[本編] 綾 上総 編
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【綾 上総】
「答えるまで逃がさねーからな」
咄嗟に何も言えず、俺は口ごもってしまった。
――沈黙の降りた部屋に、電話のベルが鳴り響いた。
【クロノ】
「…上総、電話」
【綾 上総】
「…チ。こんな時に誰だよ、空気読まねー奴…」
【クロノ】
「ほら、早くしないと切れるぞ」
電話へ苛立つ視線を向ける上総を、からかうような口調で促す。
【綾 上総】
「くそっ、俺が電話終えるまで逃げんじゃねーぞ」
俺をビシッと指さして念を押すと、上総は観念したように受話器を持ち上げた。
【綾 上総】
「はいこちら副社長室………」
【綾 上総】
「………え?」
電話を取った上総の顔が、みるみる真っ青になっていく。
【綾 上総】
「親父が……、刺された?」
【クロノ】
「え?」
【綾 上総】
「はい、はい、分かりました。すぐ病院に向かいます」
電話を切った上総が、濁った目で俺を見る。
【綾 上総】
「顔中包帯でぐるぐる巻きにした、小柄な男が」
【綾 上総】
「親父を刺して、逃げたって」
――心が冷えるような、変な感覚がした。
あれをどんな気持ちというのか、よく分からないけど。心が冷えて、その冷たさに手が震えた。
俺達は急いで綾一輝が運ばれた病院に向かったけど。
ほんの少し、遅かった。
上総は父親の死に目に、会えなかった。
――葬式の間中も、上総は泣かなかった。
ただ、呆然としたように座っていて、一言も言葉を発することはなかった。
俺が話しかけても、抱きしめても。
……この事件が、上総の心に重大な変化をもたらしていたことに、俺は気付いてやれなかった。
上総の心には、ぽっかりと大きな穴が開いていたのに。
―――俺はユリスの調査をする為、人間界を一時離れてしまっていた。
クロノは、親父を刺した犯人が、あのユリスって小僧だと踏んで、調査を始めたらしい。
俺のことを酷く心配していたけど、どうでもいいことのように思えた。
クロノとは、もう何日も会っていない………。
俺は、手にしたリビドーを見つめた。
……クロノに、話していないことがある。
リビドーは全て動かなくなったと、ニュースで見たけど。
最後につけられたこのリビドーだけは、動いていた。
俺がそのことに気が付いたのは、クロノがいつかいなくなるかもしれないと分かった頃。
これを俺が手放さなければ、あいつを引き留められるんじゃないかなんて。
保険の為に取っておいたものだったけど……。
俺はそっとリビドーを装着した。
――俺から手を伸ばせば、親父との関係も変わるかな。
あの時そう思って。あれから今まで、頑張ってきたけれど。
……結局、俺と親父は最後まで、一方通行の関係で終わっちまったな。
最後まで、親父は俺のことを顧みてくれなかった。
悔しさとむなしさが溢れてきて、俺はリビドーのスイッチを入れ、目を閉じた。
【綾 上総】
(あのチビは、『手に入らないなら二度と会いたくない』て言ってたけど)
【綾 上総】
(俺はもう一度会いたい。――今度こそ手に入れる為に)
もう二度と、使わないと誓ったけど。―――クロノ。俺、あの誓いを破るわ。
ユリスの調査は難航していた。
絶対にユリスを許さない。
俺は一心不乱に捜査にのめり込んだが、いい結果はなにも得られなかった。
……数日ぶりに帰った上総の部屋は、やけに静かだった。
【クロノ】
「……上総?」
部屋は真っ暗で、耳を澄ますと、上総の静かな寝息だけが聞こえてきた。
最近は不眠が続いていたみたいだったから安心して、傍に近寄って。
俺は、信じられないものを見る。
【クロノ】
「なんで……、なんで使ってるんだよ…!」
リビドーを装着して眠る上総が、そこにいた。
上総の夢に再び降り立った俺は、そこでの光景に、打ちのめされた。
【綾 上総】
「あっ、あ、はあっ、ふ……、パパ…」
【綾 一輝】
「可愛いよ、上総。もっと苛めてあげるからね」
【綾 上総】
「ああっ、あ……っすごいよ、パパ、もっと……!」
【クロノ】
「ほら、上総。ここがいいんでしょ?ほら、もっといっぱい突いてあげるから」
【綾 上総】
「あっ、は、ふぁ、ああ、ああっああっ、ああっ!!」
上総は、偽者の俺と、父親に抱かれていた。
前を舐められ、後ろを激しく突かれ。
粘液でドロドロになりながら、嬉しそうに喘ぐ上総。
ときには三人で繋がり合い、離れ、ぐちゃぐちゃになっている。
三人の手脚が、いやらしく絡まり合い、痙攣したように震える。
【クロノ】
「……これが、あんたの望んだ世界なの?」
【綾 上総】
「あーっ!あっ……うあっ、も、もう…」
【クロノ】
「愛してあげてるんだから、我慢して?」
【綾 一輝】
「可愛い息子のこんな姿を見れるなんて、私は幸せ者だな」
二本の屹立した肉が、上総の後ろに交互に入っていく。
激しく攻め立てて、柔肉を蹂躙していく。
【綾 上総】
「ひっ……、ああああっ!」
上総が大量の粘液を吐き出した。
上総の体についた欲を、父親が舐め取っていく。
【綾 上総】
「あ、ああ、ああ、あ、あ、あ、あ!」
偽物の俺を後ろに受け入れたまま、前を激しく吸われ、仰け反って悦ぶ姿は、
いつもの上総とは別人のようだった。
ただ、快楽だけを貪る機械のように見える。
【クロノ】
「これが幸せ? あんたの?」
それ以上、見ているのが辛かった。
俺はそっと、その場を後にする。
早く目覚めさせてやらなきゃと、呪文のように呟きながら。
もう、何回イッたっけ?
