[本編] 雨宮 椿 編
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【亘】
(何でもありかよ!そしたらこの間椿に見えるかもって心配しなくてもよかったんじゃ……?)
【亘】
(ん、待てよ?そうするとアラさんはわざとオレだけじゃなくて…)
【亘】
(椿にも自分の姿を見えるようにしてたってことか!?)
オレが混乱しているとアラさんはキメ顔で続ける。
【アラさん】
「ついでに体育祭は要注意デーだから俺も外で監視したいんだよ」
【亘】
「要注意?」
【アラさん】
「何も俺だって体育祭ヒャッホー!イエーイ!ってだけでついてきたわけじゃないんだぜ?」
【亘】
「そうなのか? てっきり……」
そうだと思っていた。それは言わないことにしておこう……。
【アラさん】
「体育祭中は校舎内の人が全部いなくなるだろ」
【亘】
「みんな校庭に集まるからね」
【アラさん】
「そうなったら校舎は絶好の“密売所”になっちまうじゃねーか」
【亘】
「あっ、そうか……!」
【アラさん】
「こういうときこそアヤシイ顔して校舎に入って行くやつがいたらチェックしないとな」
【亘】
「そうだね、オレも注意して見ないと……」
【雨宮】
「おはようございます」
【亘】
「雨宮!」
意気込んでいたオレたちのもとに、雨宮が現れる。
【雨宮】
「今日はいよいよ体育祭ですね」
【亘】
「あぁ、体調は大丈夫か?」
【雨宮】
「……実を言うと、あまりよくないんです」
【亘】
「えっ、出てきて大丈夫なのかっ!?」
【雨宮】
「自分の出番までには、なんとかなるかと……」
【???】
「そこにいるのは誰だ」
【亘】
「わっ!」
いきなり声をかけられて驚いてしまう。
【亘】
「だ、誰……?」
【竹尾】
「……菊崎じゃないか」
【亘】
「竹尾先生!」
【竹尾】
「何やってるんだ。見たところ元気そうで、体調が悪くて休んでいるという様子でもなさそうだが」
【亘】
「えっと、保健室で休んでいる友人のお見舞いに……」
【竹尾】
「体育祭中だぞ。見舞いなど必要ない。そう言って体育祭をサボるつもりだったんじゃないか?」
【亘】
「なっ……違います!」
【竹尾】
「教師の前で堂々とサボりに向かうなんて、菊崎はいい度胸を持っているようだ」
【亘】
「違いますって!」
竹尾先生の眼鏡が光に反射して、オレを睨みつけている目を隠す。
……たぶん、これは何を言っても信じてもらえない。
【亘】
「……体育祭に戻ります」
オレはしぶしぶ諦めて、踵を返した。
【竹尾】
「そうだ。体育祭期間中は校舎内立ち入り禁止だということを忘れないように」
【亘】
「……はーいっ」
思わず不満全開の声で返事を返してしまいながら、オレは校庭へ戻ることにした。
【亘】
(結局雨宮に会いに行けなかった)
連絡も来ないし、雨宮は徒競走に出られるのだろうか……。
【雨宮】
「菊崎くん」
【亘】
「雨宮!」
声がした方を振り向くと、後ろから小走りで雨宮が近寄ってくる。
【亘】
「大丈夫なのか、具合は」
【雨宮】
「少し寝たら良くなって。ほら、今は顔色もいいでしょう?」
たしかに雨宮の顔色はさっきの青白さとはうってかわって、血色がよくなっている。
【雨宮】
「僕、出ます」
【亘】
「そっか……じゃあ、無理すんなよ?」
【雨宮】
「はい」
そう言ってオレと雨宮は徒競走出場者の集合場所に向かった。
【亘】
(大丈夫かよ、雨宮……)
しかしオレの心配とは裏腹に、雨宮は徒競走で1位を取った。
一緒に走るメンバーには、陸上部のヤツもいたのに……。
【雨宮】
「菊崎くん、僕1位取っちゃいました、すごいでしょう?」
【亘】
「あ、あぁ、おめでとう……」
【雨宮】
「菊崎くんも3位でゴールして、すごかったですよ。僕見てました」
【亘】
「う、うん……」
なんだか雨宮自身のテンションも高い気がする。
【亘】
(体育祭に出られて、1位も取れたから、か……?)
【亘】
(でもなんか……)
雨宮の様子が、変な気がする。
うまく言えないけれど……何かあったのかな。
【亘】
(……何かはわからないけど)
【亘】
(考え過ぎ、だよな……)
そりゃずっとまともに出られなかった体育祭に出られたんだ。
体調だって、さっきまで悪かったのに今は復活して、しかも1位。
嬉しくなれば、顔色だって上気して当たり前だ。
……そう思うのに。
なんとなく、雨宮への違和感をぬぐえないまま、体育祭は無事に終了した。
雨宮の徒競走1位が効いて、うちのクラスはそれなりの順位を残せた体育祭だったけど……。
なんだかオレは、素直に喜ぶことができなかった―――。
(何でもありかよ!そしたらこの間椿に見えるかもって心配しなくてもよかったんじゃ……?)
