交際半年 梶井編
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―キュ
キチキチキチ……
【梶井】
「フフ…、宮沢さんの身体…だいぶ開発されてきましたね」
【宮沢】
「―ッ、……っ」
球状のものを咥えさせられて、声の出せない口から息を吐きつつ、梶井さんの背中に腕を回す
【梶井】
「―こんなときでも、貴方の腕は温かいのですね」
梶井さんが、うっとりと目を閉じて、吐息と共に呟く
―梶井さんとお付き合いを始めて、半年
ヶ月前に一線を越えてから、幾度と
なく行われてきた…恋人同士の営み
それは毎回、『俺の身体の一部を拘束する』という行為を伴っていた
初めは両手の親指や腕など、手の動きを不自由にされることが多かったのだが
最近は目や口を塞がれることが増
えていた
【梶井】
「…申し訳ありません
辛かったでしょう?」
行為終了後、労わりの言葉と共に、唾液の糸を引いた拘束後が外される
【宮沢】
「……大丈夫ですよ。梶井さん」
このやりとりも、いつも同じだ
そうして俺たちは、疲れた躰を横たえて、身を寄せ合うように眠りに就くのだ
―3日後
【井上】
「先輩、今週は具合悪いんですか?」
【宮沢】
「いや、いつも通りに元気だよ」
【井上】
「それならいいんですけど、全然ジャージ脱がないから、風邪でも引いたのかと思いました」
【宮沢】
「最近、暑くて自分もプールに入りたいから、陸上指導を怠ってたなあって…」
【宮沢】
「もっとコーチとして、俯瞰の視点で全体を見られるようになりたいからさ」
【井伏】
「はは、虎雄ちゃんは宮沢く
んの魅惑の裸体が見たいんだよな?。ま、俺もだけど」
【井上】
「うるせえ鮎次!
俺はお前みたいな邪まな
感情じゃないっつーの!」
【井伏】
「へーえ、てっきり『今晩の最新のおかずを…』みたいなことかと思ってたぜ」
【井上】
「甘いな!俺の頭の中は宮沢先輩で一杯だから、いくらでもストックがあるっての!」
【宮沢】
「井上……お前…………」
「くすくす、本当に井上さんは一途で純粋なのですね…」
―プールサイドでおかしな雑談を繰り広げているところに、後ろから響く涼しげな声
【宮沢】
「梶井さん、お疲れ様です」
【梶井】
「お疲れ様です、宮沢さん
私も練習に混ぜていただいても
宜しいでしょうか」
【井上】
「それじゃあ、こないだ作ったトリオの振付練習やりましょうよ!」
【井伏】
「お、いいなソレ」
【井伏】
「虎雄ちゃんと梶井さんはリフトの
上担当だけど、たまには交代で下やって
みても感覚掴みやすいんじゃないか」
【宮沢】
「両方の動きが分かっていると、呼吸も合いやすくなりますからね!」
井上と梶井さんは、ペアで水上に持ち上げられる機会が多い
赤髪で小柄な井上と、色が白くしなやかな細身の梶井さんは「金魚、白魚ペア」と呼ばれて、ファンも多いのだ
【井上】
「俺ちゃんと筋肉付けてますから!夏目さんは無理かもですけど、鮎次くらいまでなら楽勝でリフトできますよ!
【梶井】
「ふふ、…私と井上さんで鮎次さんをリフトしてみるのも、良いかもしれませんね」
【井伏】
「まじで?なにその美味しいシチューエーション」
【宮沢】
「あはは、それじゃあ改めてストレッチしてから始めましょう」
いままでと変わらぬ、和やかで明るいレッスン
―そう、表面上は、何も変わらない
【宮沢】
「……少し、ズキズキするや」
私服に着替えながら、上腕三頭筋の辺りを押さえてポツリと呟く
チラリと鏡に映すと、その部分がうっすらと紫色にうっ血している
【宮沢】
(2日くらいで消えるかな…
―もう少し気を付けないと……)
―3日前のあの晩
梶井さんが丁度不安定なタイミング
で、俺が意識を失ってしまったのだ
前日の寝不足と、ちょっとした不摂生が重なって、貧血気味だったのがいけなかった
【梶井】
「宮沢さん―…?
