[本編] プロローグ
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【萩山】
「あんなむかつく奴ほっとくとして。そろそろ寮に行くか!」
【柊木】
「それにしても……普通入学式前に入居するだろ。当日ってすごいよな」
【萩山】
「まあホテル並みに何でも揃ってるし、準備するモンあんまり無いからじゃん?」
【萩山】
「これから自分好みの部屋にしていくけど♪」
【柊木】
「ソウ、あんまり散らかすなよ。俺の部屋でもあるんだからな」
【萩山】
「わかってるってーの。そのままそっくりお返しするぜ」
【亘】
「そういえば二人は相部屋なんだっけ」
【萩山】
「そ。なんで部屋に帰ってまでこいつの顔見なきゃいけないんだよ」
【柊木】
「それは俺も同じだ」
【亘】
「まあまあ」
【亘】
「オレは羨ましいけどなー……仲良い奴と同室とか」
【萩山】
「俺は亘と一緒がよかった……」
【柊木】
「仕方ないだろ、決まったことなんだ」
【萩山】
「まあそうだよなー…」
そんな他愛もない会話をしながら、寮へと向かった。
寮に着き事前に送った荷物を受け取ると、部屋の鍵を渡される。
そのとき、思いもよらない話が舞い込んできた。
【亘】
「えっ、一人部屋ですか?」
【寮長】
「そうなんだよ、ちょっとした手違いがあったみたいで」
【亘】
(本来二人部屋のところを一人で使えるって……)
【亘】
(ラッキー!)
【萩山】
「えーずっりー!!!」
【柊木】
「じゃあ俺が亘の部屋に行くか?」
【萩山】
「んなこと誰が許すか!」
【亘】
「ハイハイ、二人とも相変わらず仲いいなー」
【柊木・萩山】
「……」
争っている二人を無視して自分の部屋へ行くと、その途中でとある人物に出会った。
【亘】
「あっ……、雨宮」
【雨宮】
「菊崎君……」
雨宮 椿(あめみや つばき)
たしか、フルネームはそうだったと思う。
エスカレーターの学校だからだいたいの奴は顔見知りなんだけど……。
雨宮はあまり学校に来ないのでそこまで話したことがなく、よく知らないのだ。
体が弱いからあまり学校に来ることができないと聞いたことがある。
【雨宮】
「あ、菊崎君も一人部屋なんですね」
【亘】
「も、ってことは雨宮も一人部屋なのか?」
【雨宮】
「……あ。えっと、はい」
【亘】
「へー、そっか。お互いラッキーだよな」
【雨宮】
「そう……ですね」
【亘】
「広くて助かるよな……」
あまり話が弾むわけでもなく、それから少し世間話をして雨宮と別れると部屋に入る。
【亘】
「おお、今日からここが部屋かぁ」
【タヌキ】
「割といい感じじゃん」
【亘】
「だよな、って……」
【亘】
「うわああああ。忘れてた!」
【タヌキ】
「忘れてたって……ひどっ!」
さっきのタヌキが急に現れたものだから、大きな声を出してしまった。
入居当日から隣の人に嫌な印象持たれたらどうしてくれるんだよ!
て、いうか……
【亘】
「お引取りください」
【タヌキ】
「なんでだよっまだ詳しく話聞いてないだろーっ!」
【亘】
「タヌキなんて連れ込んだら怒られちゃうよ」
【タヌキ】
「ばっ、ばかやろーーーーー!」
【タヌキ】
「俺はアライグマだよっっ!」
【亘】
「え?アライグマなの?」
【アライグマ】
「そうだよっ!」
【アライグマ】
「アラさんって呼んでくれよな!」
【亘】
「え……やだよ」
【アラさん】
「やだじゃなくてっ!てか何その冷たい顔!傷つく!めっちゃ傷つくから!」
【亘】
「仕方ないなぁ……わかったよ」
【アラさん】
「うっぐす……っありがと……って違ーう!」
【アラさん】
「さっきちゃんと説明できなかっただろ?今から説明するからよく聞きなさい」
【アラさん】
「今……この学園の裏で、『aドロップ』という飴が流行ってる」
【亘】
「『aドロップ』?」
【アラさん】
「一部の人間しか知らない話だがな」
【アラさん】
「こいつがな、ただの飴だったら問題はないんだよ。まっ、当たり前だよな」
【アラさん】
「ちょっとやっかいな飴なんだ」
【亘】
「やっかいって……」
【アラさん】
「この世に存在してはいけない飴だ」
【亘】
「え!?」
【アラさん】
「その飴のヤバさは後で説明するとして、だ」
【アラさん】
「お前にはそのaドロップを密売してる犯人を探し当てて欲しい」
【亘】
「何言って……いや、全然意味がわからないし」
【アラさん】
「まぁ待て!ぶっちゃけて言うと、多分犯人を探し出す捜査はちょーっと危険が伴うんだが…」
【アラさん】
「犯人を見つけてくれれば、その報酬として神様がお前の人間マタタビ体質を治してくれるって寸法だ」
【アラさん】
