告白編 -吉川の場合-
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【吉川】
「………」
【吉川】
「悪り…
まじ気の迷いだから、今のは忘れろ」
いたたまれない気分で目を逸らし……、繋いだ手をほどこうとすると……
キュ……
宮沢の手に力がこもり、離そうとした俺の手を引きとめた
【吉川】
「みや…ざわ…?」
宮沢は、何かに耐えるような表情でしばらく下を向いていたが……
不意に―、意を決したように顔を上げて……言った
【宮沢】
「俺も…吉川先輩のこと……好き…で…す」
―第5話―
『幸せのはじまり』
【宮沢】
(吉川先輩…、今…、俺の事…好きって言ったよね…?)
急に耳に届いた言葉が…にわかには信じがたくて、でも…それは確かに吉川先輩の声で……
【宮沢】
(「好き」って……、言ってくれた…よね?)
もう一度確かめたくて…、でも確かめるのが恐くて…吉川先輩の顔を見上げ続けていると…
【吉川】
「悪り…
まじ気の迷いだから、今のは忘れろ」
吉川先輩が急に、俺の手を振りほどこうとした
【宮沢】
(あ…っ!駄目……!)
反射的に、離れようとする吉川先輩の手を引き戻す
―吉川先輩は、俺にとって…誰よりも失いたくない大切な―!
【吉川】
「みや…ざわ…?」
怪訝な顔で振り返った吉川先輩と目があった瞬間、俺の口は自然と言葉を発していた
【宮沢】
「俺も…吉川先輩のこと……好き…で…す」
【吉川】
「…本気で、言ってんのかよ……」
【宮沢】
「ほ…本気…です」
【吉川】
「…どういうことか、分かってんのかよ……」
静かな口調で、吉川先輩は俺に問い続ける
【宮沢】
「分かってる…つもりです」
【宮沢】
「俺…、チームのみんなや、潤司や…家族。それに学校の友達とかも大事だけど…」
【宮沢】
「でも…
吉川先輩は特別で…、絶対…傍にいて欲しくて……」
【吉川】
「………
【吉川】
「今日、お前にキスしちまったけど……」
吉川先輩の言葉が、俺を遮った
【吉川】
「俺はなあ!水着のお前を見てるだけで欲情しちまうんだよ!」
【吉川】
「…キスどころが、それ以上のことまでしたくてたまんねぇ!」
【吉川】
「……男にそんな事思われてたら
……普通に、気持ち悪ぃだろーが」
【吉川】
「………お前の言う好きとは…違うんだよ」
【宮沢】
「吉川先輩……」
吉川先輩のいう、それ以上のことを…、男同士でどういうふうにするのかは、正直分からないけど…
【宮沢】
(…俺の「好き」は…本当に吉川先輩と違うのかな……)
吉川先輩と、裸で抱き合う自分を想像してみる
【宮沢】
(……吉川先輩の、あの広い…胸で………)
【宮沢】
(……あッ!)
カアッと、熱くなって……
でも、それは嫌悪感を伴なう想像ではなくて…
【宮沢】
「……同…じ……だと思います」
【宮沢】
「海で言ったこと…ホントです
…俺、吉川先輩になら…なにされても嫌じゃないです」
【吉川】
「宮沢……」
【宮沢】
「性別なんて関係ないくらい…、俺…先輩の事……好きです」
【宮沢】
「そ…それにあの…
俺…も…、もっと先輩に触れたいっていうか……」
【吉川】
「宮沢……」
【宮沢】
「は…、……ン」
名前を呼ばれ、顔を上げた拍子に…吉川先輩の唇が、俺の唇に触れた
【宮沢】
「……んッ」
柔らかな唇の感触…
―額に触れる前髪からは、少し潮の香りがして……
【吉川】
「フ…お前の唇、なんか甘い味すんぞ…バニラみてーな」
【宮沢】
「あ…、デザートにアイス食べたから……」
【吉川】
「あ?、そういや食ってたなお前。居酒屋で〆にアイスとか
……マジお前って…」
クックッ…と、可笑しそうに笑ったあと、吉川先輩は
【吉川】
「歯ぁ悪くすっと全身の動きに影響するからな。虫歯になんねーよう…コレでも噛んどけ」
そういってキシリトール入りのガムを手渡してくれる吉川先輩の瞳がすごく柔らかくて……
それに、少し乱れた俺の前髪を、優しい手つきで直してくれて…
【宮沢】
「ありがとうございます、瑛二先輩!」
満面の笑みでそう答えたら、
【吉川】
「プ…ッ、色気のねぇやつ……」
先輩はそう言って、再び俺の手を引くと
【吉川】
「もう行くぞ。
アパートまで送ってやるから…ほら」
蕩けるような笑みを向けて、俺を促してくれた
吉川先輩に手を引かれ、再び歩き出す
繋いだ手の温かさはさっきと同じだったけど…
さっきよりも少しだけ、歩く速度はゆっくりだった……
告白~吉川編~・完
「………」
【吉川】
「悪り…
まじ気の迷いだから、今のは忘れろ」
いたたまれない気分で目を逸らし……、繋いだ手をほどこうとすると……
キュ……
宮沢の手に力がこもり、離そうとした俺の手を引きとめた
【吉川】
「みや…ざわ…?」
宮沢は、何かに耐えるような表情でしばらく下を向いていたが……
不意に―、意を決したように顔を上げて……言った
【宮沢】
「俺も…吉川先輩のこと……好き…で…す」
―第5話―
『幸せのはじまり』
【宮沢】
(吉川先輩…、今…、俺の事…好きって言ったよね…?)
