[本編] 柊木 郁哉 編
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―――助けて!
俺は声にならない声で。助けを呼んだ。
【柊木】
「亘!!!」
痛い。
巻きつかれた腕が痛くて、痛みが見せた蜃気楼かと思った。
目の前には、大きな背中、背の高い影……そして、この声
【亘】
「あれ……郁……哉……」
【柊木】
「待ってろ……」
郁哉は胴着姿で、手に竹刀を持っていた。
【柊木】
「亘になにしやがる……」
怒りに満ちた怖い顔─
そこから一呼吸置いて目を閉じた。
そして俺の腕に巻きつく『彼』の手の甲を竹刀で思いきり叩いた。
―――パシンッ!
乾いた音が響いて、一瞬『彼』の腕が緩む。
その隙にもう一度、郁哉は竹刀で『彼』を攻撃しようとした。
しかしまるで蛇のように器用な身のこなしのせいで、竹刀が当たらない。
【柊木】
「……っ……その目……お前……」
郁哉の言葉に、さっきの出来事を思い出す。
【亘】
(そうだ、こいつ……!)
【柊木】
「くっ……」
【亘】
「郁哉、そいつ、aドロップを……」
【柊木】
「……やっぱりか」
郁哉も合点がいっているようだった。
【柊木】
「あのタヌキに無理やり持たされたアレを使うしかないのか…」
そう呟いた郁哉は、何かを決心したような目をしていた。
【柊木】
「……俺も、やるしかないな」
【亘】
「郁哉……?」
郁哉は胴着のポケットからaドロップを取り出して、口に放り込むやいなやまるで噛み砕くようにバリバリと飴を食べた。
【亘】
「郁哉……そんな風に食べたら効き目が……!」
―――ぱふっ!
【柊木】
「速くて強くなりそう、ってか?」
【亘】
「……!」
郁哉の目は、すでにオオカミのものとなっていた。
ひょっこり生えてきたけも耳は、殺気立ってピンと立っている。
【柊木】
「……~~~!!」
【亘】
(うなってる……?)
郁哉の喉から発される声はいつもより低く、怒っているように感じた。
【柊木】
「……覚悟なんかしなくていい。一瞬で終わらせてやる」
【亘】
「郁哉っ……」
怒りで頭に血が上ってる郁哉を見たオレは…心配になった。
【亘】
(大丈夫かな…郁哉…)
そんなことを考えていたら、郁哉が動いた。
郁哉が『彼』を見据え……一瞬の隙にとらえ、バチン! と竹刀で攻撃した。
ドロップを舐めたら、桁違いに速さが増した。
竹刀の風を切る音も、すごく重くなっている…。
急所に当たったのか、そのままぐったりとへたり込む。
【柊木】
「……フーッ……」
息の荒さは、まるでオオカミのそれそのもの。
まだ殺気立っている。
【亘】
「こいつ……aドロップを……」
【柊木】
「逃げるぞ、亘」
【亘】
「えっ?」
【柊木】
「峰打ちにしといた。生き返ったら……何されるかわからん」
【亘】
「ちょっ、あっ、郁哉!」
郁哉は彼を床に転がしたまま、オレの腕をつかんで……まるでオオカミのような速度で廊下へ飛び出した。
【柊木】
「……はぁ……っはぁ……」
郁哉は荒い呼吸を懸命におさえていた。
走ったからじゃない。
まだaドロップの効果が残っていて、オオカミの本能を押さえるために体の中で動悸をおさえているのだ。
【亘】
「大丈夫……?」
【柊木】
「お前こそ……なんであんなとこにいたんだ?」
【亘】
「変な人を見て……追いかけたらあそこにいて……それで……蛇の目してて……」
【柊木】
「何やってるんだ!」
郁哉の怒声が静かな廊下に響き渡った。
【亘】
「な、なんだよ、怒るなよ、急に……」
【柊木】
「お前……自分がどれだけ危険な目に遭ったかわかってるのか!?」
【亘】
「そ、それは……」
【柊木】
「……あいつの残り香、前にも感じたことある」
【柊木】
「あいつはうちの学園の生徒だ。でも」
【柊木】
「ろくでもないヤツだってことは間違いない」
【亘】
「郁哉……」
さっきの『彼』は目が覚めたらどうなるんだろう…。
【亘】
「……ねぇ、郁哉。さっきの人……死んでないよな?」
急に心配になって郁哉に尋ねてしまう。
【柊木】
「安心しろ、峰打ちって言っただろ?ちゃんと加減はしてる。アニマライズの影響は…俺にはわからない」
【柊木】
「それより、お前は自分を襲ったヤツの心配をしてるのか?」
【柊木】
「優しい通り越して、お人よしだぞそれは」
【亘】
「そんなこと言われたって……」
気になるものは、仕方ない。
もしアニマライズの影響がないとしても、竹刀は人を殺せるぐらいの威力があるって聞いたことあるし…。
【柊木】
「ま、どっか骨ぐらい折れてても治るだろ」
【亘】
「えぇっ!?」
【柊木】
「人気が少ないとは言え昼間から校舎でaドロップを舐めているヤツだ」
【柊木】
「神経が図太いヤツはケガの治りも早いっていうしな」
俺は声にならない声で。助けを呼んだ。
【柊木】
「亘!!!」
痛い。
巻きつかれた腕が痛くて、痛みが見せた蜃気楼かと思った。
目の前には、大きな背中、背の高い影……そして、この声
【亘】
「あれ……郁……哉……」
【柊木】
「待ってろ……」
郁哉は胴着姿で、手に竹刀を持っていた。
【柊木】
「亘になにしやがる……」
怒りに満ちた怖い顔─
そこから一呼吸置いて目を閉じた。
そして俺の腕に巻きつく『彼』の手の甲を竹刀で思いきり叩いた。
―――パシンッ!
