告白編 -井上の場合-
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―第3話―
『劣情・井上side』
【宮沢】
「どうしたんだ?遠慮しないで早くあがれよ」
先輩が俺を促してくれる
―先輩が、1人で暮らしているというその部屋は、無駄なものが何もない…簡素な空間だった
特徴があるといえば―、玄関枠の本棚にびっしり詰まったシンクロ関係の本と…
奥の4つ脚テーブルの上に広げられた沢山のレポート用紙くらいだ
【井上】
「お…おじゃまします……」
そういって靴を脱いだ俺に、宮沢先輩は笑顔で答える
【宮沢】
「うん?そんな緊張しなくていんだぞ?
誰がいる訳でもないんだからさ」
ドキン
『ダレガイルワケデモナインダカラサ…』
先輩の何気ない一言に、…2人きりだということをつい意識してしまう
シャアアアアアアア……
【井上】
「勢いに任せて来ちゃったけど…、俺…こんなに緊張して、ちゃんと伝えられるのかな…」
先輩に言われてシャワーを浴びに浴室に入ってからも、早鐘のような胸の鼓動が収まらない
【井上】
(普段、先輩はここで裸でシャワーを……)
【井上】
「…………」
【井上】
「………あ、ヤベ…」
うっかりシャワーを浴びる先輩を思い出してしまい、身体がすぐさまソレに反応する
【井上】
(…こんなんじゃ、宮沢先輩の前に戻れないよ…)
【井上】
「…みやざわ……せん、ぱい……」
先輩の…、少し華奢で、でも長年の水泳で引き締められた…張りつめた弓のような肢体を思い出す
しなやかで…、官能的で……、誰よりも綺麗な…先輩の裸……
【井上】
(くぅ……、はっ…はッ……せんぱ……宮沢先輩…ハッ…あ…)
駄目だと分かっていても、先輩の肢体が脳裏に張り付き…、劣情を慰める手の動きを止めることができない
【井上】
「うぁ……ッ」
【井上】
あ…俺、先輩の浴室で……こんな……)
汚した部分を綺麗にシャワーで洗い流し…、なんとも情けない気持ちで浴室から出てきた俺を
先輩は特に気付いた風もなく笑顔で迎え、そして入れ替わりに浴室へと消えて行った
……………
―15分後
パタン
【宮沢】
「待たせてごめん。お茶淹れるから、そこの座布団に座っててよ」
ドクン
シャワーで濡れた髪を拭きながら、先輩が浴室から顔を出した
―俺のために急いで出てきてくれたのか…、まだ湿った肌に…部屋着用の薄いTシャツが張り付いて……
そして……
先輩がキッチンへ向かおうと、俺の前を横切ったとき……
先輩の身体から立ち昇る、風呂上りの湯気と石鹸の香りが……俺の鼻腔をくすぐった
―ハシッ
【宮沢】
「…?、井上?」
反射的に手を伸ばした俺に振り向いた、先輩の顔は…
濡れた前髪に縁どられて…、上気した頬や弛緩した口元が色っぽくて……
―ドサ
気が付くと俺は―
先輩に馬乗りになって……
驚きに目を見開く宮沢先輩の顔を見下ろしていた
―第4話―
『嵐』
バサ……ッ
【宮沢】
「い…井上!?」
俺に馬乗りになった状態で、井上はやにわにTシャツを脱ぎ捨てた
【宮沢】
「ちょ…、どうしたんだよ井上!?
お前、ホントに今日はおかしいぞ!?」
俺の声が届いているのかいないのか―
井上の目は据わっている
【井上】
「先輩―。
俺、先輩が好きです」
【宮沢】
「わ…、コラ…井上っ!」
グイグイ…ッ、バサッ!
既に上半身裸な井上は、続いて俺のTシャツまで脱がしにかかった
【宮沢】
「止まれ…!止まれって井上……」
カリ……ッ
【宮沢】
「うぁ……ッ!」
脱がされるのに抵抗してTシャツを抑える俺の腕の下から……
井上の頭が潜りこんで、露わになった胸の頂きに歯を立てた
【井上】
「ハァ…ッ、好きです…先輩。―大好きです」
チュプ…チュ…ペロ、チュパ……コロ……
そのまま執拗に胸に吸い付き、舐め…、荒々しく舌で転がされる
【宮沢】
「ひ…ッ!ああ…、だから…ダメだって……んぁッ…!
