夏目と交際一年目
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【宮沢】
「んん……ふっ、ぅ……?」
体を柔らかな何かで撫でられる感覚がして、俺はくすぐったさに寝返りを打った
【夏目】
「宮沢、起こしてしまった
か。すまない」
【宮沢】
「惣一、さん……?」
囁くような声にゆっくりと目を開けると、優しいまなざしの夏目さんと目があった
【夏目】
「身体が濡れていたのでな。少し綺麗にしようと思ったんだが、くすぐったかったか?」
【宮沢】
「ん……少し、だけ……」
夏目さんがゆっくりと体を拭ってくれる感覚に、再びまどろみそうになるが
――
【宮沢】
「はっ!!わ、あの……すみません!」
目の前の夏目さんはおろか自分まで裸だったことを思い出して、俺は飛び起きた
【夏目】
「どうしたんだ、そんなに慌てて」
【宮沢】
「俺、また…そのっ、そのまま寝ちゃうところでした……!」
昨夜、夏目さんの部屋で愛し合ったのだが、俺はいつものように気を失ってしまっていたらしい
【宮沢】
「いつもいつも惣一さんにご迷惑をお掛けして……」
【宮沢】
「しかも醜態をお見せして…、申し訳ありません」
取り急ぎ近くにあった服で前を覆ってシュンと俯くと…、夏目さんはあやすように頭を撫でてくれた
【夏目】
「気にする必要はない。むしろ役得だ」
冗談めかしたそんな言葉に続いて、胸に抱き寄せられる
【宮沢】
「あう…でも、俺だって夏…そ、惣一さんに色々…、よろこんでいただけるようになりたい…です」
付き合ってから1年経つというのに、俺は夏目さんを受け入れるのにちっとも慣れていなかった
それどころか、自分のことでいっぱいいっぱいになってしまって、いつも余裕をなくしてしまうのだ
名前を呼ぶことすら、多少慣れてきたとはいえ今でも戸惑う始末だ
【夏目】
「俺は宮沢が身を委ねてくれ
ているだけで、充分に幸せだぞ」
夏目さんがそう言って微笑む
【宮沢】
「もちろん、俺は惣一さんを愛してます!でも……」
【宮沢】
(それでも……今のままじゃ、俺……)
―時折。何の役にも立たない俺では、夏目さんにはふさわしくないんじゃないかと考えてしまうのだ
夏目さんは実業家として成功している上に、スポーツマッサージ師として有名スポーツ選手からも信頼されている人望も厚く、リーダシップもあり、おまけに
【宮沢】
(どうして俺を選んでくれたんだろう……?)
夏目さんに釣り合えるようになるために、色々頑張ってはいるのだが
その距離は少しも縮まらないどころ
か、置いて行かれそうな感覚に陥ってしまうのだ
【宮沢】
「……もっと、ちゃんとしたいのに」
俺が小さく呟くと、夏目さんはグッと俺を抱き寄せた
【夏目】
「俺も、宮沢を愛してる。お
前が俺のこと考えてくれているのは嬉しいが」
【夏目】
「だからって、そんな暗い顔をしてほしいわけじゃない」
夏目さんは、俺の瞳を覗き込むように見つめてくる
【夏目】
「俺は宮沢が笑ってる顔を見
るのが好きなんだ」
【宮沢】
「惣一、さん……」
夏目さんの言葉に、俺は視界がぼやけそうになるのをこらえながら、笑顔を作った
【夏目】
「やはり、その顔が一番だな」
夏目さんは嬉しそうに笑いながら、触れるだけのキスをしてくる
【宮沢】
「……ん」
【夏目】
「今はここまでにしておこう。実は明日は少し早くてな」
夏目さんが名残惜しそうに親指で俺の唇をなぞる
【宮沢】
「何かあるんですか?」
俺は再び灯りそうだった熱を誤魔化すように、夏目さんに聞いてみた
【夏目】
「本社で新しい事業計画が立ち上がったんだが、それに協力することになった」
【宮沢】
「それじゃあ、しばらくはまたお忙しくなりますね」
俺がそう言うと、夏目さんは少し困ったように笑った
【夏目】
「そうだな。当分はフィットネスのほうに顔を出せる回数が減ってしまうかもしれない」
【夏目】
「帰りが遅くなったり、場合によっては出張や泊まり込みもあるだろう」
それはつまり、夏目さんに会える回数も減ってしまうということを意味していた
【宮沢】
「お身体だけは気をつけて下さいね」
寂しくないと言ったら嘘になるけど、そんな事言っても困らせるだけだ
俺ばかりが我儘を言えるはずもなく、それだけ言って微笑む
【夏目】
「ありがとう。その間も、この部屋は合鍵で自由に来て構わないし、俺も出来る限り連絡をする」
夏目さんは、俺の言葉に安心したように目を細めた
【宮沢】
「はい。俺もメールします」
曇りそうになる表情を隠すように瞳を閉じる
こんなとき、ちゃんと社会人で、あのフィットネスクラブでもっと責任ある立場で働けていたら
『お留守の間は任せてください!』なんてことも言えたかもしれない
けれど、一介のアルバイトではそんなこと言える筈もなく、せめて困らせないよう振る舞うのが関の山だ
【夏目】
「おやすみ、宮沢。愛してい
るよ」
おやすみなさい、と小さく返し、夏目さんの胸に額を摺り寄せる
【宮沢】
(会えないうちに、少しでも成長出来るように頑張ろう……!)
