[本編] 綾 上総 編
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【綾 上総】
「……」
【クロノ】
「コイツ最低だと思ったし、相容れないから、仕事上でも関わりたくないと思ったけど」
【綾 上総】
「あんた、本人を目の前にして、よくそこまで言えるな」
【クロノ】
「それなのに今は、ほっとけないって思う。…なんでだろ」
【クロノ】
「なんでか分かんないけど、俺が上総を救いたい」
【クロノ】
「上総に、この世界で生きていてほしいと思う。だから、俺に助けさせてよ」
【綾 上総】
「……なんだよ、意味わかんねえ…」
そう言って笑った、上総の笑顔は可愛かった。
【クロノ】
「ね、キスしていい?」
思わず、そう言っていたくらい。
【綾 上総】
「やだ」
【クロノ】
「なんで」
【綾 上総】
「だって、あんた男じゃん」
身も蓋もない理由を口にしながら――上総はくすぐったそうに笑っていた。
上総の頬に指先で触れると、上総は目を細め、
自分からすりっと俺の手に頬を寄せた。猫みたいだ。
【綾 上総】
「ほんとは、あんたのキス、嫌じゃねーんだよな」
【クロノ】
「それは光栄なことで」
【綾 上総】
「……なあ」
【綾 上総】
「仕事と関係ない、プライベートのキスをしろ」
【クロノ】
「…うん」
上総と唇を重ねた。そっと触れるだけのキスをした。
なんだか、綺麗で優しいキスをしてあげたかったから。
唇を少しだけ離すと、そのまま静かに目を開けて、睫毛が触れそうな距離で見つめ合う。
……沈黙を破ったのは、上総の小さな声だった。
【綾 上総】
「……満足したかよ?」
【クロノ】
「とっても」
【綾 上総】
「うそつけ」
【クロノ】
「ばれた? 本当はもっとしたいけど…今はそういう感じじゃないし」
【クロノ】
「次は、お互い満足するまでしよう」
【綾 上総】
「やだ。ヤロー同士で、何度もちゅっちゅしてどうすんだよ」
【クロノ】
「今更」
そう言って、二人で顔を見合わせて、笑い合った。
上総は屈託のない、太陽みたいな顔で笑っていた。
【クロノ】
(こういう顔もするんだな……)
こうしていると、最初の頃に比べて、だいぶ打ち解けたように思う。
まさか、こんな時間を持てるようになるなんて、思ってもいなかった。
【綾 上総】
「で、あんたはこれからどうすんの?」
【綾 上総】
「俺は寝直すけど。リビドーは、使わねーから」
服を脱いで布団に潜り込んだ上総は、リビドーに手を伸ばす様子もなく、気持ち良さそうに枕に頭を埋めている。
【クロノ】
「俺は……、少し用事があるから」
【綾 上総】
「明日はまた来るのか?」
【クロノ】
「そりゃね。心配だから」
【綾 上総】
「分かった。あんま無理すんなよ」
予想してなかった労いが聞こえて、思わず上総のもとへ駆け寄った。
【クロノ】
「ねえ……」
【クロノ】
「らしくないけど、熱でもあるの?」
【綾 上総】
「俺がこういうこと言っちゃおかしいかよ」
【クロノ】
「おかしくはないけど、驚いた」
【綾 上総】
「その割に無表情なのな」
【クロノ】
「顔に出ないタイプなんだ」
【綾 上総】
「ま、いいや。おやすみ」
【クロノ】
「うん、おやすみ。……また明日」
目を閉じた上総の頭を撫でてやると、上総は気持ちよさそうに微笑み、
間もなく寝入ったようだった。
規則正しい寝息が聞こえてくる。
俺はそこまで確認してから、起こさないように静かに部屋を出た。
微かに気配があった。
死神の気配だ。
しかも、俺とは気が合わない、アイツの――。
気配を辿って、公園に着くと。
【ユリス】