…………井上ッ!!」
ぐいっと…強引に頭を押しのけ、井上がのけ反った隙に…膝の下から抜け出す
【宮沢】
「何やってんだよ井上!お前、正気か!?」
シャツの裾を降ろして佇まいを正すと、頭(こうべ)を垂れた井上にキッと向き直る
そんな俺に、井上は弱々しい動きで首を上げ―言った
【井上】
「だって―、こうでもしないと…先輩は、分かってくれないじゃないですか!」
【井上】
「いつもいつも!俺はずっと先輩に気持ちを伝えてるのに…、本気にしてくれないじゃないですか!」
井上は、己の全てを吐露するように……俺に向かって叫んだ
【宮沢】
「井上………」
そんな井上の訴えに答えるべく、俺は…口を開いた
【宮沢】
「井上のその感情は……昔の…、」
【宮沢】
「インハイ優勝選手だった俺への…憧れの気持ちなんじゃないかな」
【宮沢】
「同じ競泳の世界を志していた者として、強者に憧れる気持ちは、俺も分かるよ……」
【宮沢】
「でもそれは、恋とは違うんじゃないか?」
【宮沢】
「ましてや俺は、もう選手には戻れない…リタイヤした人間だ」
【宮沢】
「井上が憧れて…追いかけてくれていた俺は……、もう居ないんだよ」
―それは、自分自身にとっても…
口に出すのは身を切られるほど痛い、真実。
突然の事故で失った俺の選手生命は…、もう決して戻ることはない
あの当時―
病院に群がるマスコミ、動かない脚……、悲しみに暮れる部員たち…
そんな絶望の淵から救い出してくれたのが―、
病院のベッドで見た…男子シンクロの映像だった
【井上】
「―います」
……井上の言葉が、沈黙を破った
【井上】
「違います。―憧れなんかじゃ、ありません」
井上の瞳が、真っ直ぐに俺に注がれる
『劣情・井上side』
【宮沢】
「どうしたんだ?遠慮しないで早くあがれよ」
先輩が俺を促してくれる
―先輩が、1人で暮らしているというその部屋は、無駄なものが何もない…簡素な空間だった
特徴があるといえば―、玄関枠の本棚にびっしり詰まったシンクロ関係の本と…
奥の4つ脚テーブルの上に広げられた沢山のレポート用紙くらいだ
【井上】
「お…おじゃまします……」
そういって靴を脱いだ俺に、宮沢先輩は笑顔で答える
【宮沢】
「うん?そんな緊張しなくていんだぞ?
誰がいる訳でもないんだからさ」
ドキン
『ダレガイルワケデモナインダカラサ…』
先輩の何気ない一言に、…2人きりだということをつい意識してしまう
シャアアアアアアア……
【井上】
「勢いに任せて来ちゃったけど…、俺…こんなに緊張して、ちゃんと伝えられるのかな…」
先輩に言われてシャワーを浴びに浴室に入ってからも、早鐘のような胸の鼓動が収まらない
【井上】
(普段、先輩はここで裸でシャワーを……)
【井上】
「…………」
【井上】
「………あ、ヤベ…」
うっかりシャワーを浴びる先輩を思い出してしまい、身体がすぐさまソレに反応する
【井上】
(…こんなんじゃ、宮沢先輩の前に戻れないよ…)
【井上】
「…みやざわ……せん、ぱい……」
先輩の…、少し華奢で、でも長年の水泳で引き締められた…張りつめた弓のような肢体を思い出す
しなやかで…、官能的で……、誰よりも綺麗な…先輩の裸……
【井上】
(くぅ……、はっ…はッ……せんぱ……宮沢先輩…ハッ…あ…)
駄目だと分かっていても、先輩の肢体が脳裏に張り付き…、劣情を慰める手の動きを止めることができない
【井上】
「うぁ……ッ」
【井上】
あ…俺、先輩の浴室で……こんな……)
汚した部分を綺麗にシャワーで洗い流し…、なんとも情けない気持ちで浴室から出てきた俺を
