交際半年 井上編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【井上】
(あと1駅で宮沢先輩の最寄駅……)
【井上】
(着替え持ったし、シンクロの練習用具一式持ったし、財布持ったし、携帯持ったし)
【井上】
(念のため、4回抜いたし!)
必要事項全てに抜かりがないことを確認し、安堵の息を吐く
特に最後の項目は重要だ
幾らヤりたい盛りとはいえ、宮沢先輩の身体に負担をかける訳にはいかない
【井上】
(先輩が譲歩してくれた『1日2回まで』は絶対に守る!!)
―そのために、会ってすぐさま勃ってしまわないよう、普段3回のところを+1抜いてきたのだ
【井上】
(抜かりなし!)
―PNM3:11
ザアアアアアアアアア
「あちゃー、夕立かよ」
改札をくぐると、先程までの晴天から打って変わって、バケツをひっくり返したみたいな雨が降っていた
(まあ、夕立なんて2、30分もすりゃ止むだろうけど………)
―ダッ!
バシャバシャバシャバシャ……
そうは思いながらも、躊躇せずに雨の中へ駆けだす
【井上】
(もうすぐ宮沢先輩に会えるのに、20分なんて我慢できるかっつーの!)
服も髪もびしょびしょになりながらも…
―俺の心は既に、宮沢先輩の元へと一直線に飛んでいたのだった
―第3話―
『新婚っていうか…』
【宮沢】
「まったく、20分くらい待ってれば止んだだろ。風邪ひいたらどうするんだよ」
お風呂場から出てきた俺を、半ばあきれ顔の先輩が出迎えてくれた
【井上】
「だって先輩の部屋まで目前のところで、20分も待つなんて耐えられません!」
【宮沢】
「『20分も』…って、結局シャワー浴びて濡れた服を着替えてたら、同じ時間ロスするじゃないか」
【井上】
「いいえ、それは違います宮沢先輩!」
その言葉に、ブンブンと首を振ってNOを伝える
【井上】
「シャワーは8分で出て来たから、宮沢先輩との時間を12分得したことになります!」
【宮沢】
「…上着も着ないで、髪も拭かずに出てきて
……もう」
首の後ろに、タオルを持った先輩の手が…フワリと触れた
【宮沢】
「ほら、流し損ねた泡、残ってたぞ」
【井上】
「すみません。頑張って急いで上がろうって思ったら…」
焦って身体を濡らして…
最低限ボディソープとシャンプーを使って飛びだしてきたのだ
宮沢先輩の近くに、早く戻りたい一心で…
【宮沢】
「それで、身体はちゃんとあったまったのか?」
―身体?そんなの、この部屋に入ったときから
【井上】
「はい!心も下半身もずっと熱いです!」
【宮沢】
「………もういい
いいからここに座れ」
先輩が、部屋の隅を指し示す
そうして自分は、洗面台の方へ……
【井上】
(やばい。俺また怒らせちゃったかも初日からなにやってんだよ、もう)
こんな隅っこに座らされたのだ
きっとお説教が始まる―
【井上】
(とにかく反省の態度を見せて、それで真剣に謝ろう!)
そう、覚悟を決めたのだったが…
ブオオオオー………
【井上】
「へっ」
突然の温風にびっくりして顔を上げると、ドライヤーを片手に持った宮沢先輩と目があった
【宮沢】
「あっ、いきなり頭上げたら、温風が目に直撃しちゃうだろ」
宮沢先輩が空いた方の手で、俺の頭を優しく押さえて前へ向ける
【井上】
「今日は…怒らないんですか…?」
我知らず怯えの混じる声で、おずおずと訊ねると
【宮沢】
「一緒に居たくて急いで来てくれたんだろ?嬉しいよ」
宮沢先輩の繊細な指が、俺の髪を梳いて
その隙間に丁寧に温風を当ててくれる
【宮沢】
「それに、いつまでも頭濡らしたままじゃ風邪引いちゃうだろ?」
【宮沢】
「この位置ならエアコンの風も直撃しない筈なんだけど、寒くないか?」
【井上】
「はい!大丈夫です
寒くないですし、すごく気持ちいいです!」
【宮沢】
「そっか
ふふ、井上の髪の毛…すっかり塩素で焼けちゃってるね」
子猫の背中を撫でる様に、やわらかな動きで…、先輩が俺の髪を撫でて微笑む
【井上】
「せ…先輩……!!」
【宮沢】
「だから、いきなり振り向くなってば」
【井上】
「俺…。いつも暴走して失敗してばっかりで、全然頼りないのに恋人でいてくれて…!」
いつも俺を気遣って、ふわりとした優しさで包み込んでくれて
―まるで、昔から憧れていた『兄』という存在のように………
【井上】
「先輩、俺っ!
もう我が儘言わないし、しっかりしますから!」
【井上】
「こんな…、頼りない弟みたいな感じじゃなくて、先輩を護れる…強い男になりますから!」
【宮沢】
「井上……」
【井上】
「だから、もう同じ布団がいいとか我が儘言いません。先輩の負担にならないように、気を付けます!」
【宮沢】
「………………」
【井上】
「せん…ぱい?」
宮沢先輩が、奇妙な顔で沈黙した
【宮沢】
「あ?……、布団…なあ」
【井上】
「………?
……………あ」
宮沢先輩の視線の先では、ぐっしょり濡れた布団が…、すっかり晴れた夕暮れ間近の日を浴びていた
―第4話―
『決意のご奉仕』
【宮沢】
「明日はシンクロの練習するんだから…い、1回だけだぞ?」
食事と、俺の入浴が済んだあと
1組だけの布団の横に座り、
尻尾を振りそうな勢いで待っていた井上に念を押す
(あと1駅で宮沢先輩の最寄駅……)
【井上】
(着替え持ったし、シンクロの練習用具一式持ったし、財布持ったし、携帯持ったし)
【井上】
(念のため、4回抜いたし!)
