[本編] 萩山 ソウ 編
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【亘】
「あ、そう……だったんだ」
【男子生徒】
「ああ」
オレが内心、焦っているのはバレてないみたいだった。
ラッキー! と思いながら話を聞いていたら、そいつは勝手に話を続けてくれた。
【男子生徒】
「小学校の時はよかった。勉強のレベルの差があんまなくて」
【男子生徒】
「ちょっと頑張ればクラスで1番取る事できた」
【男子生徒】
「そしたら両親がめちゃくちゃ喜んで……その反応が嬉しくてさらに頑張ってた……」
【亘】
「そういうのあるよな。オレも両親が褒めてくれるから頑張ってた事、あったよ」
【亘】
長く話せるように相槌を打つ。どんな相手なのか知ることもできるし、aドロップの情報も何かわかるかもしれない。
【男子生徒】
「それで頑張ってたら“天才児”だ! とか騒ぎ始めて、俺もその気になってたけど」
【男子生徒】
「中学になったらだんだん、ついていくのが大変になっていった」
【男子生徒】
「でも頑張って、頑張って無理してた……期待する親を裏切ることが出来なくて」
【亘】
「お前……辛い思いもして、大変だったんだな」
ちょっとだけそいつが可哀想に思えてきた。
【男子生徒】
「高校入ってからも無理してたけど、でも……もうさすがに限界だったんだ!」
【男子生徒】
「ストレスで教科書見てるのも辛くて辛くて…逃げ回ってたら最初の学年テストでビリになるし!」
【男子生徒】
「それで俺ダメなんだ、本当はダメな奴なんだって思ったら…」
【男子生徒】
「…あっという間だったよ。落ちてくのは!!」
【男子生徒】
「体育の授業のバレーで全然ボールを拾えなくて、役立たず、って」
【男子生徒】
「同じチームにけなされて…そこから段々、シカトとか始まってさ……!」
自分で愚痴を吐きながら、だんだん感情が高ぶってきたみたいだ。
緩んでいた力が強まって、オレの首を締めつける。
【亘】
「ぐっ……!」
【亘】
「なぁ……ちょっと……落ち、着こう」
【男子生徒】
「落ち着けるかよ!!」
【男子生徒】
「怪しいと思ったけど、もう俺は自分じゃどうしようもないとこに来てたから」
【男子生徒】
「俺の鬱憤が溜りに溜まってた時にaドロップを買わないか、てメールが来たんだ!」
【男子生徒】
「これ以上失うものないし、って買ってみることにしたんだ!」
【亘】
「ぐっ……」
だんだん息苦しさが増してくる……酸素が、薄い。
【亘】
(助けはまだかな……アラさん、どこまで行ったんだ!?)
【男子生徒】
「あれ、すげーよな。使うと少しの間、はりねずみになっちまうけど」
【男子生徒】
「頭も運動神経もすっげーよくなって」
【男子生徒】
「あれ使って体育の授業で活躍したら、久しぶりにみんなから注目浴びたんだ!!」
【男子生徒】
「使い続けてるうちに、段々はりねずみの友だちもできてきたし……!」
【亘】
「え……もしかしてそれで、はりねずみを攻撃に使ってたのか!?」
【男子生徒】
「ハリー達は、俺の為に身体を張ることすらいとわない……」
【男子生徒】
「初めてだよ……こんなに俺の為に何かをしてくれるような友だちができたのは」
【亘】
「ちょっと待った……、お前は友だちを投げつけて平気なのか!?」
【亘】
「友だちって、そういうもんじゃないだろ……?」
【男子生徒】
「……なんだよ、知ったふうな口をきくな……」
【男子生徒】
「お前には人間の“友だち”がいるのか」
【亘】
「え……それは、いるけど……」
そう答えた瞬間、オレの首に置かれた手に力が込められる。
【亘】
「うっ……ぐ!!」
【男子生徒】
「やっぱお前、許せねえ……」
【男子生徒】
「俺は、俺は……aドロップ使って……」
【男子生徒】
「いい成績収めるようになってから、ようやく注目され始めたんだ……」
【亘】
「ううぅっ」
【亘】
「や、め……っ」
【男子生徒】
「クラス対抗リレーでアンカーに抜擢されたんだぞ!」
【男子生徒】
「そこできっちり1位とって、そのままクラスの中心に収まるはずだったんだ……!」
【男子生徒】
「なのに、なのに……!!」
首元に食い込んでいく指先をなんとか抵抗しながら、訴える。
【亘】
「……ま、待てよ。そんな怪しいドロップに頼って得た信頼なんて、嘘っぱちだろ」
【亘】
「友情とかってそういうもんじゃないだろ……」
【男子生徒】
「うるせえ……お前、aドロップ持ってたら俺によこせよ」
【男子生徒】
「今、この包み紙しか残ってないんだよ……」
【男子生徒】
「くそぉ、これじゃ一瞬しか力出ねえんだよ……こんなんじゃダメなんだよ」
苛立ちを見せながら、ポケットからカサカサと取り出したaドロップの包み紙。
男子生徒はそれをペロリと舐めた。すると、彼の頭に耳が生える。
【亘】
(うわっヤバイ……! これは、マジでヤバイだろ……!!)
