井上と交際一年目
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【井上】
「でも俺……せっかくのデートだったのに台無しにしちゃって……」
【宮沢】
「それを言うなら、慌てて転んだ俺の方が悪いんだからさ」
だからそんなに落ち込まなくてもいいと、先輩は俺に笑顔を見せる
だけど、そんな先輩の優しさに余計に申し訳なくなってしまう
【井上】
「違うんです……俺、さっきも先輩に襲い掛かりたくなっちゃって」
正直なことを言っては、また引かれたり怒られたりするかもしれない
それでも、きちんと先輩に謝らなければいけないと思ったのだ
【井上】
「もっと、我慢しようって……でも、先輩を前にすると全然ダメで」
【宮沢】
「井上……」
【井上】
「もっと余裕があって、大人で……先輩のこと、支えたいの、に……っ!」
知らず知らずのうちに涙が目から零れ落ちてしまう
もしかしたら、そばに誰かがいるのかもしれないが、そんなことは気にならなかった
【井上】
「考えるのは、先輩のことばっかで……その、恥ずかしい……ことっ、たくさんしたくて……」
【井上】
「こんなんじゃ……全然、先輩に釣り合わないって……!」
先輩の顔を見るのが怖い
もしかしたら、こんなダメな俺を嫌いになって、失望した顔をしているかもしれない
【井上】
(やっぱり俺は、情けなくてどうしようもない奴だ……)
けれど、聞こえてきたのは想像とは正反対の優しい声だった
【宮沢】
「だけど、今日はちゃんと我慢してくれたろ?井上が成長してる証拠だよ」
【井上】
「みやざわ、しぇんぱい……」
顔をあげると、先輩は俺の大好きな笑顔をしていた
【宮沢】
「確かに、ちょっとやりすぎかなって思う部分もあるけど……」
【宮沢】
「それだけ井上が俺のことを好きでいてくれてるからだってわかってるから」
先輩の顔をちゃんと見たいのに、視界が涙でぼやけてしまう
【宮沢】
「そういうのは嬉しい、と思うし……俺も井上のこと、好きだから……」
【宮沢】
「それに、今日の井上はいつもより格好良かったよ」
【井上】
「お、俺…!!俺、先輩の事…うっ、一生幸せにします…から」
嗚咽交じりの愛の言葉は、何とも不格好なものだった
だけど、先輩はそんな俺の頭を撫でてくれた
【宮沢】
「お前は本当に、事あるごとにプロポーズしてくるな…」
【宮沢】
「そんな涙でグショグショじゃあ恰好がつかないぞ」
先輩が少しだけ照れたように笑う
【宮沢】
「今日はちゃんと我慢できたから……」
【井上】
「先輩……?」
俺が宮沢先輩の様子に首をかしげていると、段々と先輩の顔が近づいてきて……
――チュッ
【宮沢】
「…これはそのご褒美。偉かったね、虎雄」
唇に何かが触れたと思ったらすぐに離れていって
目の前には真っ赤になった先輩の顔があった
【井上】
「……先輩!今、俺の名前……!」
先輩からキスをしてくれることでさえ滅多にないのに
下の名前で呼んでくれるなんて、思ってもみなかった
【井上】
(うわ……どうしよう!すげー嬉しい……!)