急に耳に届いた言葉が…にわかには信じがたくて、でも…それは確かに吉川先輩の声で……
【宮沢】
(「好き」って……、言ってくれた…よね?)
もう一度確かめたくて…、でも確かめるのが恐くて…吉川先輩の顔を見上げ続けていると…
【吉川】
「悪り…
まじ気の迷いだから、今のは忘れろ」
吉川先輩が急に、俺の手を振りほどこうとした
【宮沢】
(あ…っ!駄目……!)
反射的に、離れようとする吉川先輩の手を引き戻す
―吉川先輩は、俺にとって…誰よりも失いたくない大切な―!
【吉川】
「みや…ざわ…?」
怪訝な顔で振り返った吉川先輩と目があった瞬間、俺の口は自然と言葉を発していた
【宮沢】
「俺も…吉川先輩のこと……好き…で…す」
【吉川】
「…本気で、言ってんのかよ……」
【宮沢】
「ほ…本気…です」
【吉川】
「…どういうことか、分かってんのかよ……」
静かな口調で、吉川先輩は俺に問い続ける
【宮沢】
「分かってる…つもりです」
【宮沢】
「俺…、チームのみんなや、潤司や…家族。それに学校の友達とかも大事だけど…」
【宮沢】
「でも…
吉川先輩は特別で…、絶対…傍にいて欲しくて……」
【吉川】
「………
【吉川】
「今日、お前にキスしちまったけど……」
吉川先輩の言葉が、俺を遮った
【吉川】
「俺はなあ!水着のお前を見てるだけで欲情しちまうんだよ!」
【吉川】
「…キスどころが、それ以上のことまでしたくてたまんねぇ!」
【吉川】
「……男にそんな事思われてたら
……普通に、気持ち悪ぃだろーが」
【吉川】
「………お前の言う好きとは…違うんだよ」
【宮沢】
「吉川先輩……」
吉川先輩のいう、それ以上のことを…、男同士でどういうふうにするのかは、正直分からないけど…
【宮沢】
(…俺の「好き」は…本当に吉川先輩と違うのかな……)
吉川先輩と、裸で抱き合う自分を想像してみる
【宮沢】
(……吉川先輩の、あの広い…胸で………)
【宮沢】
(……あッ!)
カアッと、熱くなって……
でも、それは嫌悪感を伴なう想像ではなくて…
【宮沢】
「……同…じ……だと思います」
【宮沢】
「海で言ったこと…ホントです
…俺、吉川先輩になら…なにされても嫌じゃないです」
【吉川】
「宮沢……」
【宮沢】
「性別なんて関係ないくらい…、俺…先輩の事……好きです」
【宮沢】
「そ…それにあの…
俺…も…、もっと先輩に触れたいっていうか……」
【吉川】
「宮沢……」
【宮沢】
「は…、……ン」
名前を呼ばれ、顔を上げた拍子に…吉川先輩の唇が、俺の唇に触れた
【宮沢】
「……んッ」
柔らかな唇の感触…
―額に触れる前髪からは、少し潮の香りがして……
【吉川】
「フ…お前の唇、なんか甘い味すんぞ…バニラみてーな」
【宮沢】
「あ…、デザートにアイス食べたから……」
【吉川】
「あ?、そういや食ってたなお前。居酒屋で〆にアイスとか
……マジお前って…」
クックッ…と、可笑しそうに笑ったあと、吉川先輩は
【吉川】
「歯ぁ悪くすっと全身の動きに影響するからな。虫歯になんねーよう…コレでも噛んどけ」
そういってキシリトール入りのガムを手渡してくれる吉川先輩の瞳がすごく柔らかくて……
それに、少し乱れた俺の前髪を、優しい手つきで直してくれて…
【宮沢】
「ありがとうございます、瑛二先輩!」
満面の笑みでそう答えたら、
【吉川】
「プ…ッ、色気のねぇやつ……」
先輩はそう言って、再び俺の手を引くと
【吉川】
「もう行くぞ。
アパートまで送ってやるから…ほら」
蕩けるような笑みを向けて、俺を促してくれた
吉川先輩に手を引かれ、再び歩き出す
繋いだ手の温かさはさっきと同じだったけど…
さっきよりも少しだけ、歩く速度はゆっくりだった……
告白~吉川編~・完