瞳に、鈍くて獰猛な光が宿る。
背筋を伝い落ちていく嫌な汗。
【男子生徒】
「あれ、お前よく見たら可愛い顔してるな……」
【男子生徒】
「それになんか……美味そうに見えてきた……」
開いた口から、荒々しい息が吐き出される。
【亘】
(このままじゃ、ヤバい…!)
【亘】
(誰か助けてくれ……!)
【亘】
(アラさんを…信じよう)
【男子生徒】
「おい、お前。ドロップ持ってるんだろ」
【亘】
「えっ……?」
【亘】
(話を、あわせなきゃ)
【亘】
「今は、持ってなくて……」
【男子生徒】
「おとなしく渡さないなら、探し出してやるよ」
鋭いツメがついた指で、ネクタイが緩められる。
そして、ブチッとボタンが飛ばされた。
【男子生徒】
「お前が悪いんだからな……俺の邪魔したから」
【男子生徒】
「だから……ストレス発散させてくれよな?」
そいつは赤く光る舌で自分の唇を舐めた後に、肌蹴た俺のシャツの中に顔をうずめた。
【亘】
(うっ……うわっ)
ザラリとした舌の感触が、ねっとりと絡みついて気持ち悪い。
身体の奥底から、嫌な震えが沸き起こってくる。
【亘】
「や、めろ……っ! い、やだっ!」
全身から寒気がする。
自分の持てる力いっぱいで抵抗してるのに、びくともしない
【男子生徒】
「お前、不思議だな……。なんで、こんなに甘い匂いがするんだ?」
はあはあ、息の荒さが増していく。
おぞましいことに、人間マタタビ体質が興奮剤になってるみたいだ……。
【亘】
(なんでオレがこんな目に……!)
【亘】
(嫌だよ……助けて、ソウ……!!)
オレは……息の荒い男に顔を背けながら、ソウのことを思い浮かべていた―
「あ、そう……だったんだ」
【男子生徒】
「ああ」
オレが内心、焦っているのはバレてないみたいだった。
ラッキー! と思いながら話を聞いていたら、そいつは勝手に話を続けてくれた。
【男子生徒】
「小学校の時はよかった。勉強のレベルの差があんまなくて」
【男子生徒】
「ちょっと頑張ればクラスで1番取る事できた」
【男子生徒】
「そしたら両親がめちゃくちゃ喜んで……その反応が嬉しくてさらに頑張ってた……」
【亘】
「そういうのあるよな。オレも両親が褒めてくれるから頑張ってた事、あったよ」
【亘】
長く話せるように相槌を打つ。どんな相手なのか知ることもできるし、aドロップの情報も何かわかるかもしれない。
【男子生徒】
「それで頑張ってたら“天才児”だ! とか騒ぎ始めて、俺もその気になってたけど」
【男子生徒】
「中学になったらだんだん、ついていくのが大変になっていった」
【男子生徒】
「でも頑張って、頑張って無理してた……期待する親を裏切ることが出来なくて」
【亘】
「お前……辛い思いもして、大変だったんだな」
ちょっとだけそいつが可哀想に思えてきた。
【男子生徒】
「高校入ってからも無理してたけど、でも……もうさすがに限界だったんだ!」
【男子生徒】
「ストレスで教科書見てるのも辛くて辛くて…逃げ回ってたら最初の学年テストでビリになるし!」
【男子生徒】
「それで俺ダメなんだ、本当はダメな奴なんだって思ったら…」
【男子生徒】
「…あっという間だったよ。落ちてくのは!!」
【男子生徒】
「体育の授業のバレーで全然ボールを拾えなくて、役立たず、って」
【男子生徒】
「同じチームにけなされて…そこから段々、シカトとか始まってさ……!」
自分で愚痴を吐きながら、だんだん感情が高ぶってきたみたいだ。
緩んでいた力が強まって、オレの首を締めつける。
【亘】
「ぐっ……!」
【亘】
「なぁ……ちょっと……落ち、着こう」
【男子生徒】
「落ち着けるかよ!!」
【男子生徒】
「怪しいと思ったけど、もう俺は自分じゃどうしようもないとこに来てたから」
【男子生徒】
「俺の鬱憤が溜りに溜まってた時にaドロップを買わないか、てメールが来たんだ!」
【男子生徒】
「これ以上失うものないし、って買ってみることにしたんだ!」
【亘】
「ぐっ……」
だんだん息苦しさが増してくる……酸素が、薄い。
【亘】
(助けはまだかな……アラさん、どこまで行ったんだ!?)