【亘】
(ん、待てよ?そうするとアラさんはわざとオレだけじゃなくて…)
【亘】
(椿にも自分の姿を見えるようにしてたってことか!?)
オレが混乱しているとアラさんはキメ顔で続ける。
【アラさん】
「ついでに体育祭は要注意デーだから俺も外で監視したいんだよ」
【亘】
「要注意?」
【アラさん】
「何も俺だって体育祭ヒャッホー!イエーイ!ってだけでついてきたわけじゃないんだぜ?」
【亘】
「そうなのか? てっきり……」
そうだと思っていた。それは言わないことにしておこう……。
【アラさん】
「体育祭中は校舎内の人が全部いなくなるだろ」
【亘】
「みんな校庭に集まるからね」
【アラさん】
「そうなったら校舎は絶好の“密売所”になっちまうじゃねーか」
【亘】
「あっ、そうか……!」
【アラさん】
「こういうときこそアヤシイ顔して校舎に入って行くやつがいたらチェックしないとな」
【亘】
「そうだね、オレも注意して見ないと……」
【雨宮】
「おはようございます」
【亘】
「雨宮!」
意気込んでいたオレたちのもとに、雨宮が現れる。
【雨宮】
「今日はいよいよ体育祭ですね」
【亘】
「あぁ、体調は大丈夫か?」
【雨宮】
「……実を言うと、あまりよくないんです」
【亘】
「えっ、出てきて大丈夫なのかっ!?」
【雨宮】
「自分の出番までには、なんとかなるかと……」
【???】
「そこにいるのは誰だ」
【亘】
「わっ!」
いきなり声をかけられて驚いてしまう。
【亘】
「だ、誰……?」
【竹尾】
「……菊崎じゃないか」
【亘】
「竹尾先生!」
【竹尾】
「何やってるんだ。見たところ元気そうで、体調が悪くて休んでいるという様子でもなさそうだが」
【亘】
「えっと、保健室で休んでいる友人のお見舞いに……」
【竹尾】
「体育祭中だぞ。見舞いなど必要ない。そう言って体育祭をサボるつもりだったんじゃないか?」
【亘】
「なっ……違います!」
【竹尾】
「教師の前で堂々とサボりに向かうなんて、菊崎はいい度胸を持っているようだ」
【亘】
「違いますって!」
竹尾先生の眼鏡が光に反射して、オレを睨みつけている目を隠す。
……たぶん、これは何を言っても信じてもらえない。
【亘】
「……体育祭に戻ります」
オレはしぶしぶ諦めて、踵を返した。
【竹尾】
「そうだ。体育祭期間中は校舎内立ち入り禁止だということを忘れないように」
【亘】
「……はーいっ」
思わず不満全開の声で返事を返してしまいながら、オレは校庭へ戻ることにした。
【亘】
(結局雨宮に会いに行けなかった)
連絡も来ないし、雨宮は徒競走に出られるのだろうか……。
【雨宮】
「菊崎くん」
【亘】
「雨宮!」
声がした方を振り向くと、後ろから小走りで雨宮が近寄ってくる。
【亘】
「大丈夫なのか、具合は」
【雨宮】
「少し寝たら良くなって。ほら、今は顔色もいいでしょう?」
たしかに雨宮の顔色はさっきの青白さとはうってかわって、血色がよくなっている。
【雨宮】
「僕、出ます」
【亘】
「そっか……じゃあ、無理すんなよ?」
【雨宮】
「はい」
そう言ってオレと雨宮は徒競走出場者の集合場所に向かった。
【亘】
(大丈夫かよ、雨宮……)
しかしオレの心配とは裏腹に、雨宮は徒競走で1位を取った。
一緒に走るメンバーには、陸上部のヤツもいたのに……。
【雨宮】
「菊崎くん、僕1位取っちゃいました、すごいでしょう?」
【亘】
「あ、あぁ、おめでとう……」
【雨宮】
「菊崎くんも3位でゴールして、すごかったですよ。僕見てました」
【亘】
「う、うん……」
なんだか雨宮自身のテンションも高い気がする。
【亘】
(体育祭に出られて、1位も取れたから、か……?)
【亘】
(でもなんか……)
雨宮の様子が、変な気がする。
うまく言えないけれど……何かあったのかな。
【亘】
(……何かはわからないけど)
【亘】
(考え過ぎ、だよな……)
そりゃずっとまともに出られなかった体育祭に出られたんだ。
体調だって、さっきまで悪かったのに今は復活して、しかも1位。
嬉しくなれば、顔色だって上気して当たり前だ。
……そう思うのに。
なんとなく、雨宮への違和感をぬぐえないまま、体育祭は無事に終了した。
雨宮の徒競走1位が効いて、うちのクラスはそれなりの順位を残せた体育祭だったけど……。
なんだかオレは、素直に喜ぶことができなかった―――。
