[本編] 綾 上総 編
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【クロノ】
「…あれ? なんて名前だったっけ。なんで、こんなにすぐ忘れるんだ?」
気が付くと、彼の顔が目の前にあった。
ニコニコと笑いながら、俺を見ている。
【???】
「何度も忘れちゃうのは、クロノが×××くんを嫌いだから」
【クロノ】
「……嫌い?」
【???】
「そう。いけ好かないヤツだって思ってるから」
【???】
「クロノは、×××くんと仲良くなんてなれない」
【???】
「ましてや、愛してなんかやれないんだ」
その時突然、頭に衝撃が走った。
叫び声みたいな強い音が――、衝撃として俺の頭に響いた。
呻く俺を、彼は心配そうに覗き込んでくる。
【???】
「大丈夫?嫌なヤツのこと話してごめんね」
【クロノ】
「……もう、離してくれ」
【クロノ】
「俺、行かないと……。上総のところに」
【???】
「え?」
【???】
「俺とずっと一緒にいてくれるんじゃないの?」
また、頭に衝撃が――、強い音が響く。
俺の中からくるものじゃない。外から聞こえてくる音―――、声。
【クロノ】
「あいつが呼んでるから」
【???】
「そうやって責任も取らずに、綾上総くんのところに行っちゃうんだ」
【???】
「俺は君のせいで自殺したのに、俺から逃げるんだ?」
【クロノ】
「ごめん」
俺の幻。俺の夢。
俺のトラウマ。
彼が死んだ時、心に決めた。
もう誰にも感情移入しない。深く付き合うこともしない。
そう決めた。
俺は死神だから。人間の魂を狩るのが仕事で、
人間と深く関わってはいけない。
もう誰にも、不幸な死を迎えさせないように……。
――だけど。
【クロノ】
「ほっとけないんだ」
【???】
「……」
彼を放っておけなかったように、上総も、あのままにしておけない。
お節介と言われても、なんでもいい。
もし、この感情が愛じゃなくて、ただの同情でも。
俺は、あいつを一人にしておけない。
【???】
「どうして綾くんは救うのに、俺のことは救ってくれなかったの?」
俺は死神の鎌を生成して、触手を切った。
――鎖のようだと思ったのに、触手は音もなく霧散した。
【???】
「俺の体はもう、どうやったって元気になれない。死んだ方がマシ」
彼はまるで呪詛のように、呟き続ける。
【???】
「俺は、クロノのせいで自殺したんだよ?」
【クロノ】
「ごめん」
死神の鎌を、彼の眉間――、そこにあった『綻び』に突き立てる。
【???】
「どうして俺だけ、死しか逃げ場を与えられなかったの…?」
最後の一言を残して、彼の姿は闇に掻き消えた。
俺は地面に着地して、素早く辺りを見回す。
【綾 上総】
「はっ、く……、ああ……ッ!」
上総は裸にされて、全身を触手に舐られていた。
上総自身を這いまわるもの、胸をベタベタに汚すもの。
後ろの方を撫で回すもの、口腔に入り込もうとするもの。
【綾 上総】
「あっ、ああっ、あ!やめろッ! 気色悪ィんだよ!」
相当嫌がっているようだけど、少し感じてもいるようだ。
思わず、その痴態をじろじろと眺めていたら。
【綾 上総】
「おい、クロノ!早く助けろよ!」
俺に気付いた上総が、叫ぶように助けを求める。
【クロノ】
「はいはい……」
俺は……、なんだか苦笑してしまった。
【クロノ】
「俺はもう後悔したくない。上総はこの通り、面倒な男だけどさ」
俺のせいで死んでしまった彼に、告げるように、言葉を紡ぐ。
【クロノ】
「本当の意味で、愛されたいだけなんだ」
死神の鎌を一振りして、俺は触手に切りかかる。
上総の体を蹂躙しようとする触手を、手当たり次第に切り捨てていく。
うねりながら抵抗する触手の中心に、綻びを見つけた。
鎌を振るって、素早く綻びを切り捨てる。
触手は動きを止め、その後ゆっくりと霧散していった。
【綾 上総】
「うわ……っ!」
触手が消え、バランスを崩した上総の体を受け止める。
体中、粘液でヌルヌルになった姿はエロかったけど……、今はそれどころじゃないな。
【クロノ】
「大丈夫?ケガは?」
【綾 上総】
「はぁ…はぁ…はぁ、も、もっと早く助けろよ…」
【クロノ】
「ありがとうは?」
【綾 上総】
「はいはいはいはい、サンキューな」
【クロノ】
「はいは一回。そういう態度ばっか取ってると、
この場で襲っちゃうよ」
【綾 上総】
「笑えねー冗談はやめろ。……化物は?」
疲れきっているのか、弱々しくこちらを見た上総を座らせる。
【クロノ】
「化物は倒した。でもこのまま夢に居たら、
また化物が出てくるかも」
【クロノ】
「早く起きないとな」
【綾 上総】
「さっきも言っただろ。自主的に起きる方法なんか知らねーよ」
【クロノ】
「俺が先に起きて、なんとかしてみる」
【綾 上総】
「……、つくづく、お節介だよな、あんたって」
【クロノ】
「ありがとうは?」
【綾 上総】
「……、ありがとうございます!これでいいんだろ!」
【クロノ】
「じゃあ、少し待ってて」
俺は地を蹴り、覚醒の光を目指して飛んだ。
目を覚ますと、目の前にじいの顔があった。
【アンク】