【男子生徒】
「あれ、すげーよな。使うと少しの間、はりねずみになっちまうけど」
【男子生徒】
「頭も運動神経もすっげーよくなって」
【男子生徒】
「あれ使って体育の授業で活躍したら、久しぶりにみんなから注目浴びたんだ!!」
【男子生徒】
「使い続けてるうちに、段々はりねずみの友だちもできてきたし……!」
【亘】
「え……もしかしてそれで、はりねずみを攻撃に使ってたのか!?」
【男子生徒】
「ハリー達は、俺の為に身体を張ることすらいとわない……」
【男子生徒】
「初めてだよ……こんなに俺の為に何かをしてくれるような友だちができたのは」
【亘】
「ちょっと待った……、お前は友だちを投げつけて平気なのか!?」
【亘】
「友だちって、そういうもんじゃないだろ……?」
【男子生徒】
「……なんだよ、知ったふうな口をきくな……」
【男子生徒】
「お前には人間の“友だち”がいるのか」
【亘】
「え……それは、いるけど……」
そう答えた瞬間、オレの首に置かれた手に力が込められる。
【亘】
「うっ……ぐ!!」
【男子生徒】
「やっぱお前、許せねえ……」
【男子生徒】
「俺は、俺は……aドロップ使って……」
【男子生徒】
「いい成績収めるようになってから、ようやく注目され始めたんだ……」
【亘】
「ううぅっ」
【亘】
「や、め……っ」
【男子生徒】
「クラス対抗リレーでアンカーに抜擢されたんだぞ!」
【男子生徒】
「そこできっちり1位とって、そのままクラスの中心に収まるはずだったんだ……!」
【男子生徒】
「なのに、なのに……!!」
首元に食い込んでいく指先をなんとか抵抗しながら、訴える。
【亘】
「……ま、待てよ。そんな怪しいドロップに頼って得た信頼なんて、嘘っぱちだろ」
【亘】
「友情とかってそういうもんじゃないだろ……」
【男子生徒】
「うるせえ……お前、aドロップ持ってたら俺によこせよ」
【男子生徒】
「今、この包み紙しか残ってないんだよ……」
【男子生徒】
「くそぉ、これじゃ一瞬しか力出ねえんだよ……こんなんじゃダメなんだよ」
苛立ちを見せながら、ポケットからカサカサと取り出したaドロップの包み紙。
男子生徒はそれをペロリと舐めた。すると、彼の頭に耳が生える。
【亘】
(うわっヤバイ……! これは、マジでヤバイだろ……!!)
瞳に、鈍くて獰猛な光が宿る。
背筋を伝い落ちていく嫌な汗。
【男子生徒】
「あれ、お前よく見たら可愛い顔してるな……」
【男子生徒】
「それになんか……美味そうに見えてきた……」
開いた口から、荒々しい息が吐き出される。
【亘】
(このままじゃ、ヤバい…!)
【亘】
(誰か助けてくれ……!)
【亘】
(アラさんを…信じよう)
【男子生徒】
「おい、お前。ドロップ持ってるんだろ」
【亘】
「えっ……?」
【亘】
(話を、あわせなきゃ)
【亘】
「今は、持ってなくて……」
【男子生徒】
「おとなしく渡さないなら、探し出してやるよ」
鋭いツメがついた指で、ネクタイが緩められる。
そして、ブチッとボタンが飛ばされた。
【男子生徒】
「お前が悪いんだからな……俺の邪魔したから」
【男子生徒】
「だから……ストレス発散させてくれよな?」
そいつは赤く光る舌で自分の唇を舐めた後に、肌蹴た俺のシャツの中に顔をうずめた。
【亘】
(うっ……うわっ)
ザラリとした舌の感触が、ねっとりと絡みついて気持ち悪い。
身体の奥底から、嫌な震えが沸き起こってくる。
【亘】
「や、めろ……っ! い、やだっ!」
全身から寒気がする。
自分の持てる力いっぱいで抵抗してるのに、びくともしない
【男子生徒】
「お前、不思議だな……。なんで、こんなに甘い匂いがするんだ?」
はあはあ、息の荒さが増していく。
おぞましいことに、人間マタタビ体質が興奮剤になってるみたいだ……。
【亘】
(なんでオレがこんな目に……!)
【亘】
(嫌だよ……助けて、ソウ……!!)
オレは……息の荒い男に顔を背けながら、ソウのことを思い浮かべていた―
