[本編] 雨宮 椿 編
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【亘】
「何だ、今の……」
【雨宮】
「わかりません……」
オレたちの前を過ぎ去った青白い光―――。
お化けの類は信じない主義のオレでも、背中がぞっとしてしまう。
【亘】
(まさか、な……)
【雨宮】
「……追いかけてみますか?」
光が過ぎ去って行った方向を指差して雨宮が言う。
【亘】
「いや、それもどうなんだよ……ああいうのって、もし何かあったら」
【雨宮】
「それを調べに来たんじゃないんですか、って……あれ」
ふと気づけば、オレと雨宮しかその場にいない。
【亘】
「会長は……!?」
【雨宮】
「あの人のことだから、ひとりで調べに行ってしまったんでしょう」
【亘】
「えっ……どうすんだよ」
【雨宮】
「とりあえず会長を探してもいいことありませんし」
【亘】
「雨宮……お前ずいぶんきっぱり言い切るな」
【雨宮】
「本当のことですし。……とりあえず、ふたりであの光を追いましょう」
【亘】
「そうだな……それしかないみたいだ」
この状況じゃ葛貫会長を探しに行っても迷子になるだけだ。
オレたちはとりあえず……さっきの光が走って行った方向へ向かった。
【雨宮】
「……ずいぶん古びた神社みたいですね。管理が行き届いてない」
【亘】
「古いから仕方ないんだろ……」
少し奥に進むと、道端になにかが壊れた欠片のようなものが散らばっている。
うっすらと姿が見えるので、神社はもうすぐだ。
【雨宮】
「……もしかして菊崎くん、怖いんですか」
【亘】
「う、うるさいなっ……」
普段から幽霊とか怖いタイプじゃないんだけど、夜の森は流石に迫力がある。
指摘されると恥ずかしくなり、道を進んでいると雨宮が何かに気づいたようだった。
【雨宮】
「あ、あれ……」
【亘】
「……?」
雨宮の視線の先には、……男の子が立っていた。
【亘】
「わっ!」
【雨宮】
「菊崎くん、落ち着いてください。……幽霊じゃありません」
【亘】
「えっ……?」
よく見れば、確かにそこにいるのは……ちゃんと足のある、男の子だった。
神社の目の前でうろうろしている男の子を見て、慌てて駆け寄った。
【雨宮】
「こんなところでどうしたんですか?」
雨宮が男の子に声をかける。……基本的に初対面の人にはこのスタイルで近寄るのだろうか。
【男の子】
「……!」
【亘】
「こんな時間に子どもがこんなところにいたら危ないぞ?」
【男の子】
「ごめんなさい……」
【雨宮】
「何をしてるんですか?」
俯いたその子には……何か事情があるようだった。
【亘】
「どうかしたのか?」
【男の子】
「うん……あのね」
【亘】
「聞いてやるから、話してごらん?」
【男の子】
「お父さんがね、病気なの」
【亘】
「えっ……」
【男の子】
「だから、おばあちゃんから教えてもらった“お百度参り”をしてるの」
男の子は笑顔を見せてそう言った。
お百度参りをすれば父親が元気になるとすっかり信じているらしい。
【亘】
「それで、こんなところに……」
【男の子】
「みんな行っちゃダメって言うんだけど、でも僕、お父さんを助けてほしくて……」
【亘】
「確かにこんな時間に子どもがひとりで出かけるって言ったら反対されちゃうな。オレも反対」
【亘】
「危ないからお家に帰った方がいい。お父さんより前に君が危ないことになっちゃうぞ?」
【男の子】
「でも……お父さんのためにお参りしなくちゃ……」
心配な気持ちはわかるけど、流石に一人でこの時間に出歩くのは危ない。
どうにか帰るように説得してもなかなか男の子は首を振って聞いてくれない。
【雨宮】
「……チッ」
帰りたがらない男の子を見て、雨宮が舌打ちをする。
【雨宮】
「……面倒だな」
【雨宮】
「だから頭の悪い子どもは嫌いなんだ」
【亘】
「ちょっ……雨宮!」
イライラしているらしい雨宮の口調がきついものに変わる。
【亘】
「そんな風に言ったら子どもがかわいそうだろ」
【雨宮】
「かわいそうなんて……関係ないね」
雨宮が子供に向かって話しかける。
【男の子】
「うん……なに?」
【雨宮】
「神様がお前の願いを聞いてくれるなら帰るんだな?」
【男の子】
「うん!だから、神様にお願いするまで帰れないよ……」
【雨宮】
「……だからと言って百回もお参りするなんて、馬鹿だね。僕ならそんなことしない」
そう言うと雨宮はふっとオレたちの前から姿を消してしまう。
【亘】
「なんてこと言うんだよ!って……雨宮!?」
【男の子】
「お兄ちゃん、いなくなっちゃったね」
【亘】
「雨宮までどこ行ったんだよー……」
男の子とふたり、神社の前に立ち尽くしてしまう。
【亘】
(これからどうすれば……)
【男の子】
