[本編] 綾 上総 編
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もう自力で歩くことを完全に放棄して、俺に体を預けている綾が、モゴモゴと呟く。
【綾 上総】
「どうすりゃ満足してくれんの、あの人」
【クロノ】
「あの人って?」
【綾 上総】
「……あの人だよ」
【クロノ】
「これだから酔っ払いは嫌い。ハッキリ言って」
【綾 上総】
「言えるわけねーだろ、ばーか」
【クロノ】
「……」
【クロノ】
(ま、正直予想はつくけどね)
父親のことだろうと思う。
綾の心に深く刻まれてしまった、誰にも愛されないというトラウマ。その元凶。
【クロノ】
(どうやっても受け入れてもらえないって、歯痒いだろうな)
そう思ったら、今度は綾の本音が聞きたくなった。
なんでもないような素振りで、世間話でもするように訊いてみる。
【クロノ】
「愛されたいの?」
【綾 上総】
「愛……」
綾は口ごもる。何かを言いかけて、やめて、また言いかけるを繰り返して。
【綾 上総】
「……愛って、難しいから、わかんねーよ」
【綾 上総】
「愛されたら何か変わるのかよ、とも思うしな」
【クロノ】
「なんだか素直」
【綾 上総】
「……うるせえな。」
【綾 上総】
「あー、くっそ…頭いてえ……」
綾の弱気な言葉は、妙に素直な響きで、俺の胸に届く。
【クロノ】
(時には可愛いことも言うんだな)
【クロノ】
(何だか少し、ほっとけない……)
【綾 上総】
「どうすりゃ満足してくれんの、あの人」
【クロノ】
「あの人って?」
【綾 上総】
「……あの人だよ」
【クロノ】
「これだから酔っ払いは嫌い。ハッキリ言って」
【綾 上総】
「言えるわけねーだろ、ばーか」
【クロノ】
「……」
【クロノ】
(ま、正直予想はつくけどね)
父親のことだろうと思う。
綾の心に深く刻まれてしまった、誰にも愛されないというトラウマ。その元凶。
【クロノ】
(どうやっても受け入れてもらえないって、歯痒いだろうな)
そう思ったら、今度は綾の本音が聞きたくなった。
なんでもないような素振りで、世間話でもするように訊いてみる。
【クロノ】
「愛されたいの?」
【綾 上総】
「愛……」
綾は口ごもる。何かを言いかけて、やめて、また言いかけるを繰り返して。
【綾 上総】
「……愛って、難しいから、わかんねーよ」
【綾 上総】
「愛されたら何か変わるのかよ、とも思うしな」
【クロノ】
「なんだか素直」
【綾 上総】
「……うるせえな。」
【綾 上総】
「あー、くっそ…頭いてえ……」
綾の弱気な言葉は、妙に素直な響きで、俺の胸に届く。
【クロノ】
(時には可愛いことも言うんだな)
【クロノ】
(何だか少し、ほっとけない……)