[本編] 国重 昴正 編
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綻びに深々と突き刺さった鎌に、更に力を込める。
激しい反発力に負けぬよう、歯を食いしばりながら刃を進める。
すると急に、切っ先が空間へ突き抜けた手応えがあって。
それを切っ掛けに、張り詰めた風船が弾けるように、金木犀の香りが溢れる世界が消えた。
その向こうにあったのは、青空と緑の世界。
元通りになった世界には、あの少年の姿はもうなかった。
いつの間にか、夢の中にもう一つ、夢の世界ができてきたようだ。
――夢に引きずられないように、お気をつけて
初日にじいが言った「夢に引きずられる」て、このことか?
疑問には思うけれど、それより、どこかにいる筈の国重の姿を探そう。
地面を蹴って浮かび上がろうとした時―――指先から白い糸が出ていることに気づく。
【クロノ】
「……ん? なんだ、これ」
引っ張ってみたとたん、その糸が伸びて、一瞬で俺の胴に巻き付いた。
【クロノ】
「うわっ…!?」
空中でバランスを崩した俺は、どうにか地面に着地し、なんとか鎌で切って糸を振り払った。
難なく脱出できたから良かったけど。
この夢の中も、今までより危険な状況になってると解った。
さっきの糸は、今まで俺が見てきた、あの白い膜と同じものだろう。
今までは、がんじ絡めにして、拘束する意図は感じなかったのに――。
でも、おかげで少し、この膜の原因がわかったような気がした。
【クロノ】
(もしかしてこれは、夢に囚われている証拠なのかもしれない)
【クロノ】
(侵入者を排除して)
【クロノ】
(国重が、ふわふわの、優しい膜に包まれるようにして、安らぎを得られるように)
自分にまとわりついてた糸を振り払った次は、目の前にある膜だ。
俺が夢の中で、あいつと話していた間にも。
偽物の俺と、国重の行為は進展していたらしく。
二人でベンチから落ちそうな程、深いキスを交わしている。
【クロノ】
「はあ……とりあえず、なんとかするか」
国重の相手が自分の姿をしていることが、俺を本気にさせる原動力にならない。
あるのは、見ていられないという気まずさだけだ。
もし……、相手が夏透だったら?
今の俺なら、少しは不機嫌になったりしたんだろうか。
【クロノ】
(下らないこと考える前に、この膜を何とかしないとな)
目の前に広がっているのは、分厚い膜。
俺に絡まっていた糸と同じ素材とは思えない程、見た目からして強固そうだ。
斬りつけることで破れるだろうか…?
【国重 昂正】
「ほら、ここ。こんなに濡らして……もう挿れてほしいか?」
【クロノ】
「は、恥ずかし…っ」
【国重 昂正】
「はは、可愛いな。腰が砕けるくらい、気持ちよくしてやるよ」
【国重 昂正】
「ほら、腰上げて…。そう、いい子だ」
【クロノ】
(ちょっと待て、俺は下は御免だぞ…)
ツッコミを入れている間にも、膜が濃くなってきてるから。
中の様子は見えにくくなってるけど、声は届くわけで。
責められて喘いでいる声が自分のものだと思うと、居たたまれない。
こんな下らない幻は、終わらせるに限る。
鎌を振り上げて、渾身の力を込めて膜を切りつける。
体力を消耗させながら、少しづつ膜を切って中に侵入する。
【クロノ】
「よし、これで―――」
終わりだ、そう思った瞬間、国重と目が合った。
国重の目が見開かれた時、偽物の俺がピクリと動いた。
【国重 昂正】
「死神…お前、―――っ」
【クロノ】
「そっち見ちゃ駄目」
挿入されている偽物の俺が、国重の後ろへ腕を回して……
…どうやら、中に指を挿れたらしい。
国重が驚いて止まった隙を突き、偽物の俺は激しく指を抜き差しする。
【国重 昂正】
「あ、あ!? やめっ、…っぐ、う」
【クロノ】
「ほら、ココをこうやれば何も考えられなくなるだろ? 気持ちいいだろ?」
【クロノ】
「もっともっと良くしてあげる。ほら」
【国重 昂正】
「うああっ! ああぁ!」
【クロノ】
「うわ、急に大きくなった。もう出ちゃいそうなくらいじゃない?」
【クロノ】
「……なんていうか、もうそろそろお腹いっぱいなんで」
鎌を持ち替えて、偽物の俺に歩み寄る。
そこで気付いた。
偽物の俺の顔が、凶暴に歪んでいる。
【クロノ】
「なにが? やめろとでも言いたいわけ? お前」
【クロノ】
「そう。じゃないと、鎌で消すよ。いい加減見飽きてきたから、その顔」
【クロノ】
「そうか? 本当は羨ましいんじゃないのか? お前」
