[本編] 春川 樹生 編
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下半身から気持ちのいい波が這い上がってきて……はっと目が覚めた。
クロノがいる―――顔が、近い。
【春川 樹生】
(それに……っ、……触られてる……!)
性急な、焦っているような、だけど労わっているような手つきで、クロノがオレに触れている。
オレの快感を執拗に探り出そうとしている。
驚きはしたけど、不思議と嫌な感じはしない。
それどころか―――心臓が高鳴っている。ドキドキとうるさく、胸を叩いている。
【春川 樹生】
「う、あ……っ!」
追い詰められたように一瞬、前後不覚になって――オレは欲望を吐き出していた。
クロノはオレが目覚めた事に気が付き、ホッとしたように目尻を緩ませて、体を離した。
【クロノ】
「……こうしないと、悪夢から目覚めさせられない」
【春川 樹生】
「あ、ああ……そうなのか?」
【クロノ】
「ショック?」
何を聞くんだよ、と思った。そんなの答えられるわけがない。
嫌じゃなかったなんて言えるはずがない。……もしそれを分かって聞いてるなら、とんだサド野郎だ。
【クロノ】
「…じゃあ俺は一旦消える。またね」
【春川 樹生】
「あっ、まっ……!」
【春川 樹生】
(…っオレは何を言おうとしたんだ…!?)
オレの言葉を聞く前に、クロノはそう言い残して姿を消した。
文字通り、まるで初めからそこにいなかったかのように。
―――その時、ふいに「寂しい」と感じる。
【春川 樹生】
「……何考えてるんだよ……」
弟の気持ちを否定して、追いつめた挙句…殺してしまったオレが……。
誰かと……クロノといたいと思うなんて……。
【春川 樹生】
「オレだけが幸せになるなんて、許されないよな……絶対に」
そうだ。オレだけが幸せになるなんて、きっと誰も許してはくれない……。
じいに報告を終えた俺は、ユリスを探して死神界を歩いていた。
―――こちらからユリスに会いに行くのは、なんだか不本意なんだけど。
【クロノ】
(ユリスって、ネット関係に強かったはずだけど……)
俺が知りたいのはparaisoの運営者の情報。
じいに調査を頼んでいたが、予想外に時間がかかっていた。
それならやはり、その道に詳しいやつに聞いてみるのが早いだろうと考えたからだ。
程なくして、街を歩くユリスの背中を見かける。
すぐに駆け寄って声をかける。
【クロノ】
「ユリス、ちょっといい?」
【ユリス】
「なっ……クロノ!?お前から声かけて来るなんて、どうしたのー!?」
ユリスは驚きつつも、どこか嬉しそうにしていた。
話しかけただけで喜ぶなんて、ほんとに単純な奴だと思ったりもする。
【クロノ】
「お前さ、ネットとかセキュリティ関係、得意だったよね?」
【ユリス】
「……それはまあ、得意だけど。っつーか仕事の話?」
ユリスはどこかつまらなそうな顔になる。
【クロノ】
「そう。仕事の話」
【クロノ】
「何かあったら聞きに行くって、昨日言ったろ?」
【ユリス】
「……こんな時だけ俺を頼るんだ?」
【クロノ】
「うん。他に頼れそうな人いないし」
ユリスが目を丸くしている。
……何か変な事を言ったっけ?
