいよ、昂正の体も心も心臓も全部、全部うううううああああああアアアア」
夏透の声に、機械で加工したような変な声が混じり始める。
【国重 昂正】
「……っ、離せっ…!」
化物の腹の辺りに、突然、夏透の顔が浮かび――、いつものように綺麗に微笑んだ。
【化物】
「やダよ、こレかラ昂正を抱クんダ。昂正の中ニ注ぎ込ムんダ。昂正の全部ガ欲しイんダかラ」
耳を疑ったが、聞き返す度胸もなかった。
別の触手が伸びてきて、服の裾に触れる。
そして、一気に引き裂かれた。
【国重 昂正】
「……お前の前で脱ぐのは、銭湯以来か?」
【化物】
「ソうダね。一緒に行ッた時以来ダね? 相変ワらずキレイな体シてルよ…」
【国重 昂正】
「……だから、いきなり触るな! そんなもので!」
【化物】
「いキなリじャなキゃイい?」
【国重 昂正】
「そういう問題じゃねえんだよ。いいから、もう離せ」
「てめえだって、そう思ってたんじゃねえのかよ」
【クロノ】
「だって、こいつとオッサンがベンチでアンアンしてるのを、初めて見た時」
【クロノ】
「本当はそう思ったんだろ? こんなファンシーな世界観の中でよ」
【クロノ】
「線の細い美青年と、白いベールの向こう側で、オッサンが乳繰り合ってるなんて」
【クロノ】
「気持ち悪ぃわ、そんなもん」
夏透はベンチに仰向けに寝て、卑猥な言葉を叫びながら、自分自身を慰めている。
白い寝間着を、自ら放った欲で汚しては、狂ったようにまた行為に没頭する。
これは、間違いなく悪夢だ。
だが、国重の見ている悪夢なら、どうしてここに国重がいないんだろう……。
【クロノ】
(そうだ、以前――夢に引きずられた時も、そこに国重はいなかった)
【クロノ】
(これも、俺が夢に引きずられている状態なら、どこかに綻びがあるはず――!)
【クロノ】
「綺麗事ぬかしてんじゃねぇよ。この兄ちゃんのことが、邪魔で仕方なかったんだろ?」
【クロノ】
「そうだよな。どんだけ顔をうっとり見つめられてもよ、お前も解ってたんだろ?」
【クロノ】
「『俺に夏透を重ねてる』ってよ! はははは!」
【クロノ】
「……」
【クロノ】
「顔キレイとか褒められても、所詮夏透の代わりなわけよ」
【クロノ】
「虚しいよな? 悔しいよな? 人間と距離を置いてきたてめえが」
【クロノ】
「ようやく見つけた拠り所が、本当に欲してんのはてめえじゃなくて」
【クロノ】
「昔の恋人に似てる顔でした、なんて、死にたくなるわな。悲惨だわ」
【クロノ】
「……」
【クロノ】
「あーあ、可哀想に。一人は淋しいよな?」
【クロノ】
「だけどずっとここにいれば、俺がお前の傍にいてやるぜ」
【クロノ】
「誰よりも俺が、俺のことをよくわかってる」
偽物の俺が、俺の顎を掴んで上を向かせる。
そのまま唇が近づいて―――俺は静かに目を閉じた。
【クロノ】
「俺は、こんな虚構の世界になんかいたくない」
【クロノ】
「淋しいなら……」
【クロノ】
「現実で、国重の傍にいる。お前が言ったような、惨めなものじゃないよ、国重の傍は」
目を開けて睨みつけると、動きを止めた偽物の俺は、大げさに驚いた仕草をした
それから、俺の唇をそっと撫でた。
【クロノ】
「へえ…。淋しいなんて、そんな言葉、簡単に言っちゃっていいのか? お前」
【クロノ】
「一人でいるのがカッコイイとか思っちゃうタイプだったのに?」
【クロノ】
「ツンケンして、他人に深く関わらない。それがお前の美学なんじゃなかったか?」
【クロノ】
「別にそんな美学持ってないけど。関わらないのは、もうやめた」
【クロノ】
「へえ?」
その瞬間、唇を撫でていた指を強く噛んだ。
偽物が手を離し、体が自由になった隙に一歩下がる。
【クロノ】
「皆、淋しいんだってことがわかったから」
【クロノ】
「淋しくて、優しくされたいって思うのは恥ずかしいことじゃない」
【クロノ】
「あっそう? ま、そりゃてめえの主観だがな」
【クロノ】
「だから、証明してみせる」
鎌を生成して、両手で構えた。
【クロノ】
「淋しがることは恥ずかしいだなんて、馬鹿にしない奴がいるってこと」
【クロノ】
「助けてやりたいって思ってる奴が、いるってこと」
【クロノ】
「もう二度と、淋しい思いをさせない為に」
【クロノ】
「この無意味な夢を壊せる奴がいるってな!」
その勢いのまま、偽物の俺の額に鎌を突き刺した。
……頭が痛い。
目を開けると、赤い地面が視界に入った。
【国重 昂正】
(って、赤? ……なんだ、ここ)
体を起こすと、いつもの東屋が目に入り、ここが夢の中だということはすぐにわかった。
だけど見慣れた景色からは程遠い色彩だし。
――いつもの反対色になったベンチに、人影がない。
いつもならあそこに、夏透が優雅に座っていて。
俺のことをずっと待っていてくれて―――。
【国重 昂正】
「……っ!?」
夏透が、ベンチの傍に倒れているのに気付く。
転がるように駆けつけると、苦しそうに目をつむっていた。
【国重 昂正】
「大丈夫か!? どうした、何があっ……」
抱き起こして、夏透の体を仰向けにした瞬間。
白い寝間着は、欲に濡れて肌が透けていて。
はだけた裾からは、何もつけてない下半身が露わになっていて。
そそり立っているピンク色のモノが、白い液体と、溢れ出すぬるつく蜜で濡れていた。
呆然としていると、夏透はまつげを震わせながら目を開き。
俺を見て、切なげに喘いだ。
【椎名 夏透】
「もっと……ちょうだイ」
【椎名 夏透】
「昂正の太くて大きいノ、俺のアソコに頂戴……!!」
そして、寝間着を散らしながら、巨大な化け物に変化した。
紫色の触手の化け物に。
呆然としていた俺に、触手が伸びてくる。
そのもの凄いスピードに、避けることも受け身をとることもできなくて。
俺の体は、高々と宙に持ち上げられた。
【化物】
「昂正っ、昂正っ、昂正っ、昂正ッ」
【国重 昂正】
「……な、んで」
【化物】
「欲しい、欲しいよ、昂正の体も心も心臓も全部、全部うううううああああああアアアア」
夏透の声に、機械で加工したような変な声が混じり始める。
【国重 昂正】
「……っ、離せっ…!」
化物の腹の辺りに、突然、夏透の顔が浮かび――、いつものように綺麗に微笑んだ。
【化物】
「やダよ、こレかラ昂正を抱クんダ。昂正の中ニ注ぎ込ムんダ。昂正の全部ガ欲しイんダかラ」
耳を疑ったが、聞き返す度胸もなかった。
別の触手が伸びてきて、服の裾に触れる。
そして、一気に引き裂かれた。
【国重 昂正】
「……お前の前で脱ぐのは、銭湯以来か?」
【化物】
「ソうダね。一緒に行ッた時以来ダね? 相変ワらずキレイな体シてルよ…」
【国重 昂正】
「……だから、いきなり触るな! そんなもので!」
【化物】
「いキなリじャなキゃイい?」
【国重 昂正】
「そういう問題じゃねえんだよ。いいから、もう離せ」