[本編] プロローグ
夢小説設定
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【クロノ】
「憧憬夢って言うキレイな響きのわりに、えげつない」
【アンク】
「そして、リビドーの流通ルートは裏ネット通販サイト『rakudo』」
【アンク】
「このサイトを探し出せた者だけが、リビドーを買い求めることができます」
【アンク】
「rakudoは普通に検索した程度では辿り着くことはできませんが、それでも徐々に蔓延し始めている模様です」
【クロノ】
「裏サイトなんて、どれもそんなもんだろ」
【アンク】
「―と、現状わかっているのはこのくらいですな」
【アンク】
「サポートはこの私にお任せくだされ」
【クロノ】
「ところで、じいはどうやってリビドーを手に入れたんだ?普通は辿り着けないんだろ?」
【アンク】
「…………そこは長年の知恵…というやつですな」
詳しく答える気はないらしいじいはそれだけ言って、にっこりと微笑んだ
結局、今回の事件の全容は、ほとんどが謎
調査しないとわからないことばかりのようだ
俺は、ぼんやりと眺めていた資料を置いて立ち上がり、のろのろと準備を始めることにした
【クロノ】
(―欲望と願望に満ちた憧憬夢、ねえ)
その夜、リビドーを装着してみた
この機械がどんな夢を見せるのか、多少なりとも興味があったから
欲望と願望に満ちた、麻薬のような夢それが人間の死とどう繋がるのか、今はまだわからない
さて、死神にも甘い夢を見せてくれるのだろうか
意識は下降し、やがて一つの映像を映し出す
金木犀の枝を手に取った少年が、不意に俺を見上げる
【???】
「……逢いたかった」
彼が俺に向かって手を伸ばす
それに応えるように、俺も彼の体をそっと抱き寄せ……
【クロノ】
(あ、そうか…………リビドー)
自分の部屋の天井を見上げながら、掌をかざす
だけど、夢の温もりはすぐに消えてしまった
【クロノ】
「くだらない……」
闇に向かって放った呟きは、誰にも届かず霧散する
―カシャン
ヘッドセットを放り投げ、俺は再び眠りについた
【アンク】
「おはようございます。……さて、今日はいよいよ人間界に降りる予定ですが」
【アンク】
「寝不足ですかな? 目がタラコのようですぞ」
【クロノ】
「どうでもいいだろ……それより、ターゲットはどんな状況?」
目頭を押さえながら先を促すと、ターゲットの調査書を手渡された
【アンク】
「13日間しか猶予がないとお話ししたことは、覚えてますかな」
【クロノ】
「ああ……聞いたような気もするけど」
【アンク】
「まずはこの調査書の中から一人、お決めください」
【アンク】
「集中的に彼を助けながら、事件を解明していただきます」
【クロノ】
「ふーん…」
【アンク】
「彼を助けることが事件解決に結びつき、ひいては全員を助けることに繋がるかと」
【クロノ】
「わかった……とりあえず、調査書見せて」
じいの手からリストを受け取り、パラパラと眺めるどいつもこいつも、死にそうな顔だ
【クロノ】
「……全員面倒くさそう誰も選びたくない……」
【アンク】
「それは無理です。さあ、一人を選んで下さい」
【クロノ】
(誰でもいいなら、少しでも楽しめそうな奴にするか…)
俺はしぶしぶ、調査書の中から一番好みの顔の男を選ぶことにした……
「憧憬夢って言うキレイな響きのわりに、えげつない」
【アンク】
「そして、リビドーの流通ルートは裏ネット通販サイト『rakudo』」
【アンク】
「このサイトを探し出せた者だけが、リビドーを買い求めることができます」
【アンク】
「rakudoは普通に検索した程度では辿り着くことはできませんが、それでも徐々に蔓延し始めている模様です」
【クロノ】
「裏サイトなんて、どれもそんなもんだろ」
【アンク】
「―と、現状わかっているのはこのくらいですな」
【アンク】
「サポートはこの私にお任せくだされ」
【クロノ】
「ところで、じいはどうやってリビドーを手に入れたんだ?普通は辿り着けないんだろ?」
【アンク】
「…………そこは長年の知恵…というやつですな」
詳しく答える気はないらしいじいはそれだけ言って、にっこりと微笑んだ
結局、今回の事件の全容は、ほとんどが謎
調査しないとわからないことばかりのようだ
俺は、ぼんやりと眺めていた資料を置いて立ち上がり、のろのろと準備を始めることにした
【クロノ】
(―欲望と願望に満ちた憧憬夢、ねえ)
その夜、リビドーを装着してみた
この機械がどんな夢を見せるのか、多少なりとも興味があったから
欲望と願望に満ちた、麻薬のような夢それが人間の死とどう繋がるのか、今はまだわからない
さて、死神にも甘い夢を見せてくれるのだろうか
意識は下降し、やがて一つの映像を映し出す
金木犀の枝を手に取った少年が、不意に俺を見上げる
【???】
「……逢いたかった」
彼が俺に向かって手を伸ばす
それに応えるように、俺も彼の体をそっと抱き寄せ……
【クロノ】
(あ、そうか…………リビドー)
自分の部屋の天井を見上げながら、掌をかざす
だけど、夢の温もりはすぐに消えてしまった
【クロノ】
「くだらない……」
闇に向かって放った呟きは、誰にも届かず霧散する
―カシャン
ヘッドセットを放り投げ、俺は再び眠りについた
【アンク】
「おはようございます。……さて、今日はいよいよ人間界に降りる予定ですが」
【アンク】
「寝不足ですかな? 目がタラコのようですぞ」
【クロノ】
「どうでもいいだろ……それより、ターゲットはどんな状況?」
目頭を押さえながら先を促すと、ターゲットの調査書を手渡された
【アンク】
「13日間しか猶予がないとお話ししたことは、覚えてますかな」
【クロノ】
「ああ……聞いたような気もするけど」
【アンク】
「まずはこの調査書の中から一人、お決めください」
【アンク】
「集中的に彼を助けながら、事件を解明していただきます」
【クロノ】
「ふーん…」
【アンク】
「彼を助けることが事件解決に結びつき、ひいては全員を助けることに繋がるかと」
【クロノ】
「わかった……とりあえず、調査書見せて」
じいの手からリストを受け取り、パラパラと眺めるどいつもこいつも、死にそうな顔だ
【クロノ】
「……全員面倒くさそう誰も選びたくない……」
【アンク】
「それは無理です。さあ、一人を選んで下さい」
【クロノ】
(誰でもいいなら、少しでも楽しめそうな奴にするか…)
俺はしぶしぶ、調査書の中から一番好みの顔の男を選ぶことにした……