梶井と初お泊り
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【梶井】
「………
……いけませんね」
せっかく、彼との約束の朝だと言うのに…
こんな風にマイナスの思考にシフトしては…
ザアッ―
―気持ちを切り替えるために窓を開け放つと
早朝の冷たい風が、私の頬と、髪を撫ぜた
…………
…………
【宮沢】
「梶井さん。この苺すごく瑞々しいですよ!」
【梶井】
「ああ、いいですね
苺はサラダに入れても美味しいのですよ」
駅前で待ち合わせをして、2人でスーパーマーケットに立ち寄った私達
今日の表立っての目的は
宮沢さんの部屋の台所で、スポーツマン用の献立をお教えすること……
いつもは私の部屋へお招きして、一緒に料理を楽しんでいるのだが
【梶井】
「やはり、使い慣れたご自宅のキッチンでお教えした方が、しっくりくるでしょう?」
そう言って、宮沢さんのお部屋へお邪魔する口実をつくったのは、私だった
【梶井】
(…私が、こんな風に、健全なお付き合いをしているなんて……)
【梶井】
(過去に私と出会い…、夜を共にしてきた方たちは、誰1人として…信じて下さらないでしょうね…)
―本当に、自分でも信じられないことなのだが
私はまだ…
宮沢さんと、最後の一線は超えていない
…………
あの夜…確かに私は
宮沢さんの身体を、私のものにするつもりだった
………けれど
かつて経験した数々の爛(ただ)れた関係によって、すっかり常識が歪んでいた私が…
欲望に任せて宮沢さんの全身を弄び…、最後の砦を破ろうとしたときだった
【梶井】
「丁寧にほぐしましたが、貴方の可愛らしいここでは、少し…痛むかもしれませんね……」
そう言って、自身の固くなった雄を…、宮沢さんの小さなすぼまりにあてがった―その時
―きゅ
宮沢さんの両腕が、私の肩を抱いて……引き寄せた
【宮沢】
「梶井…さん
実は俺、初めてで……」
【宮沢】
「だから、あまり上手く…色々できないかもしれませんけど…」
【宮沢】
「それでも……、梶井さんのこと、本当に…とても大切だって気持ちだけは、いっぱいあるから…」
【宮沢】
「…俺の、身体で…少しでも、梶井さんの寂しさや辛さを…」
【宮沢】
「埋められたら……嬉しいです」
【梶井】
「……宮…沢さん………」
―その時初めて
宮沢さんの肩や腰が…小刻みに震えていることに気付いた
そして…
それによって、さらに大きなものにも気付いたのだ
彼は、違うのだと―
私にとって彼だけは、私が今まで…軽はずみに夜を共にしてきた、誰とも違う…
愛し―
慈しみ―
温かな関係を育むべき存在だと―
そう気付いた私は、行為を途中でやめ…
そのまま宮沢さんを、強く抱きしめたのだった
―初お泊り編・梶井第2話―
『ココロ、ユレル』
宮沢さんのアパートは、こじんまりとして清潔感に溢れ
まさに宮沢さんの住まいのイメージにぴったりだった
【宮沢】
「本当に狭いですけど、どうぞお入りください」
宮沢さんに促され、部屋へと脚を踏み入れる
【梶井】
「……宮沢さんは本当に勉強熱心なのですね」
飾り気のないシンプルな室内で、シンクロ関連の本の多さだけが目立つ
【宮沢】
「いえそんな…。スタートが遅かったので、知識の詰め込み作業が必要なだけですから…」
はにかんだような笑顔が、窓からの陽光に…透き通るように輝いて…
【梶井】
(本当に…宮沢さんは………)
【宮沢】
「…ひぁ」
無意識に伸びた手が、宮沢さんの頬に触れる
それは私にとって、極上のシルクよりも艶やかで、心地よい感触で……
