梶井と交際一年目
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【宮沢】
「冷やし中華を見ると、夏が来たなぁって感じますね」
俺はキュウリを細切りにしながら、隣でタレを作っている梶井さんに話しかける
今日の夕食である冷やし中華の作り方を、梶井さんから教わっているのだ
もちろんただの冷やし中華ではなく、栄養バランスを考えたスポーツマン用レシピだ
【梶井】
「そうですね。元々冷やし中華には、夏バテ予防の食材が沢山含まれているんですよ」
「例えば」と言いながら、梶井さんは買ってきたみずみずしいトマトを指さす
【梶井】
「トマトには多くのビタミン類が含まれていますし、食欲増進の効果もあるんです」
【宮沢】
「確かに、冷やし中華って食欲のないときでも食べられますね」
キュウリを切り終わった俺は、今度はそのトマトを切り始めた
タレの味を確認して、梶井さんは豚肉を湯通しするためのお湯を沸かしはじめた
【宮沢】
「それにしても、ハムじゃなくて豚しゃぶ用のお肉を使うとは思いつきませんでした」
【梶井】
「ハムも豚肉ですので疲労回復効果のあるビタミンB1が含まれていますが」
【梶井】
「加工食品なので添加物が気になりますし、無添加塩分カットでは味が負けてしまいますから」
手を動かしながらも、梶井さんはいつものように料理の知識を教えてくれる
梶井さんのおかげで、大学のスポーツ栄養学のレポートは、常にA評価をもらっていた
【宮沢】
「本当にいつも、梶井さんのお話は勉強に…」
【宮沢】
「つぅ…っ!!」
不意に左の指先に痛みを感じて、慌てて手を引っ込めた
どうやら手元がおろそかになって、包丁で少しだけ切ってしまったようだ
【梶井】
「切ったのですか!?」
梶井さんは俺の左手を掴むと、心配するように顔の前まで持ってきた
俺の人差し指からは、少量の赤い血がにじみ出ている
【宮沢】
「刃を掠めた程度です。
すみません…。大げさな声を出しちゃって…」
【梶井】
「貴方の身体が傷ついたのです。
それだけで私には一大事ですよ」
梶井さんは目を細めて笑いながらそう言うと、俺の指先をパクリと口に含んだ
「か、梶井さん……! その、あの……っ」
まさか指を吸われると思っていなかった俺は、思わず顔を赤くして狼狽えてしまう
梶井さんはさらに笑みを深めて、俺の指に舌を這わせた
【宮沢】
「あっ……」
ねっとりとした舌の感覚に、俺はくすぐったいような変な気持ちが湧き上がってしまう
逃げるように身をよじるが、梶井さんにしっかりと掴まれてしまっていてピクリとも動かない
【梶井】
「血は止まったようですね。
良かった。
この傷口なら痕は残らないでしょう」
患部を見つめてそう呟いた刹那―
……―ちゅく
【宮沢】
「か、梶井さん……そこは、切ってない……ですっ」
わざとピチャピチャと音を立てるように舐められ、俺は肩を震わせながら首を振った
【梶井】
「すみません。宮沢さんがあまりにも可愛らしいもので……つい」
そう謝りつつも、梶井さんは俺の指を舐めるのをやめてはくれない
愛撫されているような感覚に、体の奥から疼くような熱が広がってくる
【宮沢】
「だ、ダメです……んあっ……ふっぅ」
【梶井】
「少しくらい、いいでしょう? それに、宮沢さんもまんざらではない様子ですが」
梶井さんはそう言いながら、グッと俺の腰を引き寄せた
ぐり…と、ほんの少し反応し始めた部分を、太腿で刺激される
【宮沢】
「あ、んっ……、ここじゃ……だめ、……ぁっ」
これ以上されると、立っていられなくなりそうで、脚がガクガクと震え始めた―その時
すっと梶井さんが身体を引いた
【梶井】
「私としたことが、料理中なのをすっかり忘れてしまいました」
にっこり笑ってそういうと、梶井さんはコンロの火を止めに行ってから、俺の方へ振り返った
【梶井】
「早く作って、食べてしまいましょうか」
【宮沢】
「は…、はい!そそっ、そうですよね!!」