思い出せない。ずっと気持ちいい状態が続いてて、頭がおかしくなりそうだった。
【綾 一輝】
「上総、ほら、パパのも舐めてくれ」
【クロノ】
「じゃあ、俺のは後ろで咥えて」
親父の笑顔が、ここにはある。
クロノが、傍にいてくれる。
……現実では、失ったものが大きすぎた。
この世界だけが、自分の本当の幸せだ。
【綾 上総】
「もっと早く……、気付けば良かったなあ」
【綾 上総】
「もう現実には、……帰らない」
【アンク】
「綾さんには、もう現実に戻る気がないのでしょう」
【アンク】
「ご本人が夢の世界を望んでいる限りは、手が出せません…」
じいが静かに告げる。
俺は心を貫かれたように、立ち尽くすしかなかった。
【アンク】
「もう、接触などで無理矢理起こすことは不可能でしょう。おいたわしいことです…」
俺は今日も、上総のもとを訪れる。
上総は深いこん睡状態に陥っていて、目を覚まさせるのは不可能だと、じいに言われた。
【クロノ】
「……悔しいけど……」
「答えるまで逃がさねーからな」
咄嗟に何も言えず、俺は口ごもってしまった。
――沈黙の降りた部屋に、電話のベルが鳴り響いた。
【クロノ】
「…上総、電話」
【綾 上総】
「…チ。こんな時に誰だよ、空気読まねー奴…」
【クロノ】
「ほら、早くしないと切れるぞ」
電話へ苛立つ視線を向ける上総を、からかうような口調で促す。
【綾 上総】
「くそっ、俺が電話終えるまで逃げんじゃねーぞ」
俺をビシッと指さして念を押すと、上総は観念したように受話器を持ち上げた。
【綾 上総】
「はいこちら副社長室………」
【綾 上総】
「………え?」
電話を取った上総の顔が、みるみる真っ青になっていく。
【綾 上総】
「親父が……、刺された?」
【クロノ】
「え?」
【綾 上総】
「はい、はい、分かりました。すぐ病院に向かいます」
電話を切った上総が、濁った目で俺を見る。
【綾 上総】
「顔中包帯でぐるぐる巻きにした、小柄な男が」
【綾 上総】
「親父を刺して、逃げたって」
――心が冷えるような、変な感覚がした。
あれをどんな気持ちというのか、よく分からないけど。心が冷えて、その冷たさに手が震えた。
俺達は急いで綾一輝が運ばれた病院に向かったけど。
ほんの少し、遅かった。
上総は父親の死に目に、会えなかった。
――葬式の間中も、上総は泣かなかった。
ただ、呆然としたように座っていて、一言も言葉を発することはなかった。
俺が話しかけても、抱きしめても。
……この事件が、上総の心に重大な変化をもたらしていたことに、俺は気付いてやれなかった。
上総の心には、ぽっかりと大きな穴が開いていたのに。
―――俺はユリスの調査をする為、人間界を一時離れてしまっていた。
クロノは、親父を刺した犯人が、あのユリスって小僧だと踏んで、調査を始めたらしい。
俺のことを酷く心配していたけど、どうでもいいことのように思えた。
クロノとは、もう何日も会っていない………。
俺は、手にしたリビドーを見つめた。
……クロノに、話していないことがある。
リビドーは全て動かなくなったと、ニュースで見たけど。
最後につけられたこのリビドーだけは、動いていた。
俺がそのことに気が付いたのは、クロノがいつかいなくなるかもしれないと分かった頃。
これを俺が手放さなければ、あいつを引き留められるんじゃないかなんて。
保険の為に取っておいたものだったけど……。
俺はそっとリビドーを装着した。
――俺から手を伸ばせば、親父との関係も変わるかな。
あの時そう思って。あれから今まで、頑張ってきたけれど。
……結局、俺と親父は最後まで、一方通行の関係で終わっちまったな。
最後まで、親父は俺のことを顧みてくれなかった。
