[本編] 日留川 凌央 編
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【死神仲間】
「あいつ……。今回の魂狩り、トップ独走中だってな」
周囲の同僚が、ひそひそ話しているのが聞こえる。
確かに最近のユリスは調子が良いらしい。今まで順位発表の時は、最下位近くに名前があったような気がするけど。
【ユリス】
「コツを教えてやろうか? すっげえ簡単だぜ。ま、教えてやるには条件があるけどな」
ユリスがニヤニヤしながら近付いてきたので、身をかわす。めんどくさいので無視することにした。
【ユリス】
「なんだよ、シカトするんだあじゃあ―――」
ユリスの笑みが、何かを企んでるように深くなる。
【ユリス】
「リビドーのことでも、やっぱり知りたくない?」
【クロノ】
「……お前が、調査任務についてる俺より知ってるの?」
【ユリス】
「さあ? でも、もしかしたら知ってるかもよ?お前が俺の味方になるっていうなら、教えてやるけど」
【クロノ】
「リビドーの黒幕は?」
【ユリス】
「それは言えないなー。俺と契約したら教えてやるよ」
ユリスは試すような笑い方で、俺の返事を待っている。……明らかに怪しい。
【クロノ】
「何の情報もない状態じゃ、味方にはなれない。他をあたれ」
【ユリス】
「……お前に教えることなんか何もねーよ!バーカ!!」
わざとらしく舌を出して、ユリスはズカズカと遠ざかっていく。気にはなったけど、深追いする程じゃない。
とりあえず今は、日留川のことの方が気にかかる。
日留川は机に向かい、paraisoでチャットをしている。
姿を消したまま画面を覗いてみると、またしても他のメンツを煽っているようだ。
悪夢www 見たったwww リビドー使い過ぎwww
どれだけ使うと見るかって?wwwんなもんテメーで試せwwwww
あ、そうそう、悪夢を見てから13日後には死神が来るwww楽しみだなオイwww
……こいつ
【クロノ】
「全然反省してないな……。昨日あのまま襲っておけばよかった」
日留川のその発言が、他の参加者に混乱を与えている。
それを見て楽しんでいるのか、日留川の表情は楽しそうに歪んでいた。
【アンク】
「クロノ様、新しい情報が手に入りましたぞ!」
突然じいが隣に現れて、持っていた資料を開いてみせる。
【アンク】
「日留川さんが見ているこのサイト、paraisoを見るには、条件があるということがわかりました」
【クロノ】
「条件……?どんな」
【アンク】
「はい。LIPという機能拡張プログラムの事は覚えておいでですな?」
【アンク】
「それの使用者のみが、このサイトを使用できるようです」
【クロノ】
「……paraisoは誰が運営してるかはわかった?」
【アンク】
「サーバー情報などを確認しましたが、人間ではないことは確かですな」
【アンク】
「今の人間の文明では、到底できないような細工がところどころに仕掛けてありますから」
【クロノ】
「ふーん……じゃあ犯人は、ある程度絞れる」
【クロノ】
「今日も俺、こいつと話してみるから。じいはどうする」
【アンク】
「私はまだ仕事が残っております故、1度戻ります」
色々調べてくれたことに礼を言って、じいを見送った後、俺は実体化した。
さて、日留川はどんな反応をするだろう。そろそろ慣れて、死神だと信じてくれるといいんだが……。
気配に気付いたのか、日留川がゆっくりと振り返り、無表情で俺を見やる。
どうやらそろそろ、俺の存在にも慣れたらしい。
【日留川 凌央】
「まだ成仏しないの、あんた」
……相変わらず、幽霊だと思っているみたいだけど。
【クロノ】
「人を混乱させたりして楽しい?」
【日留川 凌央】
「バカ共が右往左往するのは、普通に誰でも楽しいと思うけどね」
【クロノ】
「なるほど。あの夢は、それでか」
【クロノ】
「つまり、夢で自己顕示欲と性欲を解消ってわけだな」
日留川の目つきが鋭くなったが、すぐにいつもの無表情に戻った。
【日留川 凌央】
「どっちの欲もねーよ。そんな低俗な感情は持ち合わせてないんでね」
そう言い捨ててイスをくるりと回し、体をこちらに向ける。
【日留川 凌央】
「自称死神だっけ?俺はこの通り、性格も悪いしニートだから別に死んでも誰も困らないだろ?」
――死んでもいい。
その言葉だけは、駄目だ。
反射的に怒りが湧き上がった。
だけど、こいつに本気で怒るような事はしたくなかった。
いや、それはこいつに限らない。
人間全員に対してそう思う。
俺は、人間と深く関わりたくない。
【日留川 凌央】
「もう俺の領域に無断で入ってくるの、やめてくれない?」
俺は、怒りを鎮める為に、ゆっくりと瞬きをした。