乾いた音が響いて、一瞬『彼』の腕が緩む。
その隙にもう一度、郁哉は竹刀で『彼』を攻撃しようとした。
しかしまるで蛇のように器用な身のこなしのせいで、竹刀が当たらない。
【柊木】
「……っ……その目……お前……」
郁哉の言葉に、さっきの出来事を思い出す。
【亘】
(そうだ、こいつ……!)
【柊木】
「くっ……」
【亘】
「郁哉、そいつ、aドロップを……」
【柊木】
「……やっぱりか」
郁哉も合点がいっているようだった。
【柊木】
「あのタヌキに無理やり持たされたアレを使うしかないのか…」
そう呟いた郁哉は、何かを決心したような目をしていた。
【柊木】
「……俺も、やるしかないな」
【亘】
「郁哉……?」
郁哉は胴着のポケットからaドロップを取り出して、口に放り込むやいなやまるで噛み砕くようにバリバリと飴を食べた。
【亘】
「郁哉……そんな風に食べたら効き目が……!」
―――ぱふっ!
【柊木】
「速くて強くなりそう、ってか?」
【亘】
「……!」
郁哉の目は、すでにオオカミのものとなっていた。
ひょっこり生えてきたけも耳は、殺気立ってピンと立っている。
【柊木】
「……~~~!!」
【亘】
(うなってる……?)
郁哉の喉から発される声はいつもより低く、怒っているように感じた。
【柊木】
「……覚悟なんかしなくていい。一瞬で終わらせてやる」
【亘】
「郁哉っ……」
怒りで頭に血が上ってる郁哉を見たオレは…心配になった。
【亘】
(大丈夫かな…郁哉…)
そんなことを考えていたら、郁哉が動いた。
郁哉が『彼』を見据え……一瞬の隙にとらえ、バチン! と竹刀で攻撃した。
ドロップを舐めたら、桁違いに速さが増した。
竹刀の風を切る音も、すごく重くなっている…。
急所に当たったのか、そのままぐったりとへたり込む。
【柊木】
「……フーッ……」
息の荒さは、まるでオオカミのそれそのもの。
まだ殺気立っている。
【亘】
「こいつ……aドロップを……」
【柊木】
「逃げるぞ、亘」
【亘】
「えっ?」
【柊木】
「峰打ちにしといた。生き返ったら……何されるかわからん」
【亘】
「ちょっ、あっ、郁哉!」
郁哉は彼を床に転がしたまま、オレの腕をつかんで……まるでオオカミのような速度で廊下へ飛び出した。
【柊木】
「……はぁ……っはぁ……」
郁哉は荒い呼吸を懸命におさえていた。
走ったからじゃない。
まだaドロップの効果が残っていて、オオカミの本能を押さえるために体の中で動悸をおさえているのだ。
【亘】
「大丈夫……?」
【柊木】
「お前こそ……なんであんなとこにいたんだ?」
【亘】
「変な人を見て……追いかけたらあそこにいて……それで……蛇の目してて……」
【柊木】
「何やってるんだ!」
郁哉の怒声が静かな廊下に響き渡った。
【亘】
「な、なんだよ、怒るなよ、急に……」
【柊木】
「お前……自分がどれだけ危険な目に遭ったかわかってるのか!?」
【亘】
「そ、それは……」
【柊木】
「……あいつの残り香、前にも感じたことある」
【柊木】
「あいつはうちの学園の生徒だ。でも」
【柊木】
「ろくでもないヤツだってことは間違いない」
【亘】
「郁哉……」
さっきの『彼』は目が覚めたらどうなるんだろう…。
【亘】
「……ねぇ、郁哉。さっきの人……死んでないよな?」
急に心配になって郁哉に尋ねてしまう。
【柊木】
「安心しろ、峰打ちって言っただろ?ちゃんと加減はしてる。アニマライズの影響は…俺にはわからない」
【柊木】
「それより、お前は自分を襲ったヤツの心配をしてるのか?」
【柊木】
「優しい通り越して、お人よしだぞそれは」
【亘】
「そんなこと言われたって……」
気になるものは、仕方ない。
もしアニマライズの影響がないとしても、竹刀は人を殺せるぐらいの威力があるって聞いたことあるし…。
【柊木】
「ま、どっか骨ぐらい折れてても治るだろ」
【亘】
「えぇっ!?」
【柊木】
「人気が少ないとは言え昼間から校舎でaドロップを舐めているヤツだ」
【柊木】
「神経が図太いヤツはケガの治りも早いっていうしな」