【クロノ】
「俺がこいつにこうやって……触れることがさ」
そう言うと、偽物の俺は自分の中から国重を引き抜いて。
国重を俺の方へ振り向かせると、後ろからその両脚を抱え、俺の目の前で大きく脚を広げさせた。
【国重 昂正】
「なっ……」
国重は、赤くなるどころか青くなって、咄嗟に脚を閉じようとする。
だけど偽物の俺がそれを許さない。
偽物の俺は、まだ屹立している国重のソレを、遠慮なく握ると。
雫が飛ぶほど、激しく扱き始めた。
【国重 昂正】
「…っ! やめ――、あ、あぁあ…!!」
【クロノ】
「何? よく聞こえなかったけど」
【クロノ】
「やめろって? ココ、こんなにしながら言える台詞? ほら。ほら」
【国重 昂正】
「う、あああ、あああ……っ」
【クロノ】
「今までは、お前が恋人にこういうことしてたのに」
【クロノ】
「恥ずかしくねえのか。おい、オッサン」
【クロノ】
「てめえよりなよっちい奴に、こんなことされてよ。あ?」
【クロノ】
「だらしなく、犬みてえにダラダラ先走り垂らしやがって。恥ずかしくねえのかよ」
偽物の俺が、国重のソレの一箇所を強く擦る。
すると国重の体が、どんどん仰け反っていく。
【国重 昂正】
「や、やめ、やめろ……それ、う、うっ……」
【クロノ】
「ははは。出しちまえよ、変態野郎」
【クロノ】
「実はこうやって酷いことされんの、好きなんだろ?」
【クロノ】
「元刑事の癖に、こんなことされるのが大好きなホモ野郎なんだろ?」
【クロノ】
「ほら、しっかり見てろよ。後ろじゃなくて、前の穴に指入れてやるからよ。あははは」
【クロノ】
「―――ああ、うざい」
俺は、偽物の俺の眉間――そこにあった綻びに鎌を突き立てて、溜息をつく。
【クロノ】
「俺は、こんなにうるさくないし」
【クロノ】
「悪趣味でもない。―――わかった?」
返事を聞く間もなく、偽物の俺は煙のようになって消失した。
偽物の俺が消えた途端、国重は辛そうにベンチに座り込んだ。
……確かに、あの状態で途中で止められたら辛いだろう。
そう思って、俺は国重の横に座り、ソコへ手を伸ばした。
激しい反発力に負けぬよう、歯を食いしばりながら刃を進める。
すると急に、切っ先が空間へ突き抜けた手応えがあって。
それを切っ掛けに、張り詰めた風船が弾けるように、金木犀の香りが溢れる世界が消えた。
その向こうにあったのは、青空と緑の世界。
元通りになった世界には、あの少年の姿はもうなかった。
いつの間にか、夢の中にもう一つ、夢の世界ができてきたようだ。
――夢に引きずられないように、お気をつけて
初日にじいが言った「夢に引きずられる」て、このことか?
疑問には思うけれど、それより、どこかにいる筈の国重の姿を探そう。
地面を蹴って浮かび上がろうとした時―――指先から白い糸が出ていることに気づく。
【クロノ】
「……ん? なんだ、これ」
引っ張ってみたとたん、その糸が伸びて、一瞬で俺の胴に巻き付いた。
【クロノ】
「うわっ…!?」
空中でバランスを崩した俺は、どうにか地面に着地し、なんとか鎌で切って糸を振り払った。
難なく脱出できたから良かったけど。
この夢の中も、今までより危険な状況になってると解った。
さっきの糸は、今まで俺が見てきた、あの白い膜と同じものだろう。
今までは、がんじ絡めにして、拘束する意図は感じなかったのに――。
でも、おかげで少し、この膜の原因がわかったような気がした。
【クロノ】
(もしかしてこれは、夢に囚われている証拠なのかもしれない)
【クロノ】
(侵入者を排除して)
【クロノ】
(国重が、ふわふわの、優しい膜に包まれるようにして、安らぎを得られるように)
自分にまとわりついてた糸を振り払った次は、目の前にある膜だ。
俺が夢の中で、あいつと話していた間にも。
偽物の俺と、国重の行為は進展していたらしく。
二人でベンチから落ちそうな程、深いキスを交わしている。
【クロノ】
「はあ……とりあえず、なんとかするか」
国重の相手が自分の姿をしていることが、俺を本気にさせる原動力にならない。
あるのは、見ていられないという気まずさだけだ。
もし……、相手が夏透だったら?
今の俺なら、少しは不機嫌になったりしたんだろうか。
【クロノ】
(下らないこと考える前に、この膜を何とかしないとな)
目の前に広がっているのは、分厚い膜。
俺に絡まっていた糸と同じ素材とは思えない程、見た目からして強固そうだ。
斬りつけることで破れるだろうか…?