【梶井】
「白くて、美しいですね………」
するすると頬を撫で、掌に伝わる感触を楽しんでいると
【宮沢】
「そ…そんな
梶井さんの肌の方が、ずっと白くて綺麗なのに…」
【宮沢】
「俺なんて…
泳いでばっかりで日に焼けてますし……」
宮沢さんの瞳に、動揺と羞恥の色が浮かんでいる
撫でている部分も、みるみる赤く色付き…、熱を帯びてくるのが分かる
【梶井】
「フフ…
照れているのですか」
【梶井】
「どこまでも可愛らしくて、本当に参ってしまいますね………」
―チュ
【宮沢】
「―ン」
両頬を挟んで宮沢さんの顔を寄せ、唇を合わせると―
宮沢さんが、子犬のように…
小さく鼻を鳴らした
ただ、唇をそっと合わせているだけなのに…
その口づけは、過去のどんなに深いキスより耽美で、痺れるように甘く―
どんなに濃厚な行為よりも官能的で―
【梶井】
「宮沢さんは、甘い砂糖菓子のようですね」
唇を離して、微笑むと―
【宮沢】
「それなら梶井さんは、リキュール入りのチョコレートみたいです」
宮沢さんもそう言って、微笑み返してくれた
【梶井】
「さあ、そろそろ始めましょうか」
【宮沢】
「はい!よろしくお願いいたします」
小さなキッチンの前に並んで立つ
【宮沢】
「それじゃあ食材を出しますね
まずは、南瓜の下拵えから、でしたよね…」
フルフル…
買い物袋へ手を入れようとした宮沢さんに、首を左右に振って…否の旨を伝える
【梶井】
「その前に、するべき準備があるでしょう?」
そう言って、宮沢さんの胸元へと視線を移す
【宮沢】
「……え?」
【梶井】
「ふふ。お料理を始める前に、貴方の準備をいたしましょうか」
【宮沢】
「……あ、エプロン!」
【梶井】
「はい、正解です」
【宮沢】
「すみません。俺…うっかりしてて…
すぐ付けますね」
「………
……いけませんね」
せっかく、彼との約束の朝だと言うのに…
こんな風にマイナスの思考にシフトしては…
ザアッ―
―気持ちを切り替えるために窓を開け放つと
早朝の冷たい風が、私の頬と、髪を撫ぜた
…………
…………
【宮沢】
「梶井さん。この苺すごく瑞々しいですよ!」
【梶井】
「ああ、いいですね
苺はサラダに入れても美味しいのですよ」
駅前で待ち合わせをして、2人でスーパーマーケットに立ち寄った私達
今日の表立っての目的は
宮沢さんの部屋の台所で、スポーツマン用の献立をお教えすること……
いつもは私の部屋へお招きして、一緒に料理を楽しんでいるのだが
【梶井】
「やはり、使い慣れたご自宅のキッチンでお教えした方が、しっくりくるでしょう?」
そう言って、宮沢さんのお部屋へお邪魔する口実をつくったのは、私だった
【梶井】
(…私が、こんな風に、健全なお付き合いをしているなんて……)
【梶井】
(過去に私と出会い…、夜を共にしてきた方たちは、誰1人として…信じて下さらないでしょうね…)
―本当に、自分でも信じられないことなのだが
私はまだ…
宮沢さんと、最後の一線は超えていない
…………
あの夜…確かに私は
宮沢さんの身体を、私のものにするつもりだった
………けれど
かつて経験した数々の爛(ただ)れた関係によって、すっかり常識が歪んでいた私が…
欲望に任せて宮沢さんの全身を弄び…、最後の砦を破ろうとしたときだった
【梶井】
「丁寧にほぐしましたが、貴方の可愛らしいここでは、少し…痛むかもしれませんね……」
そう言って、自身の固くなった雄を…、宮沢さんの小さなすぼまりにあてがった―その時
―きゅ