宮沢さん…」
【梶井】
「私を置いて……何処かへ行ってしまわれるのですか…」
時間にしたらほんの1,2分の出来
事だったのだが
そのとき…強い力で梶井さんに腕を掴まれ、この通りだ
元々梶井さんは、とても思慮深くて、細かな気配りが出来る素晴らしい人だ
だから、どんなに激しい行為の時も…水着で隠れない場所には、痕をつけ
ないよう配慮してくれるのだが…
【宮沢】
(先週末はゼミのレポートと、シンクロの大会出場準備で追われてたからな…)
【宮沢】
(ちゃんと気を付けて、もっと気を引き締めないと!)
俺がその所為でシンクロを出来なくなったら…、きっと梶井さんも、すごく傷ついて、後悔すると思うから
―テーッテ、テーテーテーテ……♪
【宮沢】
「あ…、梶井さん」
着替え始める直前にマナーモードを解除していた携帯から、メールの着信音が鳴り響く
『お疲れ様です。今日はビタミンKが豊富なお食事を作って差し上げますね』
………今日は、どこを拘束されることになるのだろう
そんな考えが、反射的に頭を過った
【宮沢】
(縛られなくても…、俺は何処にも行かないって事………)
【宮沢】
(……いつか、信じて貰える日は来るのかな)
―第1話―
『優しい雨』
プールで皆でシンクロをしている間も、
私の心の中は…およそ爽やかさとはかけ
離れたものだった
井上さんは、頭の中でいつも、宮沢さんの姿態を想像しているのか
鮎次さんはことある毎に宮沢さんに接触して、その感触からいやらしい妄想をしているのか…
そんな事を考える私の頭の中にもまた、宮沢さんのあられもない姿が浮かんでいた
―くすり
小さな笑みが、喉から漏れる
あの方たちは知らないのだ
本当の宮沢さんが、想像など及びもつかない程にいやらしく、蠱惑的であることを
そして、この世の誰より慈愛に満ち―柔らかく温かく、包み込んでくれる
ことを
キチキチキチ……
【梶井】
「フフ…、宮沢さんの身体…だいぶ開発されてきましたね」
【宮沢】
「―ッ、……っ」
球状のものを咥えさせられて、声の出せない口から息を吐きつつ、梶井さんの背中に腕を回す
【梶井】
「―こんなときでも、貴方の腕は温かいのですね」
梶井さんが、うっとりと目を閉じて、吐息と共に呟く
―梶井さんとお付き合いを始めて、半年
ヶ月前に一線を越えてから、幾度と
なく行われてきた…恋人同士の営み
それは毎回、『俺の身体の一部を拘束する』という行為を伴っていた
初めは両手の親指や腕など、手の動きを不自由にされることが多かったのだが
最近は目や口を塞がれることが増
えていた
【梶井】
「…申し訳ありません
辛かったでしょう?」
行為終了後、労わりの言葉と共に、唾液の糸を引いた拘束後が外される
【宮沢】
「……大丈夫ですよ。梶井さん」
このやりとりも、いつも同じだ
そうして俺たちは、疲れた躰を横たえて、身を寄せ合うように眠りに就くのだ
―3日後
【井上】
「先輩、今週は具合悪いんですか?」
【宮沢】
「いや、いつも通りに元気だよ」
【井上】
「それならいいんですけど、全然ジャージ脱がないから、風邪でも引いたのかと思いました」
【宮沢】
「最近、暑くて自分もプールに入りたいから、陸上指導を怠ってたなあって…」
【宮沢】
「もっとコーチとして、俯瞰の視点で全体を見られるようになりたいからさ」
【井伏】
「はは、虎雄ちゃんは宮沢く
んの魅惑の裸体が見たいんだよな?。ま、俺もだけど」
【井上】
「うるせえ鮎次!
