[本編] 雨宮 椿 編
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【亘】
「そうか? でもお前……」
身体弱いんだろ。
そう言おうとしてハッと口を噤んだ。
【亘】
(こういうことって……あんまり他のヤツに言われて嬉しいことじゃないよな)
それにそういう理由で手伝うのもなんだか恩着せがましい。
【亘】
(他に理由、理由……あっ、そうだ)
【雨宮】
「どうかしましたか? 菊崎くん」
【亘】
「や、オレもさ、ゴミ捨て場の場所知っておきたいなって思っただけだから」
【亘】
「迷惑じゃなかったらついて行ってもいいか?」
【亘】
「そのついでに、ほら、半分持つって感じで」
【雨宮】
「……」
雨宮は無言でオレのことを見つめた。
【亘】
「……ダメか?」
【雨宮】
「いえ……そういうことなら」
そう言って雨宮はオレにゴミ袋を半分手渡してくれた。
【亘】
「よしっ、これで終わりぃー!」
【雨宮】
「ありがとうございました、付き合っていただいて」
【亘】
「全然っ。オレもまだこの校舎のこと、よくわかってないしさ」
【雨宮】
「そうですか……」
【亘】
「じゃあ教室戻るか。雨宮はこのあと部活?」
【雨宮】
「いえ……僕は部活動に所属していないので……」
【亘】
「そっか、じゃあオレと同じだなっ」
【亘】
「帰宅部って楽だよな。しばられないし」
【雨宮】
「……煩わしいものがありませんね」
【亘】
「だよな~」
そんな風に他愛もない会話をしながら教室に戻ろうとした
―――その時。
【???】
「―――ッはァ……はぁ……あっ……あっ」
【???】
「あぁっ! あっあっ……あぁぁっ……!」
怪しげな……怪しいとしか言いようのない声? のようなものが聞こえた――!
【亘】
(……って! 何だよこの声っ……!)
正直言って……どう聞いても、『アノ』時の声にしか聞こえない。
【亘】
(まさか……誰か外で……!?)
でもここは男子校だ。
そんな。まさかそんな。
オレが狼狽えていると……雨宮も異変に気付いたようだった。
【雨宮】
「……変な声しますね」
【亘】
「あ、あぁ……」
【雨宮】
「あっち……みたいですよ?」
【亘】
「えっ、ちょ! 雨宮!」
こともあろうに雨宮はその声の主に近寄って行ったのだ。
……茂みをかき分け、覗き込むと、そこには……。
【亘】
(なっ……!?)
一組の男達が、交わり合っていた。
それだけでもかなり衝撃なのに―――
ふたりには、けも耳が生えていて。
【雨宮】
「妙な光景ですね」
【亘】
(妙って……妙すぎるだろ!)
オレが絶句して後ずさると、ガサッと長い雑草を踏んでしまった。
【亘】
「やばっ!」
【???】
「…………? 誰だっ」
物音を立てたせいで、二人組にも気づかれてしまった。
ただならぬ危機を感じたオレは……
平然と眺めていたままの雨宮の手を取って一目散に裏庭を駆け出した。
【雨宮】
「っはぁ、はぁ、……」
全速力で走って逃げていると……オレの歩幅に雨宮はついてこられなくなっていた。
【亘】
(そうか、雨宮、体力が……)
少し待とうと思うが、なんだか嫌な予感がして後ろを振り返る。
【亘】
「……!」
【雨宮】
「なっ……!」
なんとオレたちの後ろをあの二人組が追ってきていた。
【亘】
「やばいっ……」
目つきが―――まるで獣だ。
【亘】
「どうしようっ……」
【雨宮】
「まずいですね……!」
その時だった。
【アラさん】
「じゃじゃじゃーん! ってな」
【亘】
「アラさん……!?」
アラさんが急に現れたのだ。
【アラさん】
「亘のピンチと聞いて駆け付けたぜっ」
【亘】
(って、助けに来てくれたのかもしれないけど)
【亘】
(今は雨宮もいるんだぞっ!!)
【雨宮】
「アライ……グマ……?」
【亘】
(ああほらっ、雨宮が混乱してる……!)