「……あれ、きつねさんじゃない?」
男の子が突然そんなことを言い出した。
「何だ、今の……」
【雨宮】
「わかりません……」
オレたちの前を過ぎ去った青白い光―――。
お化けの類は信じない主義のオレでも、背中がぞっとしてしまう。
【亘】
(まさか、な……)
【雨宮】
「……追いかけてみますか?」
光が過ぎ去って行った方向を指差して雨宮が言う。
【亘】
「いや、それもどうなんだよ……ああいうのって、もし何かあったら」
【雨宮】
「それを調べに来たんじゃないんですか、って……あれ」
ふと気づけば、オレと雨宮しかその場にいない。
【亘】
「会長は……!?」
【雨宮】
「あの人のことだから、ひとりで調べに行ってしまったんでしょう」
【亘】
「えっ……どうすんだよ」
【雨宮】
「とりあえず会長を探してもいいことありませんし」
【亘】
「雨宮……お前ずいぶんきっぱり言い切るな」
【雨宮】
「本当のことですし。……とりあえず、ふたりであの光を追いましょう」
【亘】
「そうだな……それしかないみたいだ」
この状況じゃ葛貫会長を探しに行っても迷子になるだけだ。
オレたちはとりあえず……さっきの光が走って行った方向へ向かった。
【雨宮】
「……ずいぶん古びた神社みたいですね。管理が行き届いてない」
【亘】
「古いから仕方ないんだろ……」
少し奥に進むと、道端になにかが壊れた欠片のようなものが散らばっている。
うっすらと姿が見えるので、神社はもうすぐだ。
【雨宮】
「……もしかして菊崎くん、怖いんですか」
【亘】
「う、うるさいなっ……」
普段から幽霊とか怖いタイプじゃないんだけど、夜の森は流石に迫力がある。
指摘されると恥ずかしくなり、道を進んでいると雨宮が何かに気づいたようだった。
【雨宮】
「あ、あれ……」
【亘】
「……?」
雨宮の視線の先には、……男の子が立っていた。
【亘】
「わっ!」
【雨宮】
「菊崎くん、落ち着いてください。……幽霊じゃありません」
【亘】
「えっ……?」
よく見れば、確かにそこにいるのは……ちゃんと足のある、男の子だった。
神社の目の前でうろうろしている男の子を見て、慌てて駆け寄った。
【雨宮】
「こんなところでどうしたんですか?」
雨宮が男の子に声をかける。……基本的に初対面の人にはこのスタイルで近寄るのだろうか。
【男の子】
「……!」
【亘】
「こんな時間に子どもがこんなところにいたら危ないぞ?」
【男の子】
「ごめんなさい……」
【雨宮】
「何をしてるんですか?」
俯いたその子には……何か事情があるようだった。
【亘】
「どうかしたのか?」
【男の子】
「うん……あのね」
【亘】
「聞いてやるから、話してごらん?」
【男の子】
「お父さんがね、病気なの」
【亘】
「えっ……」
【男の子】
「だから、おばあちゃんから教えてもらった“お百度参り”をしてるの」
男の子は笑顔を見せてそう言った。
お百度参りをすれば父親が元気になるとすっかり信じているらしい。
【亘】
「それで、こんなところに……」
【男の子】
「みんな行っちゃダメって言うんだけど、でも僕、お父さんを助けてほしくて……」
【亘】
「確かにこんな時間に子どもがひとりで出かけるって言ったら反対されちゃうな。オレも反対」
【亘】
「危ないからお家に帰った方がいい。お父さんより前に君が危ないことになっちゃうぞ?」
【男の子】
「でも……お父さんのためにお参りしなくちゃ……」
心配な気持ちはわかるけど、流石に一人でこの時間に出歩くのは危ない。
どうにか帰るように説得してもなかなか男の子は首を振って聞いてくれない。
【雨宮】
「……チッ」
帰りたがらない男の子を見て、雨宮が舌打ちをする。
【雨宮】
「……面倒だな」
【雨宮】
「だから頭の悪い子どもは嫌いなんだ」
【亘】
「ちょっ……雨宮!」
イライラしているらしい雨宮の口調がきついものに変わる。
【亘】
「そんな風に言ったら子どもがかわいそうだろ」
【雨宮】
「かわいそうなんて……関係ないね」
雨宮が子供に向かって話しかける。
【男の子】
「うん……なに?」
【雨宮】
「神様がお前の願いを聞いてくれるなら帰るんだな?」
【男の子】
「うん!だから、神様にお願いするまで帰れないよ……」
【雨宮】
「……だからと言って百回もお参りするなんて、馬鹿だね。僕ならそんなことしない」
そう言うと雨宮はふっとオレたちの前から姿を消してしまう。
【亘】
「なんてこと言うんだよ!って……雨宮!?」
【男の子】
「お兄ちゃん、いなくなっちゃったね」
【亘】
「雨宮までどこ行ったんだよー……」
男の子とふたり、神社の前に立ち尽くしてしまう。
【亘】
(これからどうすれば……)
【男の子】
「……あれ、きつねさんじゃない?」
男の子が突然そんなことを言い出した。