【国重 昂正】
「ほら、ここ。こんなに濡らして……もう挿れてほしいか?」
【クロノ】
「は、恥ずかし…っ」
【国重 昂正】
「はは、可愛いな。腰が砕けるくらい、気持ちよくしてやるよ」
【国重 昂正】
「ほら、腰上げて…。そう、いい子だ」
【クロノ】
(ちょっと待て、俺は下は御免だぞ…)
ツッコミを入れている間にも、膜が濃くなってきてるから。
中の様子は見えにくくなってるけど、声は届くわけで。
責められて喘いでいる声が自分のものだと思うと、居たたまれない。
こんな下らない幻は、終わらせるに限る。
鎌を振り上げて、渾身の力を込めて膜を切りつける。
体力を消耗させながら、少しづつ膜を切って中に侵入する。
【クロノ】
「よし、これで―――」
終わりだ、そう思った瞬間、国重と目が合った。
国重の目が見開かれた時、偽物の俺がピクリと動いた。
【国重 昂正】
「死神…お前、―――っ」
【クロノ】
「そっち見ちゃ駄目」
挿入されている偽物の俺が、国重の後ろへ腕を回して……
…どうやら、中に指を挿れたらしい。
国重が驚いて止まった隙を突き、偽物の俺は激しく指を抜き差しする。
【国重 昂正】
「あ、あ!? やめっ、…っぐ、う」
【クロノ】
「ほら、ココをこうやれば何も考えられなくなるだろ? 気持ちいいだろ?」
【クロノ】
「もっともっと良くしてあげる。ほら」
【国重 昂正】
「うああっ! ああぁ!」
【クロノ】
「うわ、急に大きくなった。もう出ちゃいそうなくらいじゃない?」
【クロノ】
「……なんていうか、もうそろそろお腹いっぱいなんで」
鎌を持ち替えて、偽物の俺に歩み寄る。
そこで気付いた。
偽物の俺の顔が、凶暴に歪んでいる。
【クロノ】
「なにが? やめろとでも言いたいわけ? お前」
【クロノ】
「そう。じゃないと、鎌で消すよ。いい加減見飽きてきたから、その顔」
【クロノ】
「そうか? 本当は羨ましいんじゃないのか? お前」
【クロノ】
「俺がこいつにこうやって……触れることがさ」
そう言うと、偽物の俺は自分の中から国重を引き抜いて。
国重を俺の方へ振り向かせると、後ろからその両脚を抱え、俺の目の前で大きく脚を広げさせた。
【国重 昂正】
「なっ……」
国重は、赤くなるどころか青くなって、咄嗟に脚を閉じようとする。
だけど偽物の俺がそれを許さない。
偽物の俺は、まだ屹立している国重のソレを、遠慮なく握ると。
雫が飛ぶほど、激しく扱き始めた。
【国重 昂正】
「…っ! やめ――、あ、あぁあ…!!」
【クロノ】
「何? よく聞こえなかったけど」
【クロノ】
「やめろって? ココ、こんなにしながら言える台詞? ほら。ほら」
【国重 昂正】
「う、あああ、あああ……っ」
【クロノ】
「今までは、お前が恋人にこういうことしてたのに」
【クロノ】
「恥ずかしくねえのか。おい、オッサン」
【クロノ】
「てめえよりなよっちい奴に、こんなことされてよ。あ?」
【クロノ】
「だらしなく、犬みてえにダラダラ先走り垂らしやがって。恥ずかしくねえのかよ」
偽物の俺が、国重のソレの一箇所を強く擦る。
すると国重の体が、どんどん仰け反っていく。
【国重 昂正】
「や、やめ、やめろ……それ、う、うっ……」
【クロノ】
「ははは。出しちまえよ、変態野郎」
【クロノ】
「実はこうやって酷いことされんの、好きなんだろ?」
【クロノ】
「元刑事の癖に、こんなことされるのが大好きなホモ野郎なんだろ?」
【クロノ】
「ほら、しっかり見てろよ。後ろじゃなくて、前の穴に指入れてやるからよ。あははは」
【クロノ】
「―――ああ、うざい」
俺は、偽物の俺の眉間――そこにあった綻びに鎌を突き立てて、溜息をつく。
【クロノ】
「俺は、こんなにうるさくないし」
【クロノ】
「悪趣味でもない。―――わかった?」
返事を聞く間もなく、偽物の俺は煙のようになって消失した。
偽物の俺が消えた途端、国重は辛そうにベンチに座り込んだ。
……確かに、あの状態で途中で止められたら辛いだろう。
そう思って、俺は国重の横に座り、ソコへ手を伸ばした。