「久しぶり~、クロノ」
一連の事件の犯人が、ニヤニヤ笑いながら立っていた。
「……」
【クロノ】
「コイツ最低だと思ったし、相容れないから、仕事上でも関わりたくないと思ったけど」
【綾 上総】
「あんた、本人を目の前にして、よくそこまで言えるな」
【クロノ】
「それなのに今は、ほっとけないって思う。…なんでだろ」
【クロノ】
「なんでか分かんないけど、俺が上総を救いたい」
【クロノ】
「上総に、この世界で生きていてほしいと思う。だから、俺に助けさせてよ」
【綾 上総】
「……なんだよ、意味わかんねえ…」
そう言って笑った、上総の笑顔は可愛かった。
【クロノ】
「ね、キスしていい?」
思わず、そう言っていたくらい。
【綾 上総】
「やだ」
【クロノ】
「なんで」
【綾 上総】
「だって、あんた男じゃん」
身も蓋もない理由を口にしながら――上総はくすぐったそうに笑っていた。
上総の頬に指先で触れると、上総は目を細め、
自分からすりっと俺の手に頬を寄せた。猫みたいだ。
【綾 上総】
「ほんとは、あんたのキス、嫌じゃねーんだよな」
【クロノ】
「それは光栄なことで」
【綾 上総】
「……なあ」
【綾 上総】
「仕事と関係ない、プライベートのキスをしろ」
【クロノ】
「…うん」
上総と唇を重ねた。そっと触れるだけのキスをした。
なんだか、綺麗で優しいキスをしてあげたかったから。
唇を少しだけ離すと、そのまま静かに目を開けて、睫毛が触れそうな距離で見つめ合う。
……沈黙を破ったのは、上総の小さな声だった。
【綾 上総】
「……満足したかよ?」
【クロノ】
「とっても」
【綾 上総】
「うそつけ」
【クロノ】
「ばれた? 本当はもっとしたいけど…今はそういう感じじゃないし」
【クロノ】
「次は、お互い満足するまでしよう」
【綾 上総】
「やだ。ヤロー同士で、何度もちゅっちゅしてどうすんだよ」
【クロノ】
「今更」
そう言って、二人で顔を見合わせて、笑い合った。
上総は屈託のない、太陽みたいな顔で笑っていた。
【クロノ】
(こういう顔もするんだな……)
こうしていると、最初の頃に比べて、だいぶ打ち解けたように思う。
まさか、こんな時間を持てるようになるなんて、思ってもいなかった。
【綾 上総】
「で、あんたはこれからどうすんの?」
【綾 上総】
「俺は寝直すけど。リビドーは、使わねーから」
服を脱いで布団に潜り込んだ上総は、リビドーに手を伸ばす様子もなく、気持ち良さそうに枕に頭を埋めている。
【クロノ】
「俺は……、少し用事があるから」
【綾 上総】
「明日はまた来るのか?」
【クロノ】
「そりゃね。心配だから」
【綾 上総】
「分かった。あんま無理すんなよ」
予想してなかった労いが聞こえて、思わず上総のもとへ駆け寄った。
【クロノ】
「ねえ……」
【クロノ】
「らしくないけど、熱でもあるの?」
【綾 上総】
「俺がこういうこと言っちゃおかしいかよ」
【クロノ】
「おかしくはないけど、驚いた」
【綾 上総】
「その割に無表情なのな」
【クロノ】
「顔に出ないタイプなんだ」
【綾 上総】
「ま、いいや。おやすみ」
【クロノ】
「うん、おやすみ。……また明日」
目を閉じた上総の頭を撫でてやると、上総は気持ちよさそうに微笑み、
間もなく寝入ったようだった。
規則正しい寝息が聞こえてくる。
俺はそこまで確認してから、起こさないように静かに部屋を出た。
微かに気配があった。
死神の気配だ。
しかも、俺とは気が合わない、アイツの――。
気配を辿って、公園に着くと。
【ユリス】
「久しぶり~、クロノ」
一連の事件の犯人が、ニヤニヤ笑いながら立っていた。