咄嗟にアラさんを隠そうとしたけれど既に遅く、雨宮は目撃してしまった。
しかもただでさえ小さくて珍しいのに喋っているところまで……。
ってそういえば。
【亘】
「なんで、って今それどころじゃないんだっ!」
【アラさん】
「それどころじゃないから来たんだろ」
【亘】
「はっ?」
【アラさん】
「あいつらはお前のマタタビ体質に惹かれてきてる」
「そうか? でもお前……」
身体弱いんだろ。
そう言おうとしてハッと口を噤んだ。
【亘】
(こういうことって……あんまり他のヤツに言われて嬉しいことじゃないよな)
それにそういう理由で手伝うのもなんだか恩着せがましい。
【亘】
(他に理由、理由……あっ、そうだ)
【雨宮】
「どうかしましたか? 菊崎くん」
【亘】
「や、オレもさ、ゴミ捨て場の場所知っておきたいなって思っただけだから」
【亘】
「迷惑じゃなかったらついて行ってもいいか?」
【亘】
「そのついでに、ほら、半分持つって感じで」
【雨宮】
「……」
雨宮は無言でオレのことを見つめた。
【亘】
「……ダメか?」
【雨宮】
「いえ……そういうことなら」
そう言って雨宮はオレにゴミ袋を半分手渡してくれた。
【亘】
「よしっ、これで終わりぃー!」
【雨宮】
「ありがとうございました、付き合っていただいて」
【亘】
「全然っ。オレもまだこの校舎のこと、よくわかってないしさ」
【雨宮】
「そうですか……」
【亘】
「じゃあ教室戻るか。雨宮はこのあと部活?」
【雨宮】
「いえ……僕は部活動に所属していないので……」
【亘】
「そっか、じゃあオレと同じだなっ」
【亘】
「帰宅部って楽だよな。しばられないし」
【雨宮】
「……煩わしいものがありませんね」
【亘】
「だよな~」
そんな風に他愛もない会話をしながら教室に戻ろうとした
―――その時。
【???】
「―――ッはァ……はぁ……あっ……あっ」
【???】
「あぁっ! あっあっ……あぁぁっ……!」
怪しげな……怪しいとしか言いようのない声? のようなものが聞こえた――!
【亘】
(……って! 何だよこの声っ……!)
正直言って……どう聞いても、『アノ』時の声にしか聞こえない。
【亘】
(まさか……誰か外で……!?)
でもここは男子校だ。
そんな。まさかそんな。
オレが狼狽えていると……雨宮も異変に気付いたようだった。
【雨宮】
「……変な声しますね」
【亘】
「あ、あぁ……」
【雨宮】
「あっち……みたいですよ?」
【亘】
「えっ、ちょ! 雨宮!」
こともあろうに雨宮はその声の主に近寄って行ったのだ。
……茂みをかき分け、覗き込むと、そこには……。
【亘】
(なっ……!?)
一組の男達が、交わり合っていた。
それだけでもかなり衝撃なのに―――
ふたりには、けも耳が生えていて。
【雨宮】
「妙な光景ですね」
【亘】
(妙って……妙すぎるだろ!)
オレが絶句して後ずさると、ガサッと長い雑草を踏んでしまった。
【亘】
「やばっ!」
【???】
「…………? 誰だっ」
物音を立てたせいで、二人組にも気づかれてしまった。
ただならぬ危機を感じたオレは……
平然と眺めていたままの雨宮の手を取って一目散に裏庭を駆け出した。
【雨宮】
「っはぁ、はぁ、……」
全速力で走って逃げていると……オレの歩幅に雨宮はついてこられなくなっていた。
【亘】
(そうか、雨宮、体力が……)
少し待とうと思うが、なんだか嫌な予感がして後ろを振り返る。
【亘】
「……!」
【雨宮】
「なっ……!」
なんとオレたちの後ろをあの二人組が追ってきていた。
【亘】
「やばいっ……」
目つきが―――まるで獣だ。
【亘】
「どうしようっ……」
【雨宮】
「まずいですね……!」
その時だった。
【アラさん】
「じゃじゃじゃーん! ってな」
【亘】
「アラさん……!?」
アラさんが急に現れたのだ。
【アラさん】
「亘のピンチと聞いて駆け付けたぜっ」
【亘】
(って、助けに来てくれたのかもしれないけど)
【亘】
(今は雨宮もいるんだぞっ!!)
【雨宮】
「アライ……グマ……?」
【亘】
(ああほらっ、雨宮が混乱してる……!)
咄嗟にアラさんを隠そうとしたけれど既に遅く、雨宮は目撃してしまった。
しかもただでさえ小さくて珍しいのに喋っているところまで……。
ってそういえば。
【亘】
「なんで、って今それどころじゃないんだっ!」
【アラさん】
「それどころじゃないから来たんだろ」
【亘】
「はっ?」
【アラさん】
「あいつらはお前のマタタビ体質に惹かれてきてる」