頬に熱を感じたまま、しどろもどろに返事をして再び包丁を持とうとすると…
【梶井】
「貴方は今日はここまでです。
絆創膏を貼ってあげますから、
ソファに座っていてください」
【宮沢】
「で、ですけど……」
「それに、こんなに艶やかに火照った宮沢さんが傍に居ては、私も我慢できなくなってしまいそうですから」
【宮沢】
「―ッ!!!」
【梶井】
「早くお夕飯を済ませて、今夜も楽しみましょうね?」
梶井さんは俺の耳元にそう囁くと、三日月のように瞳を細めて…妖しく微笑んだ
―第1話―
『束縛』
【宮沢】
「んっ……ふ、あ……っ」
脇腹をスルリと撫でられて、俺は思わず体を捩った
俺の目は布で覆われていて、梶井さんがどこを触ってくるのか分からない
【梶井】
「ふふ……見えない分、いつもよりも敏感になっていますね」
先ほどから焦らすように刺激され、体の奥で熱が燻っていた
【宮沢】
「っう……やぁ、んん……っ」
不意に首筋にツキリとした痛みが走って、俺は声を上げる
見えない不安から腕を伸ばすと、安心させるようにギュッと手を握られた
【梶井】
「大丈夫ですよ、宮沢さん。私に身を委ねてください」
耳元で囁かれる梶井さんの声は、見なくても分かるくらいに熱を孕んでいた
――梶井さんとお付き合いを始めて一年
梶井さんとの愛の営みには、今でも必ず…何らかの緊縛が伴っていた
【梶井】
「申し訳ありません。今夜は少々…きつく縛り過ぎてしまいましたでしょうか」
ぐったりとベッドに沈みこむ俺を労わるように、梶井さんの掌が背中に触れた
【宮沢】
「大丈夫です。それに……あの、気持ち良かったです…」
【梶井】
「ふふ。そんな可愛らしいことを言われては、私も照れてしまいます」
正直、痛くないといえば嘘になるし、たぶん一般的な行為からは少し逸脱しているような気もしている
―だけど
【宮沢】
(これが、梶井さんの愛の示し方なら)
そう思えば、拒否する理由なんてどこにもなかったし
俺は梶井さんが好きで、梶井さんも俺を好きなのだから、困ることなどなと何もなかった
――翌日
今日は朝からシンクロレッスンの日だ
「冷やし中華を見ると、夏が来たなぁって感じますね」
俺はキュウリを細切りにしながら、隣でタレを作っている梶井さんに話しかける
今日の夕食である冷やし中華の作り方を、梶井さんから教わっているのだ
もちろんただの冷やし中華ではなく、栄養バランスを考えたスポーツマン用レシピだ
【梶井】
「そうですね。元々冷やし中華には、夏バテ予防の食材が沢山含まれているんですよ」
「例えば」と言いながら、梶井さんは買ってきたみずみずしいトマトを指さす
【梶井】
「トマトには多くのビタミン類が含まれていますし、食欲増進の効果もあるんです」
【宮沢】
「確かに、冷やし中華って食欲のないときでも食べられますね」
キュウリを切り終わった俺は、今度はそのトマトを切り始めた
タレの味を確認して、梶井さんは豚肉を湯通しするためのお湯を沸かしはじめた
【宮沢】
「それにしても、ハムじゃなくて豚しゃぶ用のお肉を使うとは思いつきませんでした」
【梶井】
「ハムも豚肉ですので疲労回復効果のあるビタミンB1が含まれていますが」
【梶井】
「加工食品なので添加物が気になりますし、無添加塩分カットでは味が負けてしまいますから」
手を動かしながらも、梶井さんはいつものように料理の知識を教えてくれる
梶井さんのおかげで、大学のスポーツ栄養学のレポートは、常にA評価をもらっていた
【宮沢】
「本当にいつも、梶井さんのお話は勉強に…」
【宮沢】
「つぅ…っ!!」
不意に左の指先に痛みを感じて、慌てて手を引っ込めた
どうやら手元がおろそかになって、包丁で少しだけ切ってしまったようだ
【梶井】
「切ったのですか!?」
梶井さんは俺の左手を掴むと、心配するように顔の前まで持ってきた
俺の人差し指からは、少量の赤い血がにじみ出ている
【宮沢】
「刃を掠めた程度です。
すみません…。大げさな声を出しちゃって…」
【梶井】
「貴方の身体が傷ついたのです。