【クロノ】
「サイトのサーバーにロックがかかってたとして、外せる?」
【ユリス】
「……unknownのロックなら、専用パスコードがねーと難しいんじゃない?」
【ユリス】
「それって人間界にサーバーがない状態になってるんだろうし?」
【クロノ】
「……。unknownのサイトだなんて、誰も言ってない」
【ユリス】
「…………」
【ユリス】
「……あれー?そうだっけ?」
【クロノ】
「うん。……ま、いいや。出来ないならそれで」
【ユリス】
「ちょ……!待ってよ!」
歩き出した俺の前に、ユリスが素早く回りこみ詰め寄ってくる。
【ユリス】
「誰ができねーっつった?」
【クロノ】
「へえ。なら出来るんだ?」
【ユリス】
「……出来ないこともないけど?」
【ユリス】
「条件次第では教えてやってもいいし」
【クロノ】
「条件って?」
【ユリス】
「大きい声じゃ言えないなあ」
ニコニコと笑ったユリスが俺の耳元に顔を寄せ、何か言おうとする。
【クロノ】
「もういい。大体の事はわかった。じゃ」
【ユリス】
「なっ……!」
一瞬の間を開けて、ユリスの昂った声が聞こえて来る。
【ユリス】
「俺だから出来ることなんだって、わかんねーのかよ!」
【クロノ】
「条件次第とか、面倒なんで。それじゃ」
ギャーギャーと文句を言うユリスを置いて、俺はさっさとその場を立ち去ることにする。
【クロノ】
「ユリスだから出来ること、ね――」
自分の部屋に戻った俺は、長に提出する資料をまとめながらじいを呼んだ。
【アンク】
「お呼びでございますか?」
【クロノ】
「調べて欲しい事が出来たんだけど」
【クロノ】
「ここ数日のユリスの行動、調査出来る?」
【アンク】
「ユリスの、でございますか?はて……」
どうしていきなりユリスの名前が出たのかサッパリわからない、とじいは訝しげに聞いてくる。
【アンク】
「全ての時間帯の調査は出来ないと思いますが、ある程度は可能でございます」
【アンク】
「しかし、何故ユリスの行動を?」
【クロノ】
「……ごめん、じい。今はまだ言えない。とにかく必要だから」
まだ確証もないのに疑っているとは、流石に言いづらくて、俺はぶっきらぼうに答える。
【アンク】
「何かお考えがあってのことなのですな……承知いたしました。何とかいたしましょう」
【クロノ】
「ありがと。それとさ……。
ここ数日で狩られた魂の名簿も、追加で頼める?」
【アンク】
「かしこまりました。さっそくとりかかります」
【クロノ】
(……ユリスのことは好きじゃないけど、やっぱり死神仲間を疑いたくはない)
クロノがいる―――顔が、近い。
【春川 樹生】
(それに……っ、……触られてる……!)
性急な、焦っているような、だけど労わっているような手つきで、クロノがオレに触れている。
オレの快感を執拗に探り出そうとしている。
驚きはしたけど、不思議と嫌な感じはしない。
それどころか―――心臓が高鳴っている。ドキドキとうるさく、胸を叩いている。
【春川 樹生】
「う、あ……っ!」
追い詰められたように一瞬、前後不覚になって――オレは欲望を吐き出していた。
クロノはオレが目覚めた事に気が付き、ホッとしたように目尻を緩ませて、体を離した。
【クロノ】
「……こうしないと、悪夢から目覚めさせられない」
【春川 樹生】
「あ、ああ……そうなのか?」
【クロノ】
「ショック?」
何を聞くんだよ、と思った。そんなの答えられるわけがない。
嫌じゃなかったなんて言えるはずがない。……もしそれを分かって聞いてるなら、とんだサド野郎だ。
【クロノ】
「…じゃあ俺は一旦消える。またね」
【春川 樹生】
「あっ、まっ……!」
【春川 樹生】
(…っオレは何を言おうとしたんだ…!?)