先輩は特に気付いた風もなく笑顔で迎え、そして入れ替わりに浴室へと消えて行った
……………
―15分後
パタン
【宮沢】
「待たせてごめん。お茶淹れるから、そこの座布団に座っててよ」
ドクン
シャワーで濡れた髪を拭きながら、先輩が浴室から顔を出した
―俺のために急いで出てきてくれたのか…、まだ湿った肌に…部屋着用の薄いTシャツが張り付いて……
そして……
先輩がキッチンへ向かおうと、俺の前を横切ったとき……
先輩の身体から立ち昇る、風呂上りの湯気と石鹸の香りが……俺の鼻腔をくすぐった
―ハシッ
【宮沢】
「…?、井上?」
反射的に手を伸ばした俺に振り向いた、先輩の顔は…
濡れた前髪に縁どられて…、上気した頬や弛緩した口元が色っぽくて……
―ドサ
気が付くと俺は―
先輩に馬乗りになって……
驚きに目を見開く宮沢先輩の顔を見下ろしていた
―第4話―
『嵐』
バサ……ッ
【宮沢】
「い…井上!?」
俺に馬乗りになった状態で、井上はやにわにTシャツを脱ぎ捨てた
【宮沢】
「ちょ…、どうしたんだよ井上!?
お前、ホントに今日はおかしいぞ!?」
俺の声が届いているのかいないのか―
井上の目は据わっている
【井上】
「先輩―。
俺、先輩が好きです」
【宮沢】
「わ…、コラ…井上っ!」
グイグイ…ッ、バサッ!
既に上半身裸な井上は、続いて俺のTシャツまで脱がしにかかった
【宮沢】
「止まれ…!止まれって井上……」
カリ……ッ
【宮沢】
「うぁ……ッ!」
脱がされるのに抵抗してTシャツを抑える俺の腕の下から……
井上の頭が潜りこんで、露わになった胸の頂きに歯を立てた
【井上】
「ハァ…ッ、好きです…先輩。―大好きです」
チュプ…チュ…ペロ、チュパ……コロ……
そのまま執拗に胸に吸い付き、舐め…、荒々しく舌で転がされる
【宮沢】
「ひ…ッ!ああ…、だから…ダメだって……んぁッ…!
…………井上ッ!!」
ぐいっと…強引に頭を押しのけ、井上がのけ反った隙に…膝の下から抜け出す
【宮沢】
「何やってんだよ井上!お前、正気か!?」
シャツの裾を降ろして佇まいを正すと、頭(こうべ)を垂れた井上にキッと向き直る
そんな俺に、井上は弱々しい動きで首を上げ―言った
【井上】
「だって―、こうでもしないと…先輩は、分かってくれないじゃないですか!」
【井上】
「いつもいつも!俺はずっと先輩に気持ちを伝えてるのに…、本気にしてくれないじゃないですか!」
井上は、己の全てを吐露するように……俺に向かって叫んだ
【宮沢】
「井上………」
そんな井上の訴えに答えるべく、俺は…口を開いた
【宮沢】
「井上のその感情は……昔の…、」
【宮沢】
「インハイ優勝選手だった俺への…憧れの気持ちなんじゃないかな」
【宮沢】
「同じ競泳の世界を志していた者として、強者に憧れる気持ちは、俺も分かるよ……」
【宮沢】
「でもそれは、恋とは違うんじゃないか?」
【宮沢】
「ましてや俺は、もう選手には戻れない…リタイヤした人間だ」
【宮沢】
「井上が憧れて…追いかけてくれていた俺は……、もう居ないんだよ」
―それは、自分自身にとっても…
口に出すのは身を切られるほど痛い、真実。
突然の事故で失った俺の選手生命は…、もう決して戻ることはない
あの当時―
病院に群がるマスコミ、動かない脚……、悲しみに暮れる部員たち…
そんな絶望の淵から救い出してくれたのが―、
病院のベッドで見た…男子シンクロの映像だった
【井上】
「―います」
……井上の言葉が、沈黙を破った
【井上】
「違います。―憧れなんかじゃ、ありません」
井上の瞳が、真っ直ぐに俺に注がれる