それだけで私には一大事ですよ」
梶井さんは目を細めて笑いながらそう言うと、俺の指先をパクリと口に含んだ
「か、梶井さん……! その、あの……っ」
まさか指を吸われると思っていなかった俺は、思わず顔を赤くして狼狽えてしまう
梶井さんはさらに笑みを深めて、俺の指に舌を這わせた
【宮沢】
「あっ……」
ねっとりとした舌の感覚に、俺はくすぐったいような変な気持ちが湧き上がってしまう
逃げるように身をよじるが、梶井さんにしっかりと掴まれてしまっていてピクリとも動かない
【梶井】
「血は止まったようですね。
良かった。
この傷口なら痕は残らないでしょう」
患部を見つめてそう呟いた刹那―
……―ちゅく
【宮沢】
「か、梶井さん……そこは、切ってない……ですっ」
わざとピチャピチャと音を立てるように舐められ、俺は肩を震わせながら首を振った
【梶井】
「すみません。宮沢さんがあまりにも可愛らしいもので……つい」
そう謝りつつも、梶井さんは俺の指を舐めるのをやめてはくれない
愛撫されているような感覚に、体の奥から疼くような熱が広がってくる
【宮沢】
「だ、ダメです……んあっ……ふっぅ」
【梶井】
「少しくらい、いいでしょう? それに、宮沢さんもまんざらではない様子ですが」
梶井さんはそう言いながら、グッと俺の腰を引き寄せた
ぐり…と、ほんの少し反応し始めた部分を、太腿で刺激される
【宮沢】
「あ、んっ……、ここじゃ……だめ、……ぁっ」
これ以上されると、立っていられなくなりそうで、脚がガクガクと震え始めた―その時
すっと梶井さんが身体を引いた
【梶井】
「私としたことが、料理中なのをすっかり忘れてしまいました」
にっこり笑ってそういうと、梶井さんはコンロの火を止めに行ってから、俺の方へ振り返った
【梶井】
「早く作って、食べてしまいましょうか」
【宮沢】
「は…、はい!そそっ、そうですよね!!」
頬に熱を感じたまま、しどろもどろに返事をして再び包丁を持とうとすると…
【梶井】
「貴方は今日はここまでです。
絆創膏を貼ってあげますから、
ソファに座っていてください」
【宮沢】
「で、ですけど……」
「それに、こんなに艶やかに火照った宮沢さんが傍に居ては、私も我慢できなくなってしまいそうですから」
【宮沢】
「―ッ!!!」
【梶井】
「早くお夕飯を済ませて、今夜も楽しみましょうね?」
梶井さんは俺の耳元にそう囁くと、三日月のように瞳を細めて…妖しく微笑んだ
―第1話―
『束縛』
【宮沢】
「んっ……ふ、あ……っ」
脇腹をスルリと撫でられて、俺は思わず体を捩った
俺の目は布で覆われていて、梶井さんがどこを触ってくるのか分からない
【梶井】
「ふふ……見えない分、いつもよりも敏感になっていますね」
先ほどから焦らすように刺激され、体の奥で熱が燻っていた
【宮沢】
「っう……やぁ、んん……っ」
不意に首筋にツキリとした痛みが走って、俺は声を上げる
見えない不安から腕を伸ばすと、安心させるようにギュッと手を握られた
【梶井】
「大丈夫ですよ、宮沢さん。私に身を委ねてください」
耳元で囁かれる梶井さんの声は、見なくても分かるくらいに熱を孕んでいた
――梶井さんとお付き合いを始めて一年
梶井さんとの愛の営みには、今でも必ず…何らかの緊縛が伴っていた
【梶井】
「申し訳ありません。今夜は少々…きつく縛り過ぎてしまいましたでしょうか」
ぐったりとベッドに沈みこむ俺を労わるように、梶井さんの掌が背中に触れた
【宮沢】
「大丈夫です。それに……あの、気持ち良かったです…」
【梶井】
「ふふ。そんな可愛らしいことを言われては、私も照れてしまいます」
正直、痛くないといえば嘘になるし、たぶん一般的な行為からは少し逸脱しているような気もしている
―だけど
【宮沢】
(これが、梶井さんの愛の示し方なら)
そう思えば、拒否する理由なんてどこにもなかったし
俺は梶井さんが好きで、梶井さんも俺を好きなのだから、困ることなどなと何もなかった
――翌日
今日は朝からシンクロレッスンの日だ