オレの言葉を聞く前に、クロノはそう言い残して姿を消した。
文字通り、まるで初めからそこにいなかったかのように。
―――その時、ふいに「寂しい」と感じる。
【春川 樹生】
「……何考えてるんだよ……」
弟の気持ちを否定して、追いつめた挙句…殺してしまったオレが……。
誰かと……クロノといたいと思うなんて……。
【春川 樹生】
「オレだけが幸せになるなんて、許されないよな……絶対に」
そうだ。オレだけが幸せになるなんて、きっと誰も許してはくれない……。
じいに報告を終えた俺は、ユリスを探して死神界を歩いていた。
―――こちらからユリスに会いに行くのは、なんだか不本意なんだけど。
【クロノ】
(ユリスって、ネット関係に強かったはずだけど……)
俺が知りたいのはparaisoの運営者の情報。
じいに調査を頼んでいたが、予想外に時間がかかっていた。
それならやはり、その道に詳しいやつに聞いてみるのが早いだろうと考えたからだ。
程なくして、街を歩くユリスの背中を見かける。
すぐに駆け寄って声をかける。
【クロノ】
「ユリス、ちょっといい?」
【ユリス】
「なっ……クロノ!?お前から声かけて来るなんて、どうしたのー!?」
ユリスは驚きつつも、どこか嬉しそうにしていた。
話しかけただけで喜ぶなんて、ほんとに単純な奴だと思ったりもする。
【クロノ】
「お前さ、ネットとかセキュリティ関係、得意だったよね?」
【ユリス】
「……それはまあ、得意だけど。っつーか仕事の話?」
ユリスはどこかつまらなそうな顔になる。
【クロノ】
「そう。仕事の話」
【クロノ】
「何かあったら聞きに行くって、昨日言ったろ?」
【ユリス】
「……こんな時だけ俺を頼るんだ?」
【クロノ】
「うん。他に頼れそうな人いないし」
ユリスが目を丸くしている。
……何か変な事を言ったっけ?
【クロノ】
「サイトのサーバーにロックがかかってたとして、外せる?」
【ユリス】
「……unknownのロックなら、専用パスコードがねーと難しいんじゃない?」
【ユリス】
「それって人間界にサーバーがない状態になってるんだろうし?」
【クロノ】
「……。unknownのサイトだなんて、誰も言ってない」
【ユリス】
「…………」
【ユリス】
「……あれー?そうだっけ?」
【クロノ】
「うん。……ま、いいや。出来ないならそれで」
【ユリス】
「ちょ……!待ってよ!」
歩き出した俺の前に、ユリスが素早く回りこみ詰め寄ってくる。
【ユリス】
「誰ができねーっつった?」
【クロノ】
「へえ。なら出来るんだ?」
【ユリス】
「……出来ないこともないけど?」
【ユリス】
「条件次第では教えてやってもいいし」
【クロノ】
「条件って?」
【ユリス】
「大きい声じゃ言えないなあ」
ニコニコと笑ったユリスが俺の耳元に顔を寄せ、何か言おうとする。
【クロノ】
「もういい。大体の事はわかった。じゃ」
【ユリス】
「なっ……!」
一瞬の間を開けて、ユリスの昂った声が聞こえて来る。
【ユリス】
「俺だから出来ることなんだって、わかんねーのかよ!」
【クロノ】
「条件次第とか、面倒なんで。それじゃ」
ギャーギャーと文句を言うユリスを置いて、俺はさっさとその場を立ち去ることにする。
【クロノ】
「ユリスだから出来ること、ね――」
自分の部屋に戻った俺は、長に提出する資料をまとめながらじいを呼んだ。
【アンク】
「お呼びでございますか?」
【クロノ】
「調べて欲しい事が出来たんだけど」
【クロノ】
「ここ数日のユリスの行動、調査出来る?」
【アンク】
「ユリスの、でございますか?はて……」
どうしていきなりユリスの名前が出たのかサッパリわからない、とじいは訝しげに聞いてくる。
【アンク】
「全ての時間帯の調査は出来ないと思いますが、ある程度は可能でございます」
【アンク】
「しかし、何故ユリスの行動を?」
【クロノ】
「……ごめん、じい。今はまだ言えない。とにかく必要だから」
まだ確証もないのに疑っているとは、流石に言いづらくて、俺はぶっきらぼうに答える。
【アンク】
「何かお考えがあってのことなのですな……承知いたしました。何とかいたしましょう」
【クロノ】
「ありがと。それとさ……。
ここ数日で狩られた魂の名簿も、追加で頼める?」
【アンク】
「かしこまりました。さっそくとりかかります」
【クロノ】
(……ユリスのことは好きじゃないけど、やっぱり死神仲間を疑いたくはない)