宮沢さんの両腕が、私の肩を抱いて……引き寄せた
【宮沢】
「梶井…さん
実は俺、初めてで……」
【宮沢】
「だから、あまり上手く…色々できないかもしれませんけど…」
【宮沢】
「それでも……、梶井さんのこと、本当に…とても大切だって気持ちだけは、いっぱいあるから…」
【宮沢】
「…俺の、身体で…少しでも、梶井さんの寂しさや辛さを…」
【宮沢】
「埋められたら……嬉しいです」
【梶井】
「……宮…沢さん………」
―その時初めて
宮沢さんの肩や腰が…小刻みに震えていることに気付いた
そして…
それによって、さらに大きなものにも気付いたのだ
彼は、違うのだと―
私にとって彼だけは、私が今まで…軽はずみに夜を共にしてきた、誰とも違う…
愛し―
慈しみ―
温かな関係を育むべき存在だと―
そう気付いた私は、行為を途中でやめ…
そのまま宮沢さんを、強く抱きしめたのだった
―初お泊り編・梶井第2話―
『ココロ、ユレル』
宮沢さんのアパートは、こじんまりとして清潔感に溢れ
まさに宮沢さんの住まいのイメージにぴったりだった
【宮沢】
「本当に狭いですけど、どうぞお入りください」
宮沢さんに促され、部屋へと脚を踏み入れる
【梶井】
「……宮沢さんは本当に勉強熱心なのですね」
飾り気のないシンプルな室内で、シンクロ関連の本の多さだけが目立つ
【宮沢】
「いえそんな…。スタートが遅かったので、知識の詰め込み作業が必要なだけですから…」
はにかんだような笑顔が、窓からの陽光に…透き通るように輝いて…
【梶井】
(本当に…宮沢さんは………)
【宮沢】
「…ひぁ」
無意識に伸びた手が、宮沢さんの頬に触れる
それは私にとって、極上のシルクよりも艶やかで、心地よい感触で……
【梶井】
「白くて、美しいですね………」
するすると頬を撫で、掌に伝わる感触を楽しんでいると
【宮沢】
「そ…そんな
梶井さんの肌の方が、ずっと白くて綺麗なのに…」
【宮沢】
「俺なんて…
泳いでばっかりで日に焼けてますし……」
宮沢さんの瞳に、動揺と羞恥の色が浮かんでいる
撫でている部分も、みるみる赤く色付き…、熱を帯びてくるのが分かる
【梶井】
「フフ…
照れているのですか」
【梶井】
「どこまでも可愛らしくて、本当に参ってしまいますね………」
―チュ
【宮沢】
「―ン」
両頬を挟んで宮沢さんの顔を寄せ、唇を合わせると―
宮沢さんが、子犬のように…
小さく鼻を鳴らした
ただ、唇をそっと合わせているだけなのに…
その口づけは、過去のどんなに深いキスより耽美で、痺れるように甘く―
どんなに濃厚な行為よりも官能的で―
【梶井】
「宮沢さんは、甘い砂糖菓子のようですね」
唇を離して、微笑むと―
【宮沢】
「それなら梶井さんは、リキュール入りのチョコレートみたいです」
宮沢さんもそう言って、微笑み返してくれた
【梶井】
「さあ、そろそろ始めましょうか」
【宮沢】
「はい!よろしくお願いいたします」
小さなキッチンの前に並んで立つ
【宮沢】
「それじゃあ食材を出しますね
まずは、南瓜の下拵えから、でしたよね…」
フルフル…
買い物袋へ手を入れようとした宮沢さんに、首を左右に振って…否の旨を伝える
【梶井】
「その前に、するべき準備があるでしょう?」
そう言って、宮沢さんの胸元へと視線を移す
【宮沢】
「……え?」
【梶井】
「ふふ。お料理を始める前に、貴方の準備をいたしましょうか」
【宮沢】
「……あ、エプロン!」
【梶井】
「はい、正解です」
【宮沢】
「すみません。俺…うっかりしてて…
すぐ付けますね」