「これがお前の使命。それを伝えるためにやってきた俺は……さしずめ天界からの遣いってところだ」
【アラさん】
「と、いうことだ。わかったか?」
【亘】
「わかりません。お引取りください」
【亘】
「なんでそんな得体の知れないことに巻き込まれなきゃいけないんだよっ」
【亘】
「信じられるかっ!……ドッキリか何かなんだろ?」
【アラさん】
「わあああ待て待て待て!」
【アラさん】
「そうだな…まあ、自分で言うのもなんだけど、こんな小さな喋るアライグマいるか?」
【亘】
「う……そりゃあ……そうだけど」
ぴょんっと目の前にやってきたアラさんをじっくり見つめる。
【アラさん】
「ほれ、身体でも調べてみるか?」
【亘】
「………」
アラさんを持ち上げて、体中見回してもチャックどころか、縫い目も見当たらない。
見た目はどう見ても、小さい手のひらサイズのアライグマなのだ。
ぐにぐにと触って、電池が入ってないか確かめる。
ぐにぐにぐに。
ぐにぐにぐにぐにぐにぐに。
【アラさん】
「ちょっ……やめ、くすぐったいってーの……わははっ」
【亘】
「何モノなんだよ、アラさん……」
【アラさん】
「男の魅力があふれるアラサーの人間だ」
【亘】
「はぁ?」
【アラさん】
「……なんてな。まぁ今は見ての通りかわいいアライグマの姿をした、天からの遣いだ」
【アラさん】
「と・に・か・く!」
【アラさん】
「人間マタタビ体質が治るんだ。お前にとっても悪い話じゃないだろ?」
【アラさん】
「ずっと悩まされてたんだろ?」
【亘】
「うっ………」
【アラさん】
「夢だと思うなら信頼できるやつをもう一人連れてきて、俺が見えるか試してもらいなさいな」
【亘】
「一理ある、のか……?」
目の前にいるアライグマを呆然と見つめてしまう。
この時オレはまだ……これから巻き込まれる事の大きさなんて、知る由もなかった―……
「あんなむかつく奴ほっとくとして。そろそろ寮に行くか!」
【柊木】
「それにしても……普通入学式前に入居するだろ。当日ってすごいよな」
【萩山】
「まあホテル並みに何でも揃ってるし、準備するモンあんまり無いからじゃん?」
【萩山】
「これから自分好みの部屋にしていくけど♪」
【柊木】
「ソウ、あんまり散らかすなよ。俺の部屋でもあるんだからな」
【萩山】
「わかってるってーの。そのままそっくりお返しするぜ」
【亘】
「そういえば二人は相部屋なんだっけ」
【萩山】
「そ。なんで部屋に帰ってまでこいつの顔見なきゃいけないんだよ」
【柊木】
「それは俺も同じだ」
【亘】
「まあまあ」
【亘】
「オレは羨ましいけどなー……仲良い奴と同室とか」
【萩山】
「俺は亘と一緒がよかった……」
【柊木】
「仕方ないだろ、決まったことなんだ」
【萩山】
「まあそうだよなー…」
そんな他愛もない会話をしながら、寮へと向かった。
寮に着き事前に送った荷物を受け取ると、部屋の鍵を渡される。
そのとき、思いもよらない話が舞い込んできた。
【亘】
「えっ、一人部屋ですか?」
【寮長】
「そうなんだよ、ちょっとした手違いがあったみたいで」
【亘】
(本来二人部屋のところを一人で使えるって……)
【亘】
(ラッキー!)
【萩山】
「えーずっりー!!!」
【柊木】
「じゃあ俺が亘の部屋に行くか?」
【萩山】
「んなこと誰が許すか!」
【亘】
「ハイハイ、二人とも相変わらず仲いいなー」
【柊木・萩山】
「……」
争っている二人を無視して自分の部屋へ行くと、その途中でとある人物に出会った。
【亘】
「あっ……、雨宮」
【雨宮】
「菊崎君……」
雨宮 椿(あめみや つばき)
たしか、フルネームはそうだったと思う。
エスカレーターの学校だからだいたいの奴は顔見知りなんだけど……。
雨宮はあまり学校に来ないのでそこまで話したことがなく、よく知らないのだ。
体が弱いからあまり学校に来ることができないと聞いたことがある。
【雨宮】
「あ、菊崎君も一人部屋なんですね」
【亘】
「も、ってことは雨宮も一人部屋なのか?」
【雨宮】
「……あ。えっと、はい」
【亘】
「へー、そっか。お互いラッキーだよな」
【雨宮】
「そう……ですね」
【亘】
「広くて助かるよな……」
あまり話が弾むわけでもなく、それから少し世間話をして雨宮と別れると部屋に入る。
【亘】
「おお、今日からここが部屋かぁ」
【タヌキ】
「割といい感じじゃん」
【亘】
「だよな、って……」
【亘】
「うわああああ。忘れてた!」
【タヌキ】
「忘れてたって……ひどっ!」
さっきのタヌキが急に現れたものだから、大きな声を出してしまった。
入居当日から隣の人に嫌な印象持たれたらどうしてくれるんだよ!