俺はお前みたいな邪まな
感情じゃないっつーの!」
【井伏】
「へーえ、てっきり『今晩の最新のおかずを…』みたいなことかと思ってたぜ」
【井上】
「甘いな!俺の頭の中は宮沢先輩で一杯だから、いくらでもストックがあるっての!」
【宮沢】
「井上……お前…………」
「くすくす、本当に井上さんは一途で純粋なのですね…」
―プールサイドでおかしな雑談を繰り広げているところに、後ろから響く涼しげな声
【宮沢】
「梶井さん、お疲れ様です」
【梶井】
「お疲れ様です、宮沢さん
私も練習に混ぜていただいても
宜しいでしょうか」
【井上】
「それじゃあ、こないだ作ったトリオの振付練習やりましょうよ!」
【井伏】
「お、いいなソレ」
【井伏】
「虎雄ちゃんと梶井さんはリフトの
上担当だけど、たまには交代で下やって
みても感覚掴みやすいんじゃないか」
【宮沢】
「両方の動きが分かっていると、呼吸も合いやすくなりますからね!」
井上と梶井さんは、ペアで水上に持ち上げられる機会が多い
赤髪で小柄な井上と、色が白くしなやかな細身の梶井さんは「金魚、白魚ペア」と呼ばれて、ファンも多いのだ
【井上】
「俺ちゃんと筋肉付けてますから!夏目さんは無理かもですけど、鮎次くらいまでなら楽勝でリフトできますよ!
【梶井】
「ふふ、…私と井上さんで鮎次さんをリフトしてみるのも、良いかもしれませんね」
【井伏】
「まじで?なにその美味しいシチューエーション」
【宮沢】
「あはは、それじゃあ改めてストレッチしてから始めましょう」
いままでと変わらぬ、和やかで明るいレッスン
―そう、表面上は、何も変わらない
【宮沢】
「……少し、ズキズキするや」
私服に着替えながら、上腕三頭筋の辺りを押さえてポツリと呟く
チラリと鏡に映すと、その部分がうっすらと紫色にうっ血している
【宮沢】
(2日くらいで消えるかな…
―もう少し気を付けないと……)
―3日前のあの晩
梶井さんが丁度不安定なタイミング
で、俺が意識を失ってしまったのだ
前日の寝不足と、ちょっとした不摂生が重なって、貧血気味だったのがいけなかった
【梶井】
「宮沢さん―…?
宮沢さん…」
【梶井】
「私を置いて……何処かへ行ってしまわれるのですか…」
時間にしたらほんの1,2分の出来
事だったのだが
そのとき…強い力で梶井さんに腕を掴まれ、この通りだ
元々梶井さんは、とても思慮深くて、細かな気配りが出来る素晴らしい人だ
だから、どんなに激しい行為の時も…水着で隠れない場所には、痕をつけ
ないよう配慮してくれるのだが…
【宮沢】
(先週末はゼミのレポートと、シンクロの大会出場準備で追われてたからな…)
【宮沢】
(ちゃんと気を付けて、もっと気を引き締めないと!)
俺がその所為でシンクロを出来なくなったら…、きっと梶井さんも、すごく傷ついて、後悔すると思うから
―テーッテ、テーテーテーテ……♪
【宮沢】
「あ…、梶井さん」
着替え始める直前にマナーモードを解除していた携帯から、メールの着信音が鳴り響く
『お疲れ様です。今日はビタミンKが豊富なお食事を作って差し上げますね』
………今日は、どこを拘束されることになるのだろう
そんな考えが、反射的に頭を過った
【宮沢】
(縛られなくても…、俺は何処にも行かないって事………)
【宮沢】
(……いつか、信じて貰える日は来るのかな)
―第1話―
『優しい雨』
プールで皆でシンクロをしている間も、
私の心の中は…およそ爽やかさとはかけ
離れたものだった
井上さんは、頭の中でいつも、宮沢さんの姿態を想像しているのか
鮎次さんはことある毎に宮沢さんに接触して、その感触からいやらしい妄想をしているのか…
そんな事を考える私の頭の中にもまた、宮沢さんのあられもない姿が浮かんでいた
―くすり
小さな笑みが、喉から漏れる
あの方たちは知らないのだ
本当の宮沢さんが、想像など及びもつかない程にいやらしく、蠱惑的であることを
そして、この世の誰より慈愛に満ち―柔らかく温かく、包み込んでくれる
ことを