そして、日留川の顔もろくに見ずに、死神界へ帰った。
「あいつ……。今回の魂狩り、トップ独走中だってな」
周囲の同僚が、ひそひそ話しているのが聞こえる。
確かに最近のユリスは調子が良いらしい。今まで順位発表の時は、最下位近くに名前があったような気がするけど。
【ユリス】
「コツを教えてやろうか? すっげえ簡単だぜ。ま、教えてやるには条件があるけどな」
ユリスがニヤニヤしながら近付いてきたので、身をかわす。めんどくさいので無視することにした。
【ユリス】
「なんだよ、シカトするんだあじゃあ―――」
ユリスの笑みが、何かを企んでるように深くなる。
【ユリス】
「リビドーのことでも、やっぱり知りたくない?」
【クロノ】
「……お前が、調査任務についてる俺より知ってるの?」
【ユリス】
「さあ? でも、もしかしたら知ってるかもよ?お前が俺の味方になるっていうなら、教えてやるけど」
【クロノ】
「リビドーの黒幕は?」
【ユリス】
「それは言えないなー。俺と契約したら教えてやるよ」
ユリスは試すような笑い方で、俺の返事を待っている。……明らかに怪しい。
【クロノ】
「何の情報もない状態じゃ、味方にはなれない。他をあたれ」
【ユリス】
「……お前に教えることなんか何もねーよ!バーカ!!」
わざとらしく舌を出して、ユリスはズカズカと遠ざかっていく。気にはなったけど、深追いする程じゃない。
とりあえず今は、日留川のことの方が気にかかる。
日留川は机に向かい、paraisoでチャットをしている。
姿を消したまま画面を覗いてみると、またしても他のメンツを煽っているようだ。
悪夢www 見たったwww リビドー使い過ぎwww
どれだけ使うと見るかって?wwwんなもんテメーで試せwwwww
あ、そうそう、悪夢を見てから13日後には死神が来るwww楽しみだなオイwww
……こいつ
【クロノ】
「全然反省してないな……。昨日あのまま襲っておけばよかった」
日留川のその発言が、他の参加者に混乱を与えている。
それを見て楽しんでいるのか、日留川の表情は楽しそうに歪んでいた。
【アンク】
「クロノ様、新しい情報が手に入りましたぞ!」
突然じいが隣に現れて、持っていた資料を開いてみせる。
【アンク】
「日留川さんが見ているこのサイト、paraisoを見るには、条件があるということがわかりました」
【クロノ】
「条件……?どんな」
【アンク】
「はい。LIPという機能拡張プログラムの事は覚えておいでですな?」
【アンク】
「それの使用者のみが、このサイトを使用できるようです」
【クロノ】
「……paraisoは誰が運営してるかはわかった?」
【アンク】
「サーバー情報などを確認しましたが、人間ではないことは確かですな」
【アンク】
「今の人間の文明では、到底できないような細工がところどころに仕掛けてありますから」
【クロノ】
「ふーん……じゃあ犯人は、ある程度絞れる」
【クロノ】
「今日も俺、こいつと話してみるから。じいはどうする」
【アンク】
「私はまだ仕事が残っております故、1度戻ります」
色々調べてくれたことに礼を言って、じいを見送った後、俺は実体化した。
さて、日留川はどんな反応をするだろう。そろそろ慣れて、死神だと信じてくれるといいんだが……。
気配に気付いたのか、日留川がゆっくりと振り返り、無表情で俺を見やる。
どうやらそろそろ、俺の存在にも慣れたらしい。
【日留川 凌央】
「まだ成仏しないの、あんた」
……相変わらず、幽霊だと思っているみたいだけど。
【クロノ】
「人を混乱させたりして楽しい?」
【日留川 凌央】
「バカ共が右往左往するのは、普通に誰でも楽しいと思うけどね」
【クロノ】
「なるほど。あの夢は、それでか」
【クロノ】
「つまり、夢で自己顕示欲と性欲を解消ってわけだな」
日留川の目つきが鋭くなったが、すぐにいつもの無表情に戻った。
【日留川 凌央】
「どっちの欲もねーよ。そんな低俗な感情は持ち合わせてないんでね」
そう言い捨ててイスをくるりと回し、体をこちらに向ける。
【日留川 凌央】
「自称死神だっけ?俺はこの通り、性格も悪いしニートだから別に死んでも誰も困らないだろ?」
――死んでもいい。
その言葉だけは、駄目だ。
反射的に怒りが湧き上がった。
だけど、こいつに本気で怒るような事はしたくなかった。
いや、それはこいつに限らない。
人間全員に対してそう思う。
俺は、人間と深く関わりたくない。
【日留川 凌央】
「もう俺の領域に無断で入ってくるの、やめてくれない?」
俺は、怒りを鎮める為に、ゆっくりと瞬きをした。
そして、日留川の顔もろくに見ずに、死神界へ帰った。