俺はそう決意して、夏目さんの腕の中で眠りについた
―第1話―
【宮沢】
(夏目さん、今日も本社の方にいるのかな……)
夏目さんが忙しくなってから2週間ほど、姿はたまに見かけるものの、中々会話をすることが出来ていない
【宮沢】
(部屋に居てもいいって言ってくれたけど……)
夏目さんの部屋に居れば、帰ってきた夏目さんにお帰りなさいとお疲れ様を言って、
一緒に眠ることはできるかもしれない…
だけど、家主のいない部屋に一人でいるのは少々気が引けるし
なにより、夏目さんに気を遣わせて疲れさせてしまうかもしれないと思うと、とても実行に移せなかった
【宮沢】
「会いたいな……夏目さん」
誰もいないミーティングルームで小さく呟くと、誰かが入ってくる気配がした
【夏目】
「呼んだか?」
【宮沢】
「な、なつめさん……!」
「んん……ふっ、ぅ……?」
体を柔らかな何かで撫でられる感覚がして、俺はくすぐったさに寝返りを打った
【夏目】
「宮沢、起こしてしまった
か。すまない」
【宮沢】
「惣一、さん……?」
囁くような声にゆっくりと目を開けると、優しいまなざしの夏目さんと目があった
【夏目】
「身体が濡れていたのでな。少し綺麗にしようと思ったんだが、くすぐったかったか?」
【宮沢】
「ん……少し、だけ……」
夏目さんがゆっくりと体を拭ってくれる感覚に、再びまどろみそうになるが
――
【宮沢】
「はっ!!わ、あの……すみません!」
目の前の夏目さんはおろか自分まで裸だったことを思い出して、俺は飛び起きた
【夏目】
「どうしたんだ、そんなに慌てて」
【宮沢】
「俺、また…そのっ、そのまま寝ちゃうところでした……!」
昨夜、夏目さんの部屋で愛し合ったのだが、俺はいつものように気を失ってしまっていたらしい
【宮沢】
「いつもいつも惣一さんにご迷惑をお掛けして……」
【宮沢】
「しかも醜態をお見せして…、申し訳ありません」
取り急ぎ近くにあった服で前を覆ってシュンと俯くと…、夏目さんはあやすように頭を撫でてくれた
【夏目】
「気にする必要はない。むしろ役得だ」
冗談めかしたそんな言葉に続いて、胸に抱き寄せられる
【宮沢】
「あう…でも、俺だって夏…そ、惣一さんに色々…、よろこんでいただけるようになりたい…です」
付き合ってから1年経つというのに、俺は夏目さんを受け入れるのにちっとも慣れていなかった
それどころか、自分のことでいっぱいいっぱいになってしまって、いつも余裕をなくしてしまうのだ
名前を呼ぶことすら、多少慣れてきたとはいえ今でも戸惑う始末だ
【夏目】
「俺は宮沢が身を委ねてくれ
ているだけで、充分に幸せだぞ」
夏目さんがそう言って微笑む
【宮沢】
「もちろん、俺は惣一さんを愛してます!でも……」
【宮沢】
(それでも……今のままじゃ、俺……)
―時折。何の役にも立たない俺では、夏目さんにはふさわしくないんじゃないかと考えてしまうのだ
夏目さんは実業家として成功している上に、スポーツマッサージ師として有名スポーツ選手からも信頼されている人望も厚く、リーダシップもあり、おまけに
【宮沢】
(どうして俺を選んでくれたんだろう……?)