て、いうか……
【亘】
「お引取りください」
【タヌキ】
「なんでだよっまだ詳しく話聞いてないだろーっ!」
【亘】
「タヌキなんて連れ込んだら怒られちゃうよ」
【タヌキ】
「ばっ、ばかやろーーーーー!」
【タヌキ】
「俺はアライグマだよっっ!」
【亘】
「え?アライグマなの?」
【アライグマ】
「そうだよっ!」
【アライグマ】
「アラさんって呼んでくれよな!」
【亘】
「え……やだよ」
【アラさん】
「やだじゃなくてっ!てか何その冷たい顔!傷つく!めっちゃ傷つくから!」
【亘】
「仕方ないなぁ……わかったよ」
【アラさん】
「うっぐす……っありがと……って違ーう!」
【アラさん】
「さっきちゃんと説明できなかっただろ?今から説明するからよく聞きなさい」
【アラさん】
「今……この学園の裏で、『aドロップ』という飴が流行ってる」
【亘】
「『aドロップ』?」
【アラさん】
「一部の人間しか知らない話だがな」
【アラさん】
「こいつがな、ただの飴だったら問題はないんだよ。まっ、当たり前だよな」
【アラさん】
「ちょっとやっかいな飴なんだ」
【亘】
「やっかいって……」
【アラさん】
「この世に存在してはいけない飴だ」
【亘】
「え!?」
【アラさん】
「その飴のヤバさは後で説明するとして、だ」
【アラさん】
「お前にはそのaドロップを密売してる犯人を探し当てて欲しい」
【亘】
「何言って……いや、全然意味がわからないし」
【アラさん】
「まぁ待て!ぶっちゃけて言うと、多分犯人を探し出す捜査はちょーっと危険が伴うんだが…」
【アラさん】
「犯人を見つけてくれれば、その報酬として神様がお前の人間マタタビ体質を治してくれるって寸法だ」
【アラさん】
「これがお前の使命。それを伝えるためにやってきた俺は……さしずめ天界からの遣いってところだ」
【アラさん】
「と、いうことだ。わかったか?」
【亘】
「わかりません。お引取りください」
【亘】
「なんでそんな得体の知れないことに巻き込まれなきゃいけないんだよっ」
【亘】
「信じられるかっ!……ドッキリか何かなんだろ?」
【アラさん】
「わあああ待て待て待て!」
【アラさん】
「そうだな…まあ、自分で言うのもなんだけど、こんな小さな喋るアライグマいるか?」
【亘】
「う……そりゃあ……そうだけど」
ぴょんっと目の前にやってきたアラさんをじっくり見つめる。
【アラさん】
「ほれ、身体でも調べてみるか?」
【亘】
「………」
アラさんを持ち上げて、体中見回してもチャックどころか、縫い目も見当たらない。
見た目はどう見ても、小さい手のひらサイズのアライグマなのだ。
ぐにぐにと触って、電池が入ってないか確かめる。
ぐにぐにぐに。
ぐにぐにぐにぐにぐにぐに。
【アラさん】
「ちょっ……やめ、くすぐったいってーの……わははっ」
【亘】
「何モノなんだよ、アラさん……」
【アラさん】
「男の魅力があふれるアラサーの人間だ」
【亘】
「はぁ?」
【アラさん】
「……なんてな。まぁ今は見ての通りかわいいアライグマの姿をした、天からの遣いだ」
【アラさん】
「と・に・か・く!」
【アラさん】
「人間マタタビ体質が治るんだ。お前にとっても悪い話じゃないだろ?」
【アラさん】
「ずっと悩まされてたんだろ?」
【亘】
「うっ………」
【アラさん】
「夢だと思うなら信頼できるやつをもう一人連れてきて、俺が見えるか試してもらいなさいな」
【亘】
「一理ある、のか……?」
目の前にいるアライグマを呆然と見つめてしまう。
この時オレはまだ……これから巻き込まれる事の大きさなんて、知る由もなかった―……
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