悔しさとむなしさが溢れてきて、俺はリビドーのスイッチを入れ、目を閉じた。
【綾 上総】
(あのチビは、『手に入らないなら二度と会いたくない』て言ってたけど)
【綾 上総】
(俺はもう一度会いたい。――今度こそ手に入れる為に)
もう二度と、使わないと誓ったけど。―――クロノ。俺、あの誓いを破るわ。
ユリスの調査は難航していた。
絶対にユリスを許さない。
俺は一心不乱に捜査にのめり込んだが、いい結果はなにも得られなかった。
……数日ぶりに帰った上総の部屋は、やけに静かだった。
【クロノ】
「……上総?」
部屋は真っ暗で、耳を澄ますと、上総の静かな寝息だけが聞こえてきた。
最近は不眠が続いていたみたいだったから安心して、傍に近寄って。
俺は、信じられないものを見る。
【クロノ】
「なんで……、なんで使ってるんだよ…!」
リビドーを装着して眠る上総が、そこにいた。
上総の夢に再び降り立った俺は、そこでの光景に、打ちのめされた。
【綾 上総】
「あっ、あ、はあっ、ふ……、パパ…」
【綾 一輝】
「可愛いよ、上総。もっと苛めてあげるからね」
【綾 上総】
「ああっ、あ……っすごいよ、パパ、もっと……!」
【クロノ】
「ほら、上総。ここがいいんでしょ?ほら、もっといっぱい突いてあげるから」
【綾 上総】
「あっ、は、ふぁ、ああ、ああっああっ、ああっ!!」
上総は、偽者の俺と、父親に抱かれていた。
前を舐められ、後ろを激しく突かれ。
粘液でドロドロになりながら、嬉しそうに喘ぐ上総。
ときには三人で繋がり合い、離れ、ぐちゃぐちゃになっている。
三人の手脚が、いやらしく絡まり合い、痙攣したように震える。
【クロノ】
「……これが、あんたの望んだ世界なの?」
【綾 上総】
「あーっ!あっ……うあっ、も、もう…」
【クロノ】
「愛してあげてるんだから、我慢して?」
【綾 一輝】
「可愛い息子のこんな姿を見れるなんて、私は幸せ者だな」
二本の屹立した肉が、上総の後ろに交互に入っていく。
激しく攻め立てて、柔肉を蹂躙していく。
【綾 上総】
「ひっ……、ああああっ!」
上総が大量の粘液を吐き出した。
上総の体についた欲を、父親が舐め取っていく。
【綾 上総】
「あ、ああ、ああ、あ、あ、あ、あ!」
偽物の俺を後ろに受け入れたまま、前を激しく吸われ、仰け反って悦ぶ姿は、
いつもの上総とは別人のようだった。
ただ、快楽だけを貪る機械のように見える。
【クロノ】
「これが幸せ? あんたの?」
それ以上、見ているのが辛かった。
俺はそっと、その場を後にする。
早く目覚めさせてやらなきゃと、呪文のように呟きながら。
もう、何回イッたっけ?
思い出せない。ずっと気持ちいい状態が続いてて、頭がおかしくなりそうだった。
【綾 一輝】
「上総、ほら、パパのも舐めてくれ」
【クロノ】
「じゃあ、俺のは後ろで咥えて」
親父の笑顔が、ここにはある。
クロノが、傍にいてくれる。
……現実では、失ったものが大きすぎた。
この世界だけが、自分の本当の幸せだ。
【綾 上総】
「もっと早く……、気付けば良かったなあ」
【綾 上総】
「もう現実には、……帰らない」
【アンク】
「綾さんには、もう現実に戻る気がないのでしょう」
【アンク】
「ご本人が夢の世界を望んでいる限りは、手が出せません…」
じいが静かに告げる。
俺は心を貫かれたように、立ち尽くすしかなかった。
【アンク】
「もう、接触などで無理矢理起こすことは不可能でしょう。おいたわしいことです…」
俺は今日も、上総のもとを訪れる。
上総は深いこん睡状態に陥っていて、目を覚まさせるのは不可能だと、じいに言われた。
【クロノ】
「……悔しいけど……」