夏目さんに釣り合えるようになるために、色々頑張ってはいるのだが
その距離は少しも縮まらないどころ
か、置いて行かれそうな感覚に陥ってしまうのだ
【宮沢】
「……もっと、ちゃんとしたいのに」
俺が小さく呟くと、夏目さんはグッと俺を抱き寄せた
【夏目】
「俺も、宮沢を愛してる。お
前が俺のこと考えてくれているのは嬉しいが」
【夏目】
「だからって、そんな暗い顔をしてほしいわけじゃない」
夏目さんは、俺の瞳を覗き込むように見つめてくる
【夏目】
「俺は宮沢が笑ってる顔を見
るのが好きなんだ」
【宮沢】
「惣一、さん……」
夏目さんの言葉に、俺は視界がぼやけそうになるのをこらえながら、笑顔を作った
【夏目】
「やはり、その顔が一番だな」
夏目さんは嬉しそうに笑いながら、触れるだけのキスをしてくる
【宮沢】
「……ん」
【夏目】
「今はここまでにしておこう。実は明日は少し早くてな」
夏目さんが名残惜しそうに親指で俺の唇をなぞる
【宮沢】
「何かあるんですか?」
俺は再び灯りそうだった熱を誤魔化すように、夏目さんに聞いてみた
【夏目】
「本社で新しい事業計画が立ち上がったんだが、それに協力することになった」
【宮沢】
「それじゃあ、しばらくはまたお忙しくなりますね」
俺がそう言うと、夏目さんは少し困ったように笑った
【夏目】
「そうだな。当分はフィットネスのほうに顔を出せる回数が減ってしまうかもしれない」
【夏目】
「帰りが遅くなったり、場合によっては出張や泊まり込みもあるだろう」
それはつまり、夏目さんに会える回数も減ってしまうということを意味していた
【宮沢】
「お身体だけは気をつけて下さいね」
寂しくないと言ったら嘘になるけど、そんな事言っても困らせるだけだ
俺ばかりが我儘を言えるはずもなく、それだけ言って微笑む
【夏目】
「ありがとう。その間も、この部屋は合鍵で自由に来て構わないし、俺も出来る限り連絡をする」
夏目さんは、俺の言葉に安心したように目を細めた
【宮沢】
「はい。俺もメールします」
曇りそうになる表情を隠すように瞳を閉じる
こんなとき、ちゃんと社会人で、あのフィットネスクラブでもっと責任ある立場で働けていたら
『お留守の間は任せてください!』なんてことも言えたかもしれない
けれど、一介のアルバイトではそんなこと言える筈もなく、せめて困らせないよう振る舞うのが関の山だ
【夏目】
「おやすみ、宮沢。愛してい
るよ」
おやすみなさい、と小さく返し、夏目さんの胸に額を摺り寄せる
【宮沢】
(会えないうちに、少しでも成長出来るように頑張ろう……!)
俺はそう決意して、夏目さんの腕の中で眠りについた
―第1話―
【宮沢】
(夏目さん、今日も本社の方にいるのかな……)
夏目さんが忙しくなってから2週間ほど、姿はたまに見かけるものの、中々会話をすることが出来ていない
【宮沢】
(部屋に居てもいいって言ってくれたけど……)
夏目さんの部屋に居れば、帰ってきた夏目さんにお帰りなさいとお疲れ様を言って、
一緒に眠ることはできるかもしれない…
だけど、家主のいない部屋に一人でいるのは少々気が引けるし
なにより、夏目さんに気を遣わせて疲れさせてしまうかもしれないと思うと、とても実行に移せなかった
【宮沢】
「会いたいな……夏目さん」
誰もいないミーティングルームで小さく呟くと、誰かが入ってくる気配がした
【夏目】
「呼んだか?」
【宮沢】
「な、なつめさん……!」