突然のサプライズに、俺の頬は緩みまくって今にも叫びだしてしまいそうな気持になる
【宮沢】
「その……今日だけ、特別……っ」
自分がしたことに恥ずかしくなってしまったのか、先輩はそっぽを向いてしまった
そんな様子が可愛くて、俺は思わず先輩の体を抱きしめる
【井上】
(俺はまだまだ子供で、全然頼りないかもしれないけど……)
【井上】
「俺、頑張ります!もっと大人になって、ちゃんと大学にも行けるようにして……」
【井上】
「シンクロでも世界一になります!!」
俺は強い決意を胸に抱いて叫んだ
【井上】
「だから……そのときになったら、俺も先輩を名前で呼んでもいいですか!?」
夢を叶えられたその時は、きっと俺も先輩を支えられるくらいの男になっている
そう願いを込めて、俺は強く先輩を抱きしめた
【宮沢】
「うん。約束な?」
先輩はそんな俺の気持ちをわかっているのか、同じ力で抱きしめ返してくれた
【井上】
「はい!!」
それがとても嬉しくて、俺は先輩にキスを返したのだった
END
「でも俺……せっかくのデートだったのに台無しにしちゃって……」
【宮沢】
「それを言うなら、慌てて転んだ俺の方が悪いんだからさ」
だからそんなに落ち込まなくてもいいと、先輩は俺に笑顔を見せる
だけど、そんな先輩の優しさに余計に申し訳なくなってしまう
【井上】
「違うんです……俺、さっきも先輩に襲い掛かりたくなっちゃって」
正直なことを言っては、また引かれたり怒られたりするかもしれない
それでも、きちんと先輩に謝らなければいけないと思ったのだ
【井上】
「もっと、我慢しようって……でも、先輩を前にすると全然ダメで」
【宮沢】
「井上……」
【井上】
「もっと余裕があって、大人で……先輩のこと、支えたいの、に……っ!」
知らず知らずのうちに涙が目から零れ落ちてしまう
もしかしたら、そばに誰かがいるのかもしれないが、そんなことは気にならなかった
【井上】
「考えるのは、先輩のことばっかで……その、恥ずかしい……ことっ、たくさんしたくて……」
【井上】
「こんなんじゃ……全然、先輩に釣り合わないって……!」
先輩の顔を見るのが怖い
もしかしたら、こんなダメな俺を嫌いになって、失望した顔をしているかもしれない
【井上】
(やっぱり俺は、情けなくてどうしようもない奴だ……)
けれど、聞こえてきたのは想像とは正反対の優しい声だった
【宮沢】
「だけど、今日はちゃんと我慢してくれたろ?井上が成長してる証拠だよ」
【井上】
「みやざわ、しぇんぱい……」
顔をあげると、先輩は俺の大好きな笑顔をしていた
【宮沢】
「確かに、ちょっとやりすぎかなって思う部分もあるけど……」
【宮沢】
「それだけ井上が俺のことを好きでいてくれてるからだってわかってるから」
先輩の顔をちゃんと見たいのに、視界が涙でぼやけてしまう
【宮沢】
「そういうのは嬉しい、と思うし……俺も井上のこと、好きだから……」
【宮沢】
「それに、今日の井上はいつもより格好良かったよ」
【井上】
「お、俺…!!俺、先輩の事…うっ、一生幸せにします…から」
嗚咽交じりの愛の言葉は、何とも不格好なものだった
だけど、先輩はそんな俺の頭を撫でてくれた
【宮沢】
「お前は本当に、事あるごとにプロポーズしてくるな…」
【宮沢】
「そんな涙でグショグショじゃあ恰好がつかないぞ」
先輩が少しだけ照れたように笑う
【宮沢】
「今日はちゃんと我慢できたから……」
【井上】
「先輩……?」
俺が宮沢先輩の様子に首をかしげていると、段々と先輩の顔が近づいてきて……
――チュッ
【宮沢】
「…これはそのご褒美。偉かったね、虎雄」
唇に何かが触れたと思ったらすぐに離れていって
目の前には真っ赤になった先輩の顔があった
【井上】
「……先輩!今、俺の名前……!」
先輩からキスをしてくれることでさえ滅多にないのに
下の名前で呼んでくれるなんて、思ってもみなかった
【井上】
(うわ……どうしよう!すげー嬉しい……!)
突然のサプライズに、俺の頬は緩みまくって今にも叫びだしてしまいそうな気持になる
【宮沢】
「その……今日だけ、特別……っ」
自分がしたことに恥ずかしくなってしまったのか、先輩はそっぽを向いてしまった
そんな様子が可愛くて、俺は思わず先輩の体を抱きしめる
【井上】
(俺はまだまだ子供で、全然頼りないかもしれないけど……)
【井上】
「俺、頑張ります!もっと大人になって、ちゃんと大学にも行けるようにして……」
【井上】
「シンクロでも世界一になります!!」
俺は強い決意を胸に抱いて叫んだ
【井上】
「だから……そのときになったら、俺も先輩を名前で呼んでもいいですか!?」
夢を叶えられたその時は、きっと俺も先輩を支えられるくらいの男になっている
そう願いを込めて、俺は強く先輩を抱きしめた
【宮沢】
「うん。約束な?」
先輩はそんな俺の気持ちをわかっているのか、同じ力で抱きしめ返してくれた
【井上】
「はい!!」
それがとても嬉しくて、俺は先輩にキスを返したのだった
END
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