「クロノ様!良かった、ご無事でしたか!」
【クロノ】
「あれ……、じいはどうしてここに?」
「…あれ? なんて名前だったっけ。なんで、こんなにすぐ忘れるんだ?」
気が付くと、彼の顔が目の前にあった。
ニコニコと笑いながら、俺を見ている。
【???】
「何度も忘れちゃうのは、クロノが×××くんを嫌いだから」
【クロノ】
「……嫌い?」
【???】
「そう。いけ好かないヤツだって思ってるから」
【???】
「クロノは、×××くんと仲良くなんてなれない」
【???】
「ましてや、愛してなんかやれないんだ」
その時突然、頭に衝撃が走った。
叫び声みたいな強い音が――、衝撃として俺の頭に響いた。
呻く俺を、彼は心配そうに覗き込んでくる。
【???】
「大丈夫?嫌なヤツのこと話してごめんね」
【クロノ】
「……もう、離してくれ」
【クロノ】
「俺、行かないと……。上総のところに」
【???】
「え?」
【???】
「俺とずっと一緒にいてくれるんじゃないの?」
また、頭に衝撃が――、強い音が響く。
俺の中からくるものじゃない。外から聞こえてくる音―――、声。
【クロノ】
「あいつが呼んでるから」
【???】
「そうやって責任も取らずに、綾上総くんのところに行っちゃうんだ」
【???】
「俺は君のせいで自殺したのに、俺から逃げるんだ?」
【クロノ】
「ごめん」
俺の幻。俺の夢。
俺のトラウマ。
彼が死んだ時、心に決めた。
もう誰にも感情移入しない。深く付き合うこともしない。
そう決めた。
俺は死神だから。人間の魂を狩るのが仕事で、
人間と深く関わってはいけない。
もう誰にも、不幸な死を迎えさせないように……。
――だけど。
【クロノ】
「ほっとけないんだ」
【???】
「……」
彼を放っておけなかったように、上総も、あのままにしておけない。
お節介と言われても、なんでもいい。
もし、この感情が愛じゃなくて、ただの同情でも。
俺は、あいつを一人にしておけない。
【???】
「どうして綾くんは救うのに、俺のことは救ってくれなかったの?」
俺は死神の鎌を生成して、触手を切った。
――鎖のようだと思ったのに、触手は音もなく霧散した。
【???】
「俺の体はもう、どうやったって元気になれない。死んだ方がマシ」
彼はまるで呪詛のように、呟き続ける。
【???】
「俺は、クロノのせいで自殺したんだよ?」
【クロノ】
「ごめん」
死神の鎌を、彼の眉間――、そこにあった『綻び』に突き立てる。
【???】
「どうして俺だけ、死しか逃げ場を与えられなかったの…?」
最後の一言を残して、彼の姿は闇に掻き消えた。
俺は地面に着地して、素早く辺りを見回す。
【綾 上総】
「はっ、く……、ああ……ッ!」
上総は裸にされて、全身を触手に舐られていた。
上総自身を這いまわるもの、胸をベタベタに汚すもの。
後ろの方を撫で回すもの、口腔に入り込もうとするもの。
【綾 上総】
「あっ、ああっ、あ!やめろッ! 気色悪ィんだよ!」
相当嫌がっているようだけど、少し感じてもいるようだ。
思わず、その痴態をじろじろと眺めていたら。
【綾 上総】
「おい、クロノ!早く助けろよ!」
俺に気付いた上総が、叫ぶように助けを求める。
【クロノ】
「はいはい……」
俺は……、なんだか苦笑してしまった。
【クロノ】
「俺はもう後悔したくない。上総はこの通り、面倒な男だけどさ」
俺のせいで死んでしまった彼に、告げるように、言葉を紡ぐ。
【クロノ】
「本当の意味で、愛されたいだけなんだ」
死神の鎌を一振りして、俺は触手に切りかかる。
上総の体を蹂躙しようとする触手を、手当たり次第に切り捨てていく。
うねりながら抵抗する触手の中心に、綻びを見つけた。
鎌を振るって、素早く綻びを切り捨てる。
触手は動きを止め、その後ゆっくりと霧散していった。
【綾 上総】
「うわ……っ!」
触手が消え、バランスを崩した上総の体を受け止める。
体中、粘液でヌルヌルになった姿はエロかったけど……、今はそれどころじゃないな。
【クロノ】
「大丈夫?ケガは?」
【綾 上総】
「はぁ…はぁ…はぁ、も、もっと早く助けろよ…」
【クロノ】
「ありがとうは?」
【綾 上総】
「はいはいはいはい、サンキューな」
【クロノ】
「はいは一回。そういう態度ばっか取ってると、
この場で襲っちゃうよ」
【綾 上総】
「笑えねー冗談はやめろ。……化物は?」
疲れきっているのか、弱々しくこちらを見た上総を座らせる。
【クロノ】
「化物は倒した。でもこのまま夢に居たら、
また化物が出てくるかも」
【クロノ】
「早く起きないとな」
【綾 上総】
「さっきも言っただろ。自主的に起きる方法なんか知らねーよ」
【クロノ】
「俺が先に起きて、なんとかしてみる」
【綾 上総】
「……、つくづく、お節介だよな、あんたって」
【クロノ】
「ありがとうは?」
【綾 上総】
「……、ありがとうございます!これでいいんだろ!」
【クロノ】
「じゃあ、少し待ってて」
俺は地を蹴り、覚醒の光を目指して飛んだ。
目を覚ますと、目の前にじいの顔があった。
【アンク】
「クロノ様!良かった、ご無事でしたか!」
【クロノ】
「あれ……、じいはどうしてここに?」