必要事項全てに抜かりがないことを確認し、安堵の息を吐く
特に最後の項目は重要だ
幾らヤりたい盛りとはいえ、宮沢先輩の身体に負担をかける訳にはいかない
【井上】
(先輩が譲歩してくれた『1日2回まで』は絶対に守る!!)
―そのために、会ってすぐさま勃ってしまわないよう、普段3回のところを+1抜いてきたのだ
【井上】
(抜かりなし!)
―PNM3:11
ザアアアアアアアアア
「あちゃー、夕立かよ」
改札をくぐると、先程までの晴天から打って変わって、バケツをひっくり返したみたいな雨が降っていた
(まあ、夕立なんて2、30分もすりゃ止むだろうけど………)
―ダッ!
バシャバシャバシャバシャ……
そうは思いながらも、躊躇せずに雨の中へ駆けだす
【井上】
(もうすぐ宮沢先輩に会えるのに、20分なんて我慢できるかっつーの!)
服も髪もびしょびしょになりながらも…
―俺の心は既に、宮沢先輩の元へと一直線に飛んでいたのだった
―第3話―
『新婚っていうか…』
【宮沢】
「まったく、20分くらい待ってれば止んだだろ。風邪ひいたらどうするんだよ」
お風呂場から出てきた俺を、半ばあきれ顔の先輩が出迎えてくれた
【井上】
「だって先輩の部屋まで目前のところで、20分も待つなんて耐えられません!」
【宮沢】
「『20分も』…って、結局シャワー浴びて濡れた服を着替えてたら、同じ時間ロスするじゃないか」
【井上】
「いいえ、それは違います宮沢先輩!」
その言葉に、ブンブンと首を振ってNOを伝える
【井上】
「シャワーは8分で出て来たから、宮沢先輩との時間を12分得したことになります!」
【宮沢】
「…上着も着ないで、髪も拭かずに出てきて
……もう」
首の後ろに、タオルを持った先輩の手が…フワリと触れた
【宮沢】
「ほら、流し損ねた泡、残ってたぞ」
【井上】
「すみません。頑張って急いで上がろうって思ったら…」
焦って身体を濡らして…
最低限ボディソープとシャンプーを使って飛びだしてきたのだ
宮沢先輩の近くに、早く戻りたい一心で…
【宮沢】
「それで、身体はちゃんとあったまったのか?」
―身体?そんなの、この部屋に入ったときから
【井上】
「はい!心も下半身もずっと熱いです!」
【宮沢】
「………もういい
いいからここに座れ」
先輩が、部屋の隅を指し示す
そうして自分は、洗面台の方へ……
【井上】
(やばい。俺また怒らせちゃったかも初日からなにやってんだよ、もう)
こんな隅っこに座らされたのだ
きっとお説教が始まる―
【井上】
(とにかく反省の態度を見せて、それで真剣に謝ろう!)
そう、覚悟を決めたのだったが…
ブオオオオー………
【井上】
「へっ」
突然の温風にびっくりして顔を上げると、ドライヤーを片手に持った宮沢先輩と目があった
【宮沢】
「あっ、いきなり頭上げたら、温風が目に直撃しちゃうだろ」
宮沢先輩が空いた方の手で、俺の頭を優しく押さえて前へ向ける
【井上】
「今日は…怒らないんですか…?」
我知らず怯えの混じる声で、おずおずと訊ねると
【宮沢】
「一緒に居たくて急いで来てくれたんだろ?嬉しいよ」
宮沢先輩の繊細な指が、俺の髪を梳いて
その隙間に丁寧に温風を当ててくれる
【宮沢】
「それに、いつまでも頭濡らしたままじゃ風邪引いちゃうだろ?」
【宮沢】
「この位置ならエアコンの風も直撃しない筈なんだけど、寒くないか?」
【井上】
「はい!大丈夫です
寒くないですし、すごく気持ちいいです!」
【宮沢】
「そっか
ふふ、井上の髪の毛…すっかり塩素で焼けちゃってるね」
子猫の背中を撫でる様に、やわらかな動きで…、先輩が俺の髪を撫でて微笑む
【井上】
「せ…先輩……!!」
【宮沢】
「だから、いきなり振り向くなってば」
【井上】
「俺…。いつも暴走して失敗してばっかりで、全然頼りないのに恋人でいてくれて…!」
いつも俺を気遣って、ふわりとした優しさで包み込んでくれて
―まるで、昔から憧れていた『兄』という存在のように………
【井上】
「先輩、俺っ!
もう我が儘言わないし、しっかりしますから!」
【井上】
「こんな…、頼りない弟みたいな感じじゃなくて、先輩を護れる…強い男になりますから!」
【宮沢】
「井上……」
【井上】
「だから、もう同じ布団がいいとか我が儘言いません。先輩の負担にならないように、気を付けます!」
【宮沢】
「………………」
【井上】
「せん…ぱい?」
宮沢先輩が、奇妙な顔で沈黙した
【宮沢】
「あ?……、布団…なあ」
【井上】
「………?
……………あ」
宮沢先輩の視線の先では、ぐっしょり濡れた布団が…、すっかり晴れた夕暮れ間近の日を浴びていた
―第4話―
『決意のご奉仕』
【宮沢】
「明日はシンクロの練習するんだから…い、1回だけだぞ?」
食事と、俺の入浴が済んだあと
1組だけの布団の横に座り、
尻尾を振りそうな勢いで待っていた井上に念を押す