[本編] 雨宮 椿 編
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【亘】
「は? きつね……?」
男の子の視線の先を見ると、そこにいたのは……狐の耳とシッポを生やした雨宮だった。
【雨宮】
「……おい」
【男の子】
「きつねさん?」
【雨宮】
「実は……俺はこの稲荷神社を守っている神様の使いだ」
【男の子】
「きつねさん、神様なの!?」
男の子の問いに、稲荷明神になりきった雨宮が答える。
【雨宮】
「そうだ。……お前の願いは聞き入れた。父親の病を治すんだろう?」
【男の子】
「うん!」
【雨宮】
「……俺がどうにかしてやろう。だからお前は、家に帰れ」
【男の子】
「ほんと? ほんとにお父さんの病気、治る?」
【雨宮】
「ああ、お前がイイコにしてたらな。願いは届くだろう」
【雨宮】
「もしも苦しそうにしても……お前はお父さんを信じることだ」
【男の子】
「うん、わかった。ありがとう!」
耳とシッポの生えた雨宮をお稲荷様だと信じ込んだ男の子。
【雨宮】
「じゃあ、帰るんだ」
【男の子】
「はあい」
男の子は素直に言うことを聞いて、オレと雨宮に手を繋がれ、家に戻ることになった。
そして、雨宮扮する神様は男の子に尋ねた。
【雨宮】
「……お前、こわくないのか?」
【男の子】
「え? こわくないよ!」
【男の子】
「だってお顔をみたらいいきつねさんだってわかるよ!」
【雨宮】
「……」
雨宮は何も答えなかった。
【男の子】
「僕のお父さんがね、お顔がきれいな人に悪い人はいないって言ってたんだ」
【男の子】
「きつねさんは優しいお顔をしてるから、いい神様に違いないもん」
【男の子】
「だから、こわくないよ!」
男の子はすっかり懐いた雨宮にそう言った。
【亘】
「優しいお顔ねぇ……」
オレはまじまじと雨宮の顔を見てしまう。
【雨宮】
「……こっちを見るな、うるさい」
【亘】
「見てないけどー?」
照れる雨宮が、なんだかかわいらしかった。
男の子を挟んで手を繋ぎながら無事に送り届けたオレと雨宮。その、帰り道―
【亘】
「……なあ、雨宮」
【雨宮】
「なんですか?」
【亘】
「……使っただろ、aドロップ」
【雨宮】
「……」
黙り込んでしまう雨宮。
【亘】
「まだ持ってたのかよ」
【雨宮】
「……捨てられなかったんです」
【亘】
「……保健室で拾ったってやつか?」
【雨宮】
「そうです」
【亘】
「……まぁいいけど。結果的にあの子、笑顔で帰って行ったし」
【雨宮】
「怒らないんですか?」
【亘】
「今回は怒れない……な。あの子を救うために舐めたんだからさ」
【亘】
「まあすぐ飴に頼るってのもダメだと思うけど……」
【亘】
「雨宮が困ってる人を救いたくて使ったっての分かるし」
【雨宮】
「別に、あの男の子の為じゃありません。早く帰りたかっただけです」
【亘】
「はいはい」
【亘】
「雨宮ってホントさ……」
【亘】
「よくわからないな」
【雨宮】
「そのままお返しします」
【雨宮】
「そういう貴方こそ……」
【雨宮】
「……初対面なのに、あの男の子に対してずいぶん優しいですね」
【亘】
「……うん……」
【雨宮】
「何か思うところでもあるんですか?」
【亘】
「いや、さ……」
言いづらかったけれど……雨宮になら話してもいいかと思えて、オレは理由を話すことに決めた。
【亘】
「オレさ、養子なんだ」
【雨宮】
「……!」
【亘】
「物心ついたらもう施設にいたんだけど」
【亘】
「でもまぁ、やっぱり悩んだりしたよ。なんでオレには親がいないんだろうって」
【亘】
「親がいないからこそ、親がいなくなっちゃったらって思うあの子に同じ思いさせたくないし」
【亘】
「不安になるよ。ひとりぼっちになるかもしれないんだもん」
【雨宮】
「菊崎くん……」
【亘】
「本当は雨宮にaドロップ使ってほしくなかったけどさ……でも今回はいいかなって」
【亘】
「雨宮……優しいんだな」
【雨宮】
「なっ……!」
雨宮は頬を赤らめて視線を逸らした。
【雨宮】
「……優しくなんかありません」
【亘】
「そんなことないよ、十分優しいと思うよ」
「は? きつね……?」
男の子の視線の先を見ると、そこにいたのは……狐の耳とシッポを生やした雨宮だった。
【雨宮】
「……おい」
【男の子】
「きつねさん?」
【雨宮】
「実は……俺はこの稲荷神社を守っている神様の使いだ」
【男の子】
「きつねさん、神様なの!?」
男の子の問いに、稲荷明神になりきった雨宮が答える。
【雨宮】
「そうだ。……お前の願いは聞き入れた。父親の病を治すんだろう?」
【男の子】
「うん!」
【雨宮】
「……俺がどうにかしてやろう。だからお前は、家に帰れ」
【男の子】
「ほんと? ほんとにお父さんの病気、治る?」
【雨宮】
「ああ、お前がイイコにしてたらな。願いは届くだろう」
【雨宮】
「もしも苦しそうにしても……お前はお父さんを信じることだ」
【男の子】
「うん、わかった。ありがとう!」
耳とシッポの生えた雨宮をお稲荷様だと信じ込んだ男の子。
【雨宮】
「じゃあ、帰るんだ」
【男の子】
「はあい」
男の子は素直に言うことを聞いて、オレと雨宮に手を繋がれ、家に戻ることになった。
そして、雨宮扮する神様は男の子に尋ねた。
【雨宮】
「……お前、こわくないのか?」
【男の子】
「え? こわくないよ!」
【男の子】
「だってお顔をみたらいいきつねさんだってわかるよ!」
【雨宮】
「……」
雨宮は何も答えなかった。
【男の子】
「僕のお父さんがね、お顔がきれいな人に悪い人はいないって言ってたんだ」
【男の子】
「きつねさんは優しいお顔をしてるから、いい神様に違いないもん」
【男の子】
「だから、こわくないよ!」
男の子はすっかり懐いた雨宮にそう言った。
【亘】
「優しいお顔ねぇ……」
オレはまじまじと雨宮の顔を見てしまう。
【雨宮】
「……こっちを見るな、うるさい」
【亘】
「見てないけどー?」
照れる雨宮が、なんだかかわいらしかった。
男の子を挟んで手を繋ぎながら無事に送り届けたオレと雨宮。その、帰り道―
【亘】
「……なあ、雨宮」
【雨宮】
「なんですか?」
【亘】
「……使っただろ、aドロップ」
【雨宮】
「……」
黙り込んでしまう雨宮。
【亘】
「まだ持ってたのかよ」
【雨宮】
「……捨てられなかったんです」
【亘】
「……保健室で拾ったってやつか?」
【雨宮】
「そうです」
【亘】
「……まぁいいけど。結果的にあの子、笑顔で帰って行ったし」
【雨宮】
「怒らないんですか?」
【亘】
「今回は怒れない……な。あの子を救うために舐めたんだからさ」
【亘】
「まあすぐ飴に頼るってのもダメだと思うけど……」
【亘】
「雨宮が困ってる人を救いたくて使ったっての分かるし」
【雨宮】
「別に、あの男の子の為じゃありません。早く帰りたかっただけです」
【亘】
「はいはい」
【亘】
「雨宮ってホントさ……」
【亘】
「よくわからないな」
【雨宮】
「そのままお返しします」
【雨宮】
「そういう貴方こそ……」
【雨宮】
「……初対面なのに、あの男の子に対してずいぶん優しいですね」
【亘】
「……うん……」
【雨宮】
「何か思うところでもあるんですか?」
【亘】
「いや、さ……」
言いづらかったけれど……雨宮になら話してもいいかと思えて、オレは理由を話すことに決めた。
【亘】
「オレさ、養子なんだ」
【雨宮】
「……!」
【亘】
「物心ついたらもう施設にいたんだけど」
【亘】
「でもまぁ、やっぱり悩んだりしたよ。なんでオレには親がいないんだろうって」
【亘】
「親がいないからこそ、親がいなくなっちゃったらって思うあの子に同じ思いさせたくないし」
【亘】
「不安になるよ。ひとりぼっちになるかもしれないんだもん」
【雨宮】
「菊崎くん……」
【亘】
「本当は雨宮にaドロップ使ってほしくなかったけどさ……でも今回はいいかなって」
【亘】
「雨宮……優しいんだな」
【雨宮】
「なっ……!」
雨宮は頬を赤らめて視線を逸らした。
【雨宮】
「……優しくなんかありません」
【亘】
「そんなことないよ